【奥美濃】スノー衆パート3 なぜか土蔵岳から大ダワ
Posted: 2012年2月27日(月) 21:38
【日 付】2012年2月26日(日)
【山 域】奥美濃 土蔵岳・大ダワ
【天 候】小雪一時曇り
【メンバー】柳川洞吹、バーチャリ、わりばし、落第忍者、kasaya、クロオ、グー、たんぽぽ、山日和(敬称略)
【コース】八草トンネル東口8:40---10:20 P885m---11:15土蔵岳---11:30ランチ場12:45---13:30大ダワ---15:40駐車地
南条のサービスエリアで朝を迎えた。外へ出た洞吹さんが「雨降ってるで」と言う。
この時間帯の雨か雪は織り込み済みだ。しかし思ったより風も強くよろしくない雰囲気である。念のため携帯でピンポイ
ント予報を見てみると一日雪というご託宣。グーさん、バーチャリさん、kasayaさん、クロオさんの前泊組ととりあえず集合
場所の今庄サイクリングターミナルへ向かう。
駐車場で全員顔を揃えて善後策を練ろうとするが、ミゾレ模様に風まで吹いて寒い。グーさんがサイクリングターミナルの
土間を借りようと交渉に行きOKの返事が来た。土間で話し始めたところで親切な管理人さんが「中へ上がって」とソファー
のあるロビーへ招き入れてくれ、「よかったらテレビも見て」とスイッチを入れてくれた。
福井の人はやさしいのだ。おかげで暖かい室内でくつろぎながら検討することができた。
上谷山へ向かう天気でないことは衆目の一致するところ。代替案として近在の低山、しかもゆっくりランチができる東屋
付きの山があるかということで、いろいろと候補を挙げるもイマイチだ。
そこで北陸がダメなら滋賀県へ戻って考えるかと提案、賎ヶ岳のパーキングまで戻って再度集合となった。
車中いろいろと考えをめぐらせながらパーキングに着くと、状況は南条とは雲泥の差。晴れは望めないにせよ十分であ
る。思案の結果、土蔵岳から大ダワの周回ルートに決定する。私と洞吹さん以外は全員未踏の山だから悪くはない選択
だろう。
木ノ本から八草トンネルへ向かうと空模様が怪しくなってきた。もっと平野部に近い山にすればよかったかと後悔するが
もう遅い。トンネルを抜けても状況は変わらず、小雪の舞う中を出発。
たんぽぽさん自慢のバンビちゃんは初お目見えで、みんなの注目を浴びていた。biwacoさんのラスカル君との競演が楽
しみだ。
国道を少し下ったところからスノーシューを履いて尾根に取り付く。
2年前もここから上がったがあの時は軟雪のラッセルでかなり苦労させられた。今日は比較的締まっているもののなかな
か苦しい登りだ。グーさん、kasayaさんと交代しながら尾根に乗った。こころからは土蔵と大ダワの間の尾根がよく見える。
雪がちらついてはいるが展望が皆無というわけではないのが救いである。
[attachment=4]P1050455_1_1.JPG[/attachment]
尾根上はスノーシューがほとんど沈むこともない快適な雪質だった。スノー衆パート2とはえらい違いのいいペースでぐい
ぐいと進んで行く。今日はわりばしさんがパワーを発揮する場面がなさそうだ。
882mピークで「あれが土蔵の山頂ですよ」と指す。「遠いなあ」「たいしたことないですよ」と話しながら植林を抜けると、
いよいよ待望のブナ林登場である。ブナ好きのバーチャリさんはニコニコ顔だ。
左手から雪尾根が近付いてきた。江美国境稜線である。その合流点を挟んだ三菱マーク状の一帯が、この付近の樹林
の白眉と言えるだろう。合流点から先は小さな谷が入り組んだ地形に積もった夥しい雪が微妙な起伏を形作り、見事なブ
ナの雪台地となっている。
ここはもう山頂直下。クロオさんがスノーシューのフレームを効かせて先行、あっという間に山頂に立った。
[attachment=3]P1050497_1_1.JPG[/attachment]
人がいることを予想もしていなかった山頂には、川上から大ダワ経由で上がってきた6人パーティーが記念撮影中だった。
人に会わないスノー衆ではめったにない機会なのでシャッターを押してもらう。
しかし今年も雪が多い。いつもははるか手の届かない高みにある山名標識が目の高さにあるのだ。大雪の去年は正月
に来たので、ドカッと積もる前だった。5回目の土蔵岳だが、こんなに間近に標識を見たのは初めてである。
晴れていれば真正面に金糞岳がドーンと見える好展望の山頂だが、残念ながら今日は何も見えない。
[attachment=2]P1050513_1_1.JPG[/attachment]
山頂も風があるので早々に移動開始。大ダワ方面の適当な場所を探そう。
ここから大ダワまでの稜線は樹林の山上台地が続き、風さえなければランチ場には事欠かないところである。しかし風
の通らないところはほとんどなく、南側斜面に少し突き出た小尾根状の場所にスノーテーブルを設営した。
パート2までのツボ足で踏みつければいくらでも掘れる雪と違い、スコップ無しでは歯が立たない雪質だ。その分快適な
雪上歩行と引き換えなのだが。
ランチの間も小雪はやむことがなかったが、みんな雪まみれになりながらもランチを楽しんでいる。これもパーティー登山
の良さだろう。落第忍者さんが毎回披露してくれる新兵器もすっかり楽しみのひとつになったようだ。わりばしさんがすか
さず突っ込みを入れる。もしひとりだったら今頃温泉に浸かっているに違いない。
ここまで快調に来たので大ダワへ向かう。右手の東側斜面は凄まじいばかりの雪堤となっいる。その高さは4~5mは
あるだろうか。雪庇は先週の高い気温と雨で落ちたようで、小さいものが残っているだけだった。
[attachment=1]P1050538_1_1.JPG[/attachment]
このあたりはブナの純林ではなくナラ系の木との混生林が多いが、そのたたずまいは十分に魅力的で、樹林を縫ってトレ
ースを延ばして行くのは気持ちがいい。
下降予定の上原谷左岸尾根の分岐を過ぎてしばらくで大ダワの山頂に到着した。山頂と言われればそうかもしれない
といった風情の平凡な山頂である。まわりはほとんど高さの変わらない広大な雪原が広がり、たまたまここに三角点があ
るからというだけの山頂だ。
晴れていればこの山上台地を自由に歩き回って、大ダワの魅力を存分に味わいたいところであるが、この天気では仕方
がない。それでも薄っすらと下界が見え、川上の集落付近と湧谷山、金糞岳北尾根の下部は視認できる。ここでも記念
撮影をして下山にかかる。
勢い余って下降点を通り過ぎてしまった。洞吹さんから「行き過ぎてるで」と声が掛かったらしいが間隔が開き過ぎてわ
からなかった。往路で「これが目印の木です」と説明していたのに情けない話である。
[attachment=0]パノラマ 1_1_1.JPG[/attachment]
上原谷左岸尾根の上部はブナ林の続く楽しい尾根だ。展望も良く、今朝登ってきた右岸尾根も一望できる。やっと雪もや
んで少し明るくなってきた。
これだけ雪が多いと楽なもので、これまではスノーシューを履いたままでは難儀した急斜面も全員履いたままでクリアー
することができ、事前の脅しは幻と消えてしまった。
シリセードを試みるも、これだけ急なのに意外に滑らず2本足で麓の一面真っ白な畑に着地。グーさんは最後まで抵抗して
いたが、滑っているのかもがいているのかわからなかった。
一昨年に続いてまたもや上谷山には縁がなかった。しかしモチベーションが上がらない天気の中、雪質に恵まれ土蔵岳
から大ダワの周回ができたのは良しとすべきだろう。
終日小雪の舞う中でも奥美濃の雪山を楽しむことができた仲間に感謝。お疲れさまでした。
また、直前になって諸事情で参加できなかった皆さん。次回(いつのことやらわかりませんが)はぜひよろしくです。
山日和
【山 域】奥美濃 土蔵岳・大ダワ
【天 候】小雪一時曇り
【メンバー】柳川洞吹、バーチャリ、わりばし、落第忍者、kasaya、クロオ、グー、たんぽぽ、山日和(敬称略)
【コース】八草トンネル東口8:40---10:20 P885m---11:15土蔵岳---11:30ランチ場12:45---13:30大ダワ---15:40駐車地
南条のサービスエリアで朝を迎えた。外へ出た洞吹さんが「雨降ってるで」と言う。
この時間帯の雨か雪は織り込み済みだ。しかし思ったより風も強くよろしくない雰囲気である。念のため携帯でピンポイ
ント予報を見てみると一日雪というご託宣。グーさん、バーチャリさん、kasayaさん、クロオさんの前泊組ととりあえず集合
場所の今庄サイクリングターミナルへ向かう。
駐車場で全員顔を揃えて善後策を練ろうとするが、ミゾレ模様に風まで吹いて寒い。グーさんがサイクリングターミナルの
土間を借りようと交渉に行きOKの返事が来た。土間で話し始めたところで親切な管理人さんが「中へ上がって」とソファー
のあるロビーへ招き入れてくれ、「よかったらテレビも見て」とスイッチを入れてくれた。
福井の人はやさしいのだ。おかげで暖かい室内でくつろぎながら検討することができた。
上谷山へ向かう天気でないことは衆目の一致するところ。代替案として近在の低山、しかもゆっくりランチができる東屋
付きの山があるかということで、いろいろと候補を挙げるもイマイチだ。
そこで北陸がダメなら滋賀県へ戻って考えるかと提案、賎ヶ岳のパーキングまで戻って再度集合となった。
車中いろいろと考えをめぐらせながらパーキングに着くと、状況は南条とは雲泥の差。晴れは望めないにせよ十分であ
る。思案の結果、土蔵岳から大ダワの周回ルートに決定する。私と洞吹さん以外は全員未踏の山だから悪くはない選択
だろう。
木ノ本から八草トンネルへ向かうと空模様が怪しくなってきた。もっと平野部に近い山にすればよかったかと後悔するが
もう遅い。トンネルを抜けても状況は変わらず、小雪の舞う中を出発。
たんぽぽさん自慢のバンビちゃんは初お目見えで、みんなの注目を浴びていた。biwacoさんのラスカル君との競演が楽
しみだ。
国道を少し下ったところからスノーシューを履いて尾根に取り付く。
2年前もここから上がったがあの時は軟雪のラッセルでかなり苦労させられた。今日は比較的締まっているもののなかな
か苦しい登りだ。グーさん、kasayaさんと交代しながら尾根に乗った。こころからは土蔵と大ダワの間の尾根がよく見える。
雪がちらついてはいるが展望が皆無というわけではないのが救いである。
[attachment=4]P1050455_1_1.JPG[/attachment]
尾根上はスノーシューがほとんど沈むこともない快適な雪質だった。スノー衆パート2とはえらい違いのいいペースでぐい
ぐいと進んで行く。今日はわりばしさんがパワーを発揮する場面がなさそうだ。
882mピークで「あれが土蔵の山頂ですよ」と指す。「遠いなあ」「たいしたことないですよ」と話しながら植林を抜けると、
いよいよ待望のブナ林登場である。ブナ好きのバーチャリさんはニコニコ顔だ。
左手から雪尾根が近付いてきた。江美国境稜線である。その合流点を挟んだ三菱マーク状の一帯が、この付近の樹林
の白眉と言えるだろう。合流点から先は小さな谷が入り組んだ地形に積もった夥しい雪が微妙な起伏を形作り、見事なブ
ナの雪台地となっている。
ここはもう山頂直下。クロオさんがスノーシューのフレームを効かせて先行、あっという間に山頂に立った。
[attachment=3]P1050497_1_1.JPG[/attachment]
人がいることを予想もしていなかった山頂には、川上から大ダワ経由で上がってきた6人パーティーが記念撮影中だった。
人に会わないスノー衆ではめったにない機会なのでシャッターを押してもらう。
しかし今年も雪が多い。いつもははるか手の届かない高みにある山名標識が目の高さにあるのだ。大雪の去年は正月
に来たので、ドカッと積もる前だった。5回目の土蔵岳だが、こんなに間近に標識を見たのは初めてである。
晴れていれば真正面に金糞岳がドーンと見える好展望の山頂だが、残念ながら今日は何も見えない。
[attachment=2]P1050513_1_1.JPG[/attachment]
山頂も風があるので早々に移動開始。大ダワ方面の適当な場所を探そう。
ここから大ダワまでの稜線は樹林の山上台地が続き、風さえなければランチ場には事欠かないところである。しかし風
の通らないところはほとんどなく、南側斜面に少し突き出た小尾根状の場所にスノーテーブルを設営した。
パート2までのツボ足で踏みつければいくらでも掘れる雪と違い、スコップ無しでは歯が立たない雪質だ。その分快適な
雪上歩行と引き換えなのだが。
ランチの間も小雪はやむことがなかったが、みんな雪まみれになりながらもランチを楽しんでいる。これもパーティー登山
の良さだろう。落第忍者さんが毎回披露してくれる新兵器もすっかり楽しみのひとつになったようだ。わりばしさんがすか
さず突っ込みを入れる。もしひとりだったら今頃温泉に浸かっているに違いない。
ここまで快調に来たので大ダワへ向かう。右手の東側斜面は凄まじいばかりの雪堤となっいる。その高さは4~5mは
あるだろうか。雪庇は先週の高い気温と雨で落ちたようで、小さいものが残っているだけだった。
[attachment=1]P1050538_1_1.JPG[/attachment]
このあたりはブナの純林ではなくナラ系の木との混生林が多いが、そのたたずまいは十分に魅力的で、樹林を縫ってトレ
ースを延ばして行くのは気持ちがいい。
下降予定の上原谷左岸尾根の分岐を過ぎてしばらくで大ダワの山頂に到着した。山頂と言われればそうかもしれない
といった風情の平凡な山頂である。まわりはほとんど高さの変わらない広大な雪原が広がり、たまたまここに三角点があ
るからというだけの山頂だ。
晴れていればこの山上台地を自由に歩き回って、大ダワの魅力を存分に味わいたいところであるが、この天気では仕方
がない。それでも薄っすらと下界が見え、川上の集落付近と湧谷山、金糞岳北尾根の下部は視認できる。ここでも記念
撮影をして下山にかかる。
勢い余って下降点を通り過ぎてしまった。洞吹さんから「行き過ぎてるで」と声が掛かったらしいが間隔が開き過ぎてわ
からなかった。往路で「これが目印の木です」と説明していたのに情けない話である。
[attachment=0]パノラマ 1_1_1.JPG[/attachment]
上原谷左岸尾根の上部はブナ林の続く楽しい尾根だ。展望も良く、今朝登ってきた右岸尾根も一望できる。やっと雪もや
んで少し明るくなってきた。
これだけ雪が多いと楽なもので、これまではスノーシューを履いたままでは難儀した急斜面も全員履いたままでクリアー
することができ、事前の脅しは幻と消えてしまった。
シリセードを試みるも、これだけ急なのに意外に滑らず2本足で麓の一面真っ白な畑に着地。グーさんは最後まで抵抗して
いたが、滑っているのかもがいているのかわからなかった。
一昨年に続いてまたもや上谷山には縁がなかった。しかしモチベーションが上がらない天気の中、雪質に恵まれ土蔵岳
から大ダワの周回ができたのは良しとすべきだろう。
終日小雪の舞う中でも奥美濃の雪山を楽しむことができた仲間に感謝。お疲れさまでした。
また、直前になって諸事情で参加できなかった皆さん。次回(いつのことやらわかりませんが)はぜひよろしくです。
山日和