【台高】トガサワラ見聞録

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Amagami
記事: 44
登録日時: 2011年12月15日(木) 11:21

【台高】トガサワラ見聞録

投稿記事 by Amagami »

トガサワラ原生林
トガサワラ原生林
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【日付】2012年12月2日(日)
【山域】台高中部 馬ノ鞍峰
【メンバー】単独
【天候】晴後曇
【ルート】三ノ公出合7:43~P93310:06~P107411:14~三ノ公分岐12:05~馬ノ鞍峰12:51~三ノ公分岐13:14~明神滝14:16~三ノ公登山口14:16

 台高山脈の馬ノ鞍峰からから西へ伸びている三ノ公川と北股川の間の尾根にトガサワラ原生林がある。いつも三ノ公橋を渡るときに地形図に記されているトガサワラ原生林が気になっていた。漢字では栂(つが)椹(さわら)と書き、一見、モミに似た針葉樹で素人には区別がつかない。R169から大迫ダムに沿って入の波温泉を通り、栃谷で筏場を右に分け、三ノ公出合から三ノ公川に沿って進むと登山口だ。ここに自転車をデポして三ノ公出合まで戻り、回転場の邪魔にならない所に路駐した。

 橋のたもとの踏み跡から木の間に分け入る。濡れた岩が目の前に立ちふさがり、登り易そうな所を、濡れ落ち葉で滑らないように四つん這いで登る。岩の上からは急坂だが登りやすい広葉樹の稜線が続き、ぜーぜー、はーはー云いながら登る。トガサワラと思しき大木が現れ始めるが、幹の肌や葉っぱを見てもモミとの区別が判らなかった。この木が生きた化石植物だとはとても想像できない一般的な木だ。途中の岩稜で振り返ると薄く雪化粧した伯母ヶ峰が見えていた。Ca850辺りで左右から来た枝尾根と合流し、大岩壁の右を巻いて残雪が現れ始めた落葉樹林の尾根を登り続ける。登り始めて1時間半ほどで三角点のあるP993ピーク(村立山)だ。アップダウンしながら稜線を進むと大きな岩稜が通せんぼだ。左は切れ落ちているが右に段差があり、ここを回り込むと岩稜の上に出られる。標高1000メートルに近づくと稜線は白くなり、滑らないように注意して進み、急坂を登るとP1074ピークだ。次のピークCa1070で尾根の方向が北から東になり、西南には大峰の峰々、西北には白髭岳が望めた。この辺りは急坂のヤセ尾根が続き、雪のついた下り尾根をこわごわ滑らないように下った。
村立山
村立山
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岩稜の右側の段差を上る
岩稜の右側の段差を上る
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ヤセ尾根の急坂を下る
ヤセ尾根の急坂を下る
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 Ca1070から三ノ公分岐手前の鞍部まで北側が切れ落ちた急なヤセ尾根が続き、雪がつくと厄介な所だ。三ノ公分岐からはっきりした踏み跡とテープも頻繁に現れ、安心して歩ける道が続く。ヒメシャラ林もある美しい尾根道を南に大台ケ原を樹間から垣間見ながら登ると馬ノ鞍峰だ。文字通り馬の鞍のような平地のないピークだ。先程の分岐まで戻り、落ち葉と薄雪で滑り易い急斜面をテープ目印通りにジグザグに下る。沢の源頭から少し下ると平地があり、ここがカクシ平だ。三之公行宮址を過ぎ、左下に小滝を眺めながら急坂を下ってしばらく進むと明神滝分岐だ。5分ほど下ると滝壷だ。近くで見るとなかなか豪快だ。ここから整備された遊歩道となり、30分ほどで三ノ公登山口だ。ここで自転車をゲット、下り坂ばかりではないが歩けば1時間弱かかる道を約20分で路駐場所だ。車で走り出してからポツリときた雨にほっとしながら順調に帰阪した。
 トガサワラ原生林を間近に見て、モミに似た針葉樹のことだと判り、長年の疑問が解消した。三ノ公出合から馬ノ鞍峰までの稜線には薄い踏み跡があり、ブッシュや危険な所もなく、台高の稜線らしい静かな雰囲気が楽しめるルートです。
馬ノ鞍峰三角点
馬ノ鞍峰三角点
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Amagami
アバター
山日和
記事: 3848
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

Re: 【台高】トガサワラ見聞録

投稿記事 by 山日和 »

amagamiさん、こんばんは。

台高山脈の馬ノ鞍峰からから西へ伸びている三ノ公川と北股川の間の尾根にトガサワラ原生林がある。いつも三ノ公橋を渡るときに地形図に記されているトガサワラ原生林が気になっていた。

ここは私も昔から気になっていたところです。最近あるHPを見て、一度行ってみようと思っていました。

トガサワラと思しき大木が現れ始めるが、幹の肌や葉っぱを見てもモミとの区別が判らなかった。この木が生きた化石植物だとはとても想像できない一般的な木だ。

予備知識がなかったら完全にスルーしてしまいそうですね。

Ca850辺りで左右から来た枝尾根と合流し、大岩壁の右を巻いて残雪が現れ始めた落葉樹林の尾根を登り続ける。登り始めて1時間半ほどで三角点のあるP993ピーク(村立山)だ。アップダウンしながら稜線を進むと大きな岩稜が通せんぼだ。左は切れ落ちているが右に段差があり、ここを回り込むと岩稜の上に出られる。

岩稜が多いのもこのあたりの特徴でしょう。中奥川から千石山への尾根も一瞬ギクッとするような岩壁が通せんぼでした。

次のピークCa1070で尾根の方向が北から東になり、西南には大峰の峰々、西北には白髭岳が望めた。この辺りは急坂のヤセ尾根が続き、雪のついた下り尾根をこわごわ滑らないように下った。
 Ca1070から三ノ公分岐手前の鞍部まで北側が切れ落ちた急なヤセ尾根が続き、雪がつくと厄介な所だ。


ここから西へ伸びるムラダチ谷右岸尾根は歩いたことがあります。脱水症状を起こしてフラフラになりながら、ムラダチ谷へ下りついて水をがぶ飲みしたのをよく覚えています。

先程の分岐まで戻り、落ち葉と薄雪で滑り易い急斜面をテープ目印通りにジグザグに下る。沢の源頭から少し下ると平地があり、ここがカクシ平だ。三之公行宮址を過ぎ、左下に小滝を眺めながら急坂を下ってしばらく進むと明神滝分岐だ。

このカクシ平谷は面白そうな連瀑帯が続いてますね。本流沿いの道は夏はヒル地獄ですが。

三ノ公出合から馬ノ鞍峰までの稜線には薄い踏み跡があり、ブッシュや危険な所もなく、台高の稜線らしい静かな雰囲気が楽しめるルートです。

なかなか面白そうですね。でもブナフェチの私としては優先順位が低そう。(^^ゞ

              山日和
Amagami
記事: 44
登録日時: 2011年12月15日(木) 11:21

Re: 【台高】トガサワラ見聞録

投稿記事 by Amagami »

山日和さん、こんにちは

いつも精力的に山へ行かれてる山日和さんを見習い、体力の衰えを少しでもカバーしようとお天気マークとにらめっこの日々を過ごしてます
予備知識がなかったら完全にスルーしてしまいそうですね。
そうなんです。帰ってから図鑑を調べてもあまりよく区別できませんでした。
岩稜が多いのもこのあたりの特徴でしょう。中奥川から千石山への尾根も一瞬ギクッとするような岩壁が通せんぼでした。
一瞬、若狭の千石山を思い浮かべてしまいましたが、台高主脈を介してシャッポ山と反対側のP1224を通る尾根のことですね。地形図の中奥川から瀬戸峠への点線の道を含むこの辺りを、いつか歩きたいなと思ってます。できればシャッポ山から中奥川へ台高山脈を横断するのが僕の念願です。
ここから西へ伸びるムラダチ谷右岸尾根は歩いたことがあります。脱水症状を起こしてフラフラになりながら、ムラダチ谷へ下りついて水をがぶ飲みしたのをよく覚えています。
ムラダチ谷右岸尾根とはP993上を東西に伸びている尾根のことですね。この辺りをよく歩かれているようですので、よい所があれば教えてください。
このカクシ平谷は面白そうな連瀑帯が続いてますね。本流沿いの道は夏はヒル地獄ですが。
そうですか、この谷は蛭地獄ですか。シーズンには近づきたくないです。
なかなか面白そうですね。でもブナフェチの私としては優先順位が低そう。
先日行った若狭の下谷山の稜線ではこれでもかこれでもかと続くブナに飽きてしまいました。
http://amgm.web2.jp/2012/121119ShigaShimotaniyama.htm

Amagami          
zipp
記事: 1165
登録日時: 2011年3月09日(水) 22:49

Re: 【台高】トガサワラ見聞録

投稿記事 by zipp »


 Amagamiさん、こんばんはです。

 台高山脈の馬ノ鞍峰からから西へ伸びている三ノ公川と北股川の間の尾根にトガサワラ原生林がある。
 わたしも、ここ気になっているんですが、トガサワラの樹がそんなに多いんでしょうかね?

トガサワラと思しき大木が現れ始めるが、幹の肌や葉っぱを見てもモミとの区別が判らなかった。この木が生きた化石植物だとはとても想像できない一般的な木だ。
 Amagamiさんは、たぶん何度もトガサワラ自身は目にされてるはずです。
三重県側の台高で云うと、檜塚の稜線を挟んで北側には、ほとんどトガサワラは分布していませんが、この稜線から以南ではヤセ尾根によく生えている針葉樹です。高木では同じ針葉樹のヒノキ、ツガ、コウヤマキやミズナラなどと混成して林を作ってます。案外標高の低いところにも残ってます。
宮ノ谷を挟んだ両岸のヤセ尾根・派生尾根、なかでも滝見尾根には多いですね。
 モミは、樹肌が白っぽいのに比べてトガサワラは赤っぽいですね。葉っぱもそれほど痛くないんじゃなかったかな。それにモミはこんな痩せた岩稜地に生えることはまずないですね。種子も黒っぽくってちょっと違ってます。
もっとも判別しやすいのは、樹肌でしょうか。同じ環境に生えるツガと間違えそうになることもありますが、葉を見れば一目瞭然です。

 植物の観察は面白いですよ。
ここの植物はその山環境に適応して生えているのだから、植物を知ればその山の環境(地形・気候・動物など)も知れて、山行の助けになると思ってます(^^)。
トガサワラの葉。左の樹がその樹肌。
トガサワラの葉。左の樹がその樹肌。
   zipp
Amagami
記事: 44
登録日時: 2011年12月15日(木) 11:21

Re: 【台高】トガサワラ見聞録

投稿記事 by Amagami »

ZIPPさん こんにちは

急に寒くなり、これからは安全第一で山奥は敬遠して里山歩き再開です。
わたしも、ここ気になっているんですが、トガサワラの樹がそんなに多いんでしょうかね?
稜線から眺めただけですが、トガサワラだけが林になっているわけではなく、大木が他種の樹木の間に散在しているだけです。天然記念物ですので珍しい樹木だとばかり思ってましたが、ZIPPさんの説明では意外に一般的なんですね。
天然記念物の掲示
天然記念物の掲示
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 Amagamiさんは、たぶん何度もトガサワラ自身は目にされてるはずです。
三重県側の台高で云うと、檜塚の稜線を挟んで北側には、ほとんどトガサワラは分布していませんが、この稜線から以南ではヤセ尾根によく生えている針葉樹です。高木では同じ針葉樹のヒノキ、ツガ、コウヤマキやミズナラなどと混成して林を作ってます。案外標高の低いところにも残ってます。宮ノ谷を挟んだ両岸のヤセ尾根・派生尾根、なかでも滝見尾根には多いですね。・・・
植物の観察は面白いですよ。
ここの植物はその山環境に適応して生えているのだから、植物を知ればその山の環境(地形・気候・動物など)も知れて、山行の助けになると思ってます(^^)。
すごい知識と観察眼にびっくりしました。ここ以外に分布しているとは知りませんでした。次回に檜塚や宮の谷に行ったときには楽しみが一つ増えました。どうも有難うございました。

 Amagami
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