【大峰】「しずくの旅」神童子谷
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【 日 付 】
【 山 域 】
【メンバー】
【 天 候 】
【 ルート 】
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【大峰】「しずくの旅」神童子谷
【大峰】「しずくの旅」神童子谷
◆山域:大峰山脈 神童子谷周辺
◆山行日 2023年9月17日〜18日
◆天候 17日 晴れ 18日 曇り時々晴れ一時雨
◆メンバー 平、育、アオバ*ト
◆ルート
17日 大川口7:45〜神童子谷〜釜滝の上テント設営〜ノウナシ滝〜テント場15:40
18日 テント場6:45〜犬取谷ニノ滝〜一ノ滝〜テント場〜神童子谷下降〜大川口12:50
今年の春、スノーシューを押入れにしまった次の週から、大峰の山々に通い始めた。
5月の連休以後は、奥駈道の稜線から流れてくる沢にも入ってみた。
弥山川から始まって、赤井谷、池郷川上流部、前鬼川、そして神童子谷。
弥山川はスケールの大きな現実離れした光景が映画のシーンのように次から次と目の前に迫ってきた。
赤井谷を遡って稜線に上がると釈迦ヶ岳という山が内包している神聖で清々しい空気がそこら中に満ちていた。
今までいちばん好きな山はどこかと聞かれても???だったのが、もしかしたら釈迦ヶ岳がいちばん好きかもしれないと思った。
池郷川上流部は、ヌルヌルでツルツル滑って大変だったけれど、極上のテント場で一晩過ごすことができた。
息をきらせつ詰め上がった嫁越峠から持経の宿までの稜線は、ここは天国かと思えるほど美しかった。
前鬼では、念願だった五鬼助さんご夫妻とお話しできた。
「オニ雅」さんのこと、「ニホンオオカミ」のこと。
生まれたばかりの水がしずくの滝となって箱状廊下に流れてくる光景には、ただただ驚嘆するのだった。
本当にどの谷もそれぞれにすばらしかったけれど、いちばん好きになったのは神童子谷だった。
神童子谷は、ネット上に記録と写真があふれている。美しくて、可愛くて、楽しくて、抱きしめたいほどにすばらしくて、
誰にも愛されるのがよくわかった。
たくさんの記録があるので、私があらためて書くこともないけれど、少しだけ気に入ったことについて書いてみたい。
林道終点の橋を渡って谷へ降りていくと
いきなり「トガ淵」という淵がある。すごく透き通っていてそんなに深く見えないのに足はつかない。
というか最初はつくんだけど、ツルツル滑ってへつらせてもらえなくて、いきなり泳がざるを得ない。
このツルツルが、楽しくてたまらない。
「へっついさん」も、とてもとても美しいところだ。 赤鍋滝の上の小さな釜と小滝が連続するところでは、一瞬のうちに脳内から大量の興奮物質が噴き出される。 小さなポットホールに落っこちないよう濡れた恐竜の背中を突っ切る。一瞬泳いでトラロープにすがって夢中で登る。
見下ろすとソーダ水のように渦巻くポットホールとくすんだ灰色の恐竜の背中があまりに美しくて、再び引き込まれそうになる。
釜滝までやって来る。沢登りの本の裏表紙を飾る二条の美しい滝。
向かって右側は右俣ノウナシ谷から流れてくる滝。左は本谷犬取谷から流れてくる滝。
タイラさんは、右も左も登ってご満悦だ。 少し戻って右から巻き上がると、落ち口はとても印象的で美しいところだった。
犬取谷側左岸にテント場がある。焚き火跡が10個近くあった。
みんながちゃんと痕跡消して行ってくれたら、もっとすてきなテント場になる。
テント張ったら、空身で右俣ノウナシ谷に入る。入ってすぐのところに、超絶美しい小滝がある。 こんなに端正で清々しい滝音を静かに響かせて佇む美しい滝を今まで見たことあっただろうか。そばに近寄って何枚も写真撮る。
右岸比較的低いところにバンドが見える。けれどここはちょっと難儀する。真ん中あたりがハングしていて足元は乏しい。
ほんの少しのことなのだが、ロープ出してもらう。川床に降りると、川床いちめん、美しい白い岩のナメが広がっていた。
山と高原地図には、この辺り、「上十五日」「下十五日」と記されている。
さっきの端正な小滝のことを「上十五日」というのだろうか?
しばらく歩くと対になるような広く浅い釜を持った可愛らしい小滝が現れた。 この滝と言うにはあまりに可愛らしすぎる小滝が「下十五日」なのだろうか?
歩き疲れてきた頃、連瀑帯が現れ、それをやり過ごすと突然壁いっぱいの大滝が現れた。 ノウナシ滝だった。釜が浅いので、すぐ下まで近づける。低いところに虹が掛かっていた。
見上げると、水飛沫がキラキラと降り注いできた。
満ち足りて、テント場に戻る。
私たちは、魚釣りをしないので、イワナのご馳走はないのだけれど、
沢では水がたっぷりあるので、パスタを茹でることが多い。
持ってきたパスタソースはピエトロの「絶望スパゲッティ」。
ペペロンチーノソースに香味野菜とイワナならぬイワシが入っている。
このイワシ入りのペペロンチーノ、イタリアでは、どんなに絶望しているときにもおいしく食べられると言う。
強烈なインパクト与えるネーミングがすっかり気に入って、今日の夕食の主役になった。
翌朝、テントを張ったまま、再び空身で、こんどは本流の犬取谷に入って行く。水はそれほど冷たくない。
ノウナシ谷は平流の部分が多かったのだが、犬取谷は適度に楽しい小滝が次から次と現れて、夢中になる。
やがて美しい廊下を持ったニノ滝が現れて、左岸の岩棚を巻くと、すぐに立派な一ノ滝の前に来た。 こちらも左岸の高いところにバンドが見える。かなり高度感があり往復するのは躊躇った。 タイラさんひとり落ち口まで高巻いてみたいというので降りて来るのを待って、ここで引き返した。
テント場に戻り、二股の岩の上でお茶会して、テントたたんで神童子谷を下った。
下りも登り以上に楽しいのは、誰もが書いている通りだ。
帰ってから、大きな地図を広げてみた。
神童子谷がどこから来てどこに流れていくのか、ぼんやりとわかっていたけど、もう一度ちゃんと辿ってみようと思った。
新宮の熊野川の河口から、熊野川を遡ってみる。やがて北山川と分かれて十津川と名前を変える。
大塔で東へ方角を変えて天丿川になって、天河神社の横を通って川合に着いて、
川合から川迫川になって、次第に両側の岸壁が立ってきて川迫渓谷になって、
国道から離れて神童子谷になって、二股から本流は犬取谷になって、
稜線直下でレンゲ坂谷になって、最初のひとしずくは山上ヶ岳から湧いてくるのだった。
山上ヶ岳で生まれた聖なるしずくは神童子谷の釜滝から流れ落ちて、いろんな支流と合流してどんどん流れて行って、
いつしか大きな大きな熊野川になって海に注ぐのだと思うと、とても感慨深かった。
自分は、しずくの生まれる場所を見ることはできない。
けれど、聖なる山々に囲まれた神童子谷という美しい場所で、
しずくと出会って、戯れて一緒に旅をしたのだと思うと、とても幸せな気持ちになるのだった。
アオバ*ト
◆山域:大峰山脈 神童子谷周辺
◆山行日 2023年9月17日〜18日
◆天候 17日 晴れ 18日 曇り時々晴れ一時雨
◆メンバー 平、育、アオバ*ト
◆ルート
17日 大川口7:45〜神童子谷〜釜滝の上テント設営〜ノウナシ滝〜テント場15:40
18日 テント場6:45〜犬取谷ニノ滝〜一ノ滝〜テント場〜神童子谷下降〜大川口12:50
今年の春、スノーシューを押入れにしまった次の週から、大峰の山々に通い始めた。
5月の連休以後は、奥駈道の稜線から流れてくる沢にも入ってみた。
弥山川から始まって、赤井谷、池郷川上流部、前鬼川、そして神童子谷。
弥山川はスケールの大きな現実離れした光景が映画のシーンのように次から次と目の前に迫ってきた。
赤井谷を遡って稜線に上がると釈迦ヶ岳という山が内包している神聖で清々しい空気がそこら中に満ちていた。
今までいちばん好きな山はどこかと聞かれても???だったのが、もしかしたら釈迦ヶ岳がいちばん好きかもしれないと思った。
池郷川上流部は、ヌルヌルでツルツル滑って大変だったけれど、極上のテント場で一晩過ごすことができた。
息をきらせつ詰め上がった嫁越峠から持経の宿までの稜線は、ここは天国かと思えるほど美しかった。
前鬼では、念願だった五鬼助さんご夫妻とお話しできた。
「オニ雅」さんのこと、「ニホンオオカミ」のこと。
生まれたばかりの水がしずくの滝となって箱状廊下に流れてくる光景には、ただただ驚嘆するのだった。
本当にどの谷もそれぞれにすばらしかったけれど、いちばん好きになったのは神童子谷だった。
神童子谷は、ネット上に記録と写真があふれている。美しくて、可愛くて、楽しくて、抱きしめたいほどにすばらしくて、
誰にも愛されるのがよくわかった。
たくさんの記録があるので、私があらためて書くこともないけれど、少しだけ気に入ったことについて書いてみたい。
林道終点の橋を渡って谷へ降りていくと
いきなり「トガ淵」という淵がある。すごく透き通っていてそんなに深く見えないのに足はつかない。
というか最初はつくんだけど、ツルツル滑ってへつらせてもらえなくて、いきなり泳がざるを得ない。
このツルツルが、楽しくてたまらない。
「へっついさん」も、とてもとても美しいところだ。 赤鍋滝の上の小さな釜と小滝が連続するところでは、一瞬のうちに脳内から大量の興奮物質が噴き出される。 小さなポットホールに落っこちないよう濡れた恐竜の背中を突っ切る。一瞬泳いでトラロープにすがって夢中で登る。
見下ろすとソーダ水のように渦巻くポットホールとくすんだ灰色の恐竜の背中があまりに美しくて、再び引き込まれそうになる。
釜滝までやって来る。沢登りの本の裏表紙を飾る二条の美しい滝。
向かって右側は右俣ノウナシ谷から流れてくる滝。左は本谷犬取谷から流れてくる滝。
タイラさんは、右も左も登ってご満悦だ。 少し戻って右から巻き上がると、落ち口はとても印象的で美しいところだった。
犬取谷側左岸にテント場がある。焚き火跡が10個近くあった。
みんながちゃんと痕跡消して行ってくれたら、もっとすてきなテント場になる。
テント張ったら、空身で右俣ノウナシ谷に入る。入ってすぐのところに、超絶美しい小滝がある。 こんなに端正で清々しい滝音を静かに響かせて佇む美しい滝を今まで見たことあっただろうか。そばに近寄って何枚も写真撮る。
右岸比較的低いところにバンドが見える。けれどここはちょっと難儀する。真ん中あたりがハングしていて足元は乏しい。
ほんの少しのことなのだが、ロープ出してもらう。川床に降りると、川床いちめん、美しい白い岩のナメが広がっていた。
山と高原地図には、この辺り、「上十五日」「下十五日」と記されている。
さっきの端正な小滝のことを「上十五日」というのだろうか?
しばらく歩くと対になるような広く浅い釜を持った可愛らしい小滝が現れた。 この滝と言うにはあまりに可愛らしすぎる小滝が「下十五日」なのだろうか?
歩き疲れてきた頃、連瀑帯が現れ、それをやり過ごすと突然壁いっぱいの大滝が現れた。 ノウナシ滝だった。釜が浅いので、すぐ下まで近づける。低いところに虹が掛かっていた。
見上げると、水飛沫がキラキラと降り注いできた。
満ち足りて、テント場に戻る。
私たちは、魚釣りをしないので、イワナのご馳走はないのだけれど、
沢では水がたっぷりあるので、パスタを茹でることが多い。
持ってきたパスタソースはピエトロの「絶望スパゲッティ」。
ペペロンチーノソースに香味野菜とイワナならぬイワシが入っている。
このイワシ入りのペペロンチーノ、イタリアでは、どんなに絶望しているときにもおいしく食べられると言う。
強烈なインパクト与えるネーミングがすっかり気に入って、今日の夕食の主役になった。
翌朝、テントを張ったまま、再び空身で、こんどは本流の犬取谷に入って行く。水はそれほど冷たくない。
ノウナシ谷は平流の部分が多かったのだが、犬取谷は適度に楽しい小滝が次から次と現れて、夢中になる。
やがて美しい廊下を持ったニノ滝が現れて、左岸の岩棚を巻くと、すぐに立派な一ノ滝の前に来た。 こちらも左岸の高いところにバンドが見える。かなり高度感があり往復するのは躊躇った。 タイラさんひとり落ち口まで高巻いてみたいというので降りて来るのを待って、ここで引き返した。
テント場に戻り、二股の岩の上でお茶会して、テントたたんで神童子谷を下った。
下りも登り以上に楽しいのは、誰もが書いている通りだ。
帰ってから、大きな地図を広げてみた。
神童子谷がどこから来てどこに流れていくのか、ぼんやりとわかっていたけど、もう一度ちゃんと辿ってみようと思った。
新宮の熊野川の河口から、熊野川を遡ってみる。やがて北山川と分かれて十津川と名前を変える。
大塔で東へ方角を変えて天丿川になって、天河神社の横を通って川合に着いて、
川合から川迫川になって、次第に両側の岸壁が立ってきて川迫渓谷になって、
国道から離れて神童子谷になって、二股から本流は犬取谷になって、
稜線直下でレンゲ坂谷になって、最初のひとしずくは山上ヶ岳から湧いてくるのだった。
山上ヶ岳で生まれた聖なるしずくは神童子谷の釜滝から流れ落ちて、いろんな支流と合流してどんどん流れて行って、
いつしか大きな大きな熊野川になって海に注ぐのだと思うと、とても感慨深かった。
自分は、しずくの生まれる場所を見ることはできない。
けれど、聖なる山々に囲まれた神童子谷という美しい場所で、
しずくと出会って、戯れて一緒に旅をしたのだと思うと、とても幸せな気持ちになるのだった。
アオバ*ト
Re: 【大峰】「しずくの旅」神童子谷
アオバ*トさん こんにちは。
【大峰】「しずくの旅」神童子谷
◆山域:大峰山脈 神童子谷周辺
◆山行日 2023年9月17日〜18日
◆天候 17日 晴れ 18日 曇り時々晴れ一時雨
◆メンバー 平、育、アオバ*ト
◆ルート
17日 大川口7:45〜神童子谷〜釜滝の上テント設営〜ノウナシ滝〜テント場15:40
18日 テント場6:45〜犬取谷ニノ滝〜一ノ滝〜テント場〜神童子谷下降〜大川口12:50
お~!!この翌週にほとんど同じルートで計画していました!!
相棒の都合で別の渓になりましたが・・・
今年の春、スノーシューを押入れにしまった次の週から、大峰の山々に通い始めた。
5月の連休以後は、奥駈道の稜線から流れてくる沢にも入ってみた。
弥山川から始まって、赤井谷、池郷川上流部、前鬼川、そして神童子谷。
不肖Sの行きたいところリストを覗かれたみたい!?
いいですね~
弥山川はスケールの大きな現実離れした光景が映画のシーンのように次から次と目の前に迫ってきた。
赤井谷を遡って稜線に上がると釈迦ヶ岳という山が内包している神聖で清々しい空気がそこら中に満ちていた。
今までいちばん好きな山はどこかと聞かれても???だったのが、もしかしたら釈迦ヶ岳がいちばん好きかもしれないと思った。
池郷川上流部は、ヌルヌルでツルツル滑って大変だったけれど、極上のテント場で一晩過ごすことができた。
息をきらせつ詰め上がった嫁越峠から持経の宿までの稜線は、ここは天国かと思えるほど美しかった。
的を射ていて言いお話ですね~
ありがとうございます。参考にさせて頂きます。
特にこの後の神童子のお話は不肖Sの想像していたイメージを更に膨らませ後押しして
頂きました。来季も再読して後追いさせて頂きます。
では また どこか 秋の沢旅で
SHIGEKI
【大峰】「しずくの旅」神童子谷
◆山域:大峰山脈 神童子谷周辺
◆山行日 2023年9月17日〜18日
◆天候 17日 晴れ 18日 曇り時々晴れ一時雨
◆メンバー 平、育、アオバ*ト
◆ルート
17日 大川口7:45〜神童子谷〜釜滝の上テント設営〜ノウナシ滝〜テント場15:40
18日 テント場6:45〜犬取谷ニノ滝〜一ノ滝〜テント場〜神童子谷下降〜大川口12:50
お~!!この翌週にほとんど同じルートで計画していました!!
相棒の都合で別の渓になりましたが・・・
今年の春、スノーシューを押入れにしまった次の週から、大峰の山々に通い始めた。
5月の連休以後は、奥駈道の稜線から流れてくる沢にも入ってみた。
弥山川から始まって、赤井谷、池郷川上流部、前鬼川、そして神童子谷。
不肖Sの行きたいところリストを覗かれたみたい!?
いいですね~
弥山川はスケールの大きな現実離れした光景が映画のシーンのように次から次と目の前に迫ってきた。
赤井谷を遡って稜線に上がると釈迦ヶ岳という山が内包している神聖で清々しい空気がそこら中に満ちていた。
今までいちばん好きな山はどこかと聞かれても???だったのが、もしかしたら釈迦ヶ岳がいちばん好きかもしれないと思った。
池郷川上流部は、ヌルヌルでツルツル滑って大変だったけれど、極上のテント場で一晩過ごすことができた。
息をきらせつ詰め上がった嫁越峠から持経の宿までの稜線は、ここは天国かと思えるほど美しかった。
的を射ていて言いお話ですね~
ありがとうございます。参考にさせて頂きます。
特にこの後の神童子のお話は不肖Sの想像していたイメージを更に膨らませ後押しして
頂きました。来季も再読して後追いさせて頂きます。
では また どこか 秋の沢旅で
SHIGEKI
Re: 【大峰】「しずくの旅」神童子谷
こんにちは。
今年の春、スノーシューを押入れにしまった次の週から、大峰の山々に通い始めた。
5月の連休以後は、奥駈道の稜線から流れてくる沢にも入ってみた。
弥山川から始まって、赤井谷、池郷川上流部、前鬼川、そして神童子谷。
弥山川はスケールの大きな現実離れした光景が映画のシーンのように次から次と目の前に迫ってきた。
赤井谷を遡って稜線に上がると釈迦ヶ岳という山が内包している神聖で清々しい空気がそこら中に満ちていた。
今までいちばん好きな山はどこかと聞かれても???だったのが、もしかしたら釈迦ヶ岳がいちばん好きかもしれないと思った。
池郷川上流部は、ヌルヌルでツルツル滑って大変だったけれど、極上のテント場で一晩過ごすことができた。
息をきらせつ詰め上がった嫁越峠から持経の宿までの稜線は、ここは天国かと思えるほど美しかった。
前鬼では、念願だった五鬼助さんご夫妻とお話しできた。
「オニ雅」さんのこと、「ニホンオオカミ」のこと。
生まれたばかりの水がしずくの滝となって箱状廊下に流れてくる光景には、ただただ驚嘆するのだった。
大峰通いを始められたとのこと、うれしいです。
五鬼助さんともお話できたんですね!
優しくてユーモアがあって、かわいくて素敵な方でしょう?
釈迦ヶ岳、一番好きかどうかはわからないけど、一番多く登っている山です。
何度登ってもその時々で景色は違うし、感じることは違って、毎回新しい感動をいただきます。
嫁越峠から持経宿のあたりは私も好きな道です。
伸びやかで、美しくて、それでいて会う人が少ないですね。
帰ってから、大きな地図を広げてみた。
神童子谷がどこから来てどこに流れていくのか、ぼんやりとわかっていたけど、もう一度ちゃんと辿ってみようと思った。
新宮の熊野川の河口から、熊野川を遡ってみる。やがて北山川と分かれて十津川と名前を変える。
大塔で東へ方角を変えて天丿川になって、天河神社の横を通って川合に着いて、
川合から川迫川になって、次第に両側の岸壁が立ってきて川迫渓谷になって、
国道から離れて神童子谷になって、二股から本流は犬取谷になって、
稜線直下でレンゲ坂谷になって、最初のひとしずくは山上ヶ岳から湧いてくるのだった。
山上ヶ岳で生まれた聖なるしずくは神童子谷の釜滝から流れ落ちて、いろんな支流と合流してどんどん流れて行って、
いつしか大きな大きな熊野川になって海に注ぐのだと思うと、とても感慨深かった。
自分は、しずくの生まれる場所を見ることはできない。
けれど、聖なる山々に囲まれた神童子谷という美しい場所で、
しずくと出会って、戯れて一緒に旅をしたのだと思うと、とても幸せな気持ちになるのだった。
私は沢登りはしませんが、こんな風にしずくの流れを感じられて素敵な感性の方だなあと思いました。
そして大変失礼なのですが、最初は何の考えもなくアオバトさんを男性かと思っていました。
女性だと気づいたのは、伊藤新道でのやり取りからです。
でも、この文章は紛れもなく素敵な女性がつづったんだなあと思いました。
いつか大峰の山でばったり出会ってお話できたらうれしいです。
tsubo
今年の春、スノーシューを押入れにしまった次の週から、大峰の山々に通い始めた。
5月の連休以後は、奥駈道の稜線から流れてくる沢にも入ってみた。
弥山川から始まって、赤井谷、池郷川上流部、前鬼川、そして神童子谷。
弥山川はスケールの大きな現実離れした光景が映画のシーンのように次から次と目の前に迫ってきた。
赤井谷を遡って稜線に上がると釈迦ヶ岳という山が内包している神聖で清々しい空気がそこら中に満ちていた。
今までいちばん好きな山はどこかと聞かれても???だったのが、もしかしたら釈迦ヶ岳がいちばん好きかもしれないと思った。
池郷川上流部は、ヌルヌルでツルツル滑って大変だったけれど、極上のテント場で一晩過ごすことができた。
息をきらせつ詰め上がった嫁越峠から持経の宿までの稜線は、ここは天国かと思えるほど美しかった。
前鬼では、念願だった五鬼助さんご夫妻とお話しできた。
「オニ雅」さんのこと、「ニホンオオカミ」のこと。
生まれたばかりの水がしずくの滝となって箱状廊下に流れてくる光景には、ただただ驚嘆するのだった。
大峰通いを始められたとのこと、うれしいです。
五鬼助さんともお話できたんですね!
優しくてユーモアがあって、かわいくて素敵な方でしょう?
釈迦ヶ岳、一番好きかどうかはわからないけど、一番多く登っている山です。
何度登ってもその時々で景色は違うし、感じることは違って、毎回新しい感動をいただきます。
嫁越峠から持経宿のあたりは私も好きな道です。
伸びやかで、美しくて、それでいて会う人が少ないですね。
帰ってから、大きな地図を広げてみた。
神童子谷がどこから来てどこに流れていくのか、ぼんやりとわかっていたけど、もう一度ちゃんと辿ってみようと思った。
新宮の熊野川の河口から、熊野川を遡ってみる。やがて北山川と分かれて十津川と名前を変える。
大塔で東へ方角を変えて天丿川になって、天河神社の横を通って川合に着いて、
川合から川迫川になって、次第に両側の岸壁が立ってきて川迫渓谷になって、
国道から離れて神童子谷になって、二股から本流は犬取谷になって、
稜線直下でレンゲ坂谷になって、最初のひとしずくは山上ヶ岳から湧いてくるのだった。
山上ヶ岳で生まれた聖なるしずくは神童子谷の釜滝から流れ落ちて、いろんな支流と合流してどんどん流れて行って、
いつしか大きな大きな熊野川になって海に注ぐのだと思うと、とても感慨深かった。
自分は、しずくの生まれる場所を見ることはできない。
けれど、聖なる山々に囲まれた神童子谷という美しい場所で、
しずくと出会って、戯れて一緒に旅をしたのだと思うと、とても幸せな気持ちになるのだった。
私は沢登りはしませんが、こんな風にしずくの流れを感じられて素敵な感性の方だなあと思いました。
そして大変失礼なのですが、最初は何の考えもなくアオバトさんを男性かと思っていました。
女性だと気づいたのは、伊藤新道でのやり取りからです。
でも、この文章は紛れもなく素敵な女性がつづったんだなあと思いました。
いつか大峰の山でばったり出会ってお話できたらうれしいです。
tsubo
Re: 【大峰】「しずくの旅」神童子谷
SHIGEKIさん、こんばんは。
レス、ありがとうございます。
>お~!!この翌週にほとんど同じルートで計画していました!!
相棒の都合で別の渓になりましたが・・・
そうだったんですか〜。
そう言えば、恋丿岐川レポで、名前だけで行きたくなる場所リストに「神童子谷」が入っていましたね!
わたしは次の週に行くつもりにしていたので、「あ!」と思いました。
でも、SHIGEKIさんが、神童子谷に行ったことないなんて、すごく意外でした。
*弥山川から始まって、赤井谷、池郷川上流部、前鬼川、そして神童子谷。
>不肖Sの行きたいところリストを覗かれたみたい!?
いいですね~
へ〜?!、SHIGEKIさんなら、どこも経験済みで良くご存知なんだろうなというイメージです~。
>的を射ていて言いお話ですね~
ありがとうございます。参考にさせて頂きます。
感じ方は、ひとそれぞれでしょうが、
鈴鹿とも、大台とも、また違う空気感の中にすてきな風景が広がっていました。
>特にこの後の神童子のお話は不肖Sの想像していたイメージを更に膨らませ後押しして
頂きました。来季も再読して後追いさせて頂きます。
ぜひぜひお出かけ下さい。
イワナくんやアマゴちゃんにも出会えると思います。
いつか、わたしも、SHIGEKIさんのYouTube お手本にして遠くへ出かけたいと思います。
>では また どこか 秋の沢旅で
秋も楽しみですね~
アオバ*ト
レス、ありがとうございます。
>お~!!この翌週にほとんど同じルートで計画していました!!
相棒の都合で別の渓になりましたが・・・
そうだったんですか〜。
そう言えば、恋丿岐川レポで、名前だけで行きたくなる場所リストに「神童子谷」が入っていましたね!
わたしは次の週に行くつもりにしていたので、「あ!」と思いました。
でも、SHIGEKIさんが、神童子谷に行ったことないなんて、すごく意外でした。
*弥山川から始まって、赤井谷、池郷川上流部、前鬼川、そして神童子谷。
>不肖Sの行きたいところリストを覗かれたみたい!?
いいですね~
へ〜?!、SHIGEKIさんなら、どこも経験済みで良くご存知なんだろうなというイメージです~。
>的を射ていて言いお話ですね~
ありがとうございます。参考にさせて頂きます。
感じ方は、ひとそれぞれでしょうが、
鈴鹿とも、大台とも、また違う空気感の中にすてきな風景が広がっていました。
>特にこの後の神童子のお話は不肖Sの想像していたイメージを更に膨らませ後押しして
頂きました。来季も再読して後追いさせて頂きます。
ぜひぜひお出かけ下さい。
イワナくんやアマゴちゃんにも出会えると思います。
いつか、わたしも、SHIGEKIさんのYouTube お手本にして遠くへ出かけたいと思います。
>では また どこか 秋の沢旅で
秋も楽しみですね~
アオバ*ト
Re: 【大峰】「しずくの旅」神童子谷
アオバトさん、大峰の沢レポ、ありがとうございます。
幽玄、奇想天外、ミステリーな沢登りはウキウキドキドキ胸がトキメキますが、「神童子谷」はその名からも神秘さが加わり、いっそう訪ねてみたくなるでしょうね。
スノーシューも沢靴も「お蔵入り」の私にはとても入り込めない世界ですが、古い地図を引っぱり出してレポを楽しませていただいております。
>本当にどの谷もそれぞれにすばらしかったけれど、いちばん好きになったのは神童子谷だった。
きっと一番印象が新しいからでしょうね、そう思うのは。他の何処も、捨てがたい良さを感じておられると思います。(^_-)
>林道終点の橋を渡って谷へ降りていくといきなり「トガ淵」という淵がある。すごく透き通っていてそんなに深く見えないのに足はつかない。
というか最初はつくんだけど、ツルツル滑ってへつらせてもらえなくて、いきなり泳がざるを得ない。
このツルツルが、楽しくてたまらない。
沢又から入渓ですね。「トガ淵」「へっついさん」、86年版「エアリアマップ」に概念図が載っていました。
>釜滝までやって来る。沢登りの本の裏表紙を飾る二条の美しい滝。
向かって右側は右俣ノウナシ谷から流れてくる滝。左は本谷犬取谷から流れてくる滝。
タイラさんは、右も左も登ってご満悦だ。
釜滝の上でBCなんですね。ここからノウナシ滝、翌日は犬取谷で沢遊びですね。
>山と高原地図には、この辺り、「上十五日」「下十五日」と記されている。
さっきの端正な小滝のことを「上十五日」というのだろうか?
しばらく歩くと対になるような広く浅い釜を持った可愛らしい小滝が現れた。
この滝と言うにはあまりに可愛らしすぎる小滝が「下十五日」なのだろうか?
私の地図では上流側が「下十五日」になっていますが、果たして? 「十五日」の意味もわからない。(?_?)
>歩き疲れてきた頃、連瀑帯が現れ、それをやり過ごすと突然壁いっぱいの大滝が現れた。
ノウナシ滝だった。釜が浅いので、すぐ下まで近づける。低いところに虹が掛かっていた。
そのまま詰めれば大普賢岳からの稜線へ出るんですね。それにしても「ノウナシ」はヒドイ(>_<)
>このイワシ入りのペペロンチーノ、イタリアでは、どんなに絶望しているときにもおいしく食べられると言う。
強烈なインパクト与えるネーミングがすっかり気に入って、今日の夕食の主役になった。
今のびわ爺には「希望スパゲッティ」になるかも(^_-)
イワシの缶詰でも買ってきて作ってみようかな?
>タイラさんひとり落ち口まで高巻いてみたいというので降りて来るのを待って、ここで引き返した。
テント場に戻り、二股の岩の上でお茶会して、テントたたんで神童子谷を下った。
谷はこのあとジョレンノ滝などを経て稲村小屋へ詰め上がるんですね。いつかチャレンジして下さいマセ~。
>山上ヶ岳で生まれた聖なるしずくは神童子谷の釜滝から流れ落ちて、いろんな支流と合流してどんどん流れて行って、いつしか大きな大きな熊野川になって海に注ぐのだと思うと、とても感慨深かった。
ま、人の人生と同じですね。でも海でゴールではないですね。お天道様に温められて雲となり、雨となって山上ヶ岳へ降り注いで再び「しずく」となって海をめざすんですから、この無限ループと言うか輪廻転生というか、地球上はドラマでいっぱいです。
ドラマ「しずくの旅」、また連れてって下さい。(^^♪
~びわ爺
幽玄、奇想天外、ミステリーな沢登りはウキウキドキドキ胸がトキメキますが、「神童子谷」はその名からも神秘さが加わり、いっそう訪ねてみたくなるでしょうね。
スノーシューも沢靴も「お蔵入り」の私にはとても入り込めない世界ですが、古い地図を引っぱり出してレポを楽しませていただいております。
>本当にどの谷もそれぞれにすばらしかったけれど、いちばん好きになったのは神童子谷だった。
きっと一番印象が新しいからでしょうね、そう思うのは。他の何処も、捨てがたい良さを感じておられると思います。(^_-)
>林道終点の橋を渡って谷へ降りていくといきなり「トガ淵」という淵がある。すごく透き通っていてそんなに深く見えないのに足はつかない。
というか最初はつくんだけど、ツルツル滑ってへつらせてもらえなくて、いきなり泳がざるを得ない。
このツルツルが、楽しくてたまらない。
沢又から入渓ですね。「トガ淵」「へっついさん」、86年版「エアリアマップ」に概念図が載っていました。
>釜滝までやって来る。沢登りの本の裏表紙を飾る二条の美しい滝。
向かって右側は右俣ノウナシ谷から流れてくる滝。左は本谷犬取谷から流れてくる滝。
タイラさんは、右も左も登ってご満悦だ。
釜滝の上でBCなんですね。ここからノウナシ滝、翌日は犬取谷で沢遊びですね。
>山と高原地図には、この辺り、「上十五日」「下十五日」と記されている。
さっきの端正な小滝のことを「上十五日」というのだろうか?
しばらく歩くと対になるような広く浅い釜を持った可愛らしい小滝が現れた。
この滝と言うにはあまりに可愛らしすぎる小滝が「下十五日」なのだろうか?
私の地図では上流側が「下十五日」になっていますが、果たして? 「十五日」の意味もわからない。(?_?)
>歩き疲れてきた頃、連瀑帯が現れ、それをやり過ごすと突然壁いっぱいの大滝が現れた。
ノウナシ滝だった。釜が浅いので、すぐ下まで近づける。低いところに虹が掛かっていた。
そのまま詰めれば大普賢岳からの稜線へ出るんですね。それにしても「ノウナシ」はヒドイ(>_<)
>このイワシ入りのペペロンチーノ、イタリアでは、どんなに絶望しているときにもおいしく食べられると言う。
強烈なインパクト与えるネーミングがすっかり気に入って、今日の夕食の主役になった。
今のびわ爺には「希望スパゲッティ」になるかも(^_-)
イワシの缶詰でも買ってきて作ってみようかな?
>タイラさんひとり落ち口まで高巻いてみたいというので降りて来るのを待って、ここで引き返した。
テント場に戻り、二股の岩の上でお茶会して、テントたたんで神童子谷を下った。
谷はこのあとジョレンノ滝などを経て稲村小屋へ詰め上がるんですね。いつかチャレンジして下さいマセ~。
>山上ヶ岳で生まれた聖なるしずくは神童子谷の釜滝から流れ落ちて、いろんな支流と合流してどんどん流れて行って、いつしか大きな大きな熊野川になって海に注ぐのだと思うと、とても感慨深かった。
ま、人の人生と同じですね。でも海でゴールではないですね。お天道様に温められて雲となり、雨となって山上ヶ岳へ降り注いで再び「しずく」となって海をめざすんですから、この無限ループと言うか輪廻転生というか、地球上はドラマでいっぱいです。
ドラマ「しずくの旅」、また連れてって下さい。(^^♪
~びわ爺
Re: 【大峰】「しずくの旅」神童子谷
アオバ*トさん、こんばんは。
神童子谷、いい谷ですね~。
ノウナシ谷も含めて何度か訪れましたが、美しい谷です。
「へっついさん」も、とてもとても美しいところだ。
大昔は深い淵だったらしいですが、今は普通に歩いて通れますね。
私が初めて行った30年ほど前でもすでに浅くなってました。
赤鍋滝の上の小さな釜と小滝が連続するところでは、一瞬のうちに脳内から大量の興奮物質が噴き出される。
赤鍋滝の本体ではアドレナリンが出ませんでしたか?
左岸のツルツルの微妙なトラバースでは気合入りますね。滑り落ちても釜にドボンするだけなんだけど。
小さなポットホールに落っこちないよう濡れた恐竜の背中を突っ切る。一瞬泳いでトラロープにすがって夢中で登る。
見下ろすとソーダ水のように渦巻くポットホールとくすんだ灰色の恐竜の背中があまりに美しくて、再び引き込まれそうになる。
ここにトラロープがありましたか。スパイダーマンのごとく張り付いて登ったものですが。
釜滝までやって来る。沢登りの本の裏表紙を飾る二条の美しい滝。
この滝は実に美しいですね。巨大な釜の何とも言えないグリーンの色がたまりません。
少し戻って右から巻き上がると、落ち口はとても印象的で美しいところだった。
左からじゃなくて右から?
歩き疲れてきた頃、連瀑帯が現れ、それをやり過ごすと突然壁いっぱいの大滝が現れた。
ノウナシ滝だった。釜が浅いので、すぐ下まで近づける。低いところに虹が掛かっていた。
ノウナシ滝を越えるとさらに千手滝、馬頭滝、地蔵滝と続きます。観音様をめぐる谷歩きですね。
一ノ滝 -
タイラさんひとり落ち口まで高巻いてみたいというので降りて来るのを待って、ここで引き返した。
上流へ行かずでしたか。犬取滝、ジョレンの滝という大滝が控えていますが、簡単に巻けていいところです。
詰めの穏やかな流れも素晴らしいですよ。
国道から離れて神童子谷になって、二股から本流は犬取谷になって、
稜線直下でレンゲ坂谷になって、最初のひとしずくは山上ヶ岳から湧いてくるのだった。
ケチをつけるわけではありませんが、この谷の最初のひとしずくは稲村小屋の水場だと思いますよ。
レンゲ坂谷は下りで3度ほど使ってますが、ほとんど水の流れていない急なガラ谷です。
山上ヶ岳の方は小笹ノ宿へ上がる小笹谷ですね。
山日和
神童子谷、いい谷ですね~。
ノウナシ谷も含めて何度か訪れましたが、美しい谷です。
「へっついさん」も、とてもとても美しいところだ。
大昔は深い淵だったらしいですが、今は普通に歩いて通れますね。
私が初めて行った30年ほど前でもすでに浅くなってました。
赤鍋滝の上の小さな釜と小滝が連続するところでは、一瞬のうちに脳内から大量の興奮物質が噴き出される。
赤鍋滝の本体ではアドレナリンが出ませんでしたか?
左岸のツルツルの微妙なトラバースでは気合入りますね。滑り落ちても釜にドボンするだけなんだけど。
小さなポットホールに落っこちないよう濡れた恐竜の背中を突っ切る。一瞬泳いでトラロープにすがって夢中で登る。
見下ろすとソーダ水のように渦巻くポットホールとくすんだ灰色の恐竜の背中があまりに美しくて、再び引き込まれそうになる。
ここにトラロープがありましたか。スパイダーマンのごとく張り付いて登ったものですが。
釜滝までやって来る。沢登りの本の裏表紙を飾る二条の美しい滝。
この滝は実に美しいですね。巨大な釜の何とも言えないグリーンの色がたまりません。
少し戻って右から巻き上がると、落ち口はとても印象的で美しいところだった。
左からじゃなくて右から?
歩き疲れてきた頃、連瀑帯が現れ、それをやり過ごすと突然壁いっぱいの大滝が現れた。
ノウナシ滝だった。釜が浅いので、すぐ下まで近づける。低いところに虹が掛かっていた。
ノウナシ滝を越えるとさらに千手滝、馬頭滝、地蔵滝と続きます。観音様をめぐる谷歩きですね。
一ノ滝 -
タイラさんひとり落ち口まで高巻いてみたいというので降りて来るのを待って、ここで引き返した。
上流へ行かずでしたか。犬取滝、ジョレンの滝という大滝が控えていますが、簡単に巻けていいところです。
詰めの穏やかな流れも素晴らしいですよ。
国道から離れて神童子谷になって、二股から本流は犬取谷になって、
稜線直下でレンゲ坂谷になって、最初のひとしずくは山上ヶ岳から湧いてくるのだった。
ケチをつけるわけではありませんが、この谷の最初のひとしずくは稲村小屋の水場だと思いますよ。
レンゲ坂谷は下りで3度ほど使ってますが、ほとんど水の流れていない急なガラ谷です。
山上ヶ岳の方は小笹ノ宿へ上がる小笹谷ですね。
山日和
Re: 【大峰】「しずくの旅」神童子谷
tsuboさん、こんばんは。
レス、ありがとうございます。
>大峰通いを始められたとのこと、うれしいです。
tsuboさんのレポのおかげで、特に南部は興味津々です。
>五鬼助さんともお話できたんですね!
優しくてユーモアがあって、かわいくて素敵な方でしょう?
はい、tsuboさんおっしゃるとおり、とってもかわいくて素敵な方でした。
奥さまの三津子さんもとっても素敵な方でした。
お二人に弟子入りさせて頂きたいくらいでした。
>釈迦ヶ岳、一番好きかどうかはわからないけど、一番多く登っている山です。
何度登ってもその時々で景色は違うし、感じることは違って、毎回新しい感動をいただきます。
前鬼から登って、赤井谷からも登って、縦走路も歩いて、古田の森も歩いて、どれもすばらしくて、
すぐそばに深仙の宿があって、頂上にはお釈迦さまがいらっしゃって、
となりの大日岳には大日如来さまもいらっしゃって、
こんなにすばらしいお山はそうはないと思いました。
>嫁越峠から持経宿のあたりは私も好きな道です。
伸びやかで、美しくて、それでいて会う人が少ないですね。
そうそう、伸びやかで、緑に包まれた稜線がとても美しかったです。
>私は沢登りはしませんが、こんな風にしずくの流れを感じられて素敵な感性の方だなあと思いました。
いったい何時間後に、しずくは熊野川の河口に着くんだろうという、
他愛もない素朴な疑問がふと浮んできただけなのです。
>そして大変失礼なのですが、最初は何の考えもなくアオバトさんを男性かと思っていました。
女性だと気づいたのは、伊藤新道でのやり取りからです。
あはは、愉快なコメントありがとうございます。
せっかくの期待裏切っちゃいましたね。
>でも、この文章は紛れもなく素敵な女性がつづったんだなあと思いました。
いつか大峰の山でばったり出会ってお話できたらうれしいです。
そんな風に言われると照れてしまいます。何だか気恥ずかしいので、また性別不詳で活動します~。
私もtsuboさんにお会いできる日を楽しみにしています。
アオバ*ト
Re: 【大峰】「しずくの旅」神童子谷
びわ爺さま、こんばんは。
レス、ありがとうございます。
>幽玄、奇想天外、ミステリーな沢登りはウキウキドキドキ胸がトキメキますが、
「神童子谷」はその名からも神秘さが加わり、いっそう訪ねてみたくなるでしょうね。
スノーシューも沢靴も「お蔵入り」の私にはとても入り込めない世界ですが、
古い地図を引っぱり出してレポを楽しませていただいております。
拙い戯言つづりレポをお楽しみ下さり、ありがとうございます。
神童子谷、今シーズン二回歩いたのですが、
最初は、「神童子谷っていう初心者向きの谷があったよねぇ。いっぺん行ってみる?」くらいの
ノリで、どこにあるのかすらわかっていませんでした。
(地図を見ると、なんとぐるりを、稲村ケ岳、山上ヶ岳、大普賢岳に囲まれていて、すごいところにあるなぁと思いました。)
で、行ってみたら、想像をはるかに越えるすばらしさだったので、もういっぺんテント持って行こうということになりました。
>きっと一番印象が新しいからでしょうね、そう思うのは。他の何処も、捨てがたい良さを感じておられると思います。(^_-)
たしかにそうかもしれないですし、他のどこも、弥山川も赤井谷も池郷川も前鬼川も、どれも捨てがたい良さがありましたが、
どれか1個と言われたら、やっぱり神童子谷なのでした、
>86年版「エアリアマップ」に概念図が載っていました。
86年って、37年前!
昔はこんな概念図が載っていたのですね!
そういえば、遊歩道の桟橋の残骸がありました。立派な石垣も残っていました。
>私の地図では上流側が「下十五日」になっていますが、果たして? 「十五日」の意味もわからない。(?_?)
ん?びわ爺さまの地図は、ちゃんと上流側が「上十五日」になっていますよ。
私の持っている新しい2023年版山と高原地図では、上流側が「下十五日」になってて、これは間違っているのではないかと。
「十五日」は「十五夜お月さま」から来ているのではと思うのですが、
それにしても、どうしてこの二つの小滝にこんな名前が付けられたのか、とても興味深いです。
そもそも「ノウナシ谷」という名前もどこから来たんでしょうね。
ひとつ、びわ爺さまにお願いですが、この概念図の「上十五日」と「下十五日」のカッコ書きの中はなんて書いてあるのか教えて下さい。
よく見えないのですが、気になります。
>谷はこのあとジョレンノ滝などを経て稲村小屋へ詰め上がるんですね。いつかチャレンジして下さいマセ~。
そうですね、来年は、犬取谷かノウナシ谷かどちらかをつめて稜線へ上がってみたいです。
>でも海でゴールではないですね。お天道様に温められて雲となり、雨となって
山上ヶ岳へ降り注いで再び「しずく」となって海をめざすんですから、この無限ループと言うか輪廻転生というか、
地球上はドラマでいっぱいです。
ドラマ「しずくの旅」、また連れてって下さい。(^^♪
う~ん。そういうストーリーもありますね。
でも「輪廻転生」っていうと、ノウナシの私にはなんだか背伸びしすぎる言葉で。
ドラマ「しずくの旅」は、この後どうなるかなぁ。
新宮に行って神倉神社にお参りして、商店街で鈴焼を買って、帰り道、七里御浜に下りて、
鈴焼ほおばりながら、しずくはどこまで流れていったかなぁと、ただぼおっと海を眺めるっていう、
ありきたりのドラマかも。
アオバ*ト
Re: 【大峰】「しずくの旅」神童子谷
山日和さん、こんばんは。
レス、ありがとうございます。
>神童子谷、いい谷ですね~。
ノウナシ谷も含めて何度か訪れましたが、美しい谷です。
最近、昔の足跡ページで、山日和さんのモジキ谷のレポを見つけましたので、
きっと神童子谷もお好きなんだろうなぁと思っていました。
いきなり横道にそれますが、いちばん最近モジキ谷も行って、
水の色がとてもきれいだったので、一枚貼らせて下さい。
*「へっついさん」も、とてもとても美しいところだ。
>大昔は深い淵だったらしいですが、今は普通に歩いて通れますね。
私が初めて行った30年ほど前でもすでに浅くなってました。
ここ、深かったらコワイでしょうね。
今はのどかで平和ですけど。
>赤鍋滝の本体ではアドレナリンが出ませんでしたか?
左岸のツルツルの微妙なトラバースでは気合入りますね。滑り落ちても釜にドボンするだけなんだけど。 赤鍋滝のことは、皆がこれでもかってくらい書いているので、あえて書かなかったのですが、
たしかにここは落ちても死にはしないと思いますから、緊張しつつも、とても楽しいところでした。
*小さなポットホールに落っこちないよう濡れた恐竜の背中を突っ切る。一瞬泳いでトラロープにすがって夢中で登る。
見下ろすとソーダ水のように渦巻くポットホールとくすんだ灰色の恐竜の背中があまりに美しくて、再び引き込まれそうになる。
>ここにトラロープがありましたか。スパイダーマンのごとく張り付いて登ったものですが。
トラロープぶら下がってました。スパイダーマンのごとく張り付いてって、すごいですね。
いつ切れるかわからんと思いながらも、すがらずには登れませんでした。
*釜滝までやって来る。沢登りの本の裏表紙を飾る二条の美しい滝。 >この滝は実に美しいですね。巨大な釜の何とも言えないグリーンの色がたまりません。
はい、本当に。
スマホで、そのグリーンをうまく写し出せないのがもどかしいのですが。
*少し戻って右から巻き上がると、落ち口はとても印象的で美しいところだった。
>左からじゃなくて右から?
どちらも上がれる感じでしたが、少し戻って右に、ここにもトラロープがぶら下がっていましたので、それで楽させてもらいました。
>ノウナシ滝を越えるとさらに千手滝、馬頭滝、地蔵滝と続きます。観音様をめぐる谷歩きですね。
はい、でも、千手滝、馬頭滝、地蔵滝の三つを高巻く自信がなくて、こちらの周回はやめました。
>上流へ行かずでしたか。犬取滝、ジョレンの滝という大滝が控えていますが、簡単に巻けていいところです。
詰めの穏やかな流れも素晴らしいですよ。
こちらの周回は、車を取りに行くのがめんどくさくてやめたのですが、来年はチャレンジしてみたいと思います。
>この谷の最初のひとしずくは稲村小屋の水場だと思いますよ。
レンゲ坂谷は下りで3度ほど使ってますが、ほとんど水の流れていない急なガラ谷です。
山上ヶ岳の方は小笹ノ宿へ上がる小笹谷ですね。
これはですね、わたしもそのようにも思うのですが、
でもやっぱり、この物語の主人公のしずくは、どんなにガラ谷であろうとも、山上ヶ岳の直下で生まれた、
とりわけたくましく気高いしずくなのでございます。
アオバ*ト
Re: 【大峰】「しずくの旅」神童子谷
アオバトさん、再訪です(^_-)
>びわ爺さまにお願いですが、この概念図の「上十五日」と「下十五日」のカッコ書きの中はなんて書いてあるのか教えて下さい。
問い合わせを放置しており、申し訳ありません。<m(__)m>
オフ会で顔合わせたらメッ!されないよう、駆け込み再レスです。
じつは添付した概念図は裏面の資料(仲西政一朗氏作成)で、滝の位置は表面の地図とは逆になっていました。私もあとで気づきました。
で、概念図「ノウナシ谷」表示の()内ですが、
上十五日(石灰岩潜流)、下十五日(5m・45度)
となっています。
以上、「能無し」びわ爺の報告でした。(^_-)
>びわ爺さまにお願いですが、この概念図の「上十五日」と「下十五日」のカッコ書きの中はなんて書いてあるのか教えて下さい。
問い合わせを放置しており、申し訳ありません。<m(__)m>
オフ会で顔合わせたらメッ!されないよう、駆け込み再レスです。
じつは添付した概念図は裏面の資料(仲西政一朗氏作成)で、滝の位置は表面の地図とは逆になっていました。私もあとで気づきました。
で、概念図「ノウナシ谷」表示の()内ですが、
上十五日(石灰岩潜流)、下十五日(5m・45度)
となっています。
以上、「能無し」びわ爺の報告でした。(^_-)
Re: 【大峰】「しずくの旅」神童子谷
びわ爺さま、こんにちは。
再びご訪問、ありがとうございます。
*この概念図の「上十五日」と「下十五日」のカッコ書きの中はなんて書いてあるのか教えて下さい。
>添付した概念図は裏面の資料(仲西政一朗氏作成)で、滝の位置は表面の地図とは逆になっていました。
概念図「ノウナシ谷」表示の()内ですが、
上十五日(石灰岩潜流)、下十五日(5m・45度)
お知らせ下さり、ありがとうございます。
「上十五日」が何を指すのか、知りたかったのです。
これで解明しました。
「上十五日」は滝ではなく、
超絶美しい小滝(下十五日)の落ち口から上流に30mばかりも広がっている
白い石灰岩のナメ床のことのようです。
十五日の名前の由来が不思議ですが、
もしもお月様に沢が流れていたら、
こんな雰囲気かもしれないなと思いました。
>オフ会で顔合わせたらメッ!されないよう、駆け込み再レスです。
ははは。実は明日、家の用事があり、今回のオフ会には参加できないのです。
びわ爺さまにも、皆さまにも、遠くからいらっしゃるkasayaさんにもお会いできなくて、
とても残念ですが、またどこかでお会いできることを楽しみにしています。
ではでは、会の盛会をお祈りして。
アオバ*ト