【台高】望外の大滝越えてマブシ嶺で昼寝。+翁の足跡。

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zipp
記事: 1165
登録日時: 2011年3月09日(水) 22:49

【台高】望外の大滝越えてマブシ嶺で昼寝。+翁の足跡。

投稿記事 by zipp »


 梅雨入りして最初の晴天の休日。梅雨の晴れ間はだいじに使いたい。
天気予報を見れば、台高北部はガスりそうだ。南下する方が良さそうだと、晴天が期待できそうな台高南部へと車を走らせた。
車窓から見る八町滝は、昨日雨で水量が豊富だ。その上の嘉茂助谷ノ頭を控えた稜線は、ガスが掛かってしまっている。
[attachment=4]マブシ嶺から_925.jpg[/attachment]
【 日 付 】2012年06月10日
【 山 域 】台高南部 尾鷲道、不動谷腰森谷、木組峠、マブシ嶺
【メンバー】zipp
【 天 候 】晴天
【 ルート 】《橡山林道からマブシ嶺》
08:15 栃山林道駐車地(970標高点の北あたり)--- 08:45 尾鷲道登山口(地蔵峠標識)--- 09:00 腰森谷--- 09:05~09:15 腰森谷左岸枝谷出合--- 10:20 稜線co1240m(木組峠東)--- 11:05 「一本木」標識--- 11:40~13:20 マブシ嶺三角点峰--- 14:05「一本木」標識--- 14:20~14:35 木組峠--- 14:55 木組峠東co1240--- 15:20 橡山林道終点--- 15:55~16:05 追分地蔵--- 16:20 駐車地

 橡山林道は、先の尖った落石多く、バーストに気を付けながらの運転だ。
清五郎滝降り口を越えて入ってしまったが、降り口手前の広場に車を停めるのが賢明そうだ。
 二ノ俣源流の男滝(オン滝、決してエアリア表記の「黒滝」ではない)は、一筋の白瀑となって落ち、大台ヶ原はガスに包まれてしまっている。しかし上空は真っ青な青空が広がり、新緑が眩い。その新緑の森からは、今年初めて聞くエゾハルゼミの鳴き声が響く。
 崩壊した林道をテクテク。地蔵峠の標識越え、不動谷に架かる橋(西原橋)を越えて、不動谷支流の腰森谷に架かる橋が木組橋だ。この両橋名、稜線を越えた奈良県側の地名を付けるというのはどんなものなんだろうか?
この橋の袂が登山口なのだが、しばらく来ないうちに3種類ほどのマーキング付いてしまっていた。ラッカーのマーキングまであるが、これは止めてほしいものだ。青ビニテープ紐の主は、道を外してマーキングを付けてるが、間違えたところに付けたのは外すのがマナーだろうに。
しかし、よくもまぁこんなマイナールートを歩く人がいるもんだ。

 新緑に包まれた谷は清々しく気持ち良い。
本流に小滝が掛かり、右から入る枝谷も小滝で合流している。小滝を左から巻く途中、その枝谷の奥に白瀑が掛かっているのを見て、出合上の岩でザックを降ろした。本谷の奥には7m程の滝が掛かっているところだ。
 今日の予定は、マブシ嶺三角点をさらに北上した支稜上のピークだ。時間的にはギリギリで、道草をする余裕はない。けど……。
[attachment=3]大滝1_800.jpg[/attachment]
 枝谷は、標高1000mで北から入る谷。地形図を見る限り、出合近くに滝が掛かってそうには思えない谷だ。
谷は、最初から廊下というか、岩溝状。浅い淵はへつって越え、奥には20m程の斜瀑だ。そしてその滝のさらに奥に白瀑が覗いていて驚いた。
20mは、下段を登り、上段は右から巻くと二俣。意外にも右俣も左俣もさらに斜瀑となって続いている。なんってこった!!
左俣を登る。足を濡らさすに、直登できてしまう。光谷大滝のミニチュア版のような滝だなと、光谷大滝に入ったこともないのに思ってしまう(^^;。
20m程あっただろうか、いったん中だるみとなり、さらに滝は続く。滝上の樹林にぽっかり空いた青空が呼んでいるようだ。
 あとで地形図を見ると、二俣までに20mの滝があったことを勘案すれば、標高差90m近く滝が続いてることになる。腰森谷枝谷にこんな大滝があろうとは!望外だ。
 どの滝もシャワーだと楽しく登れてしまうだろう。…って、雨後の水量でもそれほどスパイク地下足袋を濡らさずに登ってしまったんだから、水量の方が心配か(^^;。
[attachment=2]大滝2_800.jpg[/attachment]
 平流となって二俣。遠回りではあるが本谷である右俣を選ぶと、水湧き出す森は、ブナ、ミズナラ、ホウの大木の森だ。
もう何年前だったろうか、この稜線を歩いた時、スズタケのヤブが茂っていてとても入れるものではなかった。そのスズタケもいまや勢いを無くし、枯れ竿となって残っているだけだ。
 稜線に登り、木組峠を目指す。途中、光谷大滝の一部が樹間から垣間見え、シロヤシオもヤマツツジもすでに落花してしまっている。
木組峠付近で水が得られないかと、遠回りして谷を降りて行くと、窯跡が二つ三つあり、近くに水が湧いていた。窯跡があるところを見ると、雨後だけではなく常時水が得られそうな感じだ。
 なだらかな谷沿いを少し登って木組峠。ここは広々とした平坦地があり、北側には大木が残され、実にいいところ。

 尾鷲道は、主稜線の西側山腹に伸びている。この先、主稜線と尾鷲道が交わるのは、「一本木」の標識のあるところ(「標識」であって、本来の一本木の場所は別のところだ)。
「一本木標識」までは稜線伝いで北上し、標識から尾鷲道を辿る。
マブシ嶺直下の急登をこなせば、雄大な景色が望められる三角点峰山頂だ。
 大台ケ原にはガスが掛かり、大峰も大普賢や八経などはガスが掛かって山容が見えない。翻って熊野灘は青空の下、入組んだ入り江や島々が見渡せる。水平線上にに連なる雲は梅雨前線だろうか。北西の風が強く、頭上に雲が流れてきては消えていく。ちょうどここは、曇天と青空の境目のような場所のようだ。
 風を避けるため、海側に少し降りたところでシートを広げた。きょうはここまでだ。
蚊取り線香に蚊帳、防虫ヘッドネットなどを用意してきたが、ザックから出す必要もない。
少々風が強いが、陽を浴びてもちょうど良い暖かさ。昼寝するのにもってこいの日だ。
 そういえば、このあたりの山に登るのは、ドライブウェイが閉鎖されてる時期ばかりで、
木々が葉を付けてる頃は一度もなかった。新緑も良いが、やっぱりこの山は眺望だろう。空気の澄んだ日に登ってナンボの山だ。…などと思いながら眠りについた。
[attachment=1]新緑の尾鷲道_800.jpg[/attachment]
 30分ほど気持ちの良いうたた寝をして、帰路につく。
帰路は、「一本木標識」までは、森をウロウロ稜線歩き。以降は山腹にある尾鷲道。つまり、往路とちょうど逆を歩く。
 マブシ嶺直下から1216標高点の森の三重県側は、大木が多く彷徨うのにいい森だ。水を確認しようと谷筋を見て回るが、随分降りないと得られそうもなさそうだ。袋角した雄シカが逃げていく。
 尾鷲道は、木組峠直下の谷筋の橋が落ち、大きくえぐられた谷(水はない)を越えなければならない。
木組峠へと登り、大木の下でいっぷく。オオアカゲラが鳴き、二羽のアカゲラがもたれている樹にとまる。見上げたこの樹の葉は、よく見るとハリギリだ。ハリギリ独特の樹皮に深く刻んだ縦縞が幹の下部には無く、オオイタヤの大木だと思い込んでいた。

 往路でスズタケが衰退しているのを見たので、木組峠から東に張り出す稜線から、不動谷の二俣に通じる古道の道型を探しながら帰ることにした。
 1887年(明治20年)松浦武四郎翁は、大台・牛石で護摩行を行ったあと、帰路木組村から稜線を越え不動谷二俣に降りている。
『不動谷と云、此処にて谷筋二ツに分る。右を腰森、左を不動と云。』(丁亥前記「松浦武四郎大台紀行集」から)
 現在の地形図にも木組から、三重県側に張り出す稜線を通る破線道が描かれている。1184標高点には向かわず、手前のピークから林道の終点に向かう尾根を降りる予定だ。
 稜線を外して右の尾根に乗るco1240ピーク。道があったとするなら、ピークにまで登らず、山腹を少しトラバースして尾根に乗るはずだとの予想のもと道型を探すと、大ブナの間を通る掘れた道型が続いている。尾根に乗れば何故か二筋程の掘割があり、水の流れた痕の可能性もありそうだ。
co1160ピークでは、若い植林越しに、中ノ嶺(△点名:西原)を挟んだ三つのピークが並んでよく見えている。ここからは、急坂路だ。そして掘割は、ジグザグを切って続いていた。このことから水流痕ではなく明らかに古い道痕なのだ。
 しかし残念ながらこの道は、林道建設による花崗岩のザレた崖で断ち切られてしまう。
[attachment=0]追分のお地蔵さん2_800.jpg[/attachment]
 崖を降りて林道終点。林道から、さらに続く道型はないかと下を見るが、痕跡を見つけることは難しい。あとは林道を歩き、この古道の延長線上にある追分のお地蔵さんに挨拶して帰ることにする。
『辻。此処に道分石あり。此処に出るや昨年越せしイサイ谷通りの本道なり。』(丁亥前記)
 『辻休場、また追分とも云。大谷木組よりは此処に出来るなり。』(丙戌前記「同」より)。
 ツガの大木の下、自然石に囲われ、「右 きくみ  左 で口」と彫られたお地蔵さんに、きょうの山行の無事を感謝し、ここからはそのまま古道を辿って林道をショートカットする。
武四郎翁が飲んだであろう釈仙水を、場所は違えどペットボトルに汲んで、駐車地へと帰ったのだった。
 腰森の枝谷や古道を辿るのは、予定外のルートだったが、梅雨の晴れ間の山行に関わらず十二分に充実した山行ができた、ホンマに感謝である。
添付ファイル
追分のお地蔵さん
追分のお地蔵さん
新緑の尾鷲道
新緑の尾鷲道
腰森枝谷の大滝2
腰森枝谷の大滝2
腰森枝谷の大滝1
腰森枝谷の大滝1
マブシ嶺から熊野灘
マブシ嶺から熊野灘
   zipp
アバター
わりばし
記事: 1767
登録日時: 2011年2月20日(日) 16:55
お住まい: 三重県津市

Re: 【台高】望外の大滝越えてマブシ嶺で昼寝。+翁の足跡。

投稿記事 by わりばし »

おはようございます、zippさん。
zippってジッポーライターのzippoからきたんじゃないですよね?
ライターはzippoじゃなかったですね。
:mrgreen:

【 ルート 】《橡山林道からマブシ嶺》
08:15 栃山林道駐車地(970標高点の北あたり)--- 08:45 尾鷲道登山口(地蔵峠標識)--- 09:00 腰森谷--- 09:05~09:15 腰森谷左岸枝谷出合--- 10:20 稜線co1240m(木組峠東)--- 11:05 「一本木」標識--- 11:40~13:20 マブシ嶺三角点峰--- 14:05「一本木」標識--- 14:20~14:35 木組峠--- 14:55 木組峠東co1240--- 15:20 橡山林道終点--- 15:55~16:05 追分地蔵--- 16:20 駐車地

zippさんの強い南部ですね。
人とのかかわりの深かった山域なので、興味を魅かれます。


 帰路は、「一本木標識」までは、森をウロウロ稜線歩き。以降は山腹にある尾鷲道。つまり、往路とちょうど逆を歩く。
  往路でスズタケが衰退しているのを見たので、木組峠から東に張り出す稜線から、不動谷の二俣に通じる古道の道型を探しながら帰ることにした。

スズタケも生え変わりの時期なのでしょうか?
酸性雨の影響じゃないといいけど。 


 1887年(明治20年)松浦武四郎翁は、大台・牛石で護摩行を行ったあと、帰路木組村から稜線を越え不動谷二俣に降りている。
『不動谷と云、此処にて谷筋二ツに分る。右を腰森、左を不動と云。』(丁亥前記「松浦武四郎大台紀行集」から)
 現在の地形図にも木組から、三重県側に張り出す稜線を通る破線道が描かれている。1184標高点には向かわず、手前のピークから林道の終点に向かう尾根を降りる予定だ。

昔から歩かれていた道のようですね。
杣道としていつごろまで使われていたのでしょうか?


 稜線を外して右の尾根に乗るco1240ピーク。道があったとするなら、ピークにまで登らず、山腹を少しトラバースして尾根に乗るはずだとの予想のもと道型を探すと、大ブナの間を通る掘れた道型が続いている。尾根に乗れば何故か二筋程の掘割があり、水の流れた痕の可能性もありそうだ。
co1160ピークでは、若い植林越しに、中ノ嶺(△点名:西原)を挟んだ三つのピークが並んでよく見えている。ここからは、急坂路だ。そして掘割は、ジグザグを切って続いていた。このことから水流痕ではなく明らかに古い道痕なのだ。

おめでとうございます。古道に遭遇ですね。
楽ちんな古道を歩いていると、秘密の宝を見つけたようで、心うきうきしますね。


 しかし残念ながらこの道は、林道建設による花崗岩のザレた崖で断ち切られてしまう。

これが多いんですよね。
採石場の場合だと二の足をふんでしまいます。


 崖を降りて林道終点。林道から、さらに続く道型はないかと下を見るが、痕跡を見つけることは難しい。あとは林道を歩き、この古道の延長線上にある追分のお地蔵さんに挨拶して帰ることにする。
『辻。此処に道分石あり。此処に出るや昨年越せしイサイ谷通りの本道なり。』(丁亥前記)

本道は、委細谷から北上して木組峠を通っていたんですか?

 『辻休場、また追分とも云。大谷木組よりは此処に出来るなり。』(丙戌前記「同」より)。
 ツガの大木の下、自然石に囲われ、「右 きくみ  左 で口」と彫られたお地蔵さんに、きょうの山行の無事を感謝し、ここからはそのまま古道を辿って林道をショートカットする。

古道探索の〆として、追分のお地蔵さんというのはいいですね。
「左 で口」の口ってどこです?


 武四郎翁が飲んだであろう釈仙水を、場所は違えどペットボトルに汲んで、駐車地へと帰ったのだった。
 腰森の枝谷や古道を辿るのは、予定外のルートだったが、梅雨の晴れ間の山行に関わらず十二分に充実した山行ができた、ホンマに感謝である。

zippさんならではの新たな発見でしたね。 :ugeek:
お疲れ様でした。

                                                   わりばし
zipp
記事: 1165
登録日時: 2011年3月09日(水) 22:49

Re: 【台高】望外の大滝越えてマブシ嶺で昼寝。+翁の足跡。

投稿記事 by zipp »

[attachment=1]DSCN2624_800.jpg[/attachment]
 わりばしさん、こんばんは~。

zippってジッポーライターのzippoからきたんじゃないですよね?
ライターはzippoじゃなかったですね。 :mrgreen:

 突然何を云いだすのかとおもえば…、100円ライターつかってますが、ハンドル由来はそうですが、それがなにかっ?(^^;。

人とのかかわりの深かった山域なので、興味を魅かれます。
 えーとですね…。
わたし、以前にこの追分の地蔵さんについて、不動谷の遡行と交えて、ここヤブにレポしたつもりになってました。
でっ、古道の話とか結構端折ってしまってます。
さっき、そのレポをヤブで探してたんですが、見つかりませんでした。アップしてなかったんですね(^^;。

スズタケも生え変わりの時期なのでしょうか?
酸性雨の影響じゃないといいけど。 

 鈴鹿と一緒ですね。生え変わりの時期でしょう。場所によって随分違いますが、どこもスズタケは衰えつつあります。

昔から歩かれていた道のようですね。
杣道としていつごろまで使われていたのでしょうか?

 東の川の木組・大谷と木津(現紀北町)を結ぶ道ですね。

●明治45年(1912年) 5月19日
 大北聰彦/大西源一両名は、14日から大杉谷、西谷を遡行し山頂に達した後、稜線を木組峠-不動谷-新設の木馬道-製板所-トロッコ道-木津峠?-木津へと抜けている。
(日本山岳会会報『山岳』「宮川水源遡行大台ヶ原山登山記」より)
 武四郎翁の歩いた25年後には、不動谷の二俣には木馬道が製板所(清五郎滝の滝口、水車を動力として使ってた模様)まで続いていて、二俣以降は歩かれることが少なくなったろうと想像します。
この頃が、最もこの山域の交通手段が急激に変わって行った時期になるかと思います。

楽ちんな古道を歩いていると、秘密の宝を見つけたようで、心うきうきしますね。
 アップした気になったレポでは、不動谷の二俣右岸に道を確認しているのです。左岸は林道建設の土砂で不明でした。
但し、右岸の道も、先はまだ若い植林とヤブに阻まれ行けませんでした。

本道は、委細谷から北上して木組峠を通っていたんですか?
古道探索の〆として、追分のお地蔵さんというのはいいですね。
「左 で口」の口ってどこです?

 東の川の出口から、委細谷左岸を登り、龍辻。龍辻から尾根沿いに道があり、この木組からの道と合流したわけです。
[attachment=0]P7102336_640.jpg[/attachment]
zippさんならではの新たな発見でしたね。 :ugeek:
お疲れ様でした。

 あれ?大滝のことに触れてくれないの~。これ、なかなか凄い発見(?)だとおもうのだけど(^^;。
わりばしさん、もしかして滝は、東俣谷で懲りちゃったのかしら(^^;;。
添付ファイル
追分のお地蔵さん
追分のお地蔵さん
マブシ嶺から大台ケ原
マブシ嶺から大台ケ原
   zipp
シュークリーム
記事: 2065
登録日時: 2012年2月26日(日) 17:35
お住まい: 三重県津市

Re: 【台高】望外の大滝越えてマブシ嶺で昼寝。+翁の足跡。

投稿記事 by シュークリーム »

zippさん、おはようございます。
この前の日曜日は尾鷲道でしたか。私は昨年4月の大型連休前半に橡山林道から大台ケ原まで歩きましたが、歩きやすい道で、楽しい山行でした。zippさんが歩かれる道は普通の道ではないので、やっぱり地図片手でないと読めませんが(^^;)


 橡山林道は、先の尖った落石多く、バーストに気を付けながらの運転だ。
清五郎滝降り口を越えて入ってしまったが、降り口手前の広場に車を停めるのが賢明そうだ。


橡山林道は手軽に標高を上げるにはいい林道ですね。標高1000m位まで行けますものね。去年は清五郎滝降り口のすこし手前で落石のためにいけませんでしたが、通れるようになっているんですね。

この橋の袂が登山口なのだが、しばらく来ないうちに3種類ほどのマーキング付いてしまっていた。ラッカーのマーキングまであるが、これは止めてほしいものだ。青ビニテープ紐の主は、道を外してマーキングを付けてるが、間違えたところに付けたのは外すのがマナーだろうに。
しかし、よくもまぁこんなマイナールートを歩く人がいるもんだ。


沢登りの人が来ているんでしょうかね。最近はインターネットでいろいろなバリエーションルートの情報が手軽に入手できますので、結構人が入り込んでいるのかも。私もその一人ですが(^^;)

 枝谷は、標高1000mで北から入る谷。地形図を見る限り、出合近くに滝が掛かってそうには思えない谷だ。
谷は、最初から廊下というか、岩溝状。浅い淵はへつって越え、奥には20m程の斜瀑だ。そしてその滝のさらに奥に白瀑が覗いていて驚いた。
20mは、下段を登り、上段は右から巻くと二俣。意外にも右俣も左俣もさらに斜瀑となって続いている。なんってこった!!
左俣を登る。足を濡らさすに、直登できてしまう。光谷大滝のミニチュア版のような滝だなと、光谷大滝に入ったこともないのに思ってしまう(^^;。
20m程あっただろうか、いったん中だるみとなり、さらに滝は続く。滝上の樹林にぽっかり空いた青空が呼んでいるようだ。
 あとで地形図を見ると、二俣までに20mの滝があったことを勘案すれば、標高差90m近く滝が続いてることになる。腰森谷枝谷にこんな大滝があろうとは!望外だ。
 どの滝もシャワーだと楽しく登れてしまうだろう。…って、雨後の水量でもそれほどスパイク地下足袋を濡らさずに登ってしまったんだから、水量の方が心配か(^^;。


楽しそうな滝ですね。ところで、今日はスパイク地下足袋だったんですか。長靴とどう使い分けているんですか?

 尾鷲道は、主稜線の西側山腹に伸びている。この先、主稜線と尾鷲道が交わるのは、「一本木」の標識のあるところ(「標識」であって、本来の一本木の場所は別のところだ)。
「一本木標識」までは稜線伝いで北上し、標識から尾鷲道を辿る。


ようやく私にもわかる場所が出てきました :D
尾鷲道はほとんどが山腹道で、歩きやすい道ですね。昔の作業道だったんでしょうね。


 風を避けるため、海側に少し降りたところでシートを広げた。きょうはここまでだ。
蚊取り線香に蚊帳、防虫ヘッドネットなどを用意してきたが、ザックから出す必要もない。


へ~、この時期はいつもこういうものを準備してくるんですか :shock:
私はシートさえ持ってこないですね。まずはシートの準備からですね。


少々風が強いが、陽を浴びてもちょうど良い暖かさ。昼寝するのにもってこいの日だ。
 そういえば、このあたりの山に登るのは、ドライブウェイが閉鎖されてる時期ばかりで、
木々が葉を付けてる頃は一度もなかった。新緑も良いが、やっぱりこの山は眺望だろう。空気の澄んだ日に登ってナンボの山だ。…などと思いながら眠りについた。


気持ちよさそう :D
桧塚奥峰は曇っていましたので、昼寝するには寒かったです。


 往路でスズタケが衰退しているのを見たので、木組峠から東に張り出す稜線から、不動谷の二俣に通じる古道の道型を探しながら帰ることにした。

私にはまだ古道を探す事の面白さが理解できない。

 腰森の枝谷や古道を辿るのは、予定外のルートだったが、梅雨の晴れ間の山行に関わらず十二分に充実した山行ができた、ホンマに感謝である

充実した山行、よかったですね ;)
お疲れ様でした。
                         @シュークリーム@
zipp
記事: 1165
登録日時: 2011年3月09日(水) 22:49

Re: 【台高】望外の大滝越えてマブシ嶺で昼寝。+翁の足跡。

投稿記事 by zipp »


 自己レスです(^^;。

 えーとですね…。
わたし、以前にこの追分の地蔵さんについて、不動谷の遡行と交えて、ここヤブにレポしたつもりになってました。
でっ、古道の話とか結構端折ってしまってます。
さっき、そのレポをヤブで探してたんですが、見つかりませんでした。アップしてなかったんですね(^^;。


 ありました!
 トレースオブヤブ?でしたっけ では、いまのシステムに変わる1年ほどのレポは検索対象となって無かったのだと思われます。
で、該当のレポは、以下です。

【台高】銚子川不動谷・清五郎滝上流周辺

[attachment=0]P8150052_640.jpg[/attachment]
添付ファイル
不動谷のナメ。
不動谷のナメ。
   zipp
zipp
記事: 1165
登録日時: 2011年3月09日(水) 22:49

Re: 【台高】望外の大滝越えてマブシ嶺で昼寝。+翁の足跡。

投稿記事 by zipp »


 シュークリさん、おはようさん。
本格的な梅雨ですね。

私は昨年4月の大型連休前半に橡山林道から大台ケ原まで歩きましたが、歩きやすい道で、楽しい山行でした。
 芽吹きの季節ですね。花には少し早いですが、いい季節に登られたんですね。

橡山林道は手軽に標高を上げるにはいい林道ですね。標高1000m位まで行けますものね。去年は清五郎滝降り口のすこし手前で落石のためにいけませんでしたが、通れるようになっているんですね。
 古和谷のトロッコ道から、尾鷲道へ抜けるルートが、ササヤブが後退した現在では一番いいルートかもと思います。
清五郎滝降り口手前の広場に車を停めるのがよろしいようです(^^;。

沢登りの人が来ているんでしょうかね。最近はインターネットでいろいろなバリエーションルートの情報が手軽に入手できますので、結構人が入り込んでいるのかも。私もその一人ですが(^^;)
 沢屋さんじゃないですね。尾鷲道に入ってもこのマーキングは続いてましたから。そもそも沢屋さんは、こんなところまで遡行する人はまれです。わたしは稜線まで詰めましたけど。
 シュークリさんもこの腰森ルートを使いましたか!帰路?はちゃんと「地蔵峠」に降りる尾鷲道ルートを使われました?
[attachment=0]DSCN2591_640.jpg[/attachment]
楽しそうな滝ですね。ところで、今日はスパイク地下足袋だったんですか。長靴とどう使い分けているんですか?
 思わぬ楽しい大滝でした!
 長靴は、基本的には冬の雪山装備です(^^;;。

尾鷲道はほとんどが山腹道で、歩きやすい道ですね。昔の作業道だったんでしょうね。
 崩壊していなかったら、ホンマに歩きやすい道なんですけどね~。

へ~、この時期はいつもこういうものを準備してくるんですか :shock:
私はシートさえ持ってこないですね。まずはシートの準備からですね。

 この時期のブヨ、アブはタマランですから~。この日は何も使う必要なかったですが。
シートはダニ対策です。何もしかず地面に座る人を見ますが、岩以外に座るときは、必ず何か敷いて座ります。

私にはまだ古道を探す事の面白さが理解できない。
 道の変遷というか、昔の人々の生活跡といいましょうか、今ではだれも見向きもしないところにひっそりとのこってます。
[attachment=1]DSCN2617_800.jpg[/attachment]
充実した山行、よかったですね ;)
お疲れ様でした。

 シュークリームさん、ありがとうございます。
添付ファイル
大滝
大滝
マブシ嶺から。
マブシ嶺から。
   zipp
pana
記事: 190
登録日時: 2011年3月07日(月) 19:16

Re: 【台高】望外の大滝越えてマブシ嶺で昼寝。+翁の足跡。

投稿記事 by pana »

zippさんこんばんわ~

 
梅雨入りして最初の晴天の休日。梅雨の晴れ間はだいじに使いたい。
洗濯ではなく、山ですね~♪

ルート 】《橡山林道からマブシ嶺》
08:15 栃山林道駐車地(970標高点の北あたり)--- 08:45 尾鷲道登山口(地蔵峠標識)--- 09:00 腰森谷--- 09:05~09:15 腰森谷左岸枝谷出合--- 10:20 稜線co1240m(木組峠東)--- 11:05 「一本木」標識--- 11:40~13:20 マブシ嶺三角点峰--- 14:05「一本木」標識--- 14:20~14:35 木組峠--- 14:55 木組峠東co1240--- 15:20 橡山林道終点--- 15:55~16:05 追分地蔵--- 16:20 駐車地
 

 
二ノ俣源流の男滝(オン滝、決してエアリア表記の「黒滝」ではない)は、一筋の白瀑となって落ち、大台ヶ原はガスに包まれてしまっている。しかし上空は真っ青な青空が広がり、新緑が眩い。その新緑の森からは、今年初めて聞くエゾハルゼミの鳴き声が響く。
 

やはり新緑には真っ青な青空が似合いますね。
心ウキウキですね。ところで隣には美女はいないのですか~?
この橋の袂が登山口なのだが、しばらく来ないうちに3種類ほどのマーキング付いてしまっていた。ラッカーのマーキングまであるが、これは止めてほしいものだ。青ビニテープ紐の主は、道を外してマーキングを付けてるが、間違えたところに付けたのは外すのがマナーだろうに。
しかし、よくもまぁこんなマイナールートを歩く人がいるもんだ。
台高フアンはzippさんのレポ読んでますから・・・
そのうちの1本はTW産かも~

 
新緑に包まれた谷は清々しく気持ち良い。
私もこういうの大好きです。
目をつむると脳裏に・・・

 
今日の予定は、マブシ嶺三角点をさらに北上した支稜上のピークだ。時間的にはギリギリで、道草をする余裕はない。けど……。
私たちがいたら・・・タイムオーバーや~

 
平流となって二俣。遠回りではあるが本谷である右俣を選ぶと、水湧き出す森は、ブナ、ミズナラ、ホウの大木の森だ。
もう何年前だったろうか、この稜線を歩いた時、スズタケのヤブが茂っていてとても入れるものではなかった。そのスズタケもいまや勢いを無くし、枯れ竿となって残っているだけだ。
 稜線に登り、木組峠を目指す。途中、光谷大滝の一部が樹間から垣間見え、シロヤシオもヤマツツジもすでに落花してしまっている。
木組峠付近で水が得られないかと、遠回りして谷を降りて行くと、窯跡が二つ三つあり、近くに水が湧いていた。窯跡があるところを見ると、雨後だけではなく常時水が得られそうな感じだ。
 なだらかな谷沿いを少し登って木組峠。ここは広々とした平坦地があり、北側には大木が残され、実にいいところ。
 

いいな、行きたいな・・・
また連れて行ってください。身も軽くなったし、歩けるかも・・・・
蚊取り線香に蚊帳、防虫ヘッドネットなどを用意してきたが、ザックから出す必要もない。
少々風が強いが、陽を浴びてもちょうど良い暖かさ。昼寝するのにもってこいの日だ。
 

この山域は虫が多いのですか~
そういえば、このあたりの山に登るのは、ドライブウェイが閉鎖されてる時期ばかりで、
木々が葉を付けてる頃は一度もなかった。新緑も良いが、やっぱりこの山は眺望だろう。空気の澄んだ日に登ってナンボの山だ。…などと思いながら眠りについた。
もちろん、昼寝の前にはグビィでしょう~♪

 
武四郎翁が飲んだであろう釈仙水を、場所は違えどペットボトルに汲んで、駐車地へと帰ったのだった。
 腰森の枝谷や古道を辿るのは、予定外のルートだったが、梅雨の晴れ間の山行に関わらず十二分に充実した山行ができた、ホンマに感謝である


武四郎翁の飲んだであろう水はもちろん水割り?それとも珈琲ですか~?
お茶の産地なのでお茶かな~♪
充実した1日でしたね。羨ましいです。
私なんかストレスの連続で・・・・
でもそれも後少しです。帰ったら遊んでくださいね。
zipp
記事: 1165
登録日時: 2011年3月09日(水) 22:49

Re: 【台高】望外の大滝越えてマブシ嶺で昼寝。+翁の足跡。

投稿記事 by zipp »

[attachment=1]DSCN2582_800.jpg[/attachment]
 panaちゃん、こんばんは~。
ブログ更新されていたんですね~、知らずに失礼しました m(__)m。読まさせてもらいましたよ。
風の噂では、6㎏ならぬ8kgの減量に成功されたとか・・・。ご苦労様です :roll:

>梅雨の晴れ間はだいじに使いたい。

洗濯ではなく、山ですね~♪

 はい、イノチの洗濯です(^^)。
これもあんまり洗濯するのもどうかと思いますが(^^;。

やはり新緑には真っ青な青空が似合いますね。
心ウキウキですね。ところで隣には美女はいないのですか~?

 山が美女みたいなもんですから~(^^)。
[attachment=0]びぃ女とカメ足跡.JPG[/attachment]

台高フアンはzippさんのレポ読んでますから・・・
そのうちの1本はTW産かも~

 初めてこのルートに入った時、古い赤テープが少し付いてただけでしたが…。もともと杣道なんだけどね。
とれヲさんは、山より♀情態ですからね~ :mrgreen:

私もこういうの大好きです。
目をつむると脳裏に・・・

 新緑谷は、気持ちいいですよ。これもアブが出る前までですね。

私たちがいたら・・・タイムオーバーや~
いいな、行きたいな・・・
また連れて行ってください。身も軽くなったし、歩けるかも・・・・

 大台ケ原ドライブウェイが開通する前、3月か4月なら日も長くマブシ嶺行けるかな~。
黄砂さへ無ければいいんですが。

この山域は虫が多いのですか~
 そんなでもないでしょう。台高北部と同じように蟲がいると思い防虫グッズを用意したのですが、この日はハエさへ現れませんでしたよ。

もちろん、昼寝の前にはグビィでしょう~♪
 赤帽です、じゃなかったあたぼうヨ!

武四郎翁の飲んだであろう水はもちろん水割り?それとも珈琲ですか~?
お茶の産地なのでお茶かな~♪

 ストレートですた(^^;

でもそれも後少しです。帰ったら遊んでくださいね。
 はいよ、了解!山で宴会ですね(^^)。
添付ファイル
びぃ女とカメの足跡(6/17)
びぃ女とカメの足跡(6/17)
大滝・最初の二俣から下を見る。
大滝・最初の二俣から下を見る。
   zipp
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