【南会津】ヤブコギの先にあるものは?会津の山

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Kasaya
記事: 927
登録日時: 2011年2月20日(日) 14:34

【南会津】ヤブコギの先にあるものは?会津の山

投稿記事 by Kasaya »

【山域】南会津 三岩岳 
【日付】2012年8月17日
【コース】小豆温泉スノーシェッド登山口8:18---黒檜沢経由---9:50旧道分岐---11:29小田代---11:35避難小屋---12:36三岩岳
     ---12:55湿原---13:45避難小屋---15:00旧道分岐---16:00駐車地
【メンバ】kasaya
 クソッー何ということだろう。よりによって登山靴を忘れるなんて。高速走行中にハタと気づいて確認したらやっぱり靴を
積んでいない。早く出発しようと焦って家を出たのがいけなかったか。結局取りに戻り1時間のロスで自宅発は6時となった。
まあ登山口まで行って気づくよりはましというべきか。

 今日は会津駒ヶ岳の東方に位置する三岩岳に登る計画である。5月連休に会津駒から大戸沢岳まで歩いたときに、この山が
気になっていたのだ。あそこから会津駒まで歩いたらきっと面白いだろうと。ただ行ったことが無い山であり、無雪期に偵察を
かねていって見ることにした。幸い登山道はあるようだ。またネットで見ると結構湿原もあるらしい。これも惹かれるなあ。

小豆温泉スノーシェッドの脇に登山口があった。今まで何度となく此処を通っているが、登山口があることは全く知らなかった。
ネットで事前情報を仕入れておいたおかげで迷わずにすんだが、そうでなければ相当まごつく登山口である。
このままシェードの上を歩く
このままシェードの上を歩く
そしてさあ行こうと思ったら一人の登山者が降りてきた。もう降りてきたんですか?と聞いたら食料を忘れてとりに戻ったとのこと。
あらら。この人は食料か。登山靴忘れといい勝負か(^_^.)

初めての山はちょっと緊張する。幸い道は明瞭だ。黒檜沢道が新道らしいが、よく整備されている。この時点ではいい天気で汗が
すぐに噴出す。暑い暑いといいながら進むが、沢筋から旧道分岐までの間には何箇所が水の流れているところがあり、喉を潤す
ことができるのがうれしい。展望は無いがブナが林立するいい道である。ただもし此処を雪のあるときに来たらどうだろう。
トラバースの続くこの道はちょっと歩き辛そう。

 この道は尾根に乗ったところで旧道とぶつかる。小奇麗な道しるべがそこにありコースが色々書かれている。旧道は尾根通し
なので冬はこちらがいいかもね。そして此処からはホント尾根通しだが、周りは背丈を越す笹や樹木で覆われておりまるで展望が
ない。目指すべき山の姿も見えない状態。そんななかの急登は辛いが仕方が無い。一歩一歩足を前に出す。傾斜が緩やかになって
くると頂が見え出すが残念ながら雲の中だ。そして空全体も暗くなってくる。今日は昼から雨予報だからなあと少々鬱になってくる。

最初の目標の避難小屋はすぐかと思ったがなかなか近づかない。まだかまだかと歩いていると猫の額ほどの湿原が現れた。メイン
ルートでありきっちりと木道もあるところ。小さいながら地糖もある。まずまずだね。そしてすぐに小屋が現れた。ロフトもある
立派な小屋だ。此処で一息つこうか。天気が崩れる予報であり、早めに頂上に行ったほうがいいかとも思ったが、お腹がすいて
いるし、ちょっと天気の様子も見てみようと小屋の前でランチとする。今日は身体中から汗が噴出しているのでビールがことのほか
おいしい。大分身体から水分が抜けている感じだ。

 さてと食べたら少し落ち着いた。天気もまだ大丈夫そう。三岩岳に向かうことにする。相変わらず道の両脇は笹薮で見通しが
悪いが、道は平坦でありそれほど苦労せず三岩岳に到着する。小さな道標のある渋い頂上だ。展望はそれほど悪くないはずだが
天気が悪くなってきておりあまり周囲の景色は見られない。ただ南西方向に藪を隔てて湿原が見える。

あれがネットで紹介されていた湿原でその先が会津駒まで続く尾根である。ちょっと行ってみようと足を踏み出すがアレ?道がない。
全くない。すぐ目の前にある湿原にたどり着くべき道がないのだ。藪の薄そうに見えたところもすぐに激ヤブに変わる。やっぱり
会津の山なのだろう。覚悟を決めてヤブに突っ込む。松にシャクナゲがからみ、イバラもある藪だ。ピークからは見えていた湿原も
藪の海に飛び込むと全く見えなくなる。ガムシャラに漕いでいると方角がおかしくなるのでコンパスで方向だけは定めて慎重に進む。

結局20分ぐらい格闘したら目的の湿原に飛び出した。距離にして100mもないだろうが、自分には厳しい藪だった。しかし此処はいい
ところ。大きな地糖が何箇所かあり、柔らかそうな草が揺れている。花もチラホラ。窪地のようなところにある大きめの草はもしか
したら水芭蕉の名残か?ピークからちょっとだけ外れたところにあるこの湿原。手付かずの場所である。先年に会津駒から藪をくぐって
やはり湿原に飛び出したが同じような感覚だ。藪に囲まれて容易に人を近づけない湿原たち。これは会津の山の魅力かなあ。
藪の先にある湿原
藪の先にある湿原
そして此処からさらに大戸沢岳、会津駒に続く稜線を見ると湿原が点々と続いているのが見てとれる。あそこを伝って歩いて行けたら
面白いだろうなあとは思うが、目の前にある藪はちょっとやそっとではその希望をかなえてくれないような気がする。ネットで見ても
残雪期の縦走記録は出てくるが、無雪期の縦走は見当たらない。つい先日も会津駒からやはり大戸沢岳を目指したが、途中までも
行けずに敗退したのだ。やっぱ難しい。此処は残雪期に登るとこだろう。それでも下手すると一日では難しいかも。
遠目には歩けそうだが
遠目には歩けそうだが
 そんなことを思っていたら雨が少し降ってきた。いい潮である。帰ろう。今度は前よりも藪の薄いところを選ぶことができ10分少々で
山頂に復帰できた。そして雨が土砂ぶりになるころには何とか避難小屋にたどり着きコーヒータイムとなった。ありがたきは小屋なり。
展望のあまり効かない小屋だが何故か携帯は通じるようで、メールを送ったりして時間をつぶす。雨が小止みになったところで小屋を
でたが、そういえば朝に出会った人は結局山中で会わずじまいだった。いったいどこに行ったのだろう。

 止むかと思った雨は見込み違いで途中でまた雷を伴う土砂降りとなったが、既に樹林帯の中であり、多すぎるほどのブナを
めでながら元来た道を戻ると最後はきれいな虹が迎えてくれた。
雨が小降りになったら虹が出た
雨が小降りになったら虹が出た
Kasaya
宮指路
記事: 1008
登録日時: 2011年2月27日(日) 21:13

Re: 【南会津】ヤブコギの先にあるものは?会津の山

投稿記事 by 宮指路 »

Kasayaさん、こんにちは

クソッー何ということだろう。よりによって登山靴を忘れるなんて。高速走行中にハタと気づいて確認したらやっぱり靴を
積んでいない。早く出発しようと焦って家を出たのがいけなかったか。結局取りに戻り1時間のロスで自宅発は6時となった。
まあ登山口まで行って気づくよりはましというべきか。


ワタクシ自慢じゃないですが、登山口で靴を忘れたことが2回もあります。その内の一つは北岳でした。

 
小豆温泉スノーシェッドの脇に登山口があった。今まで何度となく此処を通っているが、登山口があることは全く知らなかった。
ネットで事前情報を仕入れておいたおかげで迷わずにすんだが、そうでなければ相当まごつく登山口である。


今はネットでかなり情報を得られるようになりましたが以前はそのようなものはなかったので山の本で情報を得るくらいでしたね

初めての山はちょっと緊張する。幸い道は明瞭だ。黒檜沢道が新道らしいが、よく整備されている。この時点ではいい天気で汗がすぐに噴出す。暑い暑いといいながら進むが、沢筋から旧道分岐までの間には何箇所が水の流れているところがあり、喉を潤すことができるのがうれしい。展望は無いがブナが林立するいい道である。ただもし此処を雪のあるときに来たらどうだろう。
トラバースの続くこの道はちょっと歩き辛そう。


朝明の中道もそうですが、谷沿いに付けられた登山道は雪道になると単なる斜面になるので要注意です。

 この道は尾根に乗ったところで旧道とぶつかる。小奇麗な道しるべがそこにありコースが色々書かれている。旧道は尾根通しなので冬はこちらがいいかもね。そして此処からはホント尾根通しだが、周りは背丈を越す笹や樹木で覆われておりまるで展望がない。目指すべき山の姿も見えない状態。そんななかの急登は辛いが仕方が無い。一歩一歩足を前に出す。傾斜が緩やかになってくると頂が見え出すが残念ながら雲の中だ。

雪道だったら展望は素晴らしいでしょうね

最初の目標の避難小屋はすぐかと思ったがなかなか近づかない。まだかまだかと歩いていると猫の額ほどの湿原が現れた。メインルートでありきっちりと木道もあるところ。小さいながら地糖もある。まずまずだね。そしてすぐに小屋が現れた。ロフトもある立派な小屋だ。此処で一息つこうか。天気が崩れる予報であり、早めに頂上に行ったほうがいいかとも思ったが、お腹がすいているし、ちょっと天気の様子も見てみようと小屋の前でランチとする。今日は身体中から汗が噴出しているのでビールがことのほか
おいしい。大分身体から水分が抜けている感じだ。


きれいな小屋に出会うとついつい長居したくなりますね


あれがネットで紹介されていた湿原でその先が会津駒まで続く尾根である。ちょっと行ってみようと足を踏み出すがアレ?道がない。
全くない。すぐ目の前にある湿原にたどり着くべき道がないのだ。藪の薄そうに見えたところもすぐに激ヤブに変わる。やっぱり会津の山なのだろう。覚悟を決めてヤブに突っ込む。松にシャクナゲがからみ、イバラもある藪だ。ピークからは見えていた湿原も藪の海に飛び込むと全く見えなくなる。ガムシャラに漕いでいると方角がおかしくなるのでコンパスで方向だけは定めて慎重に進む。


面白そうな場所が真近に目えるとついつい無理しても行きたくなりますね

結局20分ぐらい格闘したら目的の湿原に飛び出した。距離にして100mもないだろうが、自分には厳しい藪だった。しかし此処はいいところ。大きな地糖が何箇所かあり、柔らかそうな草が揺れている。花もチラホラ。窪地のようなところにある大きめの草はもしか
したら水芭蕉の名残か?ピークからちょっとだけ外れたところにあるこの湿原。手付かずの場所である。


こいういう場所を見つけるとつい嬉しくなりますね

そして此処からさらに大戸沢岳、会津駒に続く稜線を見ると湿原が点々と続いているのが見てとれる。あそこを伝って歩いて行けたら面白いだろうなあとは思うが、目の前にある藪はちょっとやそっとではその希望をかなえてくれないような気がする。ネットで見ても
残雪期の縦走記録は出てくるが、無雪期の縦走は見当たらない。つい先日も会津駒からやはり大戸沢岳を目指したが、途中までも行けずに敗退したのだ。やっぱ難しい。此処は残雪期に登るとこだろう。それでも下手すると一日では難しいかも。


避難小屋に一泊覚悟で準備して行くのも面白そうです。

 そんなことを思っていたら雨が少し降ってきた。いい潮である。帰ろう。今度は前よりも藪の薄いところを選ぶことができ10分少々で山頂に復帰できた。そして雨が土砂ぶりになるころには何とか避難小屋にたどり着きコーヒータイムとなった。ありがたきは小屋なり。

小屋でゆっくりしたお陰で最後は少し大変でしたね。

                                                        宮指路
Kasaya
記事: 927
登録日時: 2011年2月20日(日) 14:34

Re: 【南会津】ヤブコギの先にあるものは?会津の山

投稿記事 by Kasaya »

宮指路さん こんばんは
ワタクシ自慢じゃないですが、登山口で靴を忘れたことが2回もあります。その内の一つは北岳でした。
これは登山口に靴を置いてきたということでしょうか。私も以前やりそうになって、今は車を発進させるときはいつも後ろを
確認しています。しかし今回はドジでした。

今はネットでかなり情報を得られるようになりましたが以前はそのようなものはなかったので山の本で情報を得るくらいでしたね
その代わりネットには本ほどの責任がないので、鵜呑みにするとえらいことになるかも。その辺は見極めが必要ですね

きれいな小屋に出会うとついつい長居したくなりますね
このときは小屋の外でランチでした。天気もまだ大丈夫だったので。ただ後で厄介になるかなあと思ってました。

面白そうな場所が真近に目えるとついつい無理しても行きたくなりますね
そういう人が多ければ薄いながらも踏み跡があってしかるべきですが、ホントにないですね。
ヤブコギ中に古い赤テープを一つ見つけましたが、あまり意味なさそうでした。どうして皆行かないのでしょうね

こいういう場所を見つけるとつい嬉しくなりますね
高層湿原に手軽に会えるのは東北の山の魅力かも。

避難小屋に一泊覚悟で準備して行くのも面白そうです。
余裕を見るならその手でしょう。ただ残雪期に小屋が埋まっていないか心配。

小屋でゆっくりしたお陰で最後は少し大変でしたね。
小屋にいたのは実質30分強。この日の天気からすると、長居してもしなくても大変になったような気がします。
同じ道を下ったので精神的には楽でした。

宮指路さんも一緒にヤブコギいかがですか?

Kasaya
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