【日 付】2026年3月8日(日)
【山 域】越美国境 毘沙門岳周辺
【天 候】曇りのち晴れ
【メンバー】sato、山日和
【コース】駐車地7:20---8:25尾根取付---11:00毘沙門岳11:35---12:15鞍部---
13:00西山14:25---16:00下降点---17:10林道---17:35駐車地
道の駅白山長滝で朝食を摂っていると、小雪が舞っていたが空の色は明るい。
時間が経てば晴れてくるだろうと天気予報を信じて、蓮原川沿いの道へ車を進めた。
民家が点在するつづら折れの道を行くと、目的の林道入口を見逃して干田野の集落へ上がってしまいそうにな
った。引き返すと林道入口には小さな重機が通せんぼをしている。ここから歩くしかないか。
付近の道端に止まっていた軽トラから人が下りてきた。「ここに止めても大丈夫ですか」と聞いたら、地元の
人ではなく釣り師のようだ。軽トラの後ろに駐車させてもらう。
林道に入ると200mも行かないうちに積雪で通れなくなっていた。結果的には林道をバックで戻らなくてよか
ったということだろう。高温が続いた後の今朝の冷え込みで、雪はよく締まっている。
目指すは毘沙門岳山頂へダイレクトに突き上げる蓮原川最奥の尾根である。
林道の洗い越しでは靴を濡らさずに渡れないところがあったが、スパッツのおかげで3歩ほど走れば浸水せずに
渡ることができた。
は降っていないが空はどんよりとして、荒れた谷筋の景色と相まって少し陰鬱な雰囲気を醸し出している。
目的の尾根の分岐に着いた。末端は崩壊して倒木が折り重なるようになっており、好んで取付きたくなるよう
な光景ではない。チェーンスパイクを履いて倒木をくぐりながら支流側に入って、崩壊斜面の弱点を縫って体を
持ち上げる。尾根に乗ってしまえばこっちのものだ。
心配していたヤブもなく、まずまず快適に歩くことができるが雪はほとんど積もっていない。
1~2日前の新雪が薄っすらと地面をまぶす程度だ。雪の少ないのは織り込み済みだが、ここまで無いとは思わな
かった。
植林帯を抜けて傾斜が緩むとようやく雪が繋がった。ツボ足でもまったく沈まないような雪質だが、背中の荷
物を軽くするためにスノーシューを履く。ストライドが延びるのと、急坂でふくらはぎの負担を軽減するという
効果があるのだ。
しかし思った以上に歩きやすい、いい尾根である。尾根の左側に続いていた植林も消え、ブナも現れ始めた。
積雪は30センチあるかないかだろうか。クラストした根雪の上に新雪が5センチほどトッピングされている。
雪がまったく汚れていないのがうれしい。
途中で岩がゴロゴロと積み重なる場所が現れた。岩を縫って進むがこういう場所では雪がほとんどないので
スノーシューでは歩きにくい。あまり緩斜面はないが、その分効率よく高度を稼ぐことができる尾根である。
隣の尾根の上に少し青空が広がってきた。いよいよ予報通りか。
この分だとあと30分も頑張れば山頂到着だと思ったところで、思わぬ伏兵が現れた。ネマガリの笹ヤブだ。
標高が上がればササは完全に埋まっているだろうという計算だったが、これは誤算である。
ヤブの薄いところを狙って突っ込むしかない。幸い50mほどでヤブを抜けて雪原に出た。
いつの間にか頭上には青空が広がり、ブナには霧氷が着いている。
山頂から南東に延びる台地に乗れば後はビクトリーロード。
1385.1m三角点の毘沙門岳の山頂に立つと、意外にもまったくトレースがなく、誰もいなかった。
どこから来たんですかと聞かれて答える用意をしていたのだが拍子抜けしてしまう。
そこそこ人気のある山だと思っていたが、こんな天気のいい日なのに意外である。
しかし誰の踏み跡もないまっさらな山頂に立てた喜びの方が大きいというものだ。
長い間気になっていて、一度は登らないといけないと思っていた山なのだが、桧峠から往復するのが嫌で後回
しになっていたのだった。福井県側からの周回を狙っていたが、今ではその体力もない。
そこで考えついたのが記録の見当たらない今回の尾根だったのだ。
山頂からは見事な展望を得ることができる。正面の大日岳から別山、南白山、白山と石徹白川右岸の山々。
石徹白川左岸の山は黒いところが多くわかりにくい。そもそも大日岳があまり白くないのがこの時期としては珍
しいだろう。長良川対岸の鷲ヶ岳も黒く、スキー場は鷲ヶ岳もウイングヒルズもハゲハゲ状態だ。これではスキー
場も商売上がったりだろう。
山頂付近は霧氷の森になっている。本日の霧氷ラインは標高1300mオーバーというところだろうか。
これから向かう西山の山頂はどんよりとしており、奥越の山々はあまり姿も見えない。
それに対してこの毘沙門岳は絶好のランチシチュエーションだ。
まだ11時だが、ランチ場優先で先に昼を済ましてから西山に向かおうと一旦ザックを降ろしたのだが、よく考え
るとあまりお腹が空いていない。そうこうする内に西山にも日が差し始めた。
思い直して再びザックを担ぐ。
山頂から下る尾根も最初はいいブナ林が続き、霧氷の森を堪能しながら下って行く。
ところがしばらく進むと尾根芯にはササがはびこり始めた。鬱陶しいので右手の谷側斜面をトラバース気味に歩
くが、クラスト層でスノーシューのグリップが悪く滑ってしまう。
スノーシューを外してチェーンスパイクに換装したが、すぐに高下駄状態となってしまいね結局ツボ足で最低鞍部
まで下る。鞍部には福井県側の下谷から林道が上がってきている。
鞍部からは200mの登り返しである。広々とした尾根にはブナやミズナラの巨木が点在する素晴らしい場所だが、
この登りが食後でなくてよかったと心から思った。
上部へ行くほど急傾斜になる尾根を、スノーシューのグリップを利かせながらひたすら足を動かす。このあたりも
完全に青空の下に入った。
1359mの西山山頂はブナの疎林が広がる大雪原だ。展望も木の間越しだが、自分の好みとしては申し分のない落
ち着いた山頂である。石徹白側に行けば展望はいいが風が強い。
対岸に鷲ヶ岳を望む場所にザックを降ろした。雪はカチカチで、スノースコップで掘るのもひと苦労だ。
頭上にはうっすらと霧氷の花も咲いている。今日は気温が低いので、昼を過ぎても霧氷が落ちる気配がない。
山頂から南へ下る越美国境稜線もなかなかいい。東側に鷲ヶ岳の展望が開ける尾根は地肌が露出しているところ
もあり、東斜面にたっぷり積もった雪堤の上を行く。
林谷から林道が上がってくるが、雪に覆われてそれとなく形がわかる程度だ。山稜上を林道が縦断しているにも関
わらず、広大な雪原となった尾根は伐採されておらず、素晴らしい樹林が広がりを見せた。
ブナとミズナラの混成林には目を惹く大木も点在している。
この樹林の台地に心を奪われて、国境稜線の分岐を忘れてだいぶ南の方へ進んでから気が付いた。
しかし国境稜線を忠実に辿るだけではもったいな過ぎるのだ。
目の前に5年前に登った三ノ宿の平頂を望むところでUターンして下降点を探る。
適当に斜面をトラバースしながら国境ラインに復帰すると、ジグザグを切る林道を串刺しにして下降。そのまま稜線
南側の林道まで下る。このあたりの国境稜線は杉林で面白味がなく、林道を辿った方がアップダウンもなく早い。
この林道を歩いていると、何のために作られた林道かよくわかるのだが、枝打ちされた様子もなく茶色い葉が目立つ
木を見ると複雑な思いになってしまう。この一帯はかつては全山ブナとミズナラの森だったのだろう。
林道を直進するとやがて国境稜線と交差する。右に分かれる林道を進めばそのまま三ノ宿の山頂へ導かれる。
5年前は印刷していた地図が古くて林道が載っていなかった。稜線上に突如現れた大雪原に意味が分からず驚いた
ものだった。
林道を直進した行き止まりが下降する尾根の始点だ。登りの尾根同様、この尾根も記録が見当たらなかった尾根
だが、問題なく下れるだろう。のんびりし過ぎてもう4時になってしまった。1時間もあれば林道に立てるだろうか。
歩いてみると意外にも自然林が続く、ヤブもない歩きやすい尾根だった。
雪の緩みが少なく、急な場所ではスノーシューが流れてしまうのでツボ足に変更。
雪が少なくなってからはチェーンスパイクで歩く。
下り一方の効率的な尾根は最後に植林帯に入ったものの、概ね自然林の悪くない尾根だった。
読み通り1時間余りで往路の林道に着地。完全オリジナルルートで毘沙門岳と西山を周回することができた。
山日和
【越美国境】毘沙門岳から西山へ 蓮原川源流周回
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【 日 付 】
【 山 域 】
【メンバー】
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Re: 【越美国境】毘沙門岳から西山へ 蓮原川源流周回
山日和さん、こんばんは。
>【日 付】2026年3月8日(日)
>【山 域】越美国境 毘沙門岳周辺
>【天 候】曇りのち晴れ
>【メンバー】sato、山日和
>【コース】駐車地7:20---8:25尾根取付---11:00毘沙門岳11:35---12:15鞍部---
> 13:00西山14:25---16:00下降点---17:10林道---17:35駐車地
何故か今回も行こうと思っていたところに先を越されていて、よっぽど気が合うのか?
私も今週末にほぼ逆コースの白山神社(駅前に駐車場あるので)から三ノ宿も絡めて予定していたところでビックリです。
そもそも1月に予定していたのを、その後の大雪で固まるまで順延していたのが悪いのですが…。
> 目的の尾根の分岐に着いた。末端は崩壊して倒木が折り重なるようになっており、好んで取付きたくなるよう
>な光景ではない。チェーンスパイクを履いて倒木をくぐりながら支流側に入って、崩壊斜面の弱点を縫って体を
>持ち上げる。尾根に乗ってしまえばこっちのものだ。
林道の600m付近の尾根でしょうか? もしここだとすると、考えていた下山予定ポイントですね。
崩壊しているとなると、下山には向きませんか。
> 植林帯を抜けて傾斜が緩むとようやく雪が繋がった。ツボ足でもまったく沈まないような雪質だが、背中の荷
>物を軽くするためにスノーシューを履く。ストライドが延びるのと、急坂でふくらはぎの負担を軽減するという
>効果があるのだ。
この辺りも標高は低いので、今年は賞味期限ギリギリでしょうか?
> 途中で岩がゴロゴロと積み重なる場所が現れた。岩を縫って進むがこういう場所では雪がほとんどないので
>スノーシューでは歩きにくい。あまり緩斜面はないが、その分効率よく高度を稼ぐことができる尾根である。
>この分だとあと30分も頑張れば山頂到着だと思ったところで、思わぬ伏兵が現れた。ネマガリの笹ヤブだ。
>標高が上がればササは完全に埋まっているだろうという計算だったが、これは誤算である。
>ヤブの薄いところを狙って突っ込むしかない。幸い50mほどでヤブを抜けて雪原に出た。
中々一筋縄では行きませんね。
>1385.1m三角点の毘沙門岳の山頂に立つと、意外にもまったくトレースがなく、誰もいなかった。
>どこから来たんですかと聞かれて答える用意をしていたのだが拍子抜けしてしまう。
いつもの事では?
> 長い間気になっていて、一度は登らないといけないと思っていた山なのだが、桧峠から往復するのが嫌で後回
>しになっていたのだった。福井県側からの周回を狙っていたが、今ではその体力もない。
>そこで考えついたのが記録の見当たらない今回の尾根だったのだ。
てっきり登っているものとばかり思っていました。
>まだ11時だが、ランチ場優先で先に昼を済ましてから西山に向かおうと一旦ザックを降ろしたのだが、よく考え
>るとあまりお腹が空いていない。そうこうする内に西山にも日が差し始めた。
>思い直して再びザックを担ぐ。
私の場合は、朝早いこともあって大体11時前には昼食です。 あと、少しでも軽くしたいので早めに。
>ところがしばらく進むと尾根芯にはササがはびこり始めた。鬱陶しいので右手の谷側斜面をトラバース気味に歩
>くが、クラスト層でスノーシューのグリップが悪く滑ってしまう。
矢張りベースの雪が今年は少ないのでしょうかね。
>上部へ行くほど急傾斜になる尾根を、スノーシューのグリップを利かせながらひたすら足を動かす。このあたりも
>完全に青空の下に入った。
曇り空の急登よりは、青空の急登の方が気が紛れますね。
> 目の前に5年前に登った三ノ宿の平頂を望むところでUターンして下降点を探る。
>適当に斜面をトラバースしながら国境ラインに復帰すると、ジグザグを切る林道を串刺しにして下降。そのまま稜線
>南側の林道まで下る。このあたりの国境稜線は杉林で面白味がなく、林道を辿った方がアップダウンもなく早い。
三ノ宿は100mほど上ですかね。 しかし、この辺り林道だらけですね。
> 下り一方の効率的な尾根は最後に植林帯に入ったものの、概ね自然林の悪くない尾根だった。
>読み通り1時間余りで往路の林道に着地。完全オリジナルルートで毘沙門岳と西山を周回することができた。
予定通りのコースで巡ることができて、良かったです。
ここ数日の寒波で若干雪が追加されましたが積もるほどでは無かったので、自分も予定通り行くか微妙なので悩みます。
お疲れ様でした。
おど+
>【日 付】2026年3月8日(日)
>【山 域】越美国境 毘沙門岳周辺
>【天 候】曇りのち晴れ
>【メンバー】sato、山日和
>【コース】駐車地7:20---8:25尾根取付---11:00毘沙門岳11:35---12:15鞍部---
> 13:00西山14:25---16:00下降点---17:10林道---17:35駐車地
何故か今回も行こうと思っていたところに先を越されていて、よっぽど気が合うのか?
私も今週末にほぼ逆コースの白山神社(駅前に駐車場あるので)から三ノ宿も絡めて予定していたところでビックリです。
そもそも1月に予定していたのを、その後の大雪で固まるまで順延していたのが悪いのですが…。
> 目的の尾根の分岐に着いた。末端は崩壊して倒木が折り重なるようになっており、好んで取付きたくなるよう
>な光景ではない。チェーンスパイクを履いて倒木をくぐりながら支流側に入って、崩壊斜面の弱点を縫って体を
>持ち上げる。尾根に乗ってしまえばこっちのものだ。
林道の600m付近の尾根でしょうか? もしここだとすると、考えていた下山予定ポイントですね。
崩壊しているとなると、下山には向きませんか。
> 植林帯を抜けて傾斜が緩むとようやく雪が繋がった。ツボ足でもまったく沈まないような雪質だが、背中の荷
>物を軽くするためにスノーシューを履く。ストライドが延びるのと、急坂でふくらはぎの負担を軽減するという
>効果があるのだ。
この辺りも標高は低いので、今年は賞味期限ギリギリでしょうか?
> 途中で岩がゴロゴロと積み重なる場所が現れた。岩を縫って進むがこういう場所では雪がほとんどないので
>スノーシューでは歩きにくい。あまり緩斜面はないが、その分効率よく高度を稼ぐことができる尾根である。
>この分だとあと30分も頑張れば山頂到着だと思ったところで、思わぬ伏兵が現れた。ネマガリの笹ヤブだ。
>標高が上がればササは完全に埋まっているだろうという計算だったが、これは誤算である。
>ヤブの薄いところを狙って突っ込むしかない。幸い50mほどでヤブを抜けて雪原に出た。
中々一筋縄では行きませんね。
>1385.1m三角点の毘沙門岳の山頂に立つと、意外にもまったくトレースがなく、誰もいなかった。
>どこから来たんですかと聞かれて答える用意をしていたのだが拍子抜けしてしまう。
いつもの事では?
> 長い間気になっていて、一度は登らないといけないと思っていた山なのだが、桧峠から往復するのが嫌で後回
>しになっていたのだった。福井県側からの周回を狙っていたが、今ではその体力もない。
>そこで考えついたのが記録の見当たらない今回の尾根だったのだ。
てっきり登っているものとばかり思っていました。
>まだ11時だが、ランチ場優先で先に昼を済ましてから西山に向かおうと一旦ザックを降ろしたのだが、よく考え
>るとあまりお腹が空いていない。そうこうする内に西山にも日が差し始めた。
>思い直して再びザックを担ぐ。
私の場合は、朝早いこともあって大体11時前には昼食です。 あと、少しでも軽くしたいので早めに。
>ところがしばらく進むと尾根芯にはササがはびこり始めた。鬱陶しいので右手の谷側斜面をトラバース気味に歩
>くが、クラスト層でスノーシューのグリップが悪く滑ってしまう。
矢張りベースの雪が今年は少ないのでしょうかね。
>上部へ行くほど急傾斜になる尾根を、スノーシューのグリップを利かせながらひたすら足を動かす。このあたりも
>完全に青空の下に入った。
曇り空の急登よりは、青空の急登の方が気が紛れますね。
> 目の前に5年前に登った三ノ宿の平頂を望むところでUターンして下降点を探る。
>適当に斜面をトラバースしながら国境ラインに復帰すると、ジグザグを切る林道を串刺しにして下降。そのまま稜線
>南側の林道まで下る。このあたりの国境稜線は杉林で面白味がなく、林道を辿った方がアップダウンもなく早い。
三ノ宿は100mほど上ですかね。 しかし、この辺り林道だらけですね。
> 下り一方の効率的な尾根は最後に植林帯に入ったものの、概ね自然林の悪くない尾根だった。
>読み通り1時間余りで往路の林道に着地。完全オリジナルルートで毘沙門岳と西山を周回することができた。
予定通りのコースで巡ることができて、良かったです。
ここ数日の寒波で若干雪が追加されましたが積もるほどでは無かったので、自分も予定通り行くか微妙なので悩みます。
お疲れ様でした。
おど+