【白山/平瀬道~東面台地】ポポンタツアーのトレースを追ってグルリンポン

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biwaco
記事: 1423
登録日時: 2011年2月22日(火) 16:56
お住まい: 滋賀県近江八幡市

【白山/平瀬道~東面台地】ポポンタツアーのトレースを追ってグルリンポン

投稿記事 by biwaco »

【 日 付 】2012年6月7日(木)~8日(金)
【 山 域 】白山 
【メンバー】ひとり
【 天 候 】晴れ
【 ルート 】
  7日=白水湖~大倉山避難小屋~東面台地~転法輪谷~御前峰の肩~大倉山避難小屋
  8日=避難小屋~白水湖(周辺散策)

 なんでも南の海には台風がいてるらしい。そいつのせいでそろそろ梅雨に入りそうな気配。それまでに気になってる山に行っておきたいなあ…
などと思っているところへ、珍しくT女からメールが携帯に。「もう雪の山にはいかないの?」
 あれー! そそらせてくれるやないの(@_@;)
 行こうか、行かんとこか…、行きたいけど、億劫なような…。そんな梅雨の空みたいな心境にカツが入り、一変! やっぱ行くしかないがな~(^O^)/

 狙い目エリアはここ数年の懸案調査対象である白山東面からのアタック。とは言ってもヤブコギ精鋭の北部方面ヘン隊の方々のように、マナコだのヤケナメリだのといった軟体動物か妖怪まがいな名前の冥界へはよう行かん。(>_<)
 で、思い浮かんだのが、確か3年前、ツアコンの両腕に捉まってT女、Y女が雪遊びされた大倉尾根からの東面台地詣りだ。これなら行き当たりばったりだってなんとかなるんじゃおまへんか?

 いや、そんな甘いもんではないかも知れん。が、正直なところ、白水湖(大白川ダム)ってところへすら行ったことがないのである。東面台地へ到達できなくとも、そのコバルトブルーだかエメラルドグリーンだか知らないが、えも言われぬ色合いの湖面を眺めるだけでも後世への土産になるではないか。
 なにより、この湖で硫黄化合物を食らって唯一生存しているという生物「ウグイ」様にもしも出会えるなら、そんな光栄なことはない。

 そんな思いを胸に、平日で深夜割引しか使えない高速をなんとか乗り切り、白水湖の畔に着いたのは6時前。どこが登山口かも分からないので案内板を覗いたりしていたら、車がやってきた。運転の女性に聞けばトイレのある駐車場の上の休憩舎があるところが平瀬道の取り付きらしい。

6:40
 整備された登山路は歩き易い。マップには避難小屋まで3時間とあるけど、ネットのレポでは2時間が多かった。その真ん中で2時間半くらいかな?
などと勝手に推測してみるが、なんの根拠もない。5月の台高では市販地図のタイムより遅かったし…。若者の2倍、赤線タイムの1.5倍くらい見とくのが妥当なんだろう。
ブナの木漏れ日
ブナの木漏れ日
P6070102.jpg (57.61 KiB) 閲覧された回数 2629 回
 白山はこちらからは初めて。この尾根道は最初からブナの回廊で、新緑が陽射しを遮ってくれる。
 白水湖の対岸には南白山からの尾根。どれが焼滑やろ…? 尾根へ向かっていくつも白い谷が延びているが、どれも普通の人間なら登るようなフィールドではない。
 今度は右手の樹間に覗く山。三方崩山だ。昨年、中宮道から見たのとは少し角度が違う。こちらの方がやさしく見えたのは逆光気味で崩壊地が目立たなかったからかも?

 一部崩れた急な登山路をクリアするとco1990で残雪の壁。ここからは登山路が残雪で分断されているが、先行者の踏み跡があり迷うことはない。
 眺望抜群の稜線。三方崩山から左に延びる尾根の行き先は間名古の頭。前方には剣ヶ峰と御前峰が並ぶ。大倉山のピークは通過点の感じで存在感がない。左にはずっと南白山の尾根が見えている。

 おっとっと…、見とれてたらあかんがな(@_@;) 東面台地へのルートを確認しとかな!
 尾根の北側の溶岩台地には、直ぐ下の大白水谷から転法輪谷、小白水谷…とシワのように尾根と谷が横たわる。ツアコンレポでは、避難小屋の先から大白水谷ヘ下り、二股から尾根越えして転法輪谷へでて、さらにその左岸の尾根から・2188へ出ている。
 大倉尾根から見ると二股の右俣はかなり斜度がありそうだが、行ってみないと実際は分からない。だいたいの地形を頭に入れておく。
大倉山避難小屋
大倉山避難小屋
P6070137.jpg (73.25 KiB) 閲覧された回数 2629 回
 大倉山のピークには寄らないまま避難小屋に到着。時計を見ると9:40。丁度3時間掛かっている。休憩に写真撮り時間込みやから、まあ、こんなもんか(~o~)
 あまりに暗いので西と北側の雨戸を開ける。しっかりしたアルミ合金のステーで固定できるようになっている。

10:10
 さあ、ここからが今回のメインイベントなのだ。小休止後、ナップザックに雨具と水、昼食だけ入れて小屋を出る。
 小屋の先はササの北側斜面が雪に埋まり、そのまま谷筋へ下れそうだ。ルンルンで進んで行くと傾斜がきつくなる。こりゃちょっとヤバそう(@_@;)ってことで左へトラバース。やや上流から大白水谷へ降りる。あとは二股まで雪の谷筋を下るだけ。さてその二股はどこや?(実は下ったところも二股なんです。)
 上から見ていた地形で判断して、それらしい二股を右俣ヘ。そのまま上に向かい、適当なところから右手の尾根を越える。見れば大きな尾根が張り出してきているが、これを登るわけではなさそうだ。
 その尾根を右手から迂回するように水平移動。少し登ると目の前に広い大地が広がる。そうだった、ツアコンレポにも転法輪谷は平坦だと書いてあったなあ…。
 見上げるとドラミちゃんみたいな山がこちらを見下ろしている。co2120のポコだ。あれを越えないと東面台地の頂点には届かない。
ドラミちゃんピーク
ドラミちゃんピーク
P6070157.jpg (43.61 KiB) 閲覧された回数 2629 回
 それにしても、この胸の動悸はなんだろう。小屋までは何ともなかったのに、軽荷になって調子に乗り過ぎたのかな? 心拍が早くなるのは構わないのだが、モールス信号か酔っ払いの千鳥足みたいにピッチが一定しない。点火プラグが一本イカレたエンジンみたいなもんである。
 どうも気分がよろしくない。とは言え、これは初めての症状ではない。思い起こせば、滝波山リベンジの帰路、穴毛谷リベンジの帰路、台高テント泊の時も現われた症状だ。つまり、何らかの危険信号なのだ。なので、心配はいらない。休めば治るのだ。
 今日の場合は、前夜の寝不足とシャリバテ気味、水分不足などが原因だろう。雪から顔を出しているダケカンバの株をベンチに一服する。まだ11時過ぎでちと早いが助六寿司で昼食。胃が縮んでいるからなのか全部は食べきれない。空は青空。とりあえず3年前にポポンタツアーの三人が行った・2188までは行ってみたいなあ…。

12:05
 20分ほどの昼寝と合わせ約1時間のランチタイム。12時を回ったので目的地へ向かう。ちょっと楽になったが、ゆっくり進む。直ぐにドラミちゃんの顔の下にやってきた。両手を広げたような木が出迎えてくれる。「ようこそここまで!(^^)!」と言ってくれてるのか、「OH NO! ここはアンタの来るところやおまへんで~(@_@;)」と言ってるのか…?
 正面はキツそうなので右から巻くように登っていく。アイゼンにピッケルを持ってきて良かった。雪は軟らかいのでピッケルをグサリと突き刺し一歩二歩、グサリ、一歩二歩…この繰り返しでドラミちゃんのオデコを越えると、最終段の登りだ。きついけど距離は知れてる。あと200歩と読んで下だけ向いて登り続けると、目の前にクレバス! と思ったら最上段の岩と残雪の隙間だった。これはとても渡れない(>_<)。 仕方ないので右へトラバース。前方は見えないので絶壁だったらどうしよう? と慎重に進むが心配無用。うまく回り込んで台地へ飛び出した。13:25。
 水分補給して、残りの助六寿司を食べる。すっかり体調はよくなり、食欲も戻ってきた。前方には屏風のように御前峰と剣ヶ峰が聳え、右手には大汝峰の頂も目に入る。直ぐにでも走って行けるような錯覚に捉われる。
転法輪谷雪渓(左)と小カンクラ雪渓(右)
転法輪谷雪渓(左)と小カンクラ雪渓(右)
P6070175.jpg (44.12 KiB) 閲覧された回数 2629 回
13:40
 さてと…。一応、ここで目標は達成だ。引き返してもいいけど、どうしよう…。などと、頭では考えているのだが、休憩を終えた足はすでに前に踏みだしている。
 右手へ大きく振ってヒルバオ雪渓経由で山頂というのは、まず時間的に無理。選択肢は目の前の小カンクラ雪渓か転法輪谷の雪渓かの二つ。その分岐点が近づいてくる。右は細くて急な小カンクラ雪渓。左は広くてやや緩斜面に見える転法輪谷。ここは冒険無しで行こう。ちょっと躊躇したものの理性(?)が勝って左を選択する。
 谷へは下りず、左岸の斜面をヘツルように進む。凍結していたらこんな歩き方はできないだろう。最後の斜面をピッケルにすがるようにして登り切り御前峰の肩に出る。・2188から1時間半。空身のせいか思ったより楽に登れた。

15:05
 右手に聳える御前峰をピストンしてもよかったのだが、「本日ここまで!」と言い聞かせ、前方のハイマツ台地を見下ろす。室堂からの道と南竜馬場から別山への登山路との分岐が雪とハイマツの隙間に見える。あとは平瀬道の登山路を下るだけだ。
 雪が切れたところでアイゼンを外す。ところが、それ以後も9割がた雪の上だった。避難小屋まで1時間余。もちろん誰もいないが、ザックの上に登山口で出会ったKさんの美味しいお土産が置いてあった。
東面台地を見下ろす
東面台地を見下ろす
P6070196.jpg (45.86 KiB) 閲覧された回数 2629 回
 翌日は5時起き。別に急ぐことはないのだが…。6時前に日帰りの単独男性が入り口を開ける。早や! 上の雪の状況を伝えて「気を付けてね~」。
 やっぱり、上へ行ってみようかな?と、またイロケが首をもたげる。しかし、大丈夫。足が動かない。(@_@;)
 山頂は眺めるだけだ。今日もいいお天気。風もない。別山だけに掛かっていた雲ももうすぐ晴れそうだ。花でも愛でながらのんびり下りましょう。

 7時半に小屋を出て登山口に9時10分。さっそく露天風呂へ。タップリ温まったあとはロッジで生アワワ(500円)を大奮発。やっぱりうまいなあ!(^^)!
 そのままハンドルは握れないので、白水湖調査?に出掛けることにする。水だけ持って左岸の林道を歩く。地獄谷に沿う林道は40分ほどで終点。ここからは沢歩きとなるのでUターンする。ふ~たん編隊はここを遡って冥界まで行ったのか…(@_@;) 危なく踏みとどまった。

 湖畔に戻り、白水の滝を見に行ってから帰路につく。
 初めての白水湖はいろんな出会いがあった。またいつか、あの露天風呂に入りに行こう。

            ~biwaco
アバター
山日和
記事: 3585
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

Re: 【白山/平瀬道~東面台地】ポポンタツアーのトレースを追ってグルリンポン

投稿記事 by 山日和 »

biwacoさん、こんばんは。
ついに東面台地に足を踏み入れましたか。

が、正直なところ、白水湖(大白川ダム)ってところへすら行ったことがないのである。

あら、そうだったんですか。そりゃ意外でした。

  白水湖の対岸には南白山からの尾根。どれが焼滑やろ…? 尾根へ向かっていくつも白い谷が延びているが、どれも普通の人間なら登るようなフィールドではない。

普通の人はそんな目で眺めませんよね。(^^ゞ

 今度は右手の樹間に覗く山。三方崩山だ。昨年、中宮道から見たのとは少し角度が違う。こちらの方がやさしく見えたのは逆光気味で崩壊地が目立たなかったからかも?

奥三方じゃないですか?三方崩は陰になっているのでは?

[attachment=0]P1020513_1.JPG[/attachment]
 さあ、ここからが今回のメインイベントなのだ。小休止後、ナップザックに雨具と水、昼食だけ入れて小屋を出る。

それだけ? それなりの装備を持って行かないと、未知の簡単ではないルートですから危ないですよ。

  それにしても、この胸の動悸はなんだろう。小屋までは何ともなかったのに、軽荷になって調子に乗り過ぎたのかな? 心拍が早くなるのは構わないのだが、モールス信号か酔っ払いの千鳥足みたいにピッチが一定しない。点火プラグが一本イカレたエンジンみたいなもんである。

一度見てもらった方がいいのでは?心臓は恐いですよ。

  正面はキツそうなので右から巻くように登っていく。アイゼンにピッケルを持ってきて良かった。


よかったというか、当然の装備でしょう。雨具と水と昼飯だけって書いてたから、まさかと思いましたよ。

 さてと…。一応、ここで目標は達成だ。引き返してもいいけど、どうしよう…。などと、頭では考えているのだが、休憩を終えた足はすでに前に踏みだしている。

戻ってもどっちみち登り返さないといけないんだから、進む方がいいですよね。 :D

 右手へ大きく振ってヒルバオ雪渓経由で山頂というのは、まず時間的に無理。選択肢は目の前の小カンクラ雪渓か転法輪谷の雪渓かの二つ。その分岐点が近づいてくる。右は細くて急な小カンクラ雪渓。左は広くてやや緩斜面に見える転法輪谷。ここは冒険無しで行こう。ちょっと躊躇したものの理性(?)が勝って左を選択する。

右は最後は強烈な傾斜です。御前峰と剣ヶ峰の間だから高度差も大きいし、賢明な選択でしょう。

 右手に聳える御前峰をピストンしてもよかったのだが、「本日ここまで!」と言い聞かせ、前方のハイマツ台地を見下ろす。

往復すればプラス1時間。小屋までとはいえ未知のルートですからいいんじゃないですか。4時前に山頂というのはちょっとねえ。

もちろん誰もいないが、ザックの上に登山口で出会ったKさんの美味しいお土産が置いてあった。

これはうれしいプレゼントでしたね。(^^♪

 翌日は5時起き。別に急ぐことはないのだが…。6時前に日帰りの単独男性が入り口を開ける。早や! 

ずいぶん早発ちですねえ。しかし別に用事がなくても小屋を覗くのは登山者の習性ですね。 :lol:

 7時半に小屋を出て登山口に9時10分。さっそく露天風呂へ。タップリ温まったあとはロッジで生アワワ(500円)を大奮発。やっぱりうまいなあ!(^^)!

朝の10時前から温泉と生ビールですか。すばらしい~\(^o^)/

 そのままハンドルは握れないので、白水湖調査?に出掛けることにする。水だけ持って左岸の林道を歩く。地獄谷に沿う林道は40分ほどで終点。ここからは沢歩きとなるのでUターンする。ふ~たん編隊はここを遡って冥界まで行ったのか…(@_@;) 危なく踏みとどまった。

終点まで行っちゃダメですよーん。そっちはゾロ谷・ヤケ谷です。(^^ゞ

 湖畔に戻り、白水の滝を見に行ってから帰路につく。
 初めての白水湖はいろんな出会いがあった。またいつか、あの露天風呂に入りに行こう。


画像で見る転法輪谷はまだまだ雪たっぷりですねえ。
まだ間に合うかな? :mrgreen:

                            山日和
添付ファイル
相似峰風の奥三方
相似峰風の奥三方
たんぽぽ
記事: 709
登録日時: 2011年2月20日(日) 11:54

Re: 【白山/平瀬道~東面台地】ポポンタツアーのトレースを追ってグルリンポン

投稿記事 by たんぽぽ »

Biwa爺ちゃま、こんばんは。
待ってました!東面台地レポ。

 なんでも南の海には台風がいてるらしい。そいつのせいでそろそろ梅雨に入りそうな気配。それまでに気になってる山に行っておきたいなあ…
などと思っているところへ、珍しくT女からメールが携帯に。「もう雪の山にはいかないの?」

甲賀くノ一の嗅覚は想像を遥かに凌ぐものがあります。
頭の中で東面台地なんて考えると、その信号がピッピッとカノジョの元へ飛んで行くのでしょう。

 狙い目エリアはここ数年の懸案調査対象である白山東面からのアタック。とは言ってもヤブコギ精鋭の北部方面ヘン隊の方々のように、マナコだのヤケナメリだのといった軟体動物か妖怪まがいな名前の冥界へはよう行かん。(>_<)
ナメナメ大好きのBiwa爺ちゃまやろうけど、“焼滑”はヤケスケベ、いやいやヤケスベリです。
魅惑の雪渓群
魅惑の雪渓群
 で、思い浮かんだのが、確か3年前、ツアコンの両腕に捉まってT女、Y女が雪遊びされた大倉尾根からの東面台地詣りだ。これなら行き当たりばったりだってなんとかなるんじゃおまへんか?
東面台地なら行き当たりばったりでもなんて、Biwa爺ちゃまの思考回路がよくわからんですたい。

 いや、そんな甘いもんではないかも知れん。が、正直なところ、白水湖(大白川ダム)ってところへすら行ったことがないのである。東面台地へ到達できなくとも、そのコバルトブルーだかエメラルドグリーンだか知らないが、えも言われぬ色合いの湖面を眺めるだけでも後世への土産になるではないか。
大白川すら行ったこともないのに、東面台地を目指すとはさすがBiwa爺ちゃま、あっぱれ!

 なにより、この湖で硫黄化合物を食らって唯一生存しているという生物「ウグイ」様にもしも出会えるなら、そんな光栄なことはない。
男を見ると飛びついてくるヤマメという猛魚もおりますのでご注意を!

 整備された登山路は歩き易い。マップには避難小屋まで3時間とあるけど、ネットのレポでは2時間が多かった。その真ん中で2時間半くらいかな?
レポする人は大方健脚さんですよ~、やっぱ3時間と見るべきでしょう。

 白山はこちらからは初めて。この尾根道は最初からブナの回廊で、新緑が陽射しを遮ってくれる。
ブナにダケカンバが立派でしょ、なにより静かなのがいい。
石川県側は人が多くて興醒めですわ。

 白水湖の対岸には南白山からの尾根。どれが焼滑やろ…? 尾根へ向かっていくつも白い谷が延びているが、どれも普通の人間なら登るようなフィールドではない。
そうそう、凡人にはムリなんですゾ。
ヘツリ地獄、トショウ地獄、オロロ地獄など数々の苦行を重ね、悟りを得た者のみが登れる白い道でごじゃる。
東面台地の新緑は遅い
東面台地の新緑は遅い
 大倉尾根から見ると二股の右俣はかなり斜度がありそうだが、行ってみないと実際は分からない。だいたいの地形を頭に入れておく。
そうそう、ここでしっかり残雪模様をインプットしておかないと迷路で迷子になっちゃいます。

 小屋の先はササの北側斜面が雪に埋まり、そのまま谷筋へ下れそうだ。ルンルンで進んで行くと傾斜がきつくなる。こりゃちょっとヤバそう
右寄りはちょっとキツイです、まあ滑っても死にゃあせんですがね。

 どうも気分がよろしくない。とは言え、これは初めての症状ではない。思い起こせば、滝波山リベンジの帰路、穴毛谷リベンジの帰路、台高テント泊の時も現われた症状だ。つまり、何らかの危険信号なのだ。なので、心配はいらない。休めば治るのだ。
自分も若い時に穂高で頻脈に襲われたことがあって心細くなりました。
心臓ってデリケートな臓器なんですね。
でも、Biwa爺ちゃまのは“毛”が生えてませんでしたか?

 今日の場合は、前夜の寝不足とシャリバテ気味、水分不足などが原因だろう。雪から顔を出しているダケカンバの株をベンチに一服する。まだ11時過ぎでちと早いが助六寿司で昼食。胃が縮んでいるからなのか全部は食べきれない。空は青空。とりあえず3年前にポポンタツアーの三人が行った・2188までは行ってみたいなあ…。
どこでも眺めはすばらしいですから、適当なところでちょいとお昼寝でもしましょう。
心の臓の“毛”もピンとしてきますよ。

 20分ほどの昼寝と合わせ約1時間のランチタイム。
これでもう毛もピンピンです。(意味不明)

 谷へは下りず、左岸の斜面をヘツルように進む。凍結していたらこんな歩き方はできないだろう。最後の斜面をピッケルにすがるようにして登り切り御前峰の肩に出る。・2188から1時間半。空身のせいか思ったより楽に登れた。
ここは石川県側から来たスキーヤーさんたちもよく滑る斜面です。

 右手に聳える御前峰をピストンしてもよかったのだが、「本日ここまで!」と言い聞かせ、前方のハイマツ台地を見下ろす。室堂からの道と南竜馬場から別山への登山路との分岐が雪とハイマツの隙間に見える。あとは平瀬道の登山路を下るだけだ。
腹八分目医者いらずですね。
T姫もピンピン (全くもって意味不明)
T姫もピンピン (全くもって意味不明)
 7時半に小屋を出て登山口に9時10分。さっそく露天風呂へ。タップリ温まったあとはロッジで生アワワ(500円)を大奮発。やっぱりうまいなあ!(^^)!
朝からなんという贅沢!
ロッジの兄ちゃんはヒマな平日に朝からビールが売れてラッキ~
またいつか、湯煙の中に仁王立ちするローレライ像の股間越しに山並みを見てくだされ。
気絶しそうな絶景ですゾ!

 そのままハンドルは握れないので、白水湖調査?に出掛けることにする。水だけ持って左岸の林道を歩く。地獄谷に沿う林道は40分ほどで終点。ここからは沢歩きとなるのでUターンする。ふ~たん編隊はここを遡って冥界まで行ったのか…(@_@;) 危なく踏みとどまった。
よくぞ踏みとどまりました、酔っ払い運転でそのまま魔界へ突入したら帰ってこれないかもね。
ぽぽちゃんは地獄谷界隈の硫黄臭によく酔いしれます。
だって気持ちエエんやも~ん。

湖畔に戻り、白水の滝を見に行ってから帰路につく。
 初めての白水湖はいろんな出会いがあった。またいつか、あの露天風呂に入りに行こう。

初めてでよ~やりますわ、さすがは我らがBiwa爺ちゃま。
お疲れさま!
アバター
柳川洞吹
記事: 681
登録日時: 2011年2月22日(火) 22:07
お住まい: クルマの中(簡易旅館仕様車)

Re: 【白山/平瀬道~東面台地】ポポンタツアーのトレースを追ってグルリンポン

投稿記事 by 柳川洞吹 »

biwacoさん こんばんは

 狙い目エリアはここ数年の懸案調査対象である白山東面からのアタック。とは言ってもヤブコギ精鋭の北部方面ヘン隊の方々のように、マナコだのヤケナメリだのといった軟体動物か妖怪まがいな名前の冥界へはよう行かん。(>_<)
 で、思い浮かんだのが、確か3年前、ツアコンの両腕に捉まってT女、Y女が雪遊びされた大倉尾根からの東面台地詣りだ。これなら行き当たりばったりだってなんとかなるんじゃおまへんか?
 いや、そんな甘いもんではないかも知れん。が、正直なところ、白水湖(大白川ダム)ってところへすら行ったことがないのである。東面台地へ到達できなくとも、そのコバルトブルーだかエメラルドグリーンだか知らないが、えも言われぬ色合いの湖面を眺めるだけでも後世への土産になるではないか。


なるほど、なるほど。
行き当たりでばったりと倒れたときは、白水湖周辺の雰囲気に浸るだけでもええということやね。
ワシは大昔、一度だけ白水湖まで行ったことがあるけど、まだ山登りに興味がなかった頃なので、どんなところか全然覚えてませんがな。
行き掛けの駄賃で温泉に入ってやろうと思ったら、シーズンオフで、露天の湯船に湯が入ってなくて空っぽだったのだけは、よく覚えてるなあ。
しかしね、後世があればこその土産なんだけど、いざあの世のフタを開けてみたら、後世なんかどこにもなかったりしてね。

 整備された登山路は歩き易い。
 白山はこちらからは初めて。この尾根道は最初からブナの回廊で、新緑が陽射しを遮ってくれる。


ワシもこっちからは登ったことがないので、登山道のコメントはパス。

 さあ、ここからが今回のメインイベントなのだ。小休止後、ナップザックに雨具と水、昼食だけ入れて小屋を出る。
 小屋の先はササの北側斜面が雪に埋まり、そのまま谷筋へ下れそうだ。ルンルンで進んで行くと傾斜がきつくなる。こりゃちょっとヤバそう(@_@;)ってことで左へトラバース。やや上流から大白水谷へ降りる。あとは二股まで雪の谷筋を下るだけ。さてその二股はどこや?(実は下ったところも二股なんです。)


さあ、メインイベントの始まりですね。
慎重に行きましょう。

 それにしても、この胸の動悸はなんだろう。小屋までは何ともなかったのに、軽荷になって調子に乗り過ぎたのかな? 心拍が早くなるのは構わないのだが、モールス信号か酔っ払いの千鳥足みたいにピッチが一定しない。点火プラグが一本イカレたエンジンみたいなもんである。
 どうも気分がよろしくない。とは言え、これは初めての症状ではない。思い起こせば、滝波山リベンジの帰路、穴毛谷リベンジの帰路、台高テント泊の時も現われた症状だ。つまり、何らかの危険信号なのだ。なので、心配はいらない。休めば治るのだ。
 今日の場合は、前夜の寝不足とシャリバテ気味、水分不足などが原因だろう。


わっ、どうしたどうした?
不整脈だぞ。
この危険信号、まさか心筋梗塞の一歩手前じゃないんでしょうねえ。(危)

と言いながら、実は、ワシもたま~に、拍動が毎分250くらいに跳ね上がって心臓バクバクで、血圧が下がり気分が悪くなって、
30~60分くらい地面にひっくり返ってるときがあるんですよ。(^^;
時間が経つと、自然にふっと元に戻るんだけど、「発作性上室性頻拍」という症状らしい。
以前は年に数回も症状が出た時期があったけど、最近は4年前から全然出てないなあ。
これとよく似た症状で「心房細動」というのもあるようですが、それではないみたい。
biwacoさんも気をつけてね。

 雪から顔を出しているダケカンバの株をベンチに一服する。まだ11時過ぎでちと早いが助六寿司で昼食。胃が縮んでいるからなのか全部は食べきれない。空は青空。とりあえず3年前にポポンタツアーの三人が行った・2188までは行ってみたいなあ…。
 20分ほどの昼寝と合わせ約1時間のランチタイム。12時を回ったので目的地へ向かう。ちょっと楽になったが、ゆっくり進む。


そう、ゆっくりとね。
無理は禁物です。

 直ぐにドラミちゃんの顔の下にやってきた。両手を広げたような木が出迎えてくれる。「ようこそここまで!(^^)!」と言ってくれてるのか、「OH NO! ここはアンタの来るところやおまへんで~(@_@;)」と言ってるのか…?

「そんなとこさわったらいやン。」て言ってるんと違う?

 正面はキツそうなので右から巻くように登っていく。アイゼンにピッケルを持ってきて良かった。雪は軟らかいのでピッケルをグサリと突き刺し一歩二歩、グサリ、一歩二歩…この繰り返しでドラミちゃんのオデコを越えると、最終段の登りだ。きついけど距離は知れてる。あと200歩と読んで下だけ向いて登り続けると、うまく回り込んで台地へ飛び出した。
 水分補給して、残りの助六寿司を食べる。すっかり体調はよくなり、食欲も戻ってきた。前方には屏風のように御前峰と剣ヶ峰が聳え、右手には大汝峰の頂も目に入る。直ぐにでも走って行けるような錯覚に捉われる。


おお、やったぞ東面台地。
体調も戻ったようだし、よかったですね。

 さてと…。一応、ここで目標は達成だ。引き返してもいいけど、どうしよう…。などと、頭では考えているのだが、休憩を終えた足はすでに前に踏みだしている。

意欲的ですねえ。

 右手に聳える御前峰をピストンしてもよかったのだが、「本日ここまで!」と言い聞かせ、前方のハイマツ台地を見下ろす。室堂からの道と南竜馬場から別山への登山路との分岐が雪とハイマツの隙間に見える。あとは平瀬道の登山路を下るだけだ。

「本日はここまで!」という指令本部の命令は絶対服従です。

 雪が切れたところでアイゼンを外す。ところが、それ以後も9割がた雪の上だった。避難小屋まで1時間余。もちろん誰もいないが、ザックの上に登山口で出会ったKさんの美味しいお土産が置いてあった。

心が和みますね。
美味しいお土産は何だったのかな。
①リンゴ ②パイナップル ③お饅頭
さて?
解答は②にしておこう。

 翌日は5時起き。別に急ぐことはないのだが…。6時前に日帰りの単独男性が入り口を開ける。早や! 上の雪の状況を伝えて「気を付けてね~」。

昔は、白山登山は絶対に室堂で1泊するもんだと思ってたけど、地元の人はみんな日帰りだものね。

 やっぱり、上へ行ってみようかな?と、またイロケが首をもたげる。しかし、大丈夫。足が動かない。(@_@;)

心の中の葛藤が手に取るよう。
しかし、気持ちと肉体は裏腹の関係だった……。

 山頂は眺めるだけだ。今日もいいお天気。風もない。別山だけに掛かっていた雲ももうすぐ晴れそうだ。花でも愛でながらのんびり下りましょう。

そう、それでいいのだ。

 7時半に小屋を出て登山口に9時10分。さっそく露天風呂へ。タップリ温まったあとはロッジで生アワワ(500円)を大奮発。やっぱりうまいなあ!(^^)!

最近は、どこでもナマを飲めるんやなあ。

 そのままハンドルは握れないので、白水湖調査?に出掛けることにする。水だけ持って左岸の林道を歩く。地獄谷に沿う林道は40分ほどで終点。ここからは沢歩きとなるのでUターンする。ふ~たん編隊はここを遡って冥界まで行ったのか…(@_@;) 危なく踏みとどまった。

水だけしか持ってないんでしょ。
三途の川を渡るには、小銭が要りまっせ。

 湖畔に戻り、白水の滝を見に行ってから帰路につく。
 初めての白水湖はいろんな出会いがあった。またいつか、あの露天風呂に入りに行こう。


無事がなにより、なにより。
いい山旅でしたね。
いつかワシも行ってみたいなー、東面台地。

                                洞吹(どうすい)
biwaco
記事: 1423
登録日時: 2011年2月22日(火) 16:56
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Re: 【白山/平瀬道~東面台地】ポポンタツアーのトレースを追ってグルリンポン

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導師サマ、こんばんは~
これからは速攻レスを!と決意してたのに、やはりカメさんになってしまいます。(>_<)
御前峰(右)と転法輪谷上部
御前峰(右)と転法輪谷上部
P6070178.jpg (28.7 KiB) 閲覧された回数 2408 回
ついに東面台地に足を踏み入れましたか。
当面はここで遊ぼうかと。(^O^)/

  白水湖の対岸には南白山からの尾根。どれが焼滑やろ…? 尾根へ向かっていくつも白い谷が延びているが、どれも普通の人間なら登るようなフィールドではない。
普通の人はそんな目で眺めませんよね。(^^ゞ
露天風呂で会った福井の人も「こちらの斜面はキツですねえ」と言ってました。

 今度は右手の樹間に覗く山。三方崩山だ。昨年、中宮道から見たのとは少し角度が違う。こちらの方がやさしく見えたのは逆光気味で崩壊地が目立たなかったからかも?
奥三方じゃないですか?三方崩は陰になっているのでは?
そうでしたか…(;一_一) それにしても崩壊斜面が露わな山ですねえ。

 さあ、ここからが今回のメインイベントなのだ。小休止後、ナップザックに雨具と水、昼食だけ入れて小屋を出る。
それだけ? それなりの装備を持って行かないと、未知の簡単ではないルートですから危ないですよ。
ザックの中身限定の記述ですよ。
もちろんアイピケにスマホGPS、紙地図、コンパスなどは持参です。

  それにしても、この胸の動悸はなんだろう。小屋までは何ともなかったのに、軽荷になって調子に乗り過ぎたのかな? 心拍が早くなるのは構わないのだが、モールス信号か酔っ払いの千鳥足みたいにピッチが一定しない。点火プラグが一本イカレたエンジンみたいなもんである。
一度見てもらった方がいいのでは?心臓は恐いですよ。
心臓に生えてる毛が、ざわついてたようです。(^_-)

  正面はキツそうなので右から巻くように登っていく。アイゼンにピッケルを持ってきて良かった。
よかったというか、当然の装備でしょう。雨具と水と昼飯だけって書いてたから、まさかと思いましたよ。
まあ、前科がありますからねえ…。御心配かけてしまいました。m(__)m

 さてと…。一応、ここで目標は達成だ。引き返してもいいけど、どうしよう…。などと、頭では考えているのだが、休憩を終えた足はすでに前に踏みだしている。
戻ってもどっちみち登り返さないといけないんだから、進む方がいいですよね。 :D
前進あるのみ!
あの景色を見てしまったら、それしかありません。

 右手へ大きく振ってヒルバオ雪渓経由で山頂というのは、まず時間的に無理。選択肢は目の前の小カンクラ雪渓か転法輪谷の雪渓かの二つ。その分岐点が近づいてくる。右は細くて急な小カンクラ雪渓。左は広くてやや緩斜面に見える転法輪谷。ここは冒険無しで行こう。ちょっと躊躇したものの理性(?)が勝って左を選択する。
右は最後は強烈な傾斜です。御前峰と剣ヶ峰の間だから高度差も大きいし、賢明な選択でしょう。
やっぱりね! 行かんで良かった。(でも、行ってみたい気もする… :shock:

もちろん誰もいないが、ザックの上に登山口で出会ったKさんの美味しいお土産が置いてあった。
これはうれしいプレゼントでしたね。(^^♪
ほんまに信じられないくらいの出会いでした。あとで雑談コーナーにでもアップしときます。

 7時半に小屋を出て登山口に9時10分。さっそく露天風呂へ。タップリ温まったあとはロッジで生アワワ(500円)を大奮発。やっぱりうまいなあ!(^^)!
朝の10時前から温泉と生ビールですか。すばらしい~\(^o^)/
店は11時開店と書いてあったのですが、9時過ぎにはお兄さんが店の掃除をしていて、風呂上がりの10時前には開店でした。
下山歩き+温泉+ビール=サイコー!(^^)!

 そのままハンドルは握れないので、白水湖調査?に出掛けることにする。水だけ持って左岸の林道を歩く。地獄谷に沿う林道は40分ほどで終点。ここからは沢歩きとなるのでUターンする。ふ~たん編隊はここを遡って冥界まで行ったのか…(@_@;) 危なく踏みとどまった。
終点まで行っちゃダメですよーん。そっちはゾロ谷・ヤケ谷です。(^^ゞ
ヤケクソでゾロゾロ進んで行ったら、針の山か三途の川か…?

 湖畔に戻り、白水の滝を見に行ってから帰路につく。
 初めての白水湖はいろんな出会いがあった。またいつか、あの露天風呂に入りに行こう。

画像で見る転法輪谷はまだまだ雪たっぷりですねえ。
まだ間に合うかな? :mrgreen:
2000m以上はタップリの雪でしたが、この雨でどうなるか?
導師サマ、残雪歩きの終息宣言は早すぎたんでは?

                     ~biwaco       
biwaco
記事: 1423
登録日時: 2011年2月22日(火) 16:56
お住まい: 滋賀県近江八幡市

Re: 【白山/平瀬道~東面台地】ポポンタツアーのトレースを追ってグルリンポン

投稿記事 by biwaco »

Biwa爺ちゃま、こんばんは。
待ってました!東面台地レポ。
頑張って1週間以内にアップできました。画期的なできごとでっせ~(^O^)/

 それまでに気になってる山に行っておきたいなあ…
などと思っているところへ、珍しくT女からメールが携帯に。「もう雪の山にはいかないの?」
甲賀くノ一の嗅覚は想像を遥かに凌ぐものがあります。
頭の中で東面台地なんて考えると、その信号がピッピッとカノジョの元へ飛んで行くのでしょう。
恐るべし、甲賀くの一! 実は帰り道にも追跡メールが入ったんです。もう、防犯カメラを恐れる高橋某の心境でしたがな :o

 狙い目エリアはここ数年の懸案調査対象である白山東面からのアタック。とは言ってもヤブコギ精鋭の北部方面ヘン隊の方々のように、マナコだのヤケナメリだのといった軟体動物か妖怪まがいな名前の冥界へはよう行かん。(>_<)
ナメナメ大好きのBiwa爺ちゃまやろうけど、“焼滑”はヤケスケベ、いやいやヤケスベリです。
オヤマ!アラマ! またまたスベッってしまいましたがな。ヤケに滑りますねえ、東面台地は…。

 で、思い浮かんだのが、確か3年前、ツアコンの両腕に捉まってT女、Y女が雪遊びされた大倉尾根からの東面台地詣りだ。これなら行き当たりばったりだってなんとかなるんじゃおまへんか?
東面台地なら行き当たりばったりでもなんて、Biwa爺ちゃまの思考回路がよくわからんですたい。
回路のコンデンサーが1個足らんのかもしれません。(~o~)

 いや、そんな甘いもんではないかも知れん。が、正直なところ、白水湖(大白川ダム)ってところへすら行ったことがないのである。東面台地へ到達できなくとも、そのコバルトブルーだかエメラルドグリーンだか知らないが、えも言われぬ色合いの湖面を眺めるだけでも後世への土産になるではないか。
大白川すら行ったこともないのに、東面台地を目指すとはさすがBiwa爺ちゃま、あっぱれ!
 

ポポンタツアーの痕跡があればこそですがな。
甲賀くの一や貪欲ヤマメとはいえ、かよわい(?)女子衆が歩けた雪原が、老いたりとはいえ日本男児のbiwa爺に歩けないはずがなかろう!という「武士の一分」ですわ。

なにより、この湖で硫黄化合物を食らって唯一生存しているという生物「ウグイ」様にもしも出会えるなら、そんな光栄なことはない。
男を見ると飛びついてくるヤマメという猛魚もおりますのでご注意を!
残念至極、猛魚にはお目に掛かれなかったものの、ウグイ様らしきオサカナには出合いました。

 白水湖の対岸には南白山からの尾根。どれが焼滑やろ…? 尾根へ向かっていくつも白い谷が延びているが、どれも普通の人間なら登るようなフィールドではない。
そうそう、凡人にはムリなんですゾ。
ヘツリ地獄、トショウ地獄、オロロ地獄など数々の苦行を重ね、悟りを得た者のみが登れる白い道でごじゃる。
凡人は気持ちのいいブナの尾根から眺めるだけにしときましょう。
悟りを開くまえにオロロや人食いウグイのエサにならんようにね~(@_@;)

 大倉尾根から見ると二股の右俣はかなり斜度がありそうだが、行ってみないと実際は分からない。だいたいの地形を頭に入れておく。
そうそう、ここでしっかり残雪模様をインプットしておかないと迷路で迷子になっちゃいます。
これって、阿弥陀クジみたいなもんですから。ひとつ間違ったらハズレやもんね。

 小屋の先はササの北側斜面が雪に埋まり、そのまま谷筋へ下れそうだ。ルンルンで進んで行くと傾斜がきつくなる。こりゃちょっとヤバそう
右寄りはちょっとキツイです、まあ滑っても死にゃあせんですがね。
そのまま滑り落ちたほうが早かった? 

どうも気分がよろしくない。とは言え、これは初めての症状ではない。思い起こせば、滝波山リベンジの帰路、穴毛谷リベンジの帰路、台高テント泊の時も現われた症状だ。つまり、何らかの危険信号なのだ。なので、心配はいらない。休めば治るのだ。
自分も若い時に穂高で頻脈に襲われたことがあって心細くなりました。
心臓ってデリケートな臓器なんですね。
でも、Biwa爺ちゃまのは“毛”が生えてませんでしたか?
きっと毛の機嫌が悪かったんでしょう。「毛嫌い」とか言いますけど…。
そういや、ドラえもんはネズミが嫌いだったからなあ…?(意味分からん?)

 20分ほどの昼寝と合わせ約1時間のランチタイム。
これでもう毛もピンピンです。(意味不明)
はい、ドラミちゃんも落ち付きました。(意味不明)

 谷へは下りず、左岸の斜面をヘツルように進む。凍結していたらこんな歩き方はできないだろう。最後の斜面をピッケルにすがるようにして登り切り御前峰の肩に出る。・2188から1時間半。空身のせいか思ったより楽に登れた。
ここは石川県側から来たスキーヤーさんたちもよく滑る斜面です。
おー!スキーなら絶好のゲレンデですねー(^O^)/
でも、どこまで…。台地下段の下は絶壁でしょうに…?

 右手に聳える御前峰をピストンしてもよかったのだが、「本日ここまで!」と言い聞かせ、前方のハイマツ台地を見下ろす。室堂からの道と南竜馬場から別山への登山路との分岐が雪とハイマツの隙間に見える。あとは平瀬道の登山路を下るだけだ。
腹八分目医者いらずですね。
全部食べちゃうと、次の楽しみがのうなりますから~(^o^)

 7時半に小屋を出て登山口に9時10分。さっそく露天風呂へ。タップリ温まったあとはロッジで生アワワ(500円)を大奮発。やっぱりうまいなあ!(^^)!
朝からなんという贅沢!
ロッジの兄ちゃんはヒマな平日に朝からビールが売れてラッキ~
またいつか、湯煙の中に仁王立ちするローレライ像の股間越しに山並みを見てくだされ。
気絶しそうな絶景ですゾ!
ローレライ像? そんなんなったかなあ?
替わりに気絶しそうな画像を一枚。
気絶しそうな絶景?画像
気絶しそうな絶景?画像
P6080262.jpg (65.06 KiB) 閲覧された回数 2402 回
 そのままハンドルは握れないので、白水湖調査?に出掛けることにする。水だけ持って左岸の林道を歩く。地獄谷に沿う林道は40分ほどで終点。ここからは沢歩きとなるのでUターンする。ふ~たん編隊はここを遡って冥界まで行ったのか…(@_@;) 危なく踏みとどまった。
よくぞ踏みとどまりました、酔っ払い運転でそのまま魔界へ突入したら帰ってこれないかもね。
ぽぽちゃんは地獄谷界隈の硫黄臭によく酔いしれます。
だって気持ちエエんやも~ん。
やっぱりヘンだわ(;一_一)
そういや、焼岳の噴出口でも平気だったもんね。白水湖のウグイを食らって免疫ができた?

湖畔に戻り、白水の滝を見に行ってから帰路につく。
 初めての白水湖はいろんな出会いがあった。またいつか、あの露天風呂に入りに行こう。
初めてでよ~やりますわ、さすがは我らがBiwa爺ちゃま。
お疲れさま!
とっても充実の二日間でした。これで冥土の土産ができました。
いえ、決してメイドへの土産なんかやおまへんで。
地獄谷も怖くなくなるウグイの天ぷら食べてみたいな…。

                         ~biwaco
biwaco
記事: 1423
登録日時: 2011年2月22日(火) 16:56
お住まい: 滋賀県近江八幡市

Re: 【白山/平瀬道~東面台地】ポポンタツアーのトレースを追ってグルリンポン

投稿記事 by biwaco »

洞吹和尚サマ、夜分に失礼~
毎度、有り難いお手紙、涙に咽びながら拝読いたしております。

 で、思い浮かんだのが、確か3年前、ツアコンの両腕に捉まってT女、Y女が雪遊びされた大倉尾根からの東面台地詣りだ。これなら行き当たりばったりだってなんとかなるんじゃおまへんか?
 
なるほど、なるほど。
行き当たりでばったりと倒れたときは、白水湖周辺の雰囲気に浸るだけでもええということやね。
ワシは大昔、一度だけ白水湖まで行ったことがあるけど、まだ山登りに興味がなかった頃なので、どんなところか全然覚えてませんがな。
行き掛けの駄賃で温泉に入ってやろうと思ったら、シーズンオフで、露天の湯船に湯が入ってなくて空っぽだったのだけは、よく覚えてるなあ。
しかしね、後世があればこその土産なんだけど、いざあの世のフタを開けてみたら、後世なんかどこにもなかったりしてね。
エメラルドグリーンの白水湖
エメラルドグリーンの白水湖
P6080291.jpg (79.93 KiB) 閲覧された回数 2398 回
エエとこでしたで。山に登らんでも露天風呂に入って、アワワいただくだけでも行ったかいがあるってもんです。
そりゃ、風呂にも入れんかったらエエ思い出はないでしょうなあ…。
お土産は後世がなければメイドにあげればいいでしょ?

 さあ、ここからが今回のメインイベントなのだ。小休止後、ナップザックに雨具と水、昼食だけ入れて小屋を出る。
 小屋の先はササの北側斜面が雪に埋まり、そのまま谷筋へ下れそうだ。ルンルンで進んで行くと傾斜がきつくなる。こりゃちょっとヤバそう(@_@;)ってことで左へトラバース。やや上流から大白水谷へ降りる。あとは二股まで雪の谷筋を下るだけ。さてその二股はどこや?(実は下ったところも二股なんです。)

さあ、メインイベントの始まりですね。
慎重に行きましょう。
そう、慎重に行ったら良かったのに、ついハシャイデしまい、心臓の毛が総毛立ってしまいました。

 それにしても、この胸の動悸はなんだろう。小屋までは何ともなかったのに、軽荷になって調子に乗り過ぎたのかな? 
わっ、どうしたどうした?
不整脈だぞ。
この危険信号、まさか心筋梗塞の一歩手前じゃないんでしょうねえ。(危)と言いながら、実は、ワシもたま~に、拍動が毎分250くらいに跳ね上がって心臓バクバクで、血圧が下がり気分が悪くなって、
30~60分くらい地面にひっくり返ってるときがあるんですよ。(^^;
時間が経つと、自然にふっと元に戻るんだけど、「発作性上室性頻拍」という症状らしい。
以前は年に数回も症状が出た時期があったけど、最近は4年前から全然出てないなあ。
これとよく似た症状で「心房細動」というのもあるようですが、それではないみたい。
biwacoさんも気をつけてね。
お心遣い、ありがとうございます。
だいたいこうなるのは、
①アワワを飲んだあと
②シャリバテの時
③水分不足の時
④はしゃぎ過ぎた後
⑤寝不足の時
のどれかですね。
早めに休めば治まります。
なんて言ってるんかな?
なんて言ってるんかな?
P6070163.jpg (40.4 KiB) 閲覧された回数 2398 回
 直ぐにドラミちゃんの顔の下にやってきた。両手を広げたような木が出迎えてくれる。「ようこそここまで!(^^)!」と言ってくれてるのか、「OH NO! ここはアンタの来るところやおまへんで~(@_@;)」と言ってるのか…?
「そんなとこさわったらいやン。」て言ってるんと違う?
「こっから先、どうなっても知りまへんで~」と言ってるのかも。

 ドラミちゃんのオデコを越えると、最終段の登りだ。きついけど距離は知れてる。あと200歩と読んで下だけ向いて登り続けると、うまく回り込んで台地へ飛び出した。
 水分補給して、残りの助六寿司を食べる。すっかり体調はよくなり、食欲も戻ってきた。前方には屏風のように御前峰と剣ヶ峰が聳え、右手には大汝峰の頂も目に入る。直ぐにでも走って行けるような錯覚に捉われる。

おお、やったぞ東面台地。
体調も戻ったようだし、よかったですね。
バクバクが治まればどこまででも行けそうな気になります。

 右手に聳える御前峰をピストンしてもよかったのだが、「本日ここまで!」と言い聞かせ、前方のハイマツ台地を見下ろす。室堂からの道と南竜馬場から別山への登山路との分岐が雪とハイマツの隙間に見える。あとは平瀬道の登山路を下るだけだ。
「本日はここまで!」という指令本部の命令は絶対服従です。
大阪市より厳しいでっせ。(^o^)

 雪が切れたところでアイゼンを外す。ところが、それ以後も9割がた雪の上だった。避難小屋まで1時間余。もちろん誰もいないが、ザックの上に登山口で出会ったKさんの美味しいお土産が置いてあった。
心が和みますね。
美味しいお土産は何だったのかな。
①リンゴ ②パイナップル ③お饅頭
さて?
解答は②にしておこう。
残念でした。正解は後日、雑談コーナーにでも。

 やっぱり、上へ行ってみようかな?と、またイロケが首をもたげる。しかし、大丈夫。足が動かない。(@_@;)
心の中の葛藤が手に取るよう。
しかし、気持ちと肉体は裏腹の関係だった……。
顔は山頂に向いてましたが、足は下向きでした。

 7時半に小屋を出て登山口に9時10分。さっそく露天風呂へ。タップリ温まったあとはロッジで生アワワ(500円)を大奮発。やっぱりうまいなあ!(^^)!
最近は、どこでもナマを飲めるんやなあ。
ここは平地ですからね。白水湖を眺めながらマッタリのひと時です。

 そのままハンドルは握れないので、白水湖調査?に出掛けることにする。水だけ持って左岸の林道を歩く。

水だけしか持ってないんでしょ。
三途の川を渡るには、小銭が要りまっせ。

琵琶湖大橋渡るなら200円入りますけど、そんなコワイ川は渡りません~。

 湖畔に戻り、白水の滝を見に行ってから帰路につく。
 初めての白水湖はいろんな出会いがあった。またいつか、あの露天風呂に入りに行こう。

無事がなにより、なにより。
いい山旅でしたね。
いつかワシも行ってみたいなー、東面台地。
 

ぜひぜひ、ポポンタツアーにでもお申し込みくださいマセ。
biwa爺もご一緒させていただきますから~(^O^)/

                 ~biwaco
pana
記事: 190
登録日時: 2011年3月07日(月) 19:16

Re: 【白山/平瀬道~東面台地】ポポンタツアーのトレースを追ってグルリンポン

投稿記事 by pana »

biwacoさんこんばんわ~
ご無沙汰しています。
2月から育児休暇中でしたが、ようやくめどが立ってきました。
あと少し、週末には帰れそうです。

【 山 域 】白山 
【メンバー】ひとり
  7日=白水湖~大倉山避難小屋~東面台地~転法輪谷~御前峰の肩~大倉山避難小屋
  8日=避難小屋~白水湖(周辺散策)


一人だったのですか~
平日だし、例の二人組はお仕事だしね。
でも行きたいな。。。。
育児休暇の最後に温泉で疲れを癒してから仕事に復帰と思ってますが・・・・
温泉&山・・・狙ってます。
でも、8キロ減ったので、歩けるかが心配です。

  いや、そんな甘いもんではないかも知れん。が、正直なところ、白水湖(大白川ダム)ってところへすら行ったことがないのである。東面台地へ到達できなくとも、そのコバルトブルーだかエメラルドグリーンだか知らないが、えも言われぬ色合いの湖面を眺めるだけでも後世への土産になるではないか。
 

えっ、初めてなの~♪
あれだけポポンタツアー参加しているのに・・・

 白山はこちらからは初めて。この尾根道は最初からブナの回廊で、新緑が陽射しを遮ってくれる。
 白水湖の対岸には南白山からの尾根。どれが焼滑やろ…? 尾根へ向かっていくつも白い谷が延びているが、どれも普通の人間なら登るようなフィールドではない

 
それをホームグランドにしているボボンタさんはすごいね。というか、人間じゃないね。

 翌日は5時起き。別に急ぐことはないのだが…。6時前に日帰りの単独男性が入り口を開ける。早や! 上の雪の状況を伝えて「気を付けてね~」。
 やっぱり、上へ行ってみようかな?と、またイロケが首をもたげる。しかし、大丈夫。足が動かない。(@_@;)
 

もう歳なんだから、無理しちゃあかんよ~

 7時半に小屋を出て登山口に9時10分。さっそく露天風呂へ。タップリ温まったあとはロッジで生アワワ(500円)を大奮発。やっぱりうまいなあ!(^^)! 

biwa爺はこれが一番似合うね。
前夜は何本飲んだの~?

もうすぐ以前の生活になります。
また一緒に台高や鈴鹿、芦生を歩きましょうね~♪
biwaco
記事: 1423
登録日時: 2011年2月22日(火) 16:56
お住まい: 滋賀県近江八幡市

Re: 【白山/平瀬道~東面台地】ポポンタツアーのトレースを追ってグルリンポン

投稿記事 by biwaco »

biwacoさんこんばんわ~
ご無沙汰しています。
2月から育児休暇中でしたが、ようやくめどが立ってきました。
あと少し、週末には帰れそうです。
出産祝いに山のお花でも
出産祝いに山のお花でも
P6080246.jpg (38.29 KiB) 閲覧された回数 2198 回
おやおや、PC開けたら懐かしい人からメッセージや! うれしいなあ~(^O^)/
オフ会で緑ちゃんから聞いてましたよ。第2の子育てごっこっだったってことはあとで知りましたけど。
ようやく無罪放免ですか、とにかく無事出産おめでとうさんです。
一人だったのですか~
平日だし、例の二人組はお仕事だしね。
でも行きたいな。。。。
みなさん日本経済と教育のために連日ご奮闘です。その分、山ではリタイア爺が頑張らんとね。(^_-)
育児休暇の最後に温泉で疲れを癒してから仕事に復帰と思ってますが・・・・
温泉&山・・・狙ってます。
でも、8キロ減ったので、歩けるかが心配です。
もう仕事は若いもんに任せて、復帰せんといたら?
マッキンリーで遭難だってね。人間、明日のことはわかりません。(@_@;)
写真見たよ~!(^^)! すっかりスリムになったじゃないですか!歩けるか?どころか、軽快、快足で付いていけんカモ?
えっ、初めてなの~♪
あれだけポポンタツアー参加しているのに・・・
ここはポポンタの秘密基地なんで連れて行ってくれんのです。(@_@;)
それをホームグランドにしているボボンタさんはすごいね。というか、人間じゃないね。
頭には綿毛が生えてるし、お尻はバンビちゃんだし、付き合ってるのはヘ○タイばかりだし…。やっぱり人間ではない…?
もう歳なんだから、無理しちゃあかんよ~
山に行くたびにそう思います。

7時半に小屋を出て登山口に9時10分。さっそく露天風呂へ。タップリ温まったあとはロッジで生アワワ(500円)を大奮発。やっぱりうまいなあ!(^^)! 
biwa爺はこれが一番似合うね。
前夜は何本飲んだの~?
そんな~、人を呑み助みたいに言わんといてね。(>_<)
ささやかなひとり酒宴でした。
もうすぐ以前の生活になります。
また一緒に台高や鈴鹿、芦生を歩きましょうね~♪
復帰祝いにナンジャコ山行でも企画して下さいな。
でも、予報見たら雨ばっかりやなあ…(@_@;)

              ~biwaco
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