【 近江美濃県境】冥府魔道を行く
Posted: 2012年5月20日(日) 07:51
しとしとピッチャン♪・・・帰りゃいいがー帰らぬときゃー♪・・・ちゃんの仕事は飛脚ぞーなー♪
【 日 付 】5月19日(土)
【 山 域 】湖北
【メンバー】単独
【 天 候 】晴れ
【 ルート 】土蔵谷周遊
4:35登り谷左岸尾根→5:40県境稜線→8:30土蔵岳→9:25猫ヶ洞→11:15ジャンクションピーク11:35→彷徨2時間(いったいどこをあるいているんだ?)→13:35ジャンクションピーク→16:20横山岳東峰→金居原コース→17:55林道着→18:15駐車地
石橋をたたいて渡る山行が続いている。
山を始めたころの我武者羅な冒険意欲が影を潜めてしまったのか。
たまにゃ、可能不可能ぎりぎりのラインで勝負するのも悪くない。
封印を解こう。
野生モードにスイッチしなければこのコースの完遂が難しい。なにせ、鬼のような藪との激闘(ジャンクション~横山岳)が待っているのだから・・・。
ということで、原始登山形態で。
体一つ、電子機器一切無、コンパスと地図のみ安全のために。(写真無でごめんくさい。ヤブに絡みとられることを恐れて。なにせ、借り物なのでして…。
)
登り谷。何年前だったろうか、伊吹山と三周ヶ岳をつないでいる時、この辺りから県境へ登り八草峠と土蔵を結んだ気がする。
感じのいい自然林を歩く。やがて植林、自然林の間の明確なルートになり1時間ちょっとで稜線へ出る。
まぶしい朝の光を正面に浴び、今日の登山の成功を約束してくれているようだ。
北へ向かう。稜線こんなに歩きやすかったかな、しかしそれもつかの間、いつの間にか朝日を正面にしていることに気づく。
本日最初の道迷い。
ルートに戻り進むと見たことある地形。ああそうか、以前登り谷から登ってきたときこの辺りで稜線に出たんだ。
記憶にある風景に出くわすと不安が少し和らぐ。
昔は里山として人々が頻繁に通っていたのだろうが、今は樹木が繁殖しているため、枝をくぐり、よけながら進む。
薄桃色のつつじが咲いている。うーん?葉っぱが石楠花っぽいぞ、どうして石楠花の木につつじが?よく考えてみれば石楠花の花を知らなかっただけでした。
若干、笹が現れてきたが、この時期は大したことがない。
やがて、左に、土蔵岳から土蔵谷・登り谷出会いに向かい一直線に降りてきている尾根がはっきりと視界に入ってくる。
思いのほか、ブナ林の雰囲気が良い。
全般に亘ってのヤブ漕ぎ覚悟できているだけにホッとできるひと時だ。
県境線と先ほど来見えていた尾根とが合流するあたりは、ヤブがひどく地形も相まって、道迷いしやすい所だ。
以前、土蔵からの帰りに大変苦労したことを思い出す。
一度下り、ぐんぐん登り返すと台地状の地形が現れる。土蔵だ。ピーク付近をそれとなく探すが土蔵を示すものが何処にもない。
こんな所でいつまでも時間をとっている暇はない。
先を急ごう。(後で約920mの辺りをまさぐっていたことが判明。恥ずかしやー。
)
アップダウンを繰り返し、最後登りつめ猫ヶ洞の辺りに来た(つもり)。
どっかで見た異形の木。
プレートに1008m、アッ、ここが土蔵か。
4時間近くもかかってしまった。
イメージよりかなり遅い。
実は前半(猫ヶ洞あたりまで)は1/100,000の道路地図しかなくて(1/25,000忘れた)、いつもの距離感がおかしくなっていた。
これが後でとんでもない失敗をやらかす伏線になっていた。
下って登る。土蔵から猫までのブナ林は見事。
山日和さんが残雪グループ山行に選ばれたたコースだけあって間違いない。
また、鞍部辺りのアンジュレーションは何年か前オオダワから猫まで残雪期に訪れた時の雰囲気を思い出させるものがある。
猫で小休憩した後、ここからが第一の正念場。
猫ヶ洞までは三角点マニアな人(夏場訪れた際、お互い熊かとびっくりしたが、三角点をぺたぺた叩いて嬉しそうに語るおじさんを思いだした。)をはじめ、一般登山者もわずかではあるが来訪するが、ここから先、進む人は激減する。okuさんレベル。
いきなり稜線上の強烈な石楠花や灌木類が御出迎え。乗り越え、くぐり、稜線を避け、しながら進むが速度が極端に落ちる。
ある程度進み、ぐんぐん降下して行く所からは、獣道が現れそれを利用して進む。
特徴ある地形(県境線がくにゃくにゃっと入り組んでいるところ)のピークに立つと何やら笹を集めて床のようにしてあるのが目に入る。
誰かテン泊したのだろうか。(この後も2か所ぐらい見かけるが、ひょっとすると熊が?
)
おだやかな雰囲気(一方では尾根が広くルートどりが分りにくい。)の自然林を進み、鞍部から急こう配を息を切らせながら登っていく。
時計を見ると11時を回っている。えーっ、6時間半以上も歩いているー。
してみると、いつのまにかジャンクションピークを越してしまって、この登りは神ノ又峰への取り付きまで来てしまっているのか。
この時点で、いつもと違う地図の縮尺と積み重なる疲れで感覚がマヒしてしまっていたようだ。
神ノ又峰頂上付近(実は県境ジャンクションピークJP)でひたすら三角点を探す。苔むした境界標はあるが、どうしても見つからない。
このままでは、横山岳までたどり着けない。
あきらめよう。
ということで、もと来たコースを戻り、あちこちJPを探す。
(あるわけがない。先ほど登ったところだったのだから。)
どんどん時間が過ぎる。あせり。
明日は仕事がある。ビバークするわけにはいかない。
えーい、ままよ、この辺りをJPと仮定して進んだれー。
案の定、急降下尾根。
鉢巻きトラバースを敢行しながら、勘考する。
うーん、おかしい。JPが消えてしまっている。どういうことか。
訝りながら、先ほど登った急こう配に再度取り付く。
コンパスを見て違和感を感じる。
神ノ又峰への登りなら北北西へ向かっているはずだが、西北西。
わかった、まさにこれこそJPそのものだったんだ。
なんと、2時間もの間、行ったり来たり、登ったり下ったり、鉢巻きしたり、かなりのエネルギーと時間のロスをしてしまった。
しかし、進むべきルートがはっきりしたため、自分でも気力が甦るのが分る。
13:35。鬼藪との戦いを考えると時間的にぎりぎり。
ヤブに絡め取られ、ビバークとなるか、闇下寸前の下山となるか。
背水の陣。やるしかない。
横山岳東峰付近から県境稜線までは、残雪期、無雪期ともに経験ある。
後者の際、最初横山から神ノ又峰へのピストンをするつもりが、あまりのヤブに恐れをなし、漕ぎ切った後は、猫、土蔵、土蔵谷への縦走に切り替えたほどだ。
あの時は、夏真っ盛りで、笹も灌木類も元気いっぱいだったから音をあげた。
しかし、この季節なら…と思ったが、この激藪ルートは雪がある時以外は鬼となる。
文字通り、2時間45分にわたる死闘の末、16:20東峰に立つ。 県境から土蔵、猫、JP、横山への稜線を見ながら、12時間近くの戦いに感慨ひとしお。
年甲斐もなく、何をたわけたことを、と若干の恥ずかしさを感じながらも、一方で、まだ、やれるじゃん、若干の自信を感じながら山を下ったのでありました。
カッチャン
追伸
下りの金居原ルートは、はじめて使いましたが、いいですよ。上の方はブナが、下の方は、楓、ナラの木かな?などの自然林が迎えてくれる癒しのルートでした。
地元の方によるコース整備などのお力添えが温かく感じられた。
また、最後国道歩きをしていた時、千葉からの登山者(定年退職後、各地の山を渡り歩いていらっしゃるとのこと)が、さりげなく駐車地まで乗せていっていただけたことも有難かった。
タイトルは「迷夫感動を味わう」だったかもしれない。
【 日 付 】5月19日(土)
【 山 域 】湖北
【メンバー】単独
【 天 候 】晴れ
【 ルート 】土蔵谷周遊
4:35登り谷左岸尾根→5:40県境稜線→8:30土蔵岳→9:25猫ヶ洞→11:15ジャンクションピーク11:35→彷徨2時間(いったいどこをあるいているんだ?)→13:35ジャンクションピーク→16:20横山岳東峰→金居原コース→17:55林道着→18:15駐車地
石橋をたたいて渡る山行が続いている。
山を始めたころの我武者羅な冒険意欲が影を潜めてしまったのか。
たまにゃ、可能不可能ぎりぎりのラインで勝負するのも悪くない。
封印を解こう。
野生モードにスイッチしなければこのコースの完遂が難しい。なにせ、鬼のような藪との激闘(ジャンクション~横山岳)が待っているのだから・・・。
ということで、原始登山形態で。
体一つ、電子機器一切無、コンパスと地図のみ安全のために。(写真無でごめんくさい。ヤブに絡みとられることを恐れて。なにせ、借り物なのでして…。
登り谷。何年前だったろうか、伊吹山と三周ヶ岳をつないでいる時、この辺りから県境へ登り八草峠と土蔵を結んだ気がする。
感じのいい自然林を歩く。やがて植林、自然林の間の明確なルートになり1時間ちょっとで稜線へ出る。
まぶしい朝の光を正面に浴び、今日の登山の成功を約束してくれているようだ。
北へ向かう。稜線こんなに歩きやすかったかな、しかしそれもつかの間、いつの間にか朝日を正面にしていることに気づく。
本日最初の道迷い。
ルートに戻り進むと見たことある地形。ああそうか、以前登り谷から登ってきたときこの辺りで稜線に出たんだ。
記憶にある風景に出くわすと不安が少し和らぐ。
昔は里山として人々が頻繁に通っていたのだろうが、今は樹木が繁殖しているため、枝をくぐり、よけながら進む。
薄桃色のつつじが咲いている。うーん?葉っぱが石楠花っぽいぞ、どうして石楠花の木につつじが?よく考えてみれば石楠花の花を知らなかっただけでした。
若干、笹が現れてきたが、この時期は大したことがない。
やがて、左に、土蔵岳から土蔵谷・登り谷出会いに向かい一直線に降りてきている尾根がはっきりと視界に入ってくる。
思いのほか、ブナ林の雰囲気が良い。
全般に亘ってのヤブ漕ぎ覚悟できているだけにホッとできるひと時だ。
県境線と先ほど来見えていた尾根とが合流するあたりは、ヤブがひどく地形も相まって、道迷いしやすい所だ。
以前、土蔵からの帰りに大変苦労したことを思い出す。
一度下り、ぐんぐん登り返すと台地状の地形が現れる。土蔵だ。ピーク付近をそれとなく探すが土蔵を示すものが何処にもない。
こんな所でいつまでも時間をとっている暇はない。
先を急ごう。(後で約920mの辺りをまさぐっていたことが判明。恥ずかしやー。
アップダウンを繰り返し、最後登りつめ猫ヶ洞の辺りに来た(つもり)。
どっかで見た異形の木。
プレートに1008m、アッ、ここが土蔵か。
4時間近くもかかってしまった。
イメージよりかなり遅い。
実は前半(猫ヶ洞あたりまで)は1/100,000の道路地図しかなくて(1/25,000忘れた)、いつもの距離感がおかしくなっていた。
これが後でとんでもない失敗をやらかす伏線になっていた。
下って登る。土蔵から猫までのブナ林は見事。
山日和さんが残雪グループ山行に選ばれたたコースだけあって間違いない。
また、鞍部辺りのアンジュレーションは何年か前オオダワから猫まで残雪期に訪れた時の雰囲気を思い出させるものがある。
猫で小休憩した後、ここからが第一の正念場。
猫ヶ洞までは三角点マニアな人(夏場訪れた際、お互い熊かとびっくりしたが、三角点をぺたぺた叩いて嬉しそうに語るおじさんを思いだした。)をはじめ、一般登山者もわずかではあるが来訪するが、ここから先、進む人は激減する。okuさんレベル。
いきなり稜線上の強烈な石楠花や灌木類が御出迎え。乗り越え、くぐり、稜線を避け、しながら進むが速度が極端に落ちる。
ある程度進み、ぐんぐん降下して行く所からは、獣道が現れそれを利用して進む。
特徴ある地形(県境線がくにゃくにゃっと入り組んでいるところ)のピークに立つと何やら笹を集めて床のようにしてあるのが目に入る。
誰かテン泊したのだろうか。(この後も2か所ぐらい見かけるが、ひょっとすると熊が?
おだやかな雰囲気(一方では尾根が広くルートどりが分りにくい。)の自然林を進み、鞍部から急こう配を息を切らせながら登っていく。
時計を見ると11時を回っている。えーっ、6時間半以上も歩いているー。
してみると、いつのまにかジャンクションピークを越してしまって、この登りは神ノ又峰への取り付きまで来てしまっているのか。
この時点で、いつもと違う地図の縮尺と積み重なる疲れで感覚がマヒしてしまっていたようだ。
神ノ又峰頂上付近(実は県境ジャンクションピークJP)でひたすら三角点を探す。苔むした境界標はあるが、どうしても見つからない。
このままでは、横山岳までたどり着けない。
あきらめよう。
ということで、もと来たコースを戻り、あちこちJPを探す。
(あるわけがない。先ほど登ったところだったのだから。)
どんどん時間が過ぎる。あせり。
明日は仕事がある。ビバークするわけにはいかない。
えーい、ままよ、この辺りをJPと仮定して進んだれー。
案の定、急降下尾根。
鉢巻きトラバースを敢行しながら、勘考する。
うーん、おかしい。JPが消えてしまっている。どういうことか。
訝りながら、先ほど登った急こう配に再度取り付く。
コンパスを見て違和感を感じる。
神ノ又峰への登りなら北北西へ向かっているはずだが、西北西。
わかった、まさにこれこそJPそのものだったんだ。
なんと、2時間もの間、行ったり来たり、登ったり下ったり、鉢巻きしたり、かなりのエネルギーと時間のロスをしてしまった。
しかし、進むべきルートがはっきりしたため、自分でも気力が甦るのが分る。
13:35。鬼藪との戦いを考えると時間的にぎりぎり。
ヤブに絡め取られ、ビバークとなるか、闇下寸前の下山となるか。
背水の陣。やるしかない。
横山岳東峰付近から県境稜線までは、残雪期、無雪期ともに経験ある。
後者の際、最初横山から神ノ又峰へのピストンをするつもりが、あまりのヤブに恐れをなし、漕ぎ切った後は、猫、土蔵、土蔵谷への縦走に切り替えたほどだ。
あの時は、夏真っ盛りで、笹も灌木類も元気いっぱいだったから音をあげた。
しかし、この季節なら…と思ったが、この激藪ルートは雪がある時以外は鬼となる。
文字通り、2時間45分にわたる死闘の末、16:20東峰に立つ。 県境から土蔵、猫、JP、横山への稜線を見ながら、12時間近くの戦いに感慨ひとしお。
年甲斐もなく、何をたわけたことを、と若干の恥ずかしさを感じながらも、一方で、まだ、やれるじゃん、若干の自信を感じながら山を下ったのでありました。
カッチャン
追伸
下りの金居原ルートは、はじめて使いましたが、いいですよ。上の方はブナが、下の方は、楓、ナラの木かな?などの自然林が迎えてくれる癒しのルートでした。
地元の方によるコース整備などのお力添えが温かく感じられた。
また、最後国道歩きをしていた時、千葉からの登山者(定年退職後、各地の山を渡り歩いていらっしゃるとのこと)が、さりげなく駐車地まで乗せていっていただけたことも有難かった。
タイトルは「迷夫感動を味わう」だったかもしれない。
石橋をたたいて渡る山行が続いている。