【奥美濃】追憶の溪、藤波谷

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兔夢
記事: 623
登録日時: 2011年2月24日(木) 23:12

【奥美濃】追憶の溪、藤波谷

投稿記事 by 兔夢 »

2021年9月5日(日)晴れ 奥美濃・藤波谷から小津権現山 単独
DSCN5010.JPG
小津権現山登山道藤波口8:00ー15m大滝8:35ー
登山道登山道11:50ー小津権現山頂12:10~13:10ー
「権現の森林づくり」の森13:40ー藤波口14:30

コロコロと変わる予報をにらみながら週末を待った。
どうやら日曜日は天気が安定しそうだ。
懐かしの藤波谷へ向かうとしよう。

明けてみれば秋色を滲ませた青空が広がる。
その下を快適に小津権現山登山道藤波口へ。
駐車地が以前より狭く感じるのは夏草が茂っているせいか。
久し振りの単独遡行に少し緊張した面持ちで出発した。

取水堰堤を越えて奥へ向かう。
水量は前日の雨のために多めだ。
しかし遡行に問題のあるような流れではなさそうだ。

すぐに谷が右に曲折する。
そこには10m滝が現われる。
過去二回訪れているがどうやって巻いたのか覚えていない。
多分、左側のルンゼからだろう、と登ってみた。
が登り過ぎた。
少し戻った時にフィックスロープを見つけた。
これを使って岩を一段上がり落口へトラバース。
足下が少し際どいのが意外だった。
ここは簡単、という意識だったのに。
DSCN4926.JPG
滝を越えた谷の雰囲気は湿っぽく暗い。
奥美濃らしい、といえば奥美濃らしい。
過去の自分の記録を見返すと明るい谷と書いてあった。
この感じ方の違いは何なのか。
恐らく季節の違い。
過去の2回は何れも5月に来ている。
樹木の葉が茂る前で光がよく差し込んでいたのだろう。

350m辺りで谷は再び大きく右に曲がる。
そこにはこの谷最大の15m2段滝が現われる。
すっかり記憶から抜け落ちていて吃驚してしまった。
ここも左ルンゼから巻きにかかる。
ここのトラバースも今の僕には際どく感じた。
DSCN4936.JPG
大滝の奥には見覚えのある滝が現われた。
深い渕を持った滝だ。
流木と水量のせいか少し雰囲気は違っている。
右をへつってゆるめの壁を登った。

400mの二俣は広々として明るい。
そこには石垣で幾段かわからない棚が作られている。
苔むして古代遺跡のような雰囲気だ。
ワサビ田の跡だと思うがここまでどうやって通ったのだろう。
DSCN4951.JPG
雰囲気のいい小さなゴルジュが現れ、へつって越えていく。
あまり遊びを入れないつもりだったがこういう所は遊びたくなる。

ミニゴルジュの奥には流木が刺さった6m滝。
右から巻くが上で降り口が見つからない。
ロープを出そうかと用意しかけたが
ガレ斜面を奥にトラバースして河床に降りることができた。

また石組みが現われた。
その裏側の一枚岩には小さな洞があいていた。
人工的な感じで近づいてみた。
特に何もなかったが石組みとセットで何かに使われいたのだろうか。

標高を上げると鬱屈した雰囲気がなくなって
樹林の様子も徐々に良くなる。
遡行する気持ちも軽やかになっていく。

540m付近の枝沢にはすばらしい連瀑が見えた。
思わず誘われそうになる姿だ。
どこまで続くのか気になる。

600m前後からは登りごろの滝が続くようになる。
2条5mは右側をシャワーで。
続く6mは左から取り付いた。
なるべく濡れないでいこうと登り始めたのに
何時の間にやら全身水浸しだった。
でもそれが楽しい。
DSCN4989.JPG
下流部には見られない滑滝も幾つか現われ目と身体を楽しませてくれる。
不図見れば大きな栃ノ木が斜面に根を張っている。
こんなに豊かで潤いのある谷であった事を改めて知った。

最後の大滝は8m。
穿たれたような暗い岩の割れ目に水飛沫を上げている。
これをどうやって越えていくかが今回の一番の課題だと思っていた。
しかし、目の前にするといくらでも巻いていける。
拍子抜けした感じだ。
イメージとはいい加減なものだ。
DSCN5019.JPG
上部でも水量豊かな小滝がまだまだ楽しませてくれる。
それを包み込む樹林の雰囲気が意外にいい。
少し植林が混じるがそれでも十分心を満たしてくれる。
この沢に抱いていたイメージが変わった。
なだらかな沢筋が癒しの空間へと導いてくれるようだ。
DSCN5031.JPG
詰めは植林が目につく。
5月頃はその植林斜面にイワウチワの群落が広がる。
しかし今は無味乾燥として味気ない。
それから目をそらして沢筋を進むと灌木の急斜面。
すぐ脇の登山道も無視してなるべく沢筋を最後まで追った。
登山道に出た所で単独の登山者が登ってきた。
2、3言葉を交わしたが
あちらにとっては珍客の訪れが迷惑だったろう。

足下を履き替えて5分程で山頂に到着。
以前とは随分と雰囲気が変わり見晴らしが良くなった。
先ほどの単独登山者はすぐに花房山へ向かった。
広い山頂を独り占めにして休憩に入った。

しばらくすると小津方面から一組登ってきた。
声をかけられたので見るとOSKのNi夫妻だった。
晴れたので急遽クマタカを見ようと登ってきたのだそうだ。
それにしても仲睦まじい。
DSCN5074.JPG
お二人に別れを告げて登山道を下っていく。
植林ばかりで愛想がない、と思っていたが池があったり、
保護樹林があったり、
涸れているのに尚倒れないブナがあったりで結構退屈はしない。
途中の林道は整備し直されているようだ。
ひょっとしたらここまで一般車で来れるのだろうか。

今回、遡行しながら思い出していたのは
14年前に単独で初めて訪れた時の事より
10年前にOSKで賑やかに訪れていた時の事だった。
あの時のメンバーは引っ越されたり、年齢的に沢を離れたり、
会をやめられたり、亡くなられたり。
同じメンバーでここを訪れる機会は二度と訪れない。
そう思うとあの時がこの上もなく愛おしく感じるのだった。
アバター
山日和
記事: 3573
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

Re: 【奥美濃】追憶の溪、藤波谷

投稿記事 by 山日和 »

兔夢ちゃん、こんにちは。
まだ「忘却」してなかったのね。 :mrgreen:

駐車地が以前より狭く感じるのは夏草が茂っているせいか。

あそこに駐車する気がせず、手前の空き地に止めました。

すぐに谷が右に曲折する。
そこには10m滝が現われる。
過去二回訪れているがどうやって巻いたのか覚えていない。


3回目でも覚えてないんだから、私が2回目でまったく記憶にないのは当然でしたね。 :lol:

多分、左側のルンゼからだろう、と登ってみた。
が登り過ぎた。
少し戻った時にフィックスロープを見つけた。
これを使って岩を一段上がり落口へトラバース。
足下が少し際どいのが意外だった。
ここは簡単、という意識だったのに。


フィックスってあったかなあ?
高度感があって、ちょっと楽しめるルートでした。

滝を越えた谷の雰囲気は湿っぽく暗い。
奥美濃らしい、といえば奥美濃らしい。
過去の自分の記録を見返すと明るい谷と書いてあった。
この感じ方の違いは何なのか。
恐らく季節の違い。
過去の2回は何れも5月に来ている。
樹木の葉が茂る前で光がよく差し込んでいたのだろう。


5月なら木の葉は繁ってると思いますが、違いはその色でしょう。
新緑の淡い緑と、この時期のくすみかけた深い緑の差じゃないかな?

350m辺りで谷は再び大きく右に曲がる。
そこにはこの谷最大の15m2段滝が現われる。
すっかり記憶から抜け落ちていて吃驚してしまった。
ここも左ルンゼから巻きにかかる。
ここのトラバースも今の僕には際どく感じた。


兔夢ちゃんが際どく感じたなら私はビビッてたかも。 :D
左岸の巻きはなかなか歯ごたえがありました。

400mの二俣は広々として明るい。
そこには石垣で幾段かわからない棚が作られている。
苔むして古代遺跡のような雰囲気だ。
ワサビ田の跡だと思うがここまでどうやって通ったのだろう。

毘沙門谷のワサビ田跡のような感じでしょうか。

その裏側の一枚岩には小さな洞があいていた。
人工的な感じで近づいてみた。
特に何もなかったが石組みとセットで何かに使われいたのだろうか。

お地蔵さまか不動明王でも安置されてたような雰囲気でしたね。

600m前後からは登りごろの滝が続くようになる。
2条5mは右側をシャワーで。
続く6mは左から取り付いた。
なるべく濡れないでいこうと登り始めたのに
何時の間にやら全身水浸しだった。
でもそれが楽しい。
下流部には見られない滑滝も幾つか現われ目と身体を楽しませてくれる。
不図見れば大きな栃ノ木が斜面に根を張っている。
こんなに豊かで潤いのある谷であった事を改めて知った。


このあたりが一番楽しいところですよね。危ないところもないし、思い切り水と戯れられます。

最後の大滝は8m。
穿たれたような暗い岩の割れ目に水飛沫を上げている。
これをどうやって越えていくかが今回の一番の課題だと思っていた。
しかし、目の前にするといくらでも巻いていける。
拍子抜けした感じだ。


これは左側のツタを利用してと自分で書いてなかった?

この沢に抱いていたイメージが変わった。
なだらかな沢筋が癒しの空間へと導いてくれるようだ。

私の場合、イメージだけは同じでした。中身を忘れてただけで。 :mrgreen:

詰めは植林が目につく。
5月頃はその植林斜面にイワウチワの群落が広がる。
しかし今は無味乾燥として味気ない。


最後だけが少し残念かな。でもヤブ無しの詰めだから文句も言えません。

足下を履き替えて5分程で山頂に到着。
以前とは随分と雰囲気が変わり見晴らしが良くなった。


兔夢ちゃんの「以前」はいつの話?見晴らしがよくなって相当経つと思うけど。 :lol:

お二人に別れを告げて登山道を下っていく。
植林ばかりで愛想がない、と思っていたが池があったり、
保護樹林があったり、
涸れているのに尚倒れないブナがあったりで結構退屈はしない。


暑さでヘロヘロになってたせいもあり、退屈どころか青息吐息でした。小滑落のオマケ付き。
しかし10数年前、道が開かれた時の植樹はどうなったんでしょうか?
ちょっとは成長しててもいいはずなんだけど、伐採地みたいじゃなかったです?

あの時のメンバーは引っ越されたり、年齢的に沢を離れたり、
会をやめられたり、亡くなられたり。
同じメンバーでここを訪れる機会は二度と訪れない。
そう思うとあの時がこの上もなく愛おしく感じるのだった。

まさに人生は一期一会ですね。
いつかやぶこぎメンバーにもそう感じる時が来るのでしょう。

               山日和
兔夢
記事: 623
登録日時: 2011年2月24日(木) 23:12

Re: 【奥美濃】追憶の溪、藤波谷

投稿記事 by 兔夢 »

DSCN4980.JPG
山日和さん、こんにちは。

まだ「忘却」してなかったのね。

最近では忘却している沢も多いですがここは2回行ってるのと動画をアップしたので何とか部分的に覚えてました :lol:

あそこに駐車する気がせず、手前の空き地に止めました。

一瞬躊躇しましたね、流石に。でも、置けそうだったので。後から来た単独登山者はその横に駐車してたので吃驚しました。

3回目でも覚えてないんだから、私が2回目でまったく記憶にないのは当然でしたね。

簡単に巻いたよな、と思ってたのに全然簡単じゃなかった :oops:

フィックスってあったかなあ?
高度感があって、ちょっと楽しめるルートでした。


多分、違う所を通ってますね。高度感のある所は苦手です。

5月なら木の葉は繁ってると思いますが、違いはその色でしょう。
新緑の淡い緑と、この時期のくすみかけた深い緑の差じゃないかな?


そうかも知れないですね。2回とも明るいて書いてある。でも、今回登るまで持ってった印象は暗い谷だったんだけど何で記録と違うんだろ?

兔夢ちゃんが際どく感じたなら私はビビッてたかも。
左岸の巻きはなかなか歯ごたえがありました


以前と違って(違わないかも)かなりビビリになってますからね。
山日和さんなら笑って巻いたかも :mrgreen:
1度目は左岸を巻いたけどどんなだったか覚えてないです。懸垂下降したみたいです。

毘沙門谷のワサビ田跡のような感じでしょうか。

毘沙門谷のワサビ田…覚えてない :oops:

お地蔵さまか不動明王でも安置されてたような雰囲気でしたね。


なるほど、そっち系か。何か保管してたのかなと思いました。

このあたりが一番楽しいところですよね。危ないところもないし、思い切り水と戯れられます。

めっちゃ楽しかったですね、現れる滝がほぼ登れて。水温も低くなくて快適でした。

これは左側のツタを利用してと自分で書いてなかった?

書いてましたし記憶もありました。ただ、良い巻きじゃなかったという印象で。
現地に行って何を悩んでたんだろうと思いました。

私の場合、イメージだけは同じでした。中身を忘れてただけで。

多分、OSKで行った時に結構荒れてたんだと思います。
最終8m大滝にしても前回登った所が崩壊してたりして。
季節が5月だった所為もあるかもしれません。
上部にはまだ残雪がありましたからね。
こんなに潤いのある沢だとは思ってませんでした。

最後だけが少し残念かな。でもヤブ無しの詰めだから文句も言えません。

そう言えば、稜線上の笹薮も何だか勢力が衰えているような印象を受けました。

兔夢ちゃんの「以前」はいつの話?見晴らしがよくなって相当経つと思うけど。

何時とはわかんないんですが登る度に「以前はこんなじゃなかった」と思ってますね。
10年前の写真にはまだ回りに笹が茂ってるのが写ってます。

暑さでヘロヘロになってたせいもあり、退屈どころか青息吐息でした。小滑落のオマケ付き。
しかし10数年前、道が開かれた時の植樹はどうなったんでしょうか?
ちょっとは成長しててもいいはずなんだけど、伐採地みたいじゃなかったです?


山頂、暑くなく快適でした。
下山路も思っていたよりは快適でした(途中踏み跡を逃してウロウロしてしまいましたが)。
植樹、どうなったんでしょうね。ネットが張ってあったので鹿に食べられたのかもしれませんね。

まさに人生は一期一会ですね。
いつかやぶこぎメンバーにもそう感じる時が来るのでしょう。


もう感じつつありますね。

兔夢
sato
記事: 417
登録日時: 2019年2月13日(水) 12:55

Re: 【奥美濃】追憶の溪、藤波谷

投稿記事 by sato »

兔夢さま

こんばんは。
先月、山日和さんと藤波谷を遡っていた時、兔夢さんの記録では、というお話が出ました。
奥美濃の谷を辿り続けていらっしゃる兔夢さんは、この谷にどんな印象を持たれたのだろう、と、思いました。
先日、やぶこぎねっとを開くと「追憶の渓 藤波谷」のタイトルが目に飛び込み、びっくり、うれしくなりました。
私のこころの琴線に触れた藤波谷。兔夢さんは懐かしの谷をどのように味わわれ、何を感じられたのでしょう。

10年ぶり、三回目の旅だったのですね。
こころにしまわれていた情景が呼びかけてきたのでしょうか。
ふっと湧きあがった懐かしい気持ちにいざなわれ訪れてみると、記憶の風景と重ならないことは私も度々あります。
全く覚えのない風景にびっくりしたり。

記憶は脚色される。あの時の「わたし」と今の「わたし」は年齢も心情も違う。
記憶を遡りながら谷を遡る旅は、ご自身への驚きの数々との出会いの旅でもあったのですね。

兔夢さんの文章を辿りながら、私の出会った風景を重ねていました。
下流の鬱蒼とした森と、その中を勢いよく流れ落ちる滝は見応えを感じました。
越えていった先に現れた暮らしの痕跡地では、ここを行き来していた人びとに思いを馳せていました。
中流の雰囲気のいい小さなゴルジュと小滝群にはこころを弾ませ、
明るくうつくしい広葉樹の森とトチの巨木には夢見心地でした。大きな岩も印象的でした。
上流は、そう、「なだらかな沢筋が癒しの空間へと導いてくれるよう」でした。
こころとからだを楽しませてくれた谷、しあわせな気持ち、泣きたくなるような気持ちに包まれた谷でした。

兔夢さんは、10年前は5月に遡行されているのですね。
残雪と芽吹き、芽吹き前の木々・・・春の陽射しが降り注ぐ、からりと明るい谷の風景を想像し、
そのうつくしさにうっとりしてしまいました。

小津権現山の山頂は、ぽけっとくつろげますね。気候次第ですが。
四季を通じて楽しめるいいお山だなぁ、と、山頂に立つ度、感慨に浸っています。

藤波谷右岸尾根登山道は、途中「県民の森づくり」の現場になっているのですね。
植樹がうまくいっているようには感じられませんでしたが。
以前はどんな姿だったのでしょうか。

最後の文章。追憶の藤波谷沢山旅を言葉に紡がれた兔夢さんのお気持ちがこころに刺さりました。
もう二度と起こらないこと、もう二度と会えない方のこと、かけがえのない思い出・・・。
レポを読み返しました。
文章の奥にある風景を思いました。

sato
兔夢
記事: 623
登録日時: 2011年2月24日(木) 23:12

Re: 【奥美濃】追憶の溪、藤波谷

投稿記事 by 兔夢 »

DSCN4995.JPG
satoさん、こんばんは。
大変遅い返事になってしまい申し訳ないです :oops:

先月、山日和さんと藤波谷を遡っていた時、兔夢さんの記録では、というお話が出ました。

そんな話が出ましたか。随分古い話、最後に個々を訪れたのは10年も前です。

奥美濃の谷を辿り続けていらっしゃる兔夢さんは、この谷にどんな印象を持たれたのだろう、と、思いました。

そう言われると奥美濃の達人のように聞こえますが見識は浅いです。

こころにしまわれていた情景が呼びかけてきたのでしょうか。

山日和さんとsatoさんに触発された、ってところが本当の所ですね。今行ったらどんな感じで登れるのかな、と。。

ふっと湧きあがった懐かしい気持ちにいざなわれ訪れてみると、記憶の風景と重ならないことは私も度々あります。
全く覚えのない風景にびっくりしたり。


以前の記録は見ないようにして行ってみたのですが、こんなだったかな、と思う事しばしばでした。ま、それはこの谷に限った事じゃないですけどね。日が経って今思うと、又修正されていて10年前の事とこの前の遡行が違和感なく重なって行くから不思議なものです。

こころとからだを楽しませてくれた谷、しあわせな気持ち、泣きたくなるような気持ちに包まれた谷でした。

satoさんが描くと何だか違う沢のようです。その感性が羨ましい。

兔夢さんは、10年前は5月に遡行されているのですね。
残雪と芽吹き、芽吹き前の木々・・・春の陽射しが降り注ぐ、からりと明るい谷の風景を想像し、
そのうつくしさにうっとりしてしまいました。


沢は季節や天候によって受ける印象がガラッと変わりますね。だから何度も同じ所へ行っちゃいます。

小津権現山の山頂は、ぽけっとくつろげますね。

人がいないとですね。

藤波谷右岸尾根登山道は、途中「県民の森づくり」の現場になっているのですね。
植樹がうまくいっているようには感じられませんでしたが。
以前はどんな姿だったのでしょうか。


ここの手伝いに一度だけ行った事があるのですが、、一体どんな植樹をしたのかわかりません。。しかし、範囲だけは広くなったような気がします。

最後の文章。追憶の藤波谷沢山旅を言葉に紡がれた兔夢さんのお気持ちがこころに刺さりました。
もう二度と起こらないこと、もう二度と会えない方のこと、かけがえのない思い出・・・。
レポを読み返しました。
文章の奥にある風景を思いました。


この思いだけはずっとありました。
あの頃の事、今思えば大切な時間でした。

兔夢
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