【台高】小木森滝口より奥八町滝  真砂谷源流に遊ぶ

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わりばし
記事: 1753
登録日時: 2011年2月20日(日) 16:55
お住まい: 三重県津市

【台高】小木森滝口より奥八町滝  真砂谷源流に遊ぶ

投稿記事 by わりばし »

【日 付】2019年5月12日(日)
【山 域】台高
【コース】花抜峠登山口P7:23---10:14奥八町滝---11:05飯場跡11:45---13:45花抜峠登山口P
【メンバー】単独

 八町滝に先日降り立ち、今日はこの上流部にある通称奥八町滝に行くことにする。川崎本には上部廊下源流大滝と記されている二段50m滝だ。先日と同じルートではおもしろくないので、小木森滝口から登ることにした。

 花抜峠登山口に駐車して大台林道を下り、最初の堰堤で対岸に来ている木馬道に入る。最初に来たころから比べると荒れているが、登山道としてなら問題は無い。ほんの10分で木馬道が方向を変える小木森滝口への分岐に着いた。歌舞伎町のぼったくりバーをほうふつとさせる色とりどりのテープがこれでもかというぐらい付いている。これを下ると滝口で滝に下りるルートもあるが、今日はパス。

 谷に降りヘアピンに状に蛇行する谷から尾根を回り込み末端に取りついた。滝口からP871に続く尾根を上りP1153で八町尾根に合流する予定だ。末端の嵓を巻くと道がしっかりしてきた。岩尾根にしっかり踏まれた道が続いており、急な斜面では九十九折になっている。左側が切れ落ちた岩尾根だが安定しており、シャクナゲが花盛りだ。ヤマツツジとシャクナゲの共演が見られだすと尾根も広くなり木々の間から尾鷲湾が見える。P871に着くと北東尾根に合流しヤマツツジの鮮やかな尾根を上っていくと山マークの境界杭が出てきた。いつの間にか八町尾根に入ったのだろう、古びれた青のビニールひもも目立ちだした。立派な道を進むとP1153で八町滝への降り口になる。その先は集積所のような木場が広がり木馬道も走っていたようだ。

 ここで下山してきた人に合う。八町尾根で人に会うのは初めてなので、「どちらまで」と聞くと「千尋」という。尾根を間違えているのでその旨を伝え、戻る尾根を教えておいた。P1240から八町尾根が分岐する地点で滝屋がつけた新しい黄色テープに誘い込まれたようで、指摘するまでルートミスに気付いていなかった。

 木場の先のP1200から南に延びる広い尾根を下って行くと二本の杉の古木があり、これが奥八町滝への目印の木になる。ここからやせた岩尾根になるが、黄色テープが多くなり下降点のルンゼまで導いてくれる。ルンゼの端が尾根になっているので難なく降りられる。このあたりから谷が広がり厳しいというより癒される感じで落ち口に着いた。

 奥八町滝は、末広がりに流れる下段と少し奥まった三筋の上段との二段50mの大滝で、新緑の森と陽光に包まれて美しい。浅いが大きな釜を持っているのと奥行きのある流れが明るく浮かび上がるさまは引き付けられるものがある。滝を目に焼き付けて、下流に目を向けると、対岸の厳しい稜線にアケボノツツジが咲きその先には尾鷲湾が静かに広がっていた。

 左岸の来た道を杉の古木まで戻り、トラバースしながら西へ進むと木馬道が出てきたこれを尾根上に下ると石垣のある広い飯場跡に着いた。zippさんが言っていた六線索道の中継点だ。

 大正時代のこのあたりの木材搬出ルートは3つだ。①55林班(堂倉)は土倉道を牛で沖見峠まで運び、そこから花抜峠まではトロッコで、峠で木馬に積み替え土倉道を今日駐車した地点まで下す。②56林班は大台林道横の事務所跡の石垣からインクラインで尾根の苔辻まで引き上げ、尾根筋を木馬で花抜峠まで出した。③一時期、簡易索道を苔辻から6線張って、尾根づたいに往古川中流の桶ヶ谷まで出した。

 索道とはロープウェイの事で、飯場跡の直下には八町滝・奥八町滝などがひかえ200m以上の落差のあるこの場所は索道を引くには最適な場所だったのだろう。インクラインで運び上げた木材を苔辻から索道でおろす場合もあったろうし、集積場の木場に集めた木材を木馬で飯場跡までおろしここから索道を使う場合もあったのではないかと思う。

 飯場跡の存在を意識すると今日歩いて来たルートの意味が見えてくる。小木森滝口まで木馬道で行き、そこから岩尾根道でP871、続く尾根をP1153まで上れば木場に着く。つまり、土倉道の基点の駐車場の場所と六線索道の基点の飯場跡をつなぐ最短ルートで当時は歩く人も多かったのだろう。岩尾根道は取りつきがわかりにくいのとP871あたりが尾根が広がり雑然としているために忘れ去られたようだ。

 飯場跡には多くの赤レンガや鉄のパーツなどがありカマドでもあったのだろうか。皿やビン・貧乏徳利などの生活痕が残っている。中でも特徴的なのは、金具付きの栓でとめる形の大正時代の一升瓶がいくつもあったことだった。

 源流の左岸に残る道をつめながら炭焼窯跡まで進み上がると八町尾根が分岐するP1240で、花抜峠を経て土倉道で帰った。
添付ファイル
ヤマツツジとシャクナゲ
ヤマツツジとシャクナゲ
奥八町滝の目印の古木
奥八町滝の目印の古木
奥八町滝
奥八町滝
奥八町滝からのアケボノツツジと尾鷲湾
奥八町滝からのアケボノツツジと尾鷲湾
六線索道の中継点  飯場跡
六線索道の中継点  飯場跡
宮指路
記事: 1008
登録日時: 2011年2月27日(日) 21:13

Re: 【台高】小木森滝口より奥八町滝  真砂谷源流に遊ぶ

投稿記事 by 宮指路 »

わりばしさん、こんばんは

 八町滝に先日降り立ち、今日はこの上流部にある通称奥八町滝に行くことにする。川崎本には上部廊下源流大滝と記されている二段50m滝だ。先日と同じルートではおもしろくないので、小木森滝口から登ることにした。


前回も厳しそうでしたがさらに厳しそうな

歌舞伎町のぼったくりバーをほうふつとさせる色とりどりのテープがこれでもかというぐらい付いている。これを下ると滝口で滝に下りるルートもあるが、今日はパス。

歌舞伎町のぼったくりバーはそんな風に派手だったんですか?

 谷に降りヘアピンに状に蛇行する谷から尾根を回り込み末端に取りついた。滝口からP871に続く尾根を上りP1153で八町尾根に合流する予定だ。末端の嵓を巻くと道がしっかりしてきた。岩尾根にしっかり踏まれた道が続いており、急な斜面では九十九折になっている。左側が切れ落ちた岩尾根だが安定しており、シャクナゲが花盛りだ。

良い日に行かれましたね

 木場の先のP1200から南に延びる広い尾根を下って行くと二本の杉の古木があり、これが奥八町滝への目印の木になる。ここからやせた岩尾根になるが、黄色テープが多くなり下降点のルンゼまで導いてくれる。ルンゼの端が尾根になっているので難なく降りられる。このあたりから谷が広がり厳しいというより癒される感じで落ち口に着いた。

杉の古木はネットで見たことがあります。

 奥八町滝は、末広がりに流れる下段と少し奥まった三筋の上段との二段50mの大滝で、新緑の森と陽光に包まれて美しい。浅いが大きな釜を持っているのと奥行きのある流れが明るく浮かび上がるさまは引き付けられるものがある。滝を目に焼き付けて、下流に目を向けると、対岸の厳しい稜線にアケボノツツジが咲きその先には尾鷲湾が静かに広がっていた。

大滝とアケボノツツジのコラボですね。何と贅沢な

 大正時代のこのあたりの木材搬出ルートは3つだ。①55林班(堂倉)は土倉道を牛で沖見峠まで運び、そこから花抜峠まではトロッコで、峠で木馬に積み替え土倉道を今日駐車した地点まで下す。②56林班は大台林道横の事務所跡の石垣からインクラインで尾根の苔辻まで引き上げ、尾根筋を木馬で花抜峠まで出した。③一時期、簡易索道を苔辻から6線張って、尾根づたいに往古川中流の桶ヶ谷まで出した。

なるほどことあたりは林業の中心部だったんですね

                                                              宮指路+19
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わりばし
記事: 1753
登録日時: 2011年2月20日(日) 16:55
お住まい: 三重県津市

Re: 【台高】小木森滝口より奥八町滝  真砂谷源流に遊ぶ

投稿記事 by わりばし »

おはようございます、宮指路さん。

 八町滝に先日降り立ち、今日はこの上流部にある通称奥八町滝に行くことにする。川崎本には上部廊下源流大滝と記されている二段50m滝だ。先日と同じルートではおもしろくないので、小木森滝口から登ることにした。


前回も厳しそうでしたがさらに厳しそうな

厳しいかなとも思ったのですが、いにしえの人々の歩いた岩尾根道のおかげで楽させてもらいました。

シャクナゲの尾根
シャクナゲの尾根

歌舞伎町のぼったくりバーをほうふつとさせる色とりどりのテープがこれでもかというぐらい付いている。これを下ると滝口で滝に下りるルートもあるが、今日はパス。

歌舞伎町のぼったくりバーはそんな風に派手だったんですか?

本当のぼったくりバーは、安心させるために普通な感じです・・
どちらかというとショーのあるおかまバーかな。 :mrgreen:

 谷に降りヘアピンに状に蛇行する谷から尾根を回り込み末端に取りついた。滝口からP871に続く尾根を上りP1153で八町尾根に合流する予定だ。末端の嵓を巻くと道がしっかりしてきた。岩尾根にしっかり踏まれた道が続いており、急な斜面では九十九折になっている。左側が切れ落ちた岩尾根だが安定しており、シャクナゲが花盛りだ。

良い日に行かれましたね

歩くには晴れた日がいいですね。やっぱり気持ちいいです。

 木場の先のP1200から南に延びる広い尾根を下って行くと二本の杉の古木があり、これが奥八町滝への目印の木になる。ここからやせた岩尾根になるが、黄色テープが多くなり下降点のルンゼまで導いてくれる。ルンゼの端が尾根になっているので難なく降りられる。このあたりから谷が広がり厳しいというより癒される感じで落ち口に着いた。

杉の古木はネットで見たことがあります。

二本ありますが、木材搬出地に残された大木で、いい目印です。

 奥八町滝は、末広がりに流れる下段と少し奥まった三筋の上段との二段50mの大滝で、新緑の森と陽光に包まれて美しい。浅いが大きな釜を持っているのと奥行きのある流れが明るく浮かび上がるさまは引き付けられるものがある。滝を目に焼き付けて、下流に目を向けると、対岸の厳しい稜線にアケボノツツジが咲きその先には尾鷲湾が静かに広がっていた。

大滝とアケボノツツジのコラボですね。何と贅沢な

尾鷲湾の近さと強烈な山の落ち込みを見て索道を通すのはここしかないなと実感しました。

虹のかかる奥八町滝
虹のかかる奥八町滝

 大正時代のこのあたりの木材搬出ルートは3つだ。①55林班(堂倉)は土倉道を牛で沖見峠まで運び、そこから花抜峠まではトロッコで、峠で木馬に積み替え土倉道を今日駐車した地点まで下す。②56林班は大台林道横の事務所跡の石垣からインクラインで尾根の苔辻まで引き上げ、尾根筋を木馬で花抜峠まで出した。③一時期、簡易索道を苔辻から6線張って、尾根づたいに往古川中流の桶ヶ谷まで出した。

なるほどことあたりは林業の中心部だったんですね

伊勢神宮の遷宮に使う木を切り出す御杣山に江戸時代の末期になって以来ですかね。
これが三重県内で御杣山になった最後です。
そのころのなごりでこのあたりは戦前まで皇室直轄の御料林でした。
ですので、杭も宮指路の「宮」マークです。
本当は宮内庁の「宮」ですが・・・ :mrgreen:

宮マークの杭
宮マークの杭
                                                           
SHIGEKI
記事: 1028
登録日時: 2011年7月25日(月) 18:30

Re: 【台高】小木森滝口より奥八町滝  真砂谷源流に遊ぶ

投稿記事 by SHIGEKI »

わりばしさん こんばんは。

お目にかかるのは、おはようございます。ですね。


【日 付】2019年5月12日(日)
【山 域】台高
【コース】花抜峠登山口P7:23---10:14奥八町滝---11:05飯場跡11:45---13:45花抜峠登山口P
【メンバー】単独

前REP岩井谷にresするつもりが出遅れました。

焚き火をしながら酒を飲んでいるといつのまにか時間がすぎていく。闇のなかに焚き火の灯りがまぶしい。今でこそ人に会うことのない所だが、大正時代には人々が行きかう所だったのだろう。いにしえの痕跡を愛でつつ眠りについた。

いいですね~ 焚き火は人を魅了しますね。

美学ですね。 そして、火には神が宿ります。   誰かが言ってるとおりです。



 花抜峠登山口に駐車して大台林道を下り、最初の堰堤で対岸に来ている木馬道に入る。最初に来たころから比べると荒れているが、登山道としてなら問題は無い。ほんの10分で木馬道が方向を変える小木森滝口への分岐に着いた。歌舞伎町のぼったくりバーをほうふつとさせる色とりどりのテープがこれでもかというぐらい付いている。これを下ると滝口で滝に下りるルートもあるが、今日はパス。

 谷に降りヘアピンに状に蛇行する谷から尾根を回り込み末端に取りついた。滝口からP871に続く尾根を上りP1153で八町尾根に合流する予定だ。末端の嵓を巻くと道がしっかりしてきた。岩尾根にしっかり踏まれた道が続いており、急な斜面では九十九折になっている。左側が切れ落ちた岩尾根だが安定しており、シャクナゲが花盛りだ。ヤマツツジとシャクナゲの共演が見られだすと尾根も広くなり木々の間から尾鷲湾が見える。P871に着くと北東尾根に合流しヤマツツジの鮮やかな尾根を上っていくと山マークの境界杭が出てきた。いつの間にか八町尾根に入ったのだろう、古びれた青のビニールひもも目立ちだした。立派な道を進むとP1153で八町滝への降り口になる。その先は集積所のような木場が広がり木馬道も走っていたようだ。

ルートを地形図でトレースしました。林道から破線のルートに入り、小木森谷の左岸を登ってくところで、そこを下り谷へと降りるんですね。?

谷の流れで二つのヘアピンの上の方の間の西への尾根から871 1153 でしょうか?


 ここで下山してきた人に合う。八町尾根で人に会うのは初めてなので、「どちらまで」と聞くと「千尋」という。尾根を間違えているのでその旨を伝え、戻る尾根を教えておいた。P1240から八町尾根が分岐する地点で滝屋がつけた新しい黄色テープに誘い込まれたようで、指摘するまでルートミスに気付いていなかった。

これはこのお方大間違いですね。東へ向かうべきところを南へかなり来てるし、尾根の雰囲気も違うでしょうし・・・



 木場の先のP1200から南に延びる広い尾根を下って行くと二本の杉の古木があり、これが奥八町滝への目印の木になる。ここからやせた岩尾根になるが、黄色テープが多くなり下降点のルンゼまで導いてくれる。ルンゼの端が尾根になっているので難なく降りられる。このあたりから谷が広がり厳しいというより癒される感じで落ち口に着いた。

 奥八町滝は、末広がりに流れる下段と少し奥まった三筋の上段との二段50mの大滝で、新緑の森と陽光に包まれて美しい。浅いが大きな釜を持っているのと奥行きのある流れが明るく浮かび上がるさまは引き付けられるものがある。滝を目に焼き付けて、下流に目を向けると、対岸の厳しい稜線にアケボノツツジが咲きその先には尾鷲湾が静かに広がっていた。

いいですね~

このあとの歴史的なことはほとんど分かりません・・・・

でも、このルートや前REPのルート テン泊で周遊したくなりますね。

谷にわりばしさんの好きなお遊び相手はいるんでしょうか?

   せせらぎを枕に風に吹かれて

         SHIGEKI       
アバター
わりばし
記事: 1753
登録日時: 2011年2月20日(日) 16:55
お住まい: 三重県津市

Re: 【台高】小木森滝口より奥八町滝  真砂谷源流に遊ぶ

投稿記事 by わりばし »

予想どうり :mrgreen:
おはようございます、SHIGEKIさん。


【日 付】2019年5月12日(日)
【山 域】台高
【コース】花抜峠登山口P7:23---10:14奥八町滝---11:05飯場跡11:45---13:45花抜峠登山口P
【メンバー】単独

前REP岩井谷にresするつもりが出遅れました。

焚き火をしながら酒を飲んでいるといつのまにか時間がすぎていく。闇のなかに焚き火の灯りがまぶしい。今でこそ人に会うことのない所だが、大正時代には人々が行きかう所だったのだろう。いにしえの痕跡を愛でつつ眠りについた。

いいですね~ 焚き火は人を魅了しますね。
美学ですね。 そして、火には神が宿ります。   誰かが言ってるとおりです。


焚き火に酒は合いますね。
このシュチエーションのCMが多いはずだ。
岩井谷の深夜はカエルの鳴き声とジェット機の音がやたらとしました。 :shock:

ヤマツツジと尾鷲湾
ヤマツツジと尾鷲湾

 花抜峠登山口に駐車して大台林道を下り、最初の堰堤で対岸に来ている木馬道に入る。最初に来たころから比べると荒れているが、登山道としてなら問題は無い。ほんの10分で木馬道が方向を変える小木森滝口への分岐に着いた。歌舞伎町のぼったくりバーをほうふつとさせる色とりどりのテープがこれでもかというぐらい付いている。これを下ると滝口で滝に下りるルートもあるが、今日はパス。

 谷に降りヘアピンに状に蛇行する谷から尾根を回り込み末端に取りついた。滝口からP871に続く尾根を上りP1153で八町尾根に合流する予定だ。末端の嵓を巻くと道がしっかりしてきた。岩尾根にしっかり踏まれた道が続いており、急な斜面では九十九折になっている。左側が切れ落ちた岩尾根だが安定しており、シャクナゲが花盛りだ。ヤマツツジとシャクナゲの共演が見られだすと尾根も広くなり木々の間から尾鷲湾が見える。P871に着くと北東尾根に合流しヤマツツジの鮮やかな尾根を上っていくと山マークの境界杭が出てきた。いつの間にか八町尾根に入ったのだろう、古びれた青のビニールひもも目立ちだした。立派な道を進むとP1153で八町滝への降り口になる。その先は集積所のような木場が広がり木馬道も走っていたようだ。

ルートを地形図でトレースしました。林道から破線のルートに入り、小木森谷の左岸を登ってくところで、そこを下り谷へと降りるんですね。?
谷の流れで二つのヘアピンの上の方の間の西への尾根から871 1153 でしょうか?


破線道は使わずに花抜峠登山口を下った堰堤から地図に無い木馬道を使います。
上りは、地図に小木森滝と書いてある滝口から続く南側が急斜面な尾根で871に向かいます。

DSCF2099.JPG

 ここで下山してきた人に合う。八町尾根で人に会うのは初めてなので、「どちらまで」と聞くと「千尋」という。尾根を間違えているのでその旨を伝え、戻る尾根を教えておいた。P1240から八町尾根が分岐する地点で滝屋がつけた新しい黄色テープに誘い込まれたようで、指摘するまでルートミスに気付いていなかった。

これはこのお方大間違いですね。東へ向かうべきところを南へかなり来てるし、尾根の雰囲気も違うでしょうし・・・


木場のあたりだったので急な下りの手前でしたが・・
遭難騒ぎにならなくて良かったです。
帰りに誘い込まれた八町尾根分岐の黄色テープは取っておきました。

 木場の先のP1200から南に延びる広い尾根を下って行くと二本の杉の古木があり、これが奥八町滝への目印の木になる。ここからやせた岩尾根になるが、黄色テープが多くなり下降点のルンゼまで導いてくれる。ルンゼの端が尾根になっているので難なく降りられる。このあたりから谷が広がり厳しいというより癒される感じで落ち口に着いた。

 奥八町滝は、末広がりに流れる下段と少し奥まった三筋の上段との二段50mの大滝で、新緑の森と陽光に包まれて美しい。浅いが大きな釜を持っているのと奥行きのある流れが明るく浮かび上がるさまは引き付けられるものがある。滝を目に焼き付けて、下流に目を向けると、対岸の厳しい稜線にアケボノツツジが咲きその先には尾鷲湾が静かに広がっていた。

いいですね~
このあとの歴史的なことはほとんど分かりません・・・・
でも、このルートや前REPのルート テン泊で周遊したくなりますね。
谷にわりばしさんの好きなお遊び相手はいるんでしょうか?
   せせらぎを枕に風に吹かれて     


このあたりの稜線は歩かれていますが、谷筋はうぶな感じでいいです。
厳しい谷に潜む桃源郷です。

大正時代の金具付き栓でとめる一升瓶
大正時代の金具付き栓でとめる一升瓶
シュークリーム
記事: 2060
登録日時: 2012年2月26日(日) 17:35
お住まい: 三重県津市

Re: 【台高】小木森滝口より奥八町滝  真砂谷源流に遊ぶ

投稿記事 by シュークリーム »

わりばしさん、長春から再びこんにちは。もっと早くレスしたかったんだけど、まあ、こんな状態で反応が遅くなっています。
私がいる大学のゲストハウスは1回のロビーでしかWIFIが使えないので、朝はいつもロビーで仕事をしています。

このところわりばしさんにずっと先を越されていますねえ。私もこの辺は何度か探索して、今年も行こうと思っていたんだけど、先越されちゃいました。岩井谷の源流部の岩井谷大滝は2回ほど行っているけど、あと小木森谷の源流部を最初に一滴まで探索したいし、八町滝の上はまだ未踏です。今年は行ってみたいと思っていますけど、いろいろ用事があってなかなか行けていないですね。


 谷に降りヘアピンに状に蛇行する谷から尾根を回り込み末端に取りついた。

ここえらい省略しているな。左岸の杣道を通って、上の30m滝?の落ち口を渡ったんだよね。

滝口からP871に続く尾根を上りP1153で八町尾根に合流する予定だ。末端の嵓を巻くと道がしっかりしてきた。岩尾根にしっかり踏まれた道が続いており、急な斜面では九十九折になっている。左側が切れ落ちた岩尾根だが安定しており、シャクナゲが花盛りだ。ヤマツツジとシャクナゲの共演が見られだすと尾根も広くなり木々の間から尾鷲湾が見える。P871に着くと北東尾根に合流しヤマツツジの鮮やかな尾根を上っていくと山マークの境界杭が出てきた。いつの間にか八町尾根に入ったのだろう、古びれた青のビニールひもも目立ちだした。

このルートは私も2回歩いたことがあります。P1153への最短ルートですね。八町尾根に入ると道が出てきますね。昔の杣道ですね。

 ここで下山してきた人に合う。八町尾根で人に会うのは初めてなので、「どちらまで」と聞くと「千尋」という。尾根を間違えているのでその旨を伝え、戻る尾根を教えておいた。P1240から八町尾根が分岐する地点で滝屋がつけた新しい黄色テープに誘い込まれたようで、指摘するまでルートミスに気付いていなかった。

う~ん、そんなんでこんなところを歩かないでほしいなと思ってしまう。完全に遭難予備軍ですね。最近こういう人多いです。

 木場の先のP1200から南に延びる広い尾根を下って行くと二本の杉の古木があり、これが奥八町滝への目印の木になる。ここからやせた岩尾根になるが、黄色テープが多くなり下降点のルンゼまで導いてくれる。ルンゼの端が尾根になっているので難なく降りられる。このあたりから谷が広がり厳しいというより癒される感じで落ち口に着いた。

ここから上流側は等高線もゆったりしていていい雰囲気ですよね。以前zippさんが探索していたけど、私も今度テント泊でのんびり歩いてみたいと思っているところです。

 奥八町滝は、末広がりに流れる下段と少し奥まった三筋の上段との二段50mの大滝で、新緑の森と陽光に包まれて美しい。浅いが大きな釜を持っているのと奥行きのある流れが明るく浮かび上がるさまは引き付けられるものがある。滝を目に焼き付けて、下流に目を向けると、対岸の厳しい稜線にアケボノツツジが咲きその先には尾鷲湾が静かに広がっていた。

奥八町滝って、もう少し小さい滝かと思っていたんですが、意外と大きいんですね。今度行ってみます。

 源流の左岸に残る道をつめながら炭焼窯跡まで進み上がると八町尾根が分岐するP1240で、花抜峠を経て土倉道で帰った。

このあたりは下流部の人を寄せ付けないような厳しい谷と源流部のゆったりとした谷と台地のメリハリがすごく面白くて、何度でも行きたくなります。私もこれまで何度か行っているんですが、まだまだ行ってみたいところが残っている魅力的な地域ですね。

またオフ会で会いましょう。
                         @シュークリーム@
アバター
わりばし
記事: 1753
登録日時: 2011年2月20日(日) 16:55
お住まい: 三重県津市

Re: 【台高】小木森滝口より奥八町滝  真砂谷源流に遊ぶ

投稿記事 by わりばし »

おはようございます、シュークリームさん。

わりばしさん、長春から再びこんにちは。もっと早くレスしたかったんだけど、まあ、こんな状態で反応が遅くなっています。
私がいる大学のゲストハウスは1回のロビーでしかWIFIが使えないので、朝はいつもロビーで仕事をしています。

早朝にロビーでレスを打ってもらいありがとうございます。
不審に思われませんか?

このところわりばしさんにずっと先を越されていますねえ。私もこの辺は何度か探索して、今年も行こうと思っていたんだけど、先越されちゃいました。岩井谷の源流部の岩井谷大滝は2回ほど行っているけど、あと小木森谷の源流部を最初に一滴まで探索したいし、八町滝の上はまだ未踏です。今年は行ってみたいと思っていますけど、いろいろ用事があってなかなか行けていないですね。

いろいろやることがあるのはいい事です。
このあたりもしっかり残っていた木馬道がここ数年の豪雨であやしくなってきています。

 谷に降りヘアピンに状に蛇行する谷から尾根を回り込み末端に取りついた。

ここえらい省略しているな。左岸の杣道を通って、上の30m滝?の落ち口を渡ったんだよね。

いや省略していませんよ。
小木森滝の落ち口を渡り地図の小木森滝の字のある南が切れ落ちた岩尾根を上ったんです。

小木森滝 滝口
小木森滝 滝口

滝口からP871に続く尾根を上りP1153で八町尾根に合流する予定だ。末端の嵓を巻くと道がしっかりしてきた。岩尾根にしっかり踏まれた道が続いており、急な斜面では九十九折になっている。左側が切れ落ちた岩尾根だが安定しており、シャクナゲが花盛りだ。ヤマツツジとシャクナゲの共演が見られだすと尾根も広くなり木々の間から尾鷲湾が見える。P871に着くと北東尾根に合流しヤマツツジの鮮やかな尾根を上っていくと山マークの境界杭が出てきた。いつの間にか八町尾根に入ったのだろう、古びれた青のビニールひもも目立ちだした。

このルートは私も2回歩いたことがあります。P1153への最短ルートですね。八町尾根に入ると道が出てきますね。昔の杣道ですね。

滝口からP871までの岩尾根ルートは歩いていなくて、シュークリームさんが歩いたいのはP871に合流してからですね。

 ここで下山してきた人に合う。八町尾根で人に会うのは初めてなので、「どちらまで」と聞くと「千尋」という。尾根を間違えているのでその旨を伝え、戻る尾根を教えておいた。P1240から八町尾根が分岐する地点で滝屋がつけた新しい黄色テープに誘い込まれたようで、指摘するまでルートミスに気付いていなかった。

う~ん、そんなんでこんなところを歩かないでほしいなと思ってしまう。完全に遭難予備軍ですね。最近こういう人多いです。

本当にそうです。
テープ頼みというのは台高では通じませんからね。

 木場の先のP1200から南に延びる広い尾根を下って行くと二本の杉の古木があり、これが奥八町滝への目印の木になる。ここからやせた岩尾根になるが、黄色テープが多くなり下降点のルンゼまで導いてくれる。ルンゼの端が尾根になっているので難なく降りられる。このあたりから谷が広がり厳しいというより癒される感じで落ち口に着いた。

ここから上流側は等高線もゆったりしていていい雰囲気ですよね。以前zippさんが探索していたけど、私も今度テント泊でのんびり歩いてみたいと思っているところです。

八町滝・奥八町滝を見ると源頭部にある六線索道の中継点だという確信が持てます。

六線索道の中継地
六線索道の中継地

 奥八町滝は、末広がりに流れる下段と少し奥まった三筋の上段との二段50mの大滝で、新緑の森と陽光に包まれて美しい。浅いが大きな釜を持っているのと奥行きのある流れが明るく浮かび上がるさまは引き付けられるものがある。滝を目に焼き付けて、下流に目を向けると、対岸の厳しい稜線にアケボノツツジが咲きその先には尾鷲湾が静かに広がっていた。

奥八町滝って、もう少し小さい滝かと思っていたんですが、意外と大きいんですね。今度行ってみます。

奥行きのある美しい滝です。
また、行ってみてください。

新緑の奥八町滝
新緑の奥八町滝

 源流の左岸に残る道をつめながら炭焼窯跡まで進み上がると八町尾根が分岐するP1240で、花抜峠を経て土倉道で帰った。

このあたりは下流部の人を寄せ付けないような厳しい谷と源流部のゆったりとした谷と台地のメリハリがすごく面白くて、何度でも行きたくなります。私もこれまで何度か行っているんですが、まだまだ行ってみたいところが残っている魅力的な地域ですね。
またオフ会で会いましょう。


伊勢神宮遷宮の御杣山からはじまり皇室直轄の御料林に土倉道と興味がつきない所です。
オフ会を楽しみにしています。

skywalk
記事: 509
登録日時: 2011年3月07日(月) 21:33

Re: 【台高】小木森滝口より奥八町滝  真砂谷源流に遊ぶ

投稿記事 by skywalk »

わりばしさん、こんばんは。
最近のわりばし兄さん、何をしているかと覗いてみれば相変わらず獣道に精進してみえますね。
今回のタイトルからしてマニアックでチンプンカンプン一体どこの話かと思ったら花抜峠と出ている。尾鷲時代に何度か行きましたが、
私は加茂助谷の頭を往復するのが精一杯で小木森滝すら見ていません。その奥なんてどんな世界が待ち受けているのか想像もつきません。

いつの間にか八町尾根に入ったのだろう、古びれた青のビニールひもも目立ちだした。立派な道を進むとP1153で八町滝への降り口になる。その先は集積所のような木場が広がり木馬道も走っていたようだ。

人間の歩くようなところではないと思ってましたが、ちゃんと人の営みの跡が残っているんですね。

 奥八町滝は、末広がりに流れる下段と少し奥まった三筋の上段との二段50mの大滝で、新緑の森と陽光に包まれて美しい。浅いが大きな釜を持っているのと奥行きのある流れが明るく浮かび上がるさまは引き付けられるものがある。

写真で見せていただいてもなかなか趣のある滝ですね。普通の人はまず見ることがない幻の滝ですね。目印の古木もすごい迫力です。

 大正時代のこのあたりの木材搬出ルートは3つだ。①55林班(堂倉)は土倉道を牛で沖見峠まで運び、そこから花抜峠まではトロッコで、峠で木馬に積み替え土倉道を今日駐車した地点まで下す。②56林班は大台林道横の事務所跡の石垣からインクラインで尾根の苔辻まで引き上げ、尾根筋を木馬で花抜峠まで出した。③一時期、簡易索道を苔辻から6線張って、尾根づたいに往古川中流の桶ヶ谷まで出した。

輪業衰退でこのような光景が戻ってくる可能性はないですね。林道に近い国有林も荒れ放題のところが多いですから。
真似はできないけど貴重なレポをありがとう。
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わりばし
記事: 1753
登録日時: 2011年2月20日(日) 16:55
お住まい: 三重県津市

Re: 【台高】小木森滝口より奥八町滝  真砂谷源流に遊ぶ

投稿記事 by わりばし »

おはようございます、skywalkさん。

最近のわりばし兄さん、何をしているかと覗いてみれば相変わらず獣道に精進してみえますね。
今回のタイトルからしてマニアックでチンプンカンプン一体どこの話かと思ったら花抜峠と出ている。尾鷲時代に何度か行きましたが、
私は加茂助谷の頭を往復するのが精一杯で小木森滝すら見ていません。その奥なんてどんな世界が待ち受けているのか想像もつきません。

尾鷲にもみえましたか。
今や火力の撤退が決まり寂れる一方ですね。
獣道じゃなく人の歩いた道ですよ。 :mrgreen:
小木森滝は花抜峠に向かう大台林道から見えるので貼っておきます。
滝口から続く尾根を上りました。

小木森滝
小木森滝

いつの間にか八町尾根に入ったのだろう、古びれた青のビニールひもも目立ちだした。立派な道を進むとP1153で八町滝への降り口になる。その先は集積所のような木場が広がり木馬道も走っていたようだ。

人間の歩くようなところではないと思ってましたが、ちゃんと人の営みの跡が残っているんですね。

飯場跡は当時(大正時代)のビンやレンガが残っていて楽しいですよ。
木馬道は木材をワイヤーで下すのが普及する以前の貴重な財産です。


目印の木(二本目)
目印の木(二本目)

 奥八町滝は、末広がりに流れる下段と少し奥まった三筋の上段との二段50mの大滝で、新緑の森と陽光に包まれて美しい。浅いが大きな釜を持っているのと奥行きのある流れが明るく浮かび上がるさまは引き付けられるものがある。

写真で見せていただいてもなかなか趣のある滝ですね。普通の人はまず見ることがない幻の滝ですね。目印の古木もすごい迫力です。

そうでもないですよ。
最近は滝屋さんが来てるみたいです。


奥八町滝上部
奥八町滝上部

 大正時代のこのあたりの木材搬出ルートは3つだ。①55林班(堂倉)は土倉道を牛で沖見峠まで運び、そこから花抜峠まではトロッコで、峠で木馬に積み替え土倉道を今日駐車した地点まで下す。②56林班は大台林道横の事務所跡の石垣からインクラインで尾根の苔辻まで引き上げ、尾根筋を木馬で花抜峠まで出した。③一時期、簡易索道を苔辻から6線張って、尾根づたいに往古川中流の桶ヶ谷まで出した。

輪業衰退でこのような光景が戻ってくる可能性はないですね。林道に近い国有林も荒れ放題のところが多いですから。
真似はできないけど貴重なレポをありがとう。

ありがとうございます。
牟婁も高速で近くなりました。
また行ってみてください。

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