Nさんの足跡を
【 日 付 】3月20日
【 山 域 】鈴鹿北部
【メンバー】単独
【 天 候 】ピーカン
【 ルート 】大貝戸駐車場5:45→藤原山荘→天狗岩→カタクリ峠8:55→鈴北岳9:50~10:00→御池岳10:25~10:40→道迷い→カタクリ→冷川岳(昼食)11:55~12:25→山荘13:35→展望台13:50~13:55→駐車場15:20
暑さ寒さも彼岸まで。ついに、長き冬眠から目覚め、出動の時が来たようだ。お山の神様受け入れてくれるかなー。
AM3:30目覚める。「よし、目覚まし時計不要。体も気持ちに添ってスイッチが入ったようだ。」(正しくは老人性症候群の症例のひとつ早起きなだけ)
5:00駐車場着。暗闇に1台のワゴン車あり。関係者かなー。
おてんとう様のゴーサインにより、登山届け(家族には御池としか告げてないので、藤原の痕跡を残す)、神社に無事帰還を祈念し出発。
心臓が悲鳴をあげはじめる。やはり4ヶ月弱の冬篭り生活のつけが気持ちだけではフォローできない肉体のきしみとなって現れる。「おもしれーじゃねえか。どこまで耐えられるかやってやるぜ。」(やべー、山荘のノートに痕跡残しとこ。汗々。)
山荘北の台地。「あれが御池か。なんか今日はえらい遠くに感じるな。」(流石に心身の状態をトップモードに持っていくには時間がかかりそうだ。)
天狗岩。懐かしいなー。職場の仲間と訪れたとき、ここでアワワを楽しんだっけ。南方に見えるのは御在所、鎌ヶ岳かな。Nさんは山3年目か。その頃は自分もピークハンターのみでなく縦走に充実感を覚え、霊仙から油日まで日帰りピストンでつないでたっけ。(おっと思い出にひたっている余裕はなかった、先を急ごう。)
鉄塔台地。結構歩いたつもりなのだが、御池が一向に近づいてこない。やっぱり今日は終日調子が戻らないのかなー。ところで、左に大きな山塊がみえるがなんと言う山だったかなー。
ピキーン。(頭の中で記憶と地形図が一致した音)これが御池じゃん。
してみるとあの遠くにみえる山は・・・。霊仙。唖然。みよ、この山座同定能力。よくぞこのレベルで数々の危機を乗り越えてきたもんだ。
白船峠を越え、カタクリ峠。9時前。ブランクの割にはどうにかこうにかか。左手に真の谷、御池の標識があるが、せっかくの位置エネルギーを放出したくない。ということでひたすら尾根(県境稜線)を意識して進む。(あかん。想定のNさんのルートから離れてまうがな。しかし、お池の北東斜面登りは想像以上に厳しそう。心筋梗塞になったら洒落にならん。ルート変更堪忍やで。)
鈴北岳。風はちとチメたいが、絶景じゃー。山座同定職人のたんぽぽさんになったつもりで、霊仙、伊吹、その左奥が金糞、白倉、右奥が能郷白山、その奥が白山、はるか右手空に浮かんでいるのは御岳、その左手奥は北アルプスかな。知ってる名前全部あげたったー。どんなモンダイ。(鞍掛峠からの単独の方に、それは乗鞍、と教えていただく。登ったこと無いけど名前知ってるもんねー。)
「2月12日は風が強く雪も降っていたようだが、ここから峠までは1時間半程度か。次は御池までの所要時間をみてみるか。」
御池岳。25分かかった。当日の逆風降雪新雪の天候条件でもGPS、地形図、コンパスを利用すれば1時間半あれば鈴北まで行けると想定する。ふと山頂直下南の一段下がったくぼ地辺りに目がいく。
ここなら風を避け平場を作りテントを設営するにはいい感じかな。(テント持ってない、張り方も知らない私が言っても説得力ないか。)
再度頂上に戻り当日早朝の天候状況、Nさんの気持ちをイメージする。
夜半からの強い風、一向に止む様子の無い降雪、深夜一人テントの中で不安におののく。
『明日どうしよう。風雪ともおさまらないかもしれない。事前の下見で訪れた鞍掛峠経由国道歩きで車まで戻るか。それとも前日のGPSの軌跡をたどるか。
鞍掛へ行くには強い北風に向かって雪の中真っ向進まねばならない。地形も簡単ではないし、何より下見でも鈴北まで到達していない。巨大な雪庇も在った。危険だ。
昨日のルートはまだ記憶に新しい。行きと帰りの風景は違って見えるものだが、何よりGPSの軌跡が心強い。カタクリ峠まで到達できれば、距離はあるが後は尾根に従っていくだけだ。
決まった、所要時間、道迷いのロス時間を考えると早朝発しかない。』
(現地の鈴北、御池に立った感じでは、鞍掛に向かうとした場合、6:30発ちは、早すぎる。まだ、日も明けやらぬ時間に無理して行動起すより、テント内で風雪が若干おさまり明るくなる時を待つ。仮に昼に発っても、比較的安全地帯と思われる国道まで降りることは時間的に十分可能と思う。)
さて、イメージのとおり復路を戻ることにする。(って、往路からしてたどってないじゃん、というご批判は右から左にスルーしておこっと。)
降りはいいが行きに感じたとおり、なかなか登るには息があがりそうな斜面だ。谷筋の向こうの尾根に取り付けば何とかなるな。しかし、また位置エネルギーと体力ロスの相関関係にしばし悩む。そうだ、谷筋の左岸側を重力に逆らわずにうまくトラバーしていこう。
よし、うまく乗ったぞ。このまま行けばカタクリへ行けるはず。しばらく進み、違和感を感じる。右手の御池がいやに大きく見える。行きに使ったルートとの距離感が違うぞ。足跡もない。違う尾根をたどっているのではないか。そうだ、この尾根は夏場にも間違えた尾根でこのまま行けば真の谷に向かっていくことになる。
ということで、斜面をトラバーしながらカタクリへと向かう尾根にルート修正をかけ、無事峠に到着。
やはり、Nさんは御池からカタクリ峠に進めなかったのではないか。GPSの軌跡図をもとにたどってはいたが、急斜面でもずっと見ながらというのは無理だろう。吹雪く中、急斜面を降りるストックワークのため両手は空けていたい。時々、位置確認するために画面を見る程度ではないか。
そして、前日の軌跡との離隔に気がつき軌道修正しようにも、新雪を単独ラッセルで登り返すには厳しい斜面だったのではないか。
ピーカンで目標物、位置関係十分見られる状態、雪質まあまあの状態でも道迷いをしてしまった自分を考えると、御池、カタクリ間のNさんの置かれた状況は相当厳しかったと思わざるをえない。
峠到着後は山荘まで粛々と進む。途中何人かの人に出会い、お聞きすると、木和田尾根を利用される方が多いようだ。(どこの尾根なのか全くわからないのが残念。)
山荘到着。我慢していた小用を足そうと思ったら、建物前広場にあふれんばかりの人の群れ。あかん、展望広場までピストンして戻ってきたら、みなさんいなくなるだろう。ということで、360度の眺望、伊勢湾、琵琶湖も望めるピークに。(何で、カメラがないのだろう。)
山荘に戻り、群集がいないことに安心してトイレへ行こうと思う矢先、建物内部からそちらに向かう人影が。また、この方の小用は長用といったほうがいいほど長く感じた。あかん、ちびってまう。やっと終えられ、「お先に」と言われ、「いえいえ」と言った瞬間、あっ
タイトルのこともあり、格調高き山行記でまとめるはずが・・・。
メジャーな山を避け、人のこないマイナーなヤブ山を生息域としている理由の一端をばらしてしまった。老人性症候群のひとつ前立腺肥大。
御池岳。25分かかった。当日の逆風降雪新雪の天候条件でもGPS、地形図、コンパスを利用すれば1時間半あれば鈴北まで行けると想定する。