【北アルプス】穴毛谷から杓子平
Posted: 2012年6月08日(金) 22:02
【日 付】2012年6月2日(土)
【山 域】北アルプス南部 笠ヶ岳周辺
【天 候】晴れのち曇り
【メンバー】ひいちゃん、山日和
【コース】林道ゲート5:50---6:35穴毛谷渡渉点---9:20穴毛大滝---10:00大滝上---11:35杓子平13:15---13:50大滝上
---14:55穴毛大滝 ---17:10ゲート
毎度のことながら、新穂高から眺める穴毛谷の堰堤群には圧倒される。その上には淡い青空と、笠ヶ岳から抜戸岳へ連
なるスカイラインが浮かんでいる。思ったよりいい天気だ。
時間短縮のためにいつもの無料駐車場ではなく、左俣林道ゲートのホテルニューホタカまで車を進めた。ところが500円の
はずだった駐車料金は1000円に書き換えられていた。しようがないので渋々1000円を払う。これで入浴料込みなら安いん
だけど。
[attachment=4]P1080033_1.JPG[/attachment]
穴毛谷も3度目のなれば手慣れたものだ。初めてのひいちゃんは不安げな面持ち。事前にいろいろ情報を入れて、かえっ
て不安が増幅したようでもある。
渡渉点をいくつか探ったが、結局最終堰堤の下で渡ることにした。少し靴を濡らした程度で右岸に渡る。
昨年は3つ下の堰堤から雪が繋がっていたが、あれは5月3週目だった。ちょうど同時期の一昨年と比べても雪は少なく、し
ばらくは河原歩きである。
右岸のちょっとした岩場をへつれば待望の雪渓だ。ここで早速アイゼンを装着する。アイゼンを靴に合わせるのを忘れてき
たひいちゃんは調節にひと苦労。彼女のアイゼンもそろそろ買い替え時のようである。
雪渓はデブリでガタガタの雪面と、比較的滑らかな部分に分かれている。歩きやすいところを選んで進めば、Wストックとの
コンビネーションで手と足を交互に動かすだけで前進できるので雪渓歩きは楽だ。
四ノ沢出合のひときわ大規模なデブリを越えると徐々に傾斜が強まり、両岸が迫ったゴルジュっぽくなる。
そして穴毛大観音のお目見えだが、往復含めて4回見ているともう感慨は湧かない。ひいちゃんも「ふーん」という感じである。
五ノ沢からの落石が本流を横断して左岸側まで飛んできていた。まわりが融けて雪の台の上に大きな岩が鎮座する光景は
この時期の風物詩だろう。
[attachment=3]P1080118_1.JPG[/attachment]
いよいよ穴毛大滝が姿を見せた。やはり水流の見えている部分が去年より多い。
初めて見る大滝の姿にひいちゃんは大感激だ。3回目にして初めて滝に日が当たっているのを見た。
水しぶきの躍動と岩の陰影がひと際美しく映える。やはり太陽はあらゆるものに命を吹き込んでくれる。
[attachment=2]P1080135_1.JPG[/attachment]
ここでザイテンタールの急登に備えてピッケルに持ち替えた。雪は適度な堅さで、アイゼンをフラットに蹴り込めばピタッと
止まる快適な登高である。
本流へのトラバース地点も迷うことなく見付け、難なく大滝上流の雪渓とほとんど段差のない小尾根に乗った。
たんぽぽさんによると、ここは7月になるとお花畑となるパラダイスらしい。一度そういう時に訪れてみたい気もするが、快適な
雪渓歩きと引き換えなのだろう。どちらを取るか難しいところだ。
ひいちゃんが足の異変を訴えた。足首が脱臼気味で、はまるとかはまらないとか言っている。無理は禁物だ。
ここで引き返してもいいが、足の置き方によっては痛まないというので、とりあえず杓子平に向かって進むことにする。
ひいちゃんはここなら谷も広いしヘリを呼べるなんてとんでもないことを考えていたらしいが。
ここから見る六ノ沢は、去年あそこを登ったことが信じられないぐらい急角度で空に向かって伸びていた。
七ノ沢出合の先にある小滝は雪の中から姿を見せていた。前回同様、右岸から雪を繋いで巻き上がる。
緩く左にカーブして、雪壁状の落差に視界を遮られると、その向こうが杓子平だ。落差を超えれば狭い谷間から開放されて、
カール状にワイドに広がる杓子平の雄大な風景に包まれる。主稜線はまだはるか高く、延々と雪庇が連なっていた。
平とは言いながらあまり平坦な場所がない杓子平である。比較的緩い小台地に腰を降ろす。
穴毛谷の向こうには笠ヶ岳と山小屋がガスに覆い隠されようとしていた。
今日はここまでだ。ひいちゃんの足もなんとか持ってくれた。帰りが心配だがのんびりランチとしよう。
[attachment=1]P1080190_1.JPG[/attachment]
何もしないよりはとテープを出してテーピングを勧めた。ひいちゃんは多少勉強しているようで、手際よくテープを巻いていく。
作業完了して立ち上がってみると、なんとまったく痛みを感じないと言う。これは大正解。あれほど痛そうにしていたのがウソ
のようだ。これで安心して下山できるというものである。
雪山の下りは尻セードを交えながら鼻歌モードの気楽なものとなった。しかしザイテンタールの急斜面ではひいちゃんのビ
ビリが出てとたんに牛歩モードとなる。こういう場面の歩行技術は課題が残るようだ。まあ、場数と度胸がものを言うのだが。
雪渓末端でアイゼンを脱いだら急に雨が降り出した。いきなり本降りの様相になったので長続きはしないだろう。
上だけは防風対策で雨具を着ていたが、面倒くさいのでパンツとレインカバーは着けずに歩く。もう少しというところなのにび
しょ濡れになってしまった。
[attachment=0]P1080237_1.JPG[/attachment]
3番目の堰堤下を渡渉する頃にはもう雨も上がり、日まで差し出した。予想通りである。
ニューホタカに戻ると宿の大将が心配そうに出てきた。こういう駐車場に止めると車は安心だが、時間が遅くなった時に余計
な心配をかけてしまうので善し悪しである。闇下にならなくてよかった。
仕上げは前から気になっていた平湯温泉の平湯館で汗を流した。レトロな雰囲気の建物と凝った作りの露天風呂はなかな
かのものだった。
半年に及んだ雪追っかけもこれで終了だろうか。もうそろそろモードを切替えなくてはいけない頃だ。
山日和
【山 域】北アルプス南部 笠ヶ岳周辺
【天 候】晴れのち曇り
【メンバー】ひいちゃん、山日和
【コース】林道ゲート5:50---6:35穴毛谷渡渉点---9:20穴毛大滝---10:00大滝上---11:35杓子平13:15---13:50大滝上
---14:55穴毛大滝 ---17:10ゲート
毎度のことながら、新穂高から眺める穴毛谷の堰堤群には圧倒される。その上には淡い青空と、笠ヶ岳から抜戸岳へ連
なるスカイラインが浮かんでいる。思ったよりいい天気だ。
時間短縮のためにいつもの無料駐車場ではなく、左俣林道ゲートのホテルニューホタカまで車を進めた。ところが500円の
はずだった駐車料金は1000円に書き換えられていた。しようがないので渋々1000円を払う。これで入浴料込みなら安いん
だけど。
[attachment=4]P1080033_1.JPG[/attachment]
穴毛谷も3度目のなれば手慣れたものだ。初めてのひいちゃんは不安げな面持ち。事前にいろいろ情報を入れて、かえっ
て不安が増幅したようでもある。
渡渉点をいくつか探ったが、結局最終堰堤の下で渡ることにした。少し靴を濡らした程度で右岸に渡る。
昨年は3つ下の堰堤から雪が繋がっていたが、あれは5月3週目だった。ちょうど同時期の一昨年と比べても雪は少なく、し
ばらくは河原歩きである。
右岸のちょっとした岩場をへつれば待望の雪渓だ。ここで早速アイゼンを装着する。アイゼンを靴に合わせるのを忘れてき
たひいちゃんは調節にひと苦労。彼女のアイゼンもそろそろ買い替え時のようである。
雪渓はデブリでガタガタの雪面と、比較的滑らかな部分に分かれている。歩きやすいところを選んで進めば、Wストックとの
コンビネーションで手と足を交互に動かすだけで前進できるので雪渓歩きは楽だ。
四ノ沢出合のひときわ大規模なデブリを越えると徐々に傾斜が強まり、両岸が迫ったゴルジュっぽくなる。
そして穴毛大観音のお目見えだが、往復含めて4回見ているともう感慨は湧かない。ひいちゃんも「ふーん」という感じである。
五ノ沢からの落石が本流を横断して左岸側まで飛んできていた。まわりが融けて雪の台の上に大きな岩が鎮座する光景は
この時期の風物詩だろう。
[attachment=3]P1080118_1.JPG[/attachment]
いよいよ穴毛大滝が姿を見せた。やはり水流の見えている部分が去年より多い。
初めて見る大滝の姿にひいちゃんは大感激だ。3回目にして初めて滝に日が当たっているのを見た。
水しぶきの躍動と岩の陰影がひと際美しく映える。やはり太陽はあらゆるものに命を吹き込んでくれる。
[attachment=2]P1080135_1.JPG[/attachment]
ここでザイテンタールの急登に備えてピッケルに持ち替えた。雪は適度な堅さで、アイゼンをフラットに蹴り込めばピタッと
止まる快適な登高である。
本流へのトラバース地点も迷うことなく見付け、難なく大滝上流の雪渓とほとんど段差のない小尾根に乗った。
たんぽぽさんによると、ここは7月になるとお花畑となるパラダイスらしい。一度そういう時に訪れてみたい気もするが、快適な
雪渓歩きと引き換えなのだろう。どちらを取るか難しいところだ。
ひいちゃんが足の異変を訴えた。足首が脱臼気味で、はまるとかはまらないとか言っている。無理は禁物だ。
ここで引き返してもいいが、足の置き方によっては痛まないというので、とりあえず杓子平に向かって進むことにする。
ひいちゃんはここなら谷も広いしヘリを呼べるなんてとんでもないことを考えていたらしいが。
ここから見る六ノ沢は、去年あそこを登ったことが信じられないぐらい急角度で空に向かって伸びていた。
七ノ沢出合の先にある小滝は雪の中から姿を見せていた。前回同様、右岸から雪を繋いで巻き上がる。
緩く左にカーブして、雪壁状の落差に視界を遮られると、その向こうが杓子平だ。落差を超えれば狭い谷間から開放されて、
カール状にワイドに広がる杓子平の雄大な風景に包まれる。主稜線はまだはるか高く、延々と雪庇が連なっていた。
平とは言いながらあまり平坦な場所がない杓子平である。比較的緩い小台地に腰を降ろす。
穴毛谷の向こうには笠ヶ岳と山小屋がガスに覆い隠されようとしていた。
今日はここまでだ。ひいちゃんの足もなんとか持ってくれた。帰りが心配だがのんびりランチとしよう。
[attachment=1]P1080190_1.JPG[/attachment]
何もしないよりはとテープを出してテーピングを勧めた。ひいちゃんは多少勉強しているようで、手際よくテープを巻いていく。
作業完了して立ち上がってみると、なんとまったく痛みを感じないと言う。これは大正解。あれほど痛そうにしていたのがウソ
のようだ。これで安心して下山できるというものである。
雪山の下りは尻セードを交えながら鼻歌モードの気楽なものとなった。しかしザイテンタールの急斜面ではひいちゃんのビ
ビリが出てとたんに牛歩モードとなる。こういう場面の歩行技術は課題が残るようだ。まあ、場数と度胸がものを言うのだが。
雪渓末端でアイゼンを脱いだら急に雨が降り出した。いきなり本降りの様相になったので長続きはしないだろう。
上だけは防風対策で雨具を着ていたが、面倒くさいのでパンツとレインカバーは着けずに歩く。もう少しというところなのにび
しょ濡れになってしまった。
[attachment=0]P1080237_1.JPG[/attachment]
3番目の堰堤下を渡渉する頃にはもう雨も上がり、日まで差し出した。予想通りである。
ニューホタカに戻ると宿の大将が心配そうに出てきた。こういう駐車場に止めると車は安心だが、時間が遅くなった時に余計
な心配をかけてしまうので善し悪しである。闇下にならなくてよかった。
仕上げは前から気になっていた平湯温泉の平湯館で汗を流した。レトロな雰囲気の建物と凝った作りの露天風呂はなかな
かのものだった。
半年に及んだ雪追っかけもこれで終了だろうか。もうそろそろモードを切替えなくてはいけない頃だ。
山日和
時間短縮のためにいつもの無料駐車場ではなく、左俣林道ゲートのホテルニューホタカまで車を進めた。ところが500円の