【高見山地】小泉八雲全集と大明神山

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わりばし
記事: 1929
登録日時: 2011年2月20日(日) 16:55
お住まい: 三重県津市

【高見山地】小泉八雲全集と大明神山

投稿記事 by わりばし »

【日 付】2026年3月21日(土)
【山 域】高見山地
【コース】8:25広瀬---9:30大明神山---11:15大河内---11:35広瀬
【メンバー】単独


https://maps.gsi.go.jp/#15/34.509456/13 ... z0r0s0m0f1

 掘坂山と丹生を結ぶ大河内に大明神山がある、明神は権現と同じく仏が民を救うための化身で神仏習合の神になる。ただ大明神山がどうしたいわれがあり、なぜこの名がついたのかわかっていなかった。ところが小泉八雲全集にある怪談『鏡の少女』の中に「大河内城の西南に大河内明神という社があり、北畠家の尊崇厚かった。」という記述がある。

大明神山
大明神山

 岩田川の戦いで当主北畠満雅が戦死し北畠家が存亡の危機にあったころ、大河内明神の神主松村兵庫が神社の修理もおぼつかない窮状を救うべく京に出向いた。寓居した屋敷の古井戸の毒竜に捕らわれた少女を救い、少女の鏡を足利義政に献上し大河内明神の再興をはたしたという。

P3210002.JPG

 広瀬集落では紅梅とコブシが咲き誇り、サクラの花が色づきはじめていた。広瀬八柱神社では鹿が車道をゆったりと闊歩し、林道ではアナグマが私に気づかずに近づいてくるなど、里と獣たちの領分のズレを感じながら破線道を進む。山頂に続く尾根は巡視路になっていて大巻きして大明神山の祠に着いた。祠は広瀬に向けて建てられており広瀬の人たちが建立し、毎年7月には道を切り開いている。ここまでの植林で見かけた「セ」のペイントは広瀬の共有林の意味で、広瀬のおばあちゃんの言った「大明神山は広瀬のもんや」という意味がわかった。

大明神山の祠
大明神山の祠

 大明神山の位置を確かめたくて瀬戸ノ高(391m)までピストンする。西峰からは白猪山の三角の山容が正面に見え、南向きの伐採地からは丹生と近長谷寺や国束山の山並みが手に取るように見渡せた。稜線は大河内区共有地になっており、「大」のペイントや看板が目立つ。大明神山山頂手前より大河内に向かうトラバース道を進むと溝道が出てきた、地図には複雑にえがかれているがP194手前のP230から北東に尾根を下り北に向かい大河内につながる破線道につながるように溝道は進んでいる。最後は鹿よけネットと並行しながら集落のはずれに着いた。稜線から大河内側の麓まで大河内区共有地で、大河内の山とも言える。

丹生方面の山並
丹生方面の山並

 溝道の先の大明神山の山頂に大河内明神はあったようだが、今はない。戦国時代に荒廃した後、外宮の摂社志等美神社の山神社として伊勢市に転地されていた。今は社名の読み方は「おおこうち」だが、古文書では「おほかはち」「おほがふち」とされており、地名の大河内(おかわち)と通ずるものがある。大明神山の名は大河内明神山からきていたが、大河内明神が伊勢に転地されて実態が無くなり大明神山となったのだろう。

溝道
溝道

 歴史から消えたいわれが、小泉八雲の怪談からつながるとは思わなかった。小泉セツが江戸時代末期に出版された『当日奇観』の「松村兵庫古井戸の妖鏡」をもとに掘り起こした。1700年代に出された『席上奇観垣根草』を再販改題したものになる。
グー(伊勢山上住人)
記事: 2432
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:10
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Re: 【高見山地】小泉八雲全集と大明神山

投稿記事 by グー(伊勢山上住人) »

わりばしさん、こんにちは。
今回のレポはレスを付けるところが見つからなくって困っています。
とりあえず書き始めてみますか。

【高見山地】小泉八雲全集と大明神山

小泉八雲「全集」ですか。こりゃまた大きく出ましたね。
わりばしさんは「全集」を通読したのですか?

大明神山

まだ登ったことないです。

明神は権現と同じく仏が民を救うための化身で神仏習合の神になる。

勉強になります。すぐに忘れるけど。

小泉八雲全集にある怪談『鏡の少女』の中に「大河内城の西南に大河内明神という社があり、北畠家の尊崇厚かった。」という記述がある。

へぇ~。こんなマイナーなところまで小泉八雲は取り上げているのですか。

鹿が車道をゆったりと闊歩し、林道ではアナグマが私に気づかずに近づいてくる

大阪の市街地でシカがのんびりと草を食んでいるとか。
クマの出没だけでなく野生動物の人間社会への進出が始まりました。

大河内明神が伊勢に転地され

遠くに転地されたのですね。近くでまとめられると思っていましたが。

小泉セツが江戸時代末期に出版された『当日奇観』の「松村兵庫古井戸の妖鏡」をもとに掘り起こした。

小泉 節子「思い出の記」を青空文庫で読みましたが、グーもこだわりをもっと強く持ちたいと思う。


             グー(伊勢山上住人)
アバター
わりばし
記事: 1929
登録日時: 2011年2月20日(日) 16:55
お住まい: 三重県津市

Re: 【高見山地】小泉八雲全集と大明神山

投稿記事 by わりばし »

おはようございます、グーさん。

【高見山地】小泉八雲全集と大明神山

小泉八雲「全集」ですか。こりゃまた大きく出ましたね。
わりばしさんは「全集」を通読したのですか?


全集の『鏡の少女』に大明神山が載っていると斎宮歴史博物館の学芸員が何かに書いていたんです。

大明神山

まだ登ったことないです。

グーさんの庭ですから、お暇なときに行ってみてください。

小泉八雲全集にある怪談『鏡の少女』の中に「大河内城の西南に大河内明神という社があり、北畠家の尊崇厚かった。」という記述がある。

へぇ~。こんなマイナーなところまで小泉八雲は取り上げているのですか。

朝ドラ「ばけばけ」にも出てきますが、小泉セツが各地の怪談本を探してそれを八雲に聞かせて
小泉八雲の『怪談』は出来ました。


根木峠の如意輪観音
根木峠の如意輪観音

鹿が車道をゆったりと闊歩し、林道ではアナグマが私に気づかずに近づいてくる

大阪の市街地でシカがのんびりと草を食んでいるとか。
クマの出没だけでなく野生動物の人間社会への進出が始まりました。

アナグマの肉はおいしいらしいですよ。
下処理をしないとおいしくないでしょうが美杉の友達が言ってました。
アナグマなら捕まえられそうだな。


広瀬番屋の辻
広瀬番屋の辻

大河内明神が伊勢に転地され

遠くに転地されたのですね。近くでまとめられると思っていましたが。

近くに合祀されたのは明治の合祀令の時で、戦国時代にわざわざ転地までしたのですからそれなりに有名だったのでしょう。

小泉セツが江戸時代末期に出版された『当日奇観』の「松村兵庫古井戸の妖鏡」をもとに掘り起こした。

小泉 節子「思い出の記」を青空文庫で読みましたが、グーもこだわりをもっと強く持ちたいと思う。

グーさんの住んでるあたりの歴史は古く遺跡も多いのでまた歩いてみてください。
            
skywalk
記事: 664
登録日時: 2011年3月07日(月) 21:33

Re: 【高見山地】小泉八雲全集と大明神山

投稿記事 by skywalk »

わりばしさん、こんにちは。
掘坂山と丹生を結ぶ大河内に大明神山がある、明神は権現と同じく仏が民を救うための化身で神仏習合の神になる。ただ大明神山がどうしたいわれがあり、なぜこの名がついたのかわかっていなかった。ところが小泉八雲全集にある怪談『鏡の少女』の中に「大河内城の西南に大河内明神という社があり、北畠家の尊崇厚かった。」という記述がある。
「怪談」については名前を知っているだけで中身を知る人は少ないと思いますが、ネット検索の世の中とはいえよく引っ張ってきましたね。
朝ドラの「ばけばけ」今日でフィナーレとなりました。前日の放送で編集者のイライザが来日してトキを激しく非難してトキは自己嫌悪に陥り無事にフィナーレを迎えられるか心配されましたが、周りの励ましもあって何とかパパさん(八雲)の思い出をまとめることができて収まりました。情報の少ない時代に大河内の大明神の話まで集めてきた八雲やトキの功績は見るべきものがあるようです。
大明神については「いよっ、大明神」と祭り上げられるお酒をおごってくれるおじさんが好きです。
権現さんも民を救う仏の化身ということですが、多神教の仏教と八百万の神様が合体する日本の懐の広さを一神教のキリスト教やイスラム教の皆さんも見習って早く争いをやめてもらいたいですね。

岩田川の戦いで当主北畠満雅が戦死し北畠家が存亡の危機にあったころ、大河内明神の神主松村兵庫が神社の修理もおぼつかない窮状を救うべく京に出向いた。寓居した屋敷の古井戸の毒竜に捕らわれた少女を救い、少女の鏡を足利義政に献上し大河内明神の再興をはたしたという。
ふーん、そういうお話ですか。古井戸の毒竜ってどんな怪物だろう。オオサンショウウオのさらにでかいやつみたいな感じかな。

広瀬集落では紅梅とコブシが咲き誇り、サクラの花が色づきはじめていた。広瀬八柱神社では鹿が車道をゆったりと闊歩し、林道ではアナグマが私に気づかずに近づいてくるなど、里と獣たちの領分のズレを感じながら破線道を進む。
何とものどかな里の春ですね。鹿はともかくアナグマなんてほとんど見たこともないです。

溝道の先の大明神山の山頂に大河内明神はあったようだが、今はない。戦国時代に荒廃した後、外宮の摂社志等美神社の山神社として伊勢市に転地されていた。
伊勢に天地された後も広瀬の人たちは祠を建てて守り次いで来たのですね。
大明神山と大河内明神とが繋がってまずは愛でたしめでたしでした。
アバター
わりばし
記事: 1929
登録日時: 2011年2月20日(日) 16:55
お住まい: 三重県津市

Re: 【高見山地】小泉八雲全集と大明神山

投稿記事 by わりばし »

おはようございます、skywalkeさん。

掘坂山と丹生を結ぶ大河内に大明神山がある、明神は権現と同じく仏が民を救うための化身で神仏習合の神になる。ただ大明神山がどうしたいわれがあり、なぜこの名がついたのかわかっていなかった。ところが小泉八雲全集にある怪談『鏡の少女』の中に「大河内城の西南に大河内明神という社があり、北畠家の尊崇厚かった。」という記述がある。

「怪談」については名前を知っているだけで中身を知る人は少ないと思いますが、ネット検索の世の中とはいえよく引っ張ってきましたね。
朝ドラの「ばけばけ」今日でフィナーレとなりました。前日の放送で編集者のイライザが来日してトキを激しく非難してトキは自己嫌悪に陥り無事にフィナーレを迎えられるか心配されましたが、周りの励ましもあって何とかパパさん(八雲)の思い出をまとめることができて収まりました。情報の少ない時代に大河内の大明神の話まで集めてきた八雲やトキの功績は見るべきものがあるようです。

私も通勤途中で見てました。
掘り起こした古文書を読んで選んだのはトキです。
これが無ければ、文明開化の嵐の中消えていった怪談も多かったと思います。

大明神については「いよっ、大明神」と祭り上げられるお酒をおごってくれるおじさんが好きです。
権現さんも民を救う仏の化身ということですが、多神教の仏教と八百万の神様が合体する日本の懐の広さを一神教のキリスト教やイスラム教の皆さんも見習って早く争いをやめてもらいたいですね。

コロナ以降「いよっ、大明神」も聞かなくなりましたね。 :mrgreen:
本当にねえ、多神教の優柔不断さもありますが、一神教は落としどころを見つけるのが大変でしょうね。


白猪山
白猪山

岩田川の戦いで当主北畠満雅が戦死し北畠家が存亡の危機にあったころ、大河内明神の神主松村兵庫が神社の修理もおぼつかない窮状を救うべく京に出向いた。寓居した屋敷の古井戸の毒竜に捕らわれた少女を救い、少女の鏡を足利義政に献上し大河内明神の再興をはたしたという。

ふーん、そういうお話ですか。古井戸の毒竜ってどんな怪物だろう。オオサンショウウオのさらにでかいやつみたいな感じかな。

竜だから毒蛇の大きな奴なのかな?
天帝の命で竜は信濃の鳥居の池に移されました。


広瀬集落では紅梅とコブシが咲き誇り、サクラの花が色づきはじめていた。広瀬八柱神社では鹿が車道をゆったりと闊歩し、林道ではアナグマが私に気づかずに近づいてくるなど、里と獣たちの領分のズレを感じながら破線道を進む。

何とものどかな里の春ですね。鹿はともかくアナグマなんてほとんど見たこともないです。

アナグマは目が悪いので近くまで行っても気づかすに捕まえられそうです。

溝道の切通
溝道の切通

溝道の先の大明神山の山頂に大河内明神はあったようだが、今はない。戦国時代に荒廃した後、外宮の摂社志等美神社の山神社として伊勢市に転地されていた。

伊勢に天地された後も広瀬の人たちは祠を建てて守り次いで来たのですね。
大明神山と大河内明神とが繋がってまずは愛でたしめでたしでした。

朝ドラの話と大明神山がつながるとは思ってみなかったので面白かったです。
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