【鈴鹿】ノタノ坂から三筋の滝往復
Posted: 2012年3月10日(土) 08:13
パスかなと思ったけど、一応書いたんでUPします。
【日 付】2012年3月3日(土)
【山 域】鈴鹿茶屋川上流
【メンバー】あきたぬき
【天 候】晴れ
【コース】小又谷出合駐車地6:40-峠7:35-茨川名大小屋8:25-蛇谷出合9:35-善右ェ門出合10:15-三筋の滝10:20/11:30-善右ェ門谷出合11:40-蛇谷出合12:20-茨川13:25-峠14:30-駐車地15:10
一時は年間25回も登ってはうろうろしていた御池岳、藤原岳。やぱり気になって出かけてきた。
ここまで見つからないとなると、単なる滑落などではなく、道迷いでとんでもないところに入ってそこで不慮の事故にあったのではと思う。
GPSは電池切れ、磁石も持ってなかったと予測した。そうなると視界がない場合、低いところ低いところに降りて行ったのではないだろうか。この場合、テーブルランドが起点なら、アザミ谷か真ノ谷に吸い込まれていく可能性が高い。捜索済地図でアザミ谷は既に捜索済であった。真ノ谷は13日の捜索でトレースがないのを確認とあったが、トレースが確認できるのであればもうとっくに見つかってないとおかしいはず。新雪でトレースが判らなかった可能性もあると思い、滋賀県側から茨川に入り、真ノ谷を遡行してみることにした。
今は色々な閲覧者がおられるようなので結論だけ先に書いておく。登山口から三筋の滝まで往復してきた。本当は土倉谷左岸尾根(通称亀尾)を登り、東のボタンブチ下の斜面を確認したかったのだが体力的に許されず、三筋の滝上までを往復したのみで実質捜索領域にほとんど足を踏み入れることさえ出来なかった。面目ないことでお詫びしておく。
先にも報告したとおり、遭難者の手がかりはまったく得られなかった。
以下駄文ですので、興味のある人だけ読んでください。
今回は弱気なので装備は色々準備した。ピッケル、10本爪アイゼン、ワカン、30mロープ、エイト管、スワミベルト、GPS、地形図1/2.5万、地形図拡大1/1.25万、GPS、方位磁石(予備も含め×2)、ヘッドライト、予備の電池に非常食のキットカット一袋。しかし、ツェルトが引越で見当たらないのが今頃発覚し不安だ。(先日の霊仙の時にないのに気づいていたのだが)
宮指路さんの情報通り、小又谷出合の駐車地まで除雪されていた。駐車地には車が2台と除雪用のホイルローダーが1台。車は登山者ではなく、解禁日の渓流釣だろう。 思うところがあり珍しく登山届けを書いてきたのでポストに投函する。小又谷林道には先週の宮指路さんのトレースが残っている。林道の渡渉地点は水流が多く、流されそうになりながら何とか渡る。ノタノ坂入り口から鉄橋を渡り、谷沿いの登山道を登る。尾根までは植林の中つまらない路だ。以前来たときここはヒルだらけであった。ここはトレースがある。T字尾根から土倉尾根の周回をする人がいるだろうから、ここまでのトレースは想定の範囲内である。一部いやらしいトラバあり、こんなところでも滑って落ちたら大怪我になるだろう。
峠から先はトレースなしかと思いきや、足跡が一組、誰か入っているようだ。乗り越しから僅かな箇所で2箇所ほど崩壊地あり。ここは滑落するとはるか下まですべり落ちてしまう。パーティーならロープを出したいところだ。ピッケルを刺しながら慎重に進む。
ノタノ坂も一応ガイドにも載っている登山道ではあるが鈴鹿にはこのような場所はいたるところに存在する。改めて登山の危険性を感じる。
危険箇所はこの2箇所のみでそこから先は自然林の二次林で素晴らしい雰囲気の道となる。春の陽気の中、小鳥たちの囀りがこだまする。頭陀ヶ平、天狗岩、展望丘と続く展望は一級の眺めである。銚子岳、静ヶ岳は雲の中、御池方面は尾根に隠れて見る事ができない。茨川に降りる直前には対岸の尾根に天狗のブナが見えた。 茨川に着くとまさかとは思うが、まず、名大小屋の中を確認してみた。入り口は外開きなので雪が邪魔で開きにくい。一人分の隙間から何とか中に入ってみる。暫くは使用された気配がない。ノートも11月の記載が最後であった。
小屋前にはアメダスの雨量計がある。私が遭難者なら雨量計を使ってモールス信号でSOSを送るかなあと考えたりする。 小屋を出て上流に向かう。茶屋川沿いには二組の足跡。一組は登りで一組は降りだろうか。たぶん別人だと思うがどうだろう。
茶屋川は雪解けのため増水気味で、今まで来た中では一番水量が多いと思う。これまで、青川でも愛知川でも大概は飛び石ジャンプでクリアしてきたが今回はかなり厳しい。飛び石も限界がある。仕方無しに巻きに入るが今度は腐れ雪踏み抜きの恐怖が待っている。川原を歩くと上の台地が歩きやすそうに見え、台地を歩くと川原が歩きやすそうに見える。直ぐに渡渉になるのでワカンを履くわけにも行かない。そうして上がったり下りたりを繰り返し激しく消耗する。少々冷たくても沢靴とネオプレーン靴下を持ってくるべきであった。それとも渡渉用に登山靴に装着できる簡易高下駄などあれば便利なのにと思う。
ようやく蛇谷出合。ここは以前山日和さんが指摘していた通り本流が分かれてしまっている。自分が前回来たときには気が付かなかったがどうだったのであろうか。
更に渡渉とへつりを長々と繰り返すと善右ェ門谷に出合う。この谷は藤原岳からの下山時に間違って迷い込む可能性があると思う。私は一度、・893の北尾根を間違って下ってしまったことがある。この時、尾根を下りてからこの出合まで危険箇所はなかったが、上部はやはりそれなりに厳しい場所もあるであろう。
渡渉の繰り返しはとにかく大変ではあるが、青空と春を迎えた小川の流れは本当に美しいと思う。見上げれば天狗岩が覆いかぶさってくるようだ。 善右出合から僅かで三筋の滝に到着した。ここでお握りを一つ食す。ここまでで左足が完全に浸水してしまっている。靴を脱いで靴下を絞るとボタボタと水が流れた。足を拭き予備の靴下を履く、靴中の水もタオルで出来るだけ吸い取る。
三筋滝の巻きは右岸の残置ロープを頼るしかないがロープの取り付きまでは上から落ちてきた雪の上を登らなければならない。ずぶずぶと何度も踏み抜きながらも何とかロープに取り付くも、今度は足元ズルズルで簡単ではない。何とか登りきるもヘロヘロになってしまった。
今日の行程は亀尾から東のボタンブチの斜面を観察しつつテーブルまでのつもりであったが(ちゃんと登山届けにも書いてきた)、このままではとても奥の平まで登りきる自信がない。予定にはなかったが、地図をみて三筋滝上の・944の尾根を登ることにした。
しかしこの尾根取り付きは結構な急斜面である。数年前なら難なく登ったであろうが今はそうはいかない。僅かに登ったところで太ももがプルプルと震えてきた。立ち木をつかむ握力もたよりない。こんな所で滑落でもしたらえらいことだと思うと今度は心臓までバクバクしてくる。こりゃあかんわと思うがここまで散々苦労した茶屋川を戻りたくない。でもここで、緑水さんの警告「退路は確保せよ!来た道は戻れるのだから!」が頭に響いた。
この斜面を降りるのも難儀だが、今日はロープとエイト管を持ってきてるのでこれを使って慎重に谷に降りる。ついでに三筋滝の巻きも自分のロープを使って降りた。
ここで一息、さっきまでバクバクしていた心臓も落ち着いた。ここでおにぎりをもう一つ食す。 帰り道、昼からは気温も上がり更に雪はグシュグシュで靴中はビショビショである。こうなったら出来るだけ水際の雪のないところを進み、岩場はへつり、渡渉は浅瀬を駆け抜けるのみだ。一気に茨川まで下り、喘ぎながらノタノ坂を登った。峠からは新しい降りの足跡が一組。こんな時間にこのコースでもう下山しているのはてっきりTWさんかと思ったがどうやら違っていたようだ。どうりで天気がよいはず。
帰りは新しいトンネルを見学し、ガソリンを補充して帰途につきました。
あきたぬき
【日 付】2012年3月3日(土)
【山 域】鈴鹿茶屋川上流
【メンバー】あきたぬき
【天 候】晴れ
【コース】小又谷出合駐車地6:40-峠7:35-茨川名大小屋8:25-蛇谷出合9:35-善右ェ門出合10:15-三筋の滝10:20/11:30-善右ェ門谷出合11:40-蛇谷出合12:20-茨川13:25-峠14:30-駐車地15:10
一時は年間25回も登ってはうろうろしていた御池岳、藤原岳。やぱり気になって出かけてきた。
ここまで見つからないとなると、単なる滑落などではなく、道迷いでとんでもないところに入ってそこで不慮の事故にあったのではと思う。
GPSは電池切れ、磁石も持ってなかったと予測した。そうなると視界がない場合、低いところ低いところに降りて行ったのではないだろうか。この場合、テーブルランドが起点なら、アザミ谷か真ノ谷に吸い込まれていく可能性が高い。捜索済地図でアザミ谷は既に捜索済であった。真ノ谷は13日の捜索でトレースがないのを確認とあったが、トレースが確認できるのであればもうとっくに見つかってないとおかしいはず。新雪でトレースが判らなかった可能性もあると思い、滋賀県側から茨川に入り、真ノ谷を遡行してみることにした。
今は色々な閲覧者がおられるようなので結論だけ先に書いておく。登山口から三筋の滝まで往復してきた。本当は土倉谷左岸尾根(通称亀尾)を登り、東のボタンブチ下の斜面を確認したかったのだが体力的に許されず、三筋の滝上までを往復したのみで実質捜索領域にほとんど足を踏み入れることさえ出来なかった。面目ないことでお詫びしておく。
先にも報告したとおり、遭難者の手がかりはまったく得られなかった。
以下駄文ですので、興味のある人だけ読んでください。
今回は弱気なので装備は色々準備した。ピッケル、10本爪アイゼン、ワカン、30mロープ、エイト管、スワミベルト、GPS、地形図1/2.5万、地形図拡大1/1.25万、GPS、方位磁石(予備も含め×2)、ヘッドライト、予備の電池に非常食のキットカット一袋。しかし、ツェルトが引越で見当たらないのが今頃発覚し不安だ。(先日の霊仙の時にないのに気づいていたのだが)
宮指路さんの情報通り、小又谷出合の駐車地まで除雪されていた。駐車地には車が2台と除雪用のホイルローダーが1台。車は登山者ではなく、解禁日の渓流釣だろう。 思うところがあり珍しく登山届けを書いてきたのでポストに投函する。小又谷林道には先週の宮指路さんのトレースが残っている。林道の渡渉地点は水流が多く、流されそうになりながら何とか渡る。ノタノ坂入り口から鉄橋を渡り、谷沿いの登山道を登る。尾根までは植林の中つまらない路だ。以前来たときここはヒルだらけであった。ここはトレースがある。T字尾根から土倉尾根の周回をする人がいるだろうから、ここまでのトレースは想定の範囲内である。一部いやらしいトラバあり、こんなところでも滑って落ちたら大怪我になるだろう。
峠から先はトレースなしかと思いきや、足跡が一組、誰か入っているようだ。乗り越しから僅かな箇所で2箇所ほど崩壊地あり。ここは滑落するとはるか下まですべり落ちてしまう。パーティーならロープを出したいところだ。ピッケルを刺しながら慎重に進む。
ノタノ坂も一応ガイドにも載っている登山道ではあるが鈴鹿にはこのような場所はいたるところに存在する。改めて登山の危険性を感じる。
危険箇所はこの2箇所のみでそこから先は自然林の二次林で素晴らしい雰囲気の道となる。春の陽気の中、小鳥たちの囀りがこだまする。頭陀ヶ平、天狗岩、展望丘と続く展望は一級の眺めである。銚子岳、静ヶ岳は雲の中、御池方面は尾根に隠れて見る事ができない。茨川に降りる直前には対岸の尾根に天狗のブナが見えた。 茨川に着くとまさかとは思うが、まず、名大小屋の中を確認してみた。入り口は外開きなので雪が邪魔で開きにくい。一人分の隙間から何とか中に入ってみる。暫くは使用された気配がない。ノートも11月の記載が最後であった。
小屋前にはアメダスの雨量計がある。私が遭難者なら雨量計を使ってモールス信号でSOSを送るかなあと考えたりする。 小屋を出て上流に向かう。茶屋川沿いには二組の足跡。一組は登りで一組は降りだろうか。たぶん別人だと思うがどうだろう。
茶屋川は雪解けのため増水気味で、今まで来た中では一番水量が多いと思う。これまで、青川でも愛知川でも大概は飛び石ジャンプでクリアしてきたが今回はかなり厳しい。飛び石も限界がある。仕方無しに巻きに入るが今度は腐れ雪踏み抜きの恐怖が待っている。川原を歩くと上の台地が歩きやすそうに見え、台地を歩くと川原が歩きやすそうに見える。直ぐに渡渉になるのでワカンを履くわけにも行かない。そうして上がったり下りたりを繰り返し激しく消耗する。少々冷たくても沢靴とネオプレーン靴下を持ってくるべきであった。それとも渡渉用に登山靴に装着できる簡易高下駄などあれば便利なのにと思う。
ようやく蛇谷出合。ここは以前山日和さんが指摘していた通り本流が分かれてしまっている。自分が前回来たときには気が付かなかったがどうだったのであろうか。
更に渡渉とへつりを長々と繰り返すと善右ェ門谷に出合う。この谷は藤原岳からの下山時に間違って迷い込む可能性があると思う。私は一度、・893の北尾根を間違って下ってしまったことがある。この時、尾根を下りてからこの出合まで危険箇所はなかったが、上部はやはりそれなりに厳しい場所もあるであろう。
渡渉の繰り返しはとにかく大変ではあるが、青空と春を迎えた小川の流れは本当に美しいと思う。見上げれば天狗岩が覆いかぶさってくるようだ。 善右出合から僅かで三筋の滝に到着した。ここでお握りを一つ食す。ここまでで左足が完全に浸水してしまっている。靴を脱いで靴下を絞るとボタボタと水が流れた。足を拭き予備の靴下を履く、靴中の水もタオルで出来るだけ吸い取る。
三筋滝の巻きは右岸の残置ロープを頼るしかないがロープの取り付きまでは上から落ちてきた雪の上を登らなければならない。ずぶずぶと何度も踏み抜きながらも何とかロープに取り付くも、今度は足元ズルズルで簡単ではない。何とか登りきるもヘロヘロになってしまった。
今日の行程は亀尾から東のボタンブチの斜面を観察しつつテーブルまでのつもりであったが(ちゃんと登山届けにも書いてきた)、このままではとても奥の平まで登りきる自信がない。予定にはなかったが、地図をみて三筋滝上の・944の尾根を登ることにした。
しかしこの尾根取り付きは結構な急斜面である。数年前なら難なく登ったであろうが今はそうはいかない。僅かに登ったところで太ももがプルプルと震えてきた。立ち木をつかむ握力もたよりない。こんな所で滑落でもしたらえらいことだと思うと今度は心臓までバクバクしてくる。こりゃあかんわと思うがここまで散々苦労した茶屋川を戻りたくない。でもここで、緑水さんの警告「退路は確保せよ!来た道は戻れるのだから!」が頭に響いた。
この斜面を降りるのも難儀だが、今日はロープとエイト管を持ってきてるのでこれを使って慎重に谷に降りる。ついでに三筋滝の巻きも自分のロープを使って降りた。
ここで一息、さっきまでバクバクしていた心臓も落ち着いた。ここでおにぎりをもう一つ食す。 帰り道、昼からは気温も上がり更に雪はグシュグシュで靴中はビショビショである。こうなったら出来るだけ水際の雪のないところを進み、岩場はへつり、渡渉は浅瀬を駆け抜けるのみだ。一気に茨川まで下り、喘ぎながらノタノ坂を登った。峠からは新しい降りの足跡が一組。こんな時間にこのコースでもう下山しているのはてっきりTWさんかと思ったがどうやら違っていたようだ。どうりで天気がよいはず。
帰りは新しいトンネルを見学し、ガソリンを補充して帰途につきました。
あきたぬき