satoさん、こんにちは。
早くも梅雨入りとは、コロナと合わせ、山がますます遠くなってしまいます。せめて、レポやレスに精を出そうか?などと、気まぐれに思ったりしております。
ピークハントでも縦走でもない山遊びはなんというんでしょう?
山に包まれ、森に遊ばれるひととき。疲れた心にはカンフル剤より1杯のコーヒーが嬉しい。そんなレポをワンフレーズごと口に運びながら味わっています。
一気に飲み干してはいけないな。先を急ぐのはもったいない。一口、一口、辛い味は舌の先、甘い味は舌の横で。口いっぱいにに含んで、その山を味わう。
二俣に着き、右の栗木田谷の林道に進む。植林の中を流れてくる枝谷を右に見て、地図を開く。
鹿ヶ瀬…比良の鬼門、北東からの谷筋です。著名な八淵の滝や武奈ヶ岳を楽しむ登山者の大半はガリバー村へ直行するのですが、ちょっと待てよ…。
satoさんはこれまでもこのエリアに何度も足を運び、心を遊ばせてきたのでしょう。栗木田谷…爺には未踏の世界。そしてイン谷からシロタ谷峠…。手許にある80年版のエアリアマップの記載とほとんど変わっていない。それだけ古くから親しまれてきた山里なんでしょうね。
右も左も植林のじめっと薄暗い谷だが、しんみりとした気持ちになる物語の詰まった谷だ。
峠に着くと、石積みは棚田で有名な畑の集落側にも続いていた。
「畑の棚田」は良く知られていますね。古くからの蛇谷ヶ峰への登山口です。
蛇谷ヶ峰なら「蛇谷」から! と、数年前の雪の時期に取り付いたんですが、敢無く撤退したこと思い出しました。
峠から510mの台地に登ってみる。そこは落葉樹が立ち並ぶ広場だった。
峠道かどうかは分からない。なんとなく辿っていくと突然林道くらいの道幅になり、笹峠に着いていた。
co460mがシロタ谷峠でしょうね。その西のco510m台地からはアテンボ谷と「畑の棚田」が一望できたでしょうか?
笹峠まで来れば春の北比良稜線ですね。ダンコウバイの花、先日の伊吹山で山猫さんに教えてもらいました。ところが、「よく見たらアブラチャン(油瀝青)らしい」と訂正が! マンサクにも少し似てるし、山も花も似た者同士で判別はじつに難しい(ーー;)
鈴鹿の山並みの上に並ぶまっ白な雲を見て、おもわず「ヒマラヤだぁ」と口走ってしまう。
ヒマラヤか。では、わたしは、今、どこを歩いているのだろう。
「ヒラヤマからヒマラヤへ」をキャッチフレーズにしている山の会がありましたけど…、鈴鹿の背中の白雲がヒマラヤ? ってのは初耳です。(^_-)
家を出る前にあわててにぎった不格好なおにぎりをほおばる。
コンビニ弁当よりゼッタイ美味しいでしょうね! その心の余裕が、また味を引き立てる。(^^♪
釣瓶岳からは、ナガオに進みかけたが、イワヒメワラビが生い茂る前の開放感に溢れた谷に引き寄せられ、鴨川の源流に駆け降りていた。杉木立を抜けるとスゲ原。
ナガオ、スゲ原、広谷、武奈ヶ岳東面…、ゆっくり歩けばいろんなものが目に入りそうですね。水の流れも頭の中も、行き先を決めかねて「つ」どころか「め」状態で行ったり来たり~(^_-)
ちいさい頃からちいさな輝きを見つけては、すごいものを見つけた、と、たいそうによろこんでいたなぁ、ちっとも変っていないなぁ、と空を見て笑う。
瑞々しい感性はとっくにどっかヘ行ってしまい、握りしめた手のひらには冷汗しか残ってません。(^_-)
それでも、「ヒラヤマから見たヒマラヤの輝き」を、一瞬でもこの疲弊脳にも見せてやりたい気分になりました。
~びわ爺