【日 付】2021年3月27日(土)
【山 域】飛騨 庄川右岸域
【天 候】晴れ
【メンバー】sato、山日和
【コース】木谷集会所7:25---8:45野々俣谷右岸尾根取付き---11:30三角点名古谷---12:15 P1743m14:00---14:45 Ca1755m
---16:05白弓スキー場下降点---16:55駐車地
いきなり出鼻を挫かれた。荘川から平瀬へ向かう国道156号は、なんと6時まで夜間通行止め。解除を待って車を進めた
が、早朝から歩き出す目論見は見事に崩れてしまった。
これでは予定のコース完遂は望めない。気を取り直して、白弓スキー場近くの集会所に駐車して林道へ踏み出した。
林道には重機が入っており、昨年のスノー衆で歩いた野々俣谷左岸尾根の取付きまでは完全に除雪されている。
これは楽勝かもと、野々俣谷の左岸沿いに進んで行くと雪に覆われ出し、ついに滑り台が現れた。雪はカチンカチンに締
まっており、路肩から谷へは一直線。安全を期してアイゼンを装着、ピッケルを手にして難場に備える。
進むにつれデブリの傾斜が強まり、気の抜けない時間が続く。
目的の野々俣谷右岸尾根の取付きまで1時間半近くかかってしまった。6年前に訪れた時にはほとんど雪がなく、今回より
30分早く着いたのだ。
尾根上にはまったく雪が無いが、明瞭な踏み跡が続いており、ヤブも被っていないので苦労することはない。
Ca1200mあたりでようやく雪が繋がった。ここまでも気持ちのいい自然林だったのだが、ここからはほぼブナの純林に変
わる。東の市村境界尾根から顔を出した太陽が、ブナ林を明るく照らし、やわらかで温かみのある森の風景に包まれた。
隣の左岸尾根は同じような位置でも300m近く標高が低く、見下ろすような感じである。そのおかげで樹間越しではあるが、
左岸尾根の奥に急激に立ち上がる三方崩山方面の迫力ある眺めを満喫できる。
ここでスノーシューを装着。よく締まった雪に食い込むスノーシューのフレームが心地良い。
ブナの森の中、ヒールリフターを効かせて気分良く高度を上げて行くと、急に傾斜が緩んだ。1721.6mの三角点「名古谷」
山頂だ。ここから白川村と高山市の境界稜線へは緩やかなアップダウンを描く。
これまでのブナの純林から、ダケカンバの白い木肌と黒々としたオオシラビソの林が目立つようになった。大蛇のように
うねったり、横に大きく腕を伸ばしたような白いダケカンバの佇まいは独特で、潤いのあるブナの森とはまた違った良さ
がある。歩みを進める尾根は広く、目の前に広がる大雪原が心を浮き立たせる。
尾根上からは庄川を挟んだ白山方面の大展望が開けた。白山北方の大門山から奈良岳、大笠山、笈ヶ岳、三方岩岳、野
谷荘司山と続き、ひときわ白く輝く剣ヶ峰と御前峰から別山への純白の稜線が胸を打つ。
御前峰の下に目を遣ると、どこまでも白い斜面に続く雪の台地が目を惹いた。白山東面台地である。
10年ほど前、DOCを駆ってその懐に通ったことが懐かしく思い出された。情けないが、今はもうそんな気力も体力もない。
その山稜の手前には三方崩山と日照岳という白山前衛の秀峰がどっしりと存在感を示している。どちらも鮮烈な記憶を残
した山である。
市村界稜線直下の鞍部の大雪原では、正午の太陽に照らされたブナの千手観音のような枝が、雪面に丸い影を描いて面
白い。
稜線の名も無き1743mピークは広大な雪原にポツポツとブナやダケカンバを配置した素晴らしい山頂である。
白山を真正面に望む緩斜面に陣取れば、意外に風も弱く、春の日差しを全身に受けて極上の一杯を楽しむことができた。
頭上の青空には幾筋もの飛行機雲が白いラインを引いている。
今日は貸切りかと思われた稜線上には、意外にも新しいスキーのトレースが残されていた。
白弓スキー場から御前岳の往復なのだろう。こちらも本当は御前岳を往復するつもりだったのだが、予定外の出遅れが響
いてしまった。しかし、自分的には御前岳の山頂よりもこちらの無名峰の方がビールが美味いと思うのである。
山の良さは名前の有無、有名無名には比例しない。私にとっては極上の無名峰だ。
稜線からは、遠くに黒い三角錐が見えた。剱岳である。広濶なブナの疎林の尾根を南下して行くと、御前岳に隠れてい
た北アルブスの山々が姿を現した。5年前のスノー衆の舞台となった栗ヶ岳は半分ササの露出した三角錐となっていた。
野々俣谷左岸尾根のジャンクションとなるCa1755mピークの手前から、林相がガラッと変わってオオシラビソの森とな
る。葉を落とした開放的なブナの林から薄暗い針葉樹の森への極端な変化が面白い。
実は初めてここを訪れた時、ニホンヤマネに出遭った。その時はネズミみたいなヤツだと思っていたのだが、その後金
草岳でヤマネとじゃれ合うという得難い体験をして、ここで出遭ったのもヤマネだったのだと思い至ったのである。
もう二度と出遭うことはないだろうか。
オオシラビソの森は、高度を下げるにつれてダケカンバとブナの森に戻って行った。
こちらの尾根のブナ林も見事だ。幹周3mオーバーの巨木が普通に散在している。
ここを歩くのも、もう4度目である。昨年のスノー衆でも使ったお気に入りの尾根でもある。ここがスノー衆のランチ場
だったと懐かしく思い出しながら、下山はスキー場への最短ルートを選ぶ。
最初の時こそ末端近くまで尾根を辿ったが、次からはすべて隣の谷を使った。急峻な尾根下りと違って、雪の詰まった谷
は足元に気を遣う必要がないので仕事が速いのである。
営業の終わったスキー場というのはうら寂しいものがある。それまでツボ足でズボズボ潜っていた雪が、突然バーンの
ような雪質に変わった。少し前まで営業していた時の圧雪の名残りだろう。
ひと気のないスキー場のセンターハウスを横目で見て駐車地への近道を行く。
山麓ではフキノトウが盛りだ。
山日和
【飛騨】庄川右岸 極上の無名峰逍遥その3
フォーラムルール
新規トピックは文頭に以下のテンプレートをなるべく使ってください。
【 日 付 】
【 山 域 】
【メンバー】
【 天 候 】
【 ルート 】
※ユーザーでなくても返信が可能です。ユーザー名に名前を入れて返信してください。
新規トピックは文頭に以下のテンプレートをなるべく使ってください。
【 日 付 】
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【メンバー】
【 天 候 】
【 ルート 】
※ユーザーでなくても返信が可能です。ユーザー名に名前を入れて返信してください。
Re: 【飛騨】庄川右岸 極上の無名峰逍遥その3
山日和さん こんばんは
>【コース】木谷集会所7:25---8:45野々俣谷右岸尾根取付き---11:30三角点名古谷---12:15 P1743m14:00---14:45 Ca1755m
> ---16:05白弓スキー場下降点---16:55駐車地
野々俣谷の両岸はほんとうにいい尾根ですね。市村境界尾根含めて。
自分も昔の記録確認したら、もう10年以上経つんかぁとか思ってしまいました。
また歩きたい場所です。
>これは楽勝かもと、野々俣谷の左岸沿いに進んで行くと雪に覆われ出し、ついに滑り台が現れた。雪はカチンカチンに締
>まっており、路肩から谷へは一直線。安全を期してアイゼンを装着、ピッケルを手にして難場に備える。
>進むにつれデブリの傾斜が強まり、気の抜けない時間が続く。
>目的の野々俣谷右岸尾根の取付きまで1時間半近くかかってしまった。6年前に訪れた時にはほとんど雪がなく、今回より
>30分早く着いたのだ。
雪少ないのかなと思っていたら、林道、そんな状態だったんですね。
> 尾根上にはまったく雪が無いが、明瞭な踏み跡が続いており、ヤブも被っていないので苦労することはない。
>Ca1200mあたりでようやく雪が繋がった。ここまでも気持ちのいい自然林だったのだが、ここからはほぼブナの純林に変
>わる。東の市村境界尾根から顔を出した太陽が、ブナ林を明るく照らし、やわらかで温かみのある森の風景に包まれた。
うれしい組み合わせですね。傾斜が緩くなってから幸せな時間が始まります。
>これまでのブナの純林から、ダケカンバの白い木肌と黒々としたオオシラビソの林が目立つようになった。大蛇のように
>うねったり、横に大きく腕を伸ばしたような白いダケカンバの佇まいは独特で、潤いのあるブナの森とはまた違った良さ
>がある。歩みを進める尾根は広く、目の前に広がる大雪原が心を浮き立たせる。
ここはブナ林だけでなくP1734あたりの変化というか、ブナ、ダケカンバ、オオシラビソそして広い雪原と大展望
魅力満載ですね。
>10年ほど前、DOCを駆ってその懐に通ったことが懐かしく思い出された。
自分もですが10年前の記録見ると、感慨深いものがあります。
10年以上ぶりに同じ場所に行ったり、昔歩いた場所を眺めたりしたら、もうそんなにたったのかぁと。
>山の良さは名前の有無、有名無名には比例しない。私にとっては極上の無名峰だ。
ですね~
さらに言うなら、ピークである必要すらないですもんね。
> オオシラビソの森は、高度を下げるにつれてダケカンバとブナの森に戻って行った。
>こちらの尾根のブナ林も見事だ。幹周3mオーバーの巨木が普通に散在している。
いい森が続いているんだなとしみじみ思ってしまいます。
> 営業の終わったスキー場というのはうら寂しいものがある。
分かります。わずかに残った雪が余計に寂しさを強くしますね。
ですけど
>山麓ではフキノトウが盛りだ。
春の訪れかと思えば、それはそれで。
お疲れ様でした。
どうでもいい脱線ですが、
三周ヶ岳のレポでありました
>夜叉ヶ池の北東、稜線の右下に長細く伸びる平坦地
雪のない時期はそれほどでもって思います。三国岳北面やP1144北西斜面のほうがいいかなぁって思います。
oku
>【コース】木谷集会所7:25---8:45野々俣谷右岸尾根取付き---11:30三角点名古谷---12:15 P1743m14:00---14:45 Ca1755m
> ---16:05白弓スキー場下降点---16:55駐車地
野々俣谷の両岸はほんとうにいい尾根ですね。市村境界尾根含めて。
自分も昔の記録確認したら、もう10年以上経つんかぁとか思ってしまいました。
また歩きたい場所です。
>これは楽勝かもと、野々俣谷の左岸沿いに進んで行くと雪に覆われ出し、ついに滑り台が現れた。雪はカチンカチンに締
>まっており、路肩から谷へは一直線。安全を期してアイゼンを装着、ピッケルを手にして難場に備える。
>進むにつれデブリの傾斜が強まり、気の抜けない時間が続く。
>目的の野々俣谷右岸尾根の取付きまで1時間半近くかかってしまった。6年前に訪れた時にはほとんど雪がなく、今回より
>30分早く着いたのだ。
雪少ないのかなと思っていたら、林道、そんな状態だったんですね。
> 尾根上にはまったく雪が無いが、明瞭な踏み跡が続いており、ヤブも被っていないので苦労することはない。
>Ca1200mあたりでようやく雪が繋がった。ここまでも気持ちのいい自然林だったのだが、ここからはほぼブナの純林に変
>わる。東の市村境界尾根から顔を出した太陽が、ブナ林を明るく照らし、やわらかで温かみのある森の風景に包まれた。
うれしい組み合わせですね。傾斜が緩くなってから幸せな時間が始まります。
>これまでのブナの純林から、ダケカンバの白い木肌と黒々としたオオシラビソの林が目立つようになった。大蛇のように
>うねったり、横に大きく腕を伸ばしたような白いダケカンバの佇まいは独特で、潤いのあるブナの森とはまた違った良さ
>がある。歩みを進める尾根は広く、目の前に広がる大雪原が心を浮き立たせる。
ここはブナ林だけでなくP1734あたりの変化というか、ブナ、ダケカンバ、オオシラビソそして広い雪原と大展望
魅力満載ですね。
>10年ほど前、DOCを駆ってその懐に通ったことが懐かしく思い出された。
自分もですが10年前の記録見ると、感慨深いものがあります。
10年以上ぶりに同じ場所に行ったり、昔歩いた場所を眺めたりしたら、もうそんなにたったのかぁと。
>山の良さは名前の有無、有名無名には比例しない。私にとっては極上の無名峰だ。
ですね~
さらに言うなら、ピークである必要すらないですもんね。
> オオシラビソの森は、高度を下げるにつれてダケカンバとブナの森に戻って行った。
>こちらの尾根のブナ林も見事だ。幹周3mオーバーの巨木が普通に散在している。
いい森が続いているんだなとしみじみ思ってしまいます。
> 営業の終わったスキー場というのはうら寂しいものがある。
分かります。わずかに残った雪が余計に寂しさを強くしますね。
ですけど
>山麓ではフキノトウが盛りだ。
春の訪れかと思えば、それはそれで。
お疲れ様でした。
どうでもいい脱線ですが、
三周ヶ岳のレポでありました
>夜叉ヶ池の北東、稜線の右下に長細く伸びる平坦地
雪のない時期はそれほどでもって思います。三国岳北面やP1144北西斜面のほうがいいかなぁって思います。
oku
Re: 【飛騨】庄川右岸 極上の無名峰逍遥その3
山日和さま
こんにちは。
先週、咲き始めた桜が満開になりました。
春の勢いについていけず、なんだか迷子になったような気分です。
山日和さんのレポの速さにもびっくりです。
地図と自分の足と自分の言葉で表現して、ひとつのお山が完成するとはお聞きしていますが・・・。
山日和さんの言葉を追いながら、こころに焼き付いた飛騨の無名峰逍遥の一日を反芻しています。
向かうお山の斜面は茶色が目立ち、林道は土道。昨年のスノー衆の時と同じような風景から始まりましたね。
雪が出始めた時はうれしくなりましたが、
デブリが現れ、腰痛を言い訳に、アイゼンを車に置いてきたことを後悔しました。
山の地形を見てアイゼン無しで大丈夫だと思いました。林道とその上の斜面の状況を想像するのが抜けていました。
チェーンスパイクの刃ではきちんと雪面を噛めないので、一歩ずつ雪中にピッケルを差し込みながらの歩行となり、
時間も取らせてしまい、反省しながら歩いていました。
それなのに、尾根の取り付き地点に着いた時、
「御前岳は無理」という山日和さんの言葉に、がっくりしてしまいました。
稜線から谷に降り、谷から山頂に近づく・・。谷から見上げる風景を楽しみにしていました。
その時、ガランゴロンという音がしました。落石でした。
歩いてきた林道のデブリの斜面に、漬物石の大きさの石がいくつも跳ねながら落ちてきました。
あと15分遅かったら谷底に落ちていた、と、ぞっとしました。
わたしの山に向かう気持ちを問われたような気がしました。
尾根によじ登るとしばらくは冬枯れの風景。
野々俣谷左岸尾根も右岸尾根と同様、杣道の残る広葉樹の、からりと明るく、
そして、その明るさの中に、ふっとさみしさを感じる尾根でした。
落ち葉と土の匂いを嗅ぎながら、その中に、幾重にも折り重なる物語を感じました。
雪を求めて来たのですが、この風景に出会えてよかったと、しみじみとした感情に包まれました。
尾根が広くなると雪が繋がり、雪の量もいきなり増えましたね。
ここからは、まさにスノーシュー山旅の真髄を感じながらの山歩きでした。
△1721・6から先は、予期せぬうつくしい風景との出会いの連続に夢見心地でした。
ごつごつした枝で空を掴むダケカンバを眺めていると、生きる力が湧いてきます。
白山方面の大展望が開けた時は、しばらくお互い、無言で光り輝く峰々に見入っていましたね。
山日和さんは、輝きの中にかつての山日和さんを見ていたのですね。
わたしは、昨年のスノー衆の時眺めた風景を思い出していました。こころを奪われた煌めく峰々を。
そして、今、目に映る白き峰々が、あの時とは違う色合いを帯びているのに、かなしみを覚えました。
遠くに行ってしまったもの、過ぎ去ってしまったものを感じました。
でも、その青い輝きの中に変わらぬものも感じました。
すると、峰々はより輝きを増し、やさしくこころを照らしました。
すべては移ろう。でも、わたしたちひとりひとりのちいさな歴史は過去のものではないと思います。
ずっと、受け継がれていくものなのではと思います。
その人の中で、さらには、全く知らない誰かの中にも繋がっていくのではと思います。
たくさんの物語が、輝く峰々の光の粒子に重なり、山はあんなにもうつくしく感じるのかもしれませんね。
稜線直下の鞍部に着いた時は、わぁっと胸が高鳴り、言葉を失ってしまいました。
お昼のあたたかな陽射しを浴び、きらきらと煌めく、ブナとダケカンバが立ち並ぶ大雪原。
つるりとした雪の上には、それぞれの木々が描いたちいさなまあるい宇宙。
麓から見上げた地味な山の中に、こんなにもうつくしい調和した世界が展開しているとは。
幾筋もの飛行機雲がひかれた青い空の下、静謐さを湛えた極上の無名峰で、
白山を真正面に眺めながら、極上のお昼の時間を過ごすことが出来ましたね。
ビールも味わえましたし(笑)、コーヒーも楽しめました。
市村境界稜線も味わい深かったです。アルプスの峰々も望めました。
目の前には御前岳。かなしさは感じませんでした。
でも、いつか籾糠山、御前山、栗ヶ岳へと辿っていこうと思いました。
山日和さんのお話を聞くと、夢が広がります。見果てぬ夢でも。
左岸尾根でも、スノー衆の一日を思い出していました。
ランチ場では、湧き出た雲に遮られふんわりとした陽光の中に浮かぶ、
真っ白な別山に吸い込まれていきそうになりました。
「何年か後に、またここで、スノー衆のみなさんと集いたいですね」というわたしに、
「スノー衆には、そういう目的はない」と。
その言葉に、山日和さんの山への想い、山への向き合い方を感じました。
豊かな山の時間を味わいながらと思いつつ、下りの最後は急ぎ足になってしまいましたね。
楽しみにしていたふきのとう。両手いっぱい摘みました。
「山の良さは名前の有無、有名無名には比例しない」
日本の山はほんとうに味わい深いですね。
極上の無名峰逍遥から、わたしが出会うかもしれない輝き、出会うことのない輝き、
そして、わたしの中に広がる可能性を感じることも出来ました。
ありがとうございました。
長々とスミマセン(汗)。
sato
こんにちは。
先週、咲き始めた桜が満開になりました。
春の勢いについていけず、なんだか迷子になったような気分です。
山日和さんのレポの速さにもびっくりです。
地図と自分の足と自分の言葉で表現して、ひとつのお山が完成するとはお聞きしていますが・・・。
山日和さんの言葉を追いながら、こころに焼き付いた飛騨の無名峰逍遥の一日を反芻しています。
向かうお山の斜面は茶色が目立ち、林道は土道。昨年のスノー衆の時と同じような風景から始まりましたね。
雪が出始めた時はうれしくなりましたが、
デブリが現れ、腰痛を言い訳に、アイゼンを車に置いてきたことを後悔しました。
山の地形を見てアイゼン無しで大丈夫だと思いました。林道とその上の斜面の状況を想像するのが抜けていました。
チェーンスパイクの刃ではきちんと雪面を噛めないので、一歩ずつ雪中にピッケルを差し込みながらの歩行となり、
時間も取らせてしまい、反省しながら歩いていました。
それなのに、尾根の取り付き地点に着いた時、
「御前岳は無理」という山日和さんの言葉に、がっくりしてしまいました。
稜線から谷に降り、谷から山頂に近づく・・。谷から見上げる風景を楽しみにしていました。
その時、ガランゴロンという音がしました。落石でした。
歩いてきた林道のデブリの斜面に、漬物石の大きさの石がいくつも跳ねながら落ちてきました。
あと15分遅かったら谷底に落ちていた、と、ぞっとしました。
わたしの山に向かう気持ちを問われたような気がしました。
尾根によじ登るとしばらくは冬枯れの風景。
野々俣谷左岸尾根も右岸尾根と同様、杣道の残る広葉樹の、からりと明るく、
そして、その明るさの中に、ふっとさみしさを感じる尾根でした。
落ち葉と土の匂いを嗅ぎながら、その中に、幾重にも折り重なる物語を感じました。
雪を求めて来たのですが、この風景に出会えてよかったと、しみじみとした感情に包まれました。
尾根が広くなると雪が繋がり、雪の量もいきなり増えましたね。
ここからは、まさにスノーシュー山旅の真髄を感じながらの山歩きでした。
△1721・6から先は、予期せぬうつくしい風景との出会いの連続に夢見心地でした。
ごつごつした枝で空を掴むダケカンバを眺めていると、生きる力が湧いてきます。
白山方面の大展望が開けた時は、しばらくお互い、無言で光り輝く峰々に見入っていましたね。
山日和さんは、輝きの中にかつての山日和さんを見ていたのですね。
わたしは、昨年のスノー衆の時眺めた風景を思い出していました。こころを奪われた煌めく峰々を。
そして、今、目に映る白き峰々が、あの時とは違う色合いを帯びているのに、かなしみを覚えました。
遠くに行ってしまったもの、過ぎ去ってしまったものを感じました。
でも、その青い輝きの中に変わらぬものも感じました。
すると、峰々はより輝きを増し、やさしくこころを照らしました。
すべては移ろう。でも、わたしたちひとりひとりのちいさな歴史は過去のものではないと思います。
ずっと、受け継がれていくものなのではと思います。
その人の中で、さらには、全く知らない誰かの中にも繋がっていくのではと思います。
たくさんの物語が、輝く峰々の光の粒子に重なり、山はあんなにもうつくしく感じるのかもしれませんね。
稜線直下の鞍部に着いた時は、わぁっと胸が高鳴り、言葉を失ってしまいました。
お昼のあたたかな陽射しを浴び、きらきらと煌めく、ブナとダケカンバが立ち並ぶ大雪原。
つるりとした雪の上には、それぞれの木々が描いたちいさなまあるい宇宙。
麓から見上げた地味な山の中に、こんなにもうつくしい調和した世界が展開しているとは。
幾筋もの飛行機雲がひかれた青い空の下、静謐さを湛えた極上の無名峰で、
白山を真正面に眺めながら、極上のお昼の時間を過ごすことが出来ましたね。
ビールも味わえましたし(笑)、コーヒーも楽しめました。
市村境界稜線も味わい深かったです。アルプスの峰々も望めました。
目の前には御前岳。かなしさは感じませんでした。
でも、いつか籾糠山、御前山、栗ヶ岳へと辿っていこうと思いました。
山日和さんのお話を聞くと、夢が広がります。見果てぬ夢でも。
左岸尾根でも、スノー衆の一日を思い出していました。
ランチ場では、湧き出た雲に遮られふんわりとした陽光の中に浮かぶ、
真っ白な別山に吸い込まれていきそうになりました。
「何年か後に、またここで、スノー衆のみなさんと集いたいですね」というわたしに、
「スノー衆には、そういう目的はない」と。
その言葉に、山日和さんの山への想い、山への向き合い方を感じました。
豊かな山の時間を味わいながらと思いつつ、下りの最後は急ぎ足になってしまいましたね。
楽しみにしていたふきのとう。両手いっぱい摘みました。
「山の良さは名前の有無、有名無名には比例しない」
日本の山はほんとうに味わい深いですね。
極上の無名峰逍遥から、わたしが出会うかもしれない輝き、出会うことのない輝き、
そして、わたしの中に広がる可能性を感じることも出来ました。
ありがとうございました。
長々とスミマセン(汗)。
sato
Re: 【飛騨】庄川右岸 極上の無名峰逍遥その3
okuちゃん、どうもです。亀レス失礼。
野々俣谷の両岸はほんとうにいい尾根ですね。市村境界尾根含めて。
自分も昔の記録確認したら、もう10年以上経つんかぁとか思ってしまいました。
また歩きたい場所です。
下部は雪がなくても踏み跡がしっかりしてるのがいいですね。
中盤以降はブナの森を楽しめて、展望もそれなりあるし。
雪少ないのかなと思っていたら、林道、そんな状態だったんですね。
土の上を歩くつもりでしたが、甘かったですわ。
>東の市村境界尾根から顔を出した太陽が、ブナ林を明るく照らし、やわらかで温かみのある森の風景に包まれた。
うれしい組み合わせですね。傾斜が緩くなってから幸せな時間が始まります。
霧に煙るブナ林もいいんだけど、やっぱり太陽はありがたいです。
ここはブナ林だけでなくP1734あたりの変化というか、ブナ、ダケカンバ、オオシラビソそして広い雪原と大展望
魅力満載ですね。
名古谷までの地味なブナ林から一転して、好展望かつ見事な景観と林相の変化に驚かされますね。
自分もですが10年前の記録見ると、感慨深いものがあります。
10年以上ぶりに同じ場所に行ったり、昔歩いた場所を眺めたりしたら、もうそんなにたったのかぁと。
その通りです。私の場合は10年前にできたことができなくなっているのを確認する、辛い作業もありますが。
>山の良さは名前の有無、有名無名には比例しない。私にとっては極上の無名峰だ。
ですね~
さらに言うなら、ピークである必要すらないですもんね。
私はやっぱりピークがほしい・・・
>オオシラビソの森は、高度を下げるにつれてダケカンバとブナの森に戻って行った。
>こちらの尾根のブナ林も見事だ。幹周3mオーバーの巨木が普通に散在している。
いい森が続いているんだなとしみじみ思ってしまいます。
そうですねえ。釜ヶ谷方面も含めて、オオシラビソ帯の高度以下ではいい森だらけですね。
> 営業の終わったスキー場というのはうら寂しいものがある。
分かります。わずかに残った雪が余計に寂しさを強くしますね。
ですけど
>山麓ではフキノトウが盛りだ。
春の訪れかと思えば、それはそれで。
まあ、そういうことですね。
お疲れ様でした。
どうでもいい脱線ですが、
三周ヶ岳のレポでありました
>夜叉ヶ池の北東、稜線の右下に長細く伸びる平坦地
雪のない時期はそれほどでもって思います。三国岳北面やP1144北西斜面のほうがいいかなぁって思います。
あー、やっぱりね。
立ち木のない台地だから、雪の無い時はただのモシャモシャした草地なんやろね。
山日和
野々俣谷の両岸はほんとうにいい尾根ですね。市村境界尾根含めて。
自分も昔の記録確認したら、もう10年以上経つんかぁとか思ってしまいました。
また歩きたい場所です。
下部は雪がなくても踏み跡がしっかりしてるのがいいですね。
中盤以降はブナの森を楽しめて、展望もそれなりあるし。
雪少ないのかなと思っていたら、林道、そんな状態だったんですね。
土の上を歩くつもりでしたが、甘かったですわ。
>東の市村境界尾根から顔を出した太陽が、ブナ林を明るく照らし、やわらかで温かみのある森の風景に包まれた。
うれしい組み合わせですね。傾斜が緩くなってから幸せな時間が始まります。
霧に煙るブナ林もいいんだけど、やっぱり太陽はありがたいです。
ここはブナ林だけでなくP1734あたりの変化というか、ブナ、ダケカンバ、オオシラビソそして広い雪原と大展望
魅力満載ですね。
名古谷までの地味なブナ林から一転して、好展望かつ見事な景観と林相の変化に驚かされますね。
自分もですが10年前の記録見ると、感慨深いものがあります。
10年以上ぶりに同じ場所に行ったり、昔歩いた場所を眺めたりしたら、もうそんなにたったのかぁと。
その通りです。私の場合は10年前にできたことができなくなっているのを確認する、辛い作業もありますが。
>山の良さは名前の有無、有名無名には比例しない。私にとっては極上の無名峰だ。
ですね~
さらに言うなら、ピークである必要すらないですもんね。
私はやっぱりピークがほしい・・・
>オオシラビソの森は、高度を下げるにつれてダケカンバとブナの森に戻って行った。
>こちらの尾根のブナ林も見事だ。幹周3mオーバーの巨木が普通に散在している。
いい森が続いているんだなとしみじみ思ってしまいます。
そうですねえ。釜ヶ谷方面も含めて、オオシラビソ帯の高度以下ではいい森だらけですね。
> 営業の終わったスキー場というのはうら寂しいものがある。
分かります。わずかに残った雪が余計に寂しさを強くしますね。
ですけど
>山麓ではフキノトウが盛りだ。
春の訪れかと思えば、それはそれで。
まあ、そういうことですね。
お疲れ様でした。
どうでもいい脱線ですが、
三周ヶ岳のレポでありました
>夜叉ヶ池の北東、稜線の右下に長細く伸びる平坦地
雪のない時期はそれほどでもって思います。三国岳北面やP1144北西斜面のほうがいいかなぁって思います。
あー、やっぱりね。
立ち木のない台地だから、雪の無い時はただのモシャモシャした草地なんやろね。
山日和
Re: 【飛騨】庄川右岸 極上の無名峰逍遥その3
satoさん、どうもです。
山日和さんのレポの速さにもびっくりです。
地図と自分の足と自分の言葉で表現して、ひとつのお山が完成するとはお聞きしていますが・・・。
早いだけが取り柄です。
向かうお山の斜面は茶色が目立ち、林道は土道。昨年のスノー衆の時と同じような風景から始まりましたね。
まあ、こんなものかなって感じ。林道を歩く分には楽だしね。
デブリが現れ、腰痛を言い訳に、アイゼンを車に置いてきたことを後悔しました。
チェーンスパイクの刃ではきちんと雪面を噛めないので、一歩ずつ雪中にピッケルを差し込みながらの歩行となり、時間も取らせてしまい、反省しながら歩いていました。
これは私も反省。チェーンスパイクでいいよって言ってしまいましたが、林道の滑り台は想定していませんでした。
それなのに、尾根の取り付き地点に着いた時、
「御前岳は無理」という山日和さんの言葉に、がっくりしてしまいました。
稜線から谷に降り、谷から山頂に近づく・・。谷から見上げる風景を楽しみにしていました。
取付きに9時前ではどうしようもないですね。国道の夜間通行止めが響きました。
ホントは自分の体力が最大の問題だったりして。
尾根によじ登るとしばらくは冬枯れの風景。
野々俣谷左岸尾根も右岸尾根と同様、杣道の残る広葉樹の、からりと明るく、
そして、その明るさの中に、ふっとさみしさを感じる尾根でした。
落ち葉と土の匂いを嗅ぎながら、その中に、幾重にも折り重なる物語を感じました。
雪を求めて来たのですが、この風景に出会えてよかったと、しみじみとした感情に包まれました。
ここは雪がなくても歩ける尾根なので助かります。雪のない風景もまたいいものだけど、せっかくなら早く出てきてほしいよね。
尾根が広くなると雪が繋がり、雪の量もいきなり増えましたね。
ここからは、まさにスノーシュー山旅の真髄を感じながらの山歩きでした。
△1721・6から先は、予期せぬうつくしい風景との出会いの連続に夢見心地でした。
ごつごつした枝で空を掴むダケカンバを眺めていると、生きる力が湧いてきます。
ブナのコバからいよいよスノーシューハイク開始。青空も広がって来てテンションが上がりましたね。
三角点名古谷からはガラっと風景が変わって見事な展開でした。
白山方面の大展望が開けた時は、しばらくお互い、無言で光り輝く峰々に見入っていましたね。
山日和さんは、輝きの中にかつての山日和さんを見ていたのですね。
わたしは、昨年のスノー衆の時眺めた風景を思い出していました。こころを奪われた煌めく峰々を。
まあ、それは筆の中の話です。ホントはただうっとりと眺めてただけ。
すべては移ろう。でも、わたしたちひとりひとりのちいさな歴史は過去のものではないと思います。
ずっと、受け継がれていくものなのではと思います。
その人の中で、さらには、全く知らない誰かの中にも繋がっていくのではと思います。
たくさんの物語が、輝く峰々の光の粒子に重なり、山はあんなにもうつくしく感じるのかもしれませんね。
コメントするのが難しい・・・・
稜線直下の鞍部に着いた時は、わぁっと胸が高鳴り、言葉を失ってしまいました。
お昼のあたたかな陽射しを浴び、きらきらと煌めく、ブナとダケカンバが立ち並ぶ大雪原。
つるりとした雪の上には、それぞれの木々が描いたちいさなまあるい宇宙。
麓から見上げた地味な山の中に、こんなにもうつくしい調和した世界が展開しているとは。
あの丸いブナの影は面白かったね。もしゃもしゃの枝があんな形で映るんだと感心しました。
幾筋もの飛行機雲がひかれた青い空の下、静謐さを湛えた極上の無名峰で、
白山を真正面に眺めながら、極上のお昼の時間を過ごすことが出来ましたね。
ビールも味わえましたし(笑)、コーヒーも楽しめました。
うまい具合に風も弱く、ベストポジションでランチタイムを楽しめました。
ビールが足りませんでしたね。
市村境界稜線も味わい深かったです。アルプスの峰々も望めました。
目の前には御前岳。かなしさは感じませんでした。
でも、いつか籾糠山、御前山、栗ヶ岳へと辿っていこうと思いました。
山日和さんのお話を聞くと、夢が広がります。見果てぬ夢でも。
私はあっさりしてるので、あきらめも早いです。御前岳は登ってるということもあるんだけど、ハッキリ言って、
こっちのピークの方が好みです。夢と言うには小さ過ぎると思うよ。
左岸尾根でも、スノー衆の一日を思い出していました。
ランチ場では、湧き出た雲に遮られふんわりとした陽光の中に浮かぶ、
真っ白な別山に吸い込まれていきそうになりました。
ランチ場のそばにあった大きなブナですぐにわかりましたね。
「何年か後に、またここで、スノー衆のみなさんと集いたいですね」というわたしに、
「スノー衆には、そういう目的はない」と。
その言葉に、山日和さんの山への想い、山への向き合い方を感じました。
スノー衆のあり方にはいろいろ思うところがあるんです。
豊かな山の時間を味わいながらと思いつつ、下りの最後は急ぎ足になってしまいましたね。
楽しみにしていたふきのとう。両手いっぱい摘みました。
キャンディーのつかみ取りみたいな状態になってましたね。
極上の無名峰逍遥から、わたしが出会うかもしれない輝き、出会うことのない輝き、
そして、わたしの中に広がる可能性を感じることも出来ました。
そう思ってもらえるとうれしいですね。
山日和
山日和さんのレポの速さにもびっくりです。
地図と自分の足と自分の言葉で表現して、ひとつのお山が完成するとはお聞きしていますが・・・。
早いだけが取り柄です。
向かうお山の斜面は茶色が目立ち、林道は土道。昨年のスノー衆の時と同じような風景から始まりましたね。
まあ、こんなものかなって感じ。林道を歩く分には楽だしね。
デブリが現れ、腰痛を言い訳に、アイゼンを車に置いてきたことを後悔しました。
チェーンスパイクの刃ではきちんと雪面を噛めないので、一歩ずつ雪中にピッケルを差し込みながらの歩行となり、時間も取らせてしまい、反省しながら歩いていました。
これは私も反省。チェーンスパイクでいいよって言ってしまいましたが、林道の滑り台は想定していませんでした。
それなのに、尾根の取り付き地点に着いた時、
「御前岳は無理」という山日和さんの言葉に、がっくりしてしまいました。
稜線から谷に降り、谷から山頂に近づく・・。谷から見上げる風景を楽しみにしていました。
取付きに9時前ではどうしようもないですね。国道の夜間通行止めが響きました。
ホントは自分の体力が最大の問題だったりして。
尾根によじ登るとしばらくは冬枯れの風景。
野々俣谷左岸尾根も右岸尾根と同様、杣道の残る広葉樹の、からりと明るく、
そして、その明るさの中に、ふっとさみしさを感じる尾根でした。
落ち葉と土の匂いを嗅ぎながら、その中に、幾重にも折り重なる物語を感じました。
雪を求めて来たのですが、この風景に出会えてよかったと、しみじみとした感情に包まれました。
ここは雪がなくても歩ける尾根なので助かります。雪のない風景もまたいいものだけど、せっかくなら早く出てきてほしいよね。
尾根が広くなると雪が繋がり、雪の量もいきなり増えましたね。
ここからは、まさにスノーシュー山旅の真髄を感じながらの山歩きでした。
△1721・6から先は、予期せぬうつくしい風景との出会いの連続に夢見心地でした。
ごつごつした枝で空を掴むダケカンバを眺めていると、生きる力が湧いてきます。
ブナのコバからいよいよスノーシューハイク開始。青空も広がって来てテンションが上がりましたね。
三角点名古谷からはガラっと風景が変わって見事な展開でした。
白山方面の大展望が開けた時は、しばらくお互い、無言で光り輝く峰々に見入っていましたね。
山日和さんは、輝きの中にかつての山日和さんを見ていたのですね。
わたしは、昨年のスノー衆の時眺めた風景を思い出していました。こころを奪われた煌めく峰々を。
まあ、それは筆の中の話です。ホントはただうっとりと眺めてただけ。
すべては移ろう。でも、わたしたちひとりひとりのちいさな歴史は過去のものではないと思います。
ずっと、受け継がれていくものなのではと思います。
その人の中で、さらには、全く知らない誰かの中にも繋がっていくのではと思います。
たくさんの物語が、輝く峰々の光の粒子に重なり、山はあんなにもうつくしく感じるのかもしれませんね。
コメントするのが難しい・・・・
稜線直下の鞍部に着いた時は、わぁっと胸が高鳴り、言葉を失ってしまいました。
お昼のあたたかな陽射しを浴び、きらきらと煌めく、ブナとダケカンバが立ち並ぶ大雪原。
つるりとした雪の上には、それぞれの木々が描いたちいさなまあるい宇宙。
麓から見上げた地味な山の中に、こんなにもうつくしい調和した世界が展開しているとは。
あの丸いブナの影は面白かったね。もしゃもしゃの枝があんな形で映るんだと感心しました。
幾筋もの飛行機雲がひかれた青い空の下、静謐さを湛えた極上の無名峰で、
白山を真正面に眺めながら、極上のお昼の時間を過ごすことが出来ましたね。
ビールも味わえましたし(笑)、コーヒーも楽しめました。
うまい具合に風も弱く、ベストポジションでランチタイムを楽しめました。
ビールが足りませんでしたね。
市村境界稜線も味わい深かったです。アルプスの峰々も望めました。
目の前には御前岳。かなしさは感じませんでした。
でも、いつか籾糠山、御前山、栗ヶ岳へと辿っていこうと思いました。
山日和さんのお話を聞くと、夢が広がります。見果てぬ夢でも。
私はあっさりしてるので、あきらめも早いです。御前岳は登ってるということもあるんだけど、ハッキリ言って、
こっちのピークの方が好みです。夢と言うには小さ過ぎると思うよ。
左岸尾根でも、スノー衆の一日を思い出していました。
ランチ場では、湧き出た雲に遮られふんわりとした陽光の中に浮かぶ、
真っ白な別山に吸い込まれていきそうになりました。
ランチ場のそばにあった大きなブナですぐにわかりましたね。
「何年か後に、またここで、スノー衆のみなさんと集いたいですね」というわたしに、
「スノー衆には、そういう目的はない」と。
その言葉に、山日和さんの山への想い、山への向き合い方を感じました。
スノー衆のあり方にはいろいろ思うところがあるんです。
豊かな山の時間を味わいながらと思いつつ、下りの最後は急ぎ足になってしまいましたね。
楽しみにしていたふきのとう。両手いっぱい摘みました。
キャンディーのつかみ取りみたいな状態になってましたね。
極上の無名峰逍遥から、わたしが出会うかもしれない輝き、出会うことのない輝き、
そして、わたしの中に広がる可能性を感じることも出来ました。
そう思ってもらえるとうれしいですね。
山日和
Re: 【飛騨】庄川右岸 極上の無名峰逍遥その3
山日和 さん こんばんは
いきなり出鼻を挫かれた。荘川から平瀬へ向かう国道156号は、なんと6時まで夜間通行止め。解除を待って車を進めた
が、早朝から歩き出す目論見は見事に崩れてしまった。
大分前に夜間通行止めに会いましたよ
ダム湖のあたりだつたと思いますが
これでは予定のコース完遂は望めない。気を取り直して、白弓スキー場近くの集会所に駐車して林道へ踏み出した。
林道には重機が入っており、昨年のスノー衆で歩いた野々俣谷左岸尾根の取付きまでは完全に除雪されている。
これは楽勝かもと、野々俣谷の左岸沿いに進んで行くと雪に覆われ出し、ついに滑り台が現れた。雪はカチンカチンに締
まっており、路肩から谷へは一直線。安全を期してアイゼンを装着、ピッケルを手にして難場に備える。
進むにつれデブリの傾斜が強まり、気の抜けない時間が続く。
めちゃ緊張しますね。
話は変わりますが 上谷で一部だけカチンカチンでしたので
ピッケルを先の丸ピッケルを買いに行きましたが今は売ってないそうです :e
尾根上にはまったく雪が無いが、明瞭な踏み跡が続いており、ヤブも被っていないので苦労することはない。
Ca1200mあたりでようやく雪が繋がった。ここまでも気持ちのいい自然林だったのだが、ここからはほぼブナの純林に変
わる。
雪が無くても夏道だったらいいですね。
水無山に行こうと思っていましたが 山日和さんのレポ見て勝手に
雪がないだろうと思い止めました。
東の市村境界尾根から顔を出した太陽が、ブナ林を明るく照らし、やわらかで温かみのある森の風景に包まれた。
隣の左岸尾根は同じような位置でも300m近く標高が低く、見下ろすような感じである。そのおかげで樹間越しではあるが、
左岸尾根の奥に急激に立ち上がる三方崩山方面の迫力ある眺めを満喫できる。
三方崩山ちようどこの時期だと思いますが山頂を踏んでますが
今は怖くて稜線は歩けないと思います。
ここでスノーシューを装着。よく締まった雪に食い込むスノーシューのフレームが心地良い。
ブナの森の中、ヒールリフターを効かせて気分良く高度を上げて行くと、急に傾斜が緩んだ。1721.6mの三角点「名古谷」
山頂だ。ここから白川村と高山市の境界稜線へは緩やかなアップダウンを描く。
これまでのブナの純林から、
ブナの森に癒され 元気をもらいますね。
昨年 レイさんHPの見てGPSにポイント入れたんだと思いますが
すっかり忘れていました、
ダケカンバの白い木肌と黒々としたオオシラビソの林が目立つようになった。大蛇のように
うねったり、横に大きく腕を伸ばしたような白いダケカンバの佇まいは独特で、潤いのあるブナの森とはまた違った良さ
がある。歩みを進める尾根は広く、目の前に広がる大雪原が心を浮き立たせる。
ダケカンバの林は明るくていいですよね
信南部の方は結構あります。
尾根上からは庄川を挟んだ白山方面の大展望が開けた。白山北方の大門山から奈良岳、大笠山、笈ヶ岳、三方岩岳、野
谷荘司山と続き、ひときわ白く輝く剣ヶ峰と御前峰から別山への純白の稜線が胸を打つ。
御前峰の下に目を遣ると、どこまでも白い斜面に続く雪の台地が目を惹いた。白山東面台地である。
10年ほど前、DOCを駆ってその懐に通ったことが懐かしく思い出された。情けないが、今はもうそんな気力も体力もない。
そうそうタンポポさんと競うように行つてましたよね
それにあやかっていくつかの山をご一緒させて頂きましたが
最近 白山北方の大門山から奈良岳 毛勝や猫又谷の響きはやぶこぎねっとから消えましたね
山日和さんはまだまだ若いですよ頑張って下さい
その山稜の手前には三方崩山と日照岳という白山前衛の秀峰がどっしりと存在感を示している。どちらも鮮烈な記憶を残
あと一回ぐらいは行きたいですがもう無理かな
稜線からは、遠くに黒い三角錐が見えた。剱岳である。広濶なブナの疎林の尾根を南下して行くと、御前岳に隠れてい
た北アルブスの山々が姿を現した。5年前のスノー衆の舞台となった栗ヶ岳は半分ササの露出した三角錐となっていた。
スノー衆の栗ヶ岳 もう5年過ぎたのですか早い
実は初めてここを訪れた時、ニホンヤマネに出遭った。その時はネズミみたいなヤツだと思っていたのだが、その後金
草岳でヤマネとじゃれ合うという得難い体験をして、ここで出遭ったのもヤマネだったのだと思い至ったのである。
もう二度と出遭うことはないだろうか。
レポを覚えてますよ可愛いヤマネちゃん (^^)/
ひと気のないスキー場のセンターハウスを横目で見て駐車地への近道を行く。
山麓ではフキノトウが盛りだ。
奥さんニお土産に持って帰りましたか
お疲れ様
バーチャリ
Re: 【飛騨】庄川右岸 極上の無名峰逍遥その3
バーチャリさん、どうもです。
大分前に夜間通行止めに会いましたよ
ダム湖のあたりだつたと思いますが
荘川から平瀬の間はたまに夜間通行止めをやるので注意が必要ですね。
めちゃ緊張しますね。
話は変わりますが 上谷で一部だけカチンカチンでしたので
ピッケルを先の丸ピッケルを買いに行きましたが今は売ってないそうです :e
川に落ちるわけにはいかないので緊張しますね。
先の丸いビッケルとは?
雪が無くても夏道だったらいいですね。
水無山に行こうと思っていましたが 山日和さんのレポ見て勝手に
雪がないだろうと思い止めました。
踏み跡があると助かります。
水無山は飛騨の?
三方崩山ちようどこの時期だと思いますが山頂を踏んでますが
今は怖くて稜線は歩けないと思います。
雪がある程度落ち着かないと危ないですよね。
ナイフリッジに雪割れと、結構リスクが高いです。
ブナの森に癒され 元気をもらいますね。
昨年 レイさんHPの見てGPSにポイント入れたんだと思いますが
すっかり忘れていました、
レイさんは御前岳まで頑張ってましたね。
林道は雪ナシだったようですが。
ダケカンバの林は明るくていいですよね
信南部の方は結構あります。
白い木肌がまぶしいです。
そうそうタンポポさんと競うように行つてましたよね
それにあやかっていくつかの山をご一緒させて頂きましたが
最近 白山北方の大門山から奈良岳 毛勝や猫又谷の響きはやぶこぎねっとから消えましたね
山日和さんはまだまだ若いですよ頑張って下さい
競うようにというか、たんぽぽさんの影響も大です。特に雪渓から攻めるという発想はなかったですからね。
体力の要る山はしんどくなってきました。okuちゃんや山猫さんに任せますわ。
>その山稜の手前には三方崩山と日照岳という白山前衛の秀峰がどっしりと存在感を示している。どちらも鮮烈な記憶を残
あと一回ぐらいは行きたいですがもう無理かな
日照はまだまだ大丈夫でしょう。三方崩も時期を選べば行けますよ。
スノー衆の栗ヶ岳 もう5年過ぎたのですか早い
あっという間です。
レポを覚えてますよ可愛いヤマネちゃん (^^)/
なんとかもう一度お目にかかりたいもんです。
>山麓ではフキノトウが盛りだ。
奥さんニお土産に持って帰りましたか
[/q_yab]
私は持って帰らずでした。
山日和
大分前に夜間通行止めに会いましたよ
ダム湖のあたりだつたと思いますが
荘川から平瀬の間はたまに夜間通行止めをやるので注意が必要ですね。
めちゃ緊張しますね。
話は変わりますが 上谷で一部だけカチンカチンでしたので
ピッケルを先の丸ピッケルを買いに行きましたが今は売ってないそうです :e
川に落ちるわけにはいかないので緊張しますね。
先の丸いビッケルとは?
雪が無くても夏道だったらいいですね。
水無山に行こうと思っていましたが 山日和さんのレポ見て勝手に
雪がないだろうと思い止めました。
踏み跡があると助かります。
水無山は飛騨の?
三方崩山ちようどこの時期だと思いますが山頂を踏んでますが
今は怖くて稜線は歩けないと思います。
雪がある程度落ち着かないと危ないですよね。
ナイフリッジに雪割れと、結構リスクが高いです。
ブナの森に癒され 元気をもらいますね。
昨年 レイさんHPの見てGPSにポイント入れたんだと思いますが
すっかり忘れていました、
レイさんは御前岳まで頑張ってましたね。
林道は雪ナシだったようですが。
ダケカンバの林は明るくていいですよね
信南部の方は結構あります。
白い木肌がまぶしいです。
そうそうタンポポさんと競うように行つてましたよね
それにあやかっていくつかの山をご一緒させて頂きましたが
最近 白山北方の大門山から奈良岳 毛勝や猫又谷の響きはやぶこぎねっとから消えましたね
山日和さんはまだまだ若いですよ頑張って下さい
競うようにというか、たんぽぽさんの影響も大です。特に雪渓から攻めるという発想はなかったですからね。
体力の要る山はしんどくなってきました。okuちゃんや山猫さんに任せますわ。
>その山稜の手前には三方崩山と日照岳という白山前衛の秀峰がどっしりと存在感を示している。どちらも鮮烈な記憶を残
あと一回ぐらいは行きたいですがもう無理かな
日照はまだまだ大丈夫でしょう。三方崩も時期を選べば行けますよ。
スノー衆の栗ヶ岳 もう5年過ぎたのですか早い
あっという間です。
レポを覚えてますよ可愛いヤマネちゃん (^^)/
なんとかもう一度お目にかかりたいもんです。
>山麓ではフキノトウが盛りだ。
奥さんニお土産に持って帰りましたか
[/q_yab]
私は持って帰らずでした。
山日和