東京スカイツリー開業記念 634mに登れ
Posted: 2012年5月21日(月) 18:05
東京スカイツリー開業記念 634mに登れ
鈴鹿・横根三山
2012年5月20日(SUN)曇り
東海地方では平家物語「水島の戦い」以来932年ぶりという金環日食は、天気予報を覆して見事にその姿を見せた。テレビやネットの中継より、やはり生で見た方が感動する。三日月状から完全に金環になったあと、すぐに厚い雲が掛かった。よくぞ雲は待ってくれた。予告通りの日時に起こることも、天文音痴の私には驚異だ。その複雑な計算も天体の運行が正確無比だからできることなのだろう。しかしながら今朝はやけに暗いなと思ったら、太陽が遅刻して出てきたなんてこともあってもいいと思うが。
さて日食フィーバーのあとは東京スカイツリーフィーバーである。でも全国に降り注ぐ太陽と違って、これは関東のこと。大して関心もなかったが、先日東京の娘から「マスコミの招待で開業前に登ったよ」というメールが来た。仕事上の役得なのだろう。小さいころから高所恐怖症で、下の見える階段は絶対登れなかったあの子がねえ。それに比べて地元に閉じこもっている親父は一生スカイツリーに登れないかも知れない。せめて22日の開業前に634mの山にでも登るかと思った。
新潟の弥彦山は標高が634mだそうで、それを今売り出している。低山が豊富な鈴鹿にもあるかもしれないと思ったが、調べてみるとなかなかピタリの山はない。杉坂山640m、向山627m、臼岩杵岩630m、長石山630mあたりが近いが、ジャスト634は見つられない。こうなったら標高点でもいいやと思い、地図をツラツラと眺める。おお、あった。西横根の南に・634を見つける。ここは行ったことがないし、南尾根から登って、ついでに未踏の最高点も踏んでおこう。ただし・634に眺望があるかどうかは行ってみなければ分からない。
R306を登っていくと今日も御池は大賑わい。けしからん違法駐車もちらほら(^◇^)。トンネルを抜け百々女鬼(どどめき)橋へ。しかし凄い名前の谷だ。林道は不法投棄防止とかで通行止め。数年前は奥まで行った記憶がある。仕方ないので歩く。右眼下の谷が美しい。300mほど進んだカーブで左の山腹に取りつく。植林の急斜面。久しぶりなので息が上がる。今日は涼しく乾いた風が吹いているので、ヒルの心配はなさそうだ。右に見えるのはダイラの頭か。
南尾根に乗ると歩きやすくなった。見上げる634付近は立ち枯れ交じりのマツが林立し、ちょっとした南画風だ。高度を上げていくとマツと常緑樹と広葉樹の入り混じる不思議な雰囲気。所々ダイラの頭、三国岳・焼尾山などの好展望の場所もあり、想像よりいい尾根だ。登山道ではないが困難でもない。ワイルドだろ~?って言いながら、ちっともワイルドではないスギちゃんみたいな趣がある。玉に瑕なのは頻繁に彦根市・犬上郡営林署のコンクリ杭があること。550mの平坦地で一休みする。そうそう、途中ででかいサルノコシカケを見た。30cm以上あって、コシカケとして実用になりそう。
急登をこなすといよいよお目当ての・634も間近。直前に大きな岩があった。さすがスカイツリー山にはジャンダルムまであるのか。横を巻くことも可能だがせっかくなので直登する。頂上は倒木が横たわるワイルドな風情であった。残念ながら展望は殆どないが、北に西横根が見えている。当然ながら高度感は全く実感できない。ここが墨田区0m地帯に建つスカイツリーの先端と同じ高さなのだという感慨のみである。
さてこれで帰ってもいいのだが、さすがに勿体ない。西横根は北へ一直線、高度差126mをひたすら登るだけ。しかしこの尾根はなかなかワイルドであった。アセビが茂り放題で大変なヤブコギだ。でもアセビは低木なので振り返ると景色はよく見える。双耳の三国岳が美しい。茶野の右手遠くに見える山は何処だろう(あとで調べたら滝谷山だった)。
ジャングルに手を焼きながら登り着いた稜線は、三角点東20mほどだった。やれやれである。大休止したが誰も来ない。最高点を目指す。前回来た時は行かなかったが、なかなかの難路であると聞いている。実は今日は時期的に竜のシロヤシオという手もあった。しかし双眼鏡で見る限り咲いていないようだ。今年は気温が低かったので遅れているのだろうか。さすれば逆に横根で時期を過ぎたシャクナゲが見られるかもと淡い期待を抱いていた。やはりそれはあった。大半は花を落としているが、まだ見られる花があちこちに咲いている。豪華な風情が嬉しい。
縦走路は一部好展望で横根本峰や烏帽子岳が見える。噂ほど難路でもない。しかし最高点間近というところで岩壁に行く手を塞がれる。ルートは左を巻いて急峻な溝を登るようだ。しかしせっかくなので岩の直登を試みる。これは結構スリルがあった。最高点は全くしょうもない所で、樹に札がくくり付けられているだけ。最高点といっても僅か4mほど高いだけのことである。直ちに反転し、難所を通過した平らな所で昼食とする。
再び西横根を通過して北東へ進む。ついでだから三山とも山頂を踏むつもり。ガレ場から望む東横根はいっぱしの山だ。やがてあのブナ林へ。このような低標高にしては見事なブナが立ち並び、まことに壮観である。横根直前はアセビの絨毯。以前はこんなになかったように思う。ふとGPSを見ると全く機能していない。いよいよこの骨董品にも見切りをつけるときが来たか。GPSなんぞなくても今日のコースぐらい現在位置は手に取るように分かる。しかしログを取っておくと、到達時間や写真の撮影場所を特定するのに重宝するのだ。
横根から県境の急斜面を下りる。ここもアセビが繁茂して踏み跡が分からないほどだ。650mほどの所にブナがあり、3本のうち2本は折れている。鈴鹿では相当低標高のブナだ。アップダウンに疲れてくるが、大きな登り返しはない。この先・676手前のクランクから南西へ向かう尾根を下りる。材木谷と金堀谷の出合付近に下りる算段だ。
ここも枝ポキポキのヤブだが、時おり仕事道のような踏み跡がある。途中で尾根を失うが、どちらかの谷に下りないようにすれば問題はない。やがて渓流の音がしてきた。最後は橋と堰堤間の崖に出てしまって下りるのに苦労した。若干左へ振り過ぎたようだ。林道が二俣になっているので一瞬混乱したが、地図にない林道が金堀谷を登っているようだ。あとは眼下の渓流を眺めながら悠々と林道を駐車地まで戻る。ヤブの抵抗のない歩きはさすがに楽だ。
帰宅後パソコンに写真を取り込んでいて、ふと前回の横根はどんなルートだったかとカシミールを立ち上げてみた。そして愕然とする。初めてだと思っていた西横根の南尾根をそのとき歩いているではないか! ・634もちゃんと踏んでいる(勿論その時はスカイツリーの意識などあるはずないけど)。山行記を見ると・634をミニT字尾根と書いている。なるほど左右に分かれている。そのT字からは今回と反対側の尾根を下りている。逆回りとはいえ、5年前のことを全く覚えていないとは・・・。私のボケも堂に入ってきたようだ。
ハリマオ
鈴鹿・横根三山
2012年5月20日(SUN)曇り
東海地方では平家物語「水島の戦い」以来932年ぶりという金環日食は、天気予報を覆して見事にその姿を見せた。テレビやネットの中継より、やはり生で見た方が感動する。三日月状から完全に金環になったあと、すぐに厚い雲が掛かった。よくぞ雲は待ってくれた。予告通りの日時に起こることも、天文音痴の私には驚異だ。その複雑な計算も天体の運行が正確無比だからできることなのだろう。しかしながら今朝はやけに暗いなと思ったら、太陽が遅刻して出てきたなんてこともあってもいいと思うが。
さて日食フィーバーのあとは東京スカイツリーフィーバーである。でも全国に降り注ぐ太陽と違って、これは関東のこと。大して関心もなかったが、先日東京の娘から「マスコミの招待で開業前に登ったよ」というメールが来た。仕事上の役得なのだろう。小さいころから高所恐怖症で、下の見える階段は絶対登れなかったあの子がねえ。それに比べて地元に閉じこもっている親父は一生スカイツリーに登れないかも知れない。せめて22日の開業前に634mの山にでも登るかと思った。
新潟の弥彦山は標高が634mだそうで、それを今売り出している。低山が豊富な鈴鹿にもあるかもしれないと思ったが、調べてみるとなかなかピタリの山はない。杉坂山640m、向山627m、臼岩杵岩630m、長石山630mあたりが近いが、ジャスト634は見つられない。こうなったら標高点でもいいやと思い、地図をツラツラと眺める。おお、あった。西横根の南に・634を見つける。ここは行ったことがないし、南尾根から登って、ついでに未踏の最高点も踏んでおこう。ただし・634に眺望があるかどうかは行ってみなければ分からない。
R306を登っていくと今日も御池は大賑わい。けしからん違法駐車もちらほら(^◇^)。トンネルを抜け百々女鬼(どどめき)橋へ。しかし凄い名前の谷だ。林道は不法投棄防止とかで通行止め。数年前は奥まで行った記憶がある。仕方ないので歩く。右眼下の谷が美しい。300mほど進んだカーブで左の山腹に取りつく。植林の急斜面。久しぶりなので息が上がる。今日は涼しく乾いた風が吹いているので、ヒルの心配はなさそうだ。右に見えるのはダイラの頭か。
南尾根に乗ると歩きやすくなった。見上げる634付近は立ち枯れ交じりのマツが林立し、ちょっとした南画風だ。高度を上げていくとマツと常緑樹と広葉樹の入り混じる不思議な雰囲気。所々ダイラの頭、三国岳・焼尾山などの好展望の場所もあり、想像よりいい尾根だ。登山道ではないが困難でもない。ワイルドだろ~?って言いながら、ちっともワイルドではないスギちゃんみたいな趣がある。玉に瑕なのは頻繁に彦根市・犬上郡営林署のコンクリ杭があること。550mの平坦地で一休みする。そうそう、途中ででかいサルノコシカケを見た。30cm以上あって、コシカケとして実用になりそう。
急登をこなすといよいよお目当ての・634も間近。直前に大きな岩があった。さすがスカイツリー山にはジャンダルムまであるのか。横を巻くことも可能だがせっかくなので直登する。頂上は倒木が横たわるワイルドな風情であった。残念ながら展望は殆どないが、北に西横根が見えている。当然ながら高度感は全く実感できない。ここが墨田区0m地帯に建つスカイツリーの先端と同じ高さなのだという感慨のみである。
さてこれで帰ってもいいのだが、さすがに勿体ない。西横根は北へ一直線、高度差126mをひたすら登るだけ。しかしこの尾根はなかなかワイルドであった。アセビが茂り放題で大変なヤブコギだ。でもアセビは低木なので振り返ると景色はよく見える。双耳の三国岳が美しい。茶野の右手遠くに見える山は何処だろう(あとで調べたら滝谷山だった)。
ジャングルに手を焼きながら登り着いた稜線は、三角点東20mほどだった。やれやれである。大休止したが誰も来ない。最高点を目指す。前回来た時は行かなかったが、なかなかの難路であると聞いている。実は今日は時期的に竜のシロヤシオという手もあった。しかし双眼鏡で見る限り咲いていないようだ。今年は気温が低かったので遅れているのだろうか。さすれば逆に横根で時期を過ぎたシャクナゲが見られるかもと淡い期待を抱いていた。やはりそれはあった。大半は花を落としているが、まだ見られる花があちこちに咲いている。豪華な風情が嬉しい。
縦走路は一部好展望で横根本峰や烏帽子岳が見える。噂ほど難路でもない。しかし最高点間近というところで岩壁に行く手を塞がれる。ルートは左を巻いて急峻な溝を登るようだ。しかしせっかくなので岩の直登を試みる。これは結構スリルがあった。最高点は全くしょうもない所で、樹に札がくくり付けられているだけ。最高点といっても僅か4mほど高いだけのことである。直ちに反転し、難所を通過した平らな所で昼食とする。
再び西横根を通過して北東へ進む。ついでだから三山とも山頂を踏むつもり。ガレ場から望む東横根はいっぱしの山だ。やがてあのブナ林へ。このような低標高にしては見事なブナが立ち並び、まことに壮観である。横根直前はアセビの絨毯。以前はこんなになかったように思う。ふとGPSを見ると全く機能していない。いよいよこの骨董品にも見切りをつけるときが来たか。GPSなんぞなくても今日のコースぐらい現在位置は手に取るように分かる。しかしログを取っておくと、到達時間や写真の撮影場所を特定するのに重宝するのだ。
横根から県境の急斜面を下りる。ここもアセビが繁茂して踏み跡が分からないほどだ。650mほどの所にブナがあり、3本のうち2本は折れている。鈴鹿では相当低標高のブナだ。アップダウンに疲れてくるが、大きな登り返しはない。この先・676手前のクランクから南西へ向かう尾根を下りる。材木谷と金堀谷の出合付近に下りる算段だ。
ここも枝ポキポキのヤブだが、時おり仕事道のような踏み跡がある。途中で尾根を失うが、どちらかの谷に下りないようにすれば問題はない。やがて渓流の音がしてきた。最後は橋と堰堤間の崖に出てしまって下りるのに苦労した。若干左へ振り過ぎたようだ。林道が二俣になっているので一瞬混乱したが、地図にない林道が金堀谷を登っているようだ。あとは眼下の渓流を眺めながら悠々と林道を駐車地まで戻る。ヤブの抵抗のない歩きはさすがに楽だ。
帰宅後パソコンに写真を取り込んでいて、ふと前回の横根はどんなルートだったかとカシミールを立ち上げてみた。そして愕然とする。初めてだと思っていた西横根の南尾根をそのとき歩いているではないか! ・634もちゃんと踏んでいる(勿論その時はスカイツリーの意識などあるはずないけど)。山行記を見ると・634をミニT字尾根と書いている。なるほど左右に分かれている。そのT字からは今回と反対側の尾根を下りている。逆回りとはいえ、5年前のことを全く覚えていないとは・・・。私のボケも堂に入ってきたようだ。
ハリマオ
東京スカイツリー開業記念 634mに登れ