【鈴鹿】風雪の雨乞岳
Posted: 2012年2月12日(日) 21:54
【日 付】2012年2月12日(日)
【山 域】鈴鹿
【コース】朝明P6:44---8:57コクイ谷出合---11:54雨乞岳---12:27七人山12:57---15:45朝明P
【メンバー】単独+(TrailWalkerさんと宮指路さん)
週中ばの雨に週末の寒気、天気予報はバッチリで降水確率も10%。この日を逃してなるものかと勇んで出発した。朝明駐車場に着くと雪が降っている。そのうちに晴れるだろうと準備をしていると、どこかで見かけた車が近づいてきた。TrailWalkerさんだ。TWさんとは山で偶然に会うこと何度かあった。ヤブコギのメンバーで初めて会ったのもTWさんだった。イブネ狙いのようだ。「私は雨乞からだけど一緒に行きますか」と誘うと「時間の縛りがあって迷惑をかけるといけないから」と辞退された。ヤブコギのメンバーらしいなと思った。もたれかかる訳でもなく、突き放す訳でもない大人としての微妙な距離感がヤブコギにはある。山仲間としての信頼があるからだろうが、この距離感が保てる集団というのは有るようでなかなか無い。
根の平峠に向かう、新しい登山道が整備され依然より川を渡る回数は減ったようだ。雪は相変わらず降り続くが前日の登山者のトレースを追っていく。峠に着くと若者が追い付いてきた。二人して滋賀県側を見ると、ガスにつつまれ山肌さえ見えない。若者はイブネを目指しタケ谷道を、私はコクイ谷の出合を指し千種街道に向かった。神杉を過ぎサワグルミのツインタワーのあたりでTWさんが追い付いてきた。高晶からイブネを狙おうとしたようだが、天候が良くないので御在所に目的地を変更したようだ。TWさんとは上水晶谷左岸尾根の取りつき地点で別れる。
コクイ谷出合に到着したが、あいかわらず雪は降り続く。昨年のこの時期にあった神崎川を渡る橋は無くなっていたが、水量がさほどでもなかったので石をひろって渡れた。前日のトレースも川を渡り七人山に向かっていた。ところが、北東尾根を上り始めるとトレースは消えていた。どうやらトレースを消すだけの雪が神崎川の左岸では降ったようだ。昨日から積もった雪の下はしまった雪になっていたので、つぼ足のまま上って行く。雪が降り続き、天候も回復しそうにない。テンションを下げながら上って行くとミズナラの大木が待っていた。こういった時の大木はなぜかうれしい。少し上りブナの木が多くなり始めたあたりでスノーシューをつける。東峰のあたりからはブナの木がたくさんあり良い雰囲気なのだが、ガスにつつまれ周りの山々は何も見えない。おまけに風が強い。
東雨乞岳の山肌すらわからない状態の中コンパスを頼りに進んでいく。しばらくして武平峠の分岐を過ぎ、東雨乞岳への上りが始まる。このあたりから雪も深くなりスノーシューが無いと進めない状態になってくる。鈴鹿でも滋賀県側の雪のつき方はやはり違う。雪におおわれた溝道の登山道を見ながら樹林帯を上って行く。時折、雪が強く吹き付けるものの順調に上って行く。ようやく東雨乞岳山頂が近づいて来たものの風が強くなる。山頂では、体ごと持っていかれそうな風が吹き荒れている。風を避けながら尾根を下りて行くが、方向がおかしい。GPSで確認すると山頂から南東に下りる尾根を下りようとしている。山頂での方向確認を怠った結果だ。強風の中、笹原の雪原に軌道修正。雨乞岳へ続く尾根に乗り東雨乞岳を離れると風が弱くなっていく。
この尾根も風が吹くようで、立派なエビの尻尾や樹氷がホワイトアウトの世界に浮かび上がる。雨乞岳の山頂が見えないまま最後の上りにかかる。山頂も風が強く、長居は無用だ、写真だけ撮って来た道をもどる。樹氷の写真を撮りながら下る。再び東雨乞に近づくと風が強く吹き付ける。山頂付近は地面のジャリが見えている。昨年のこの時期に雨乞に登った時に雨乞岳の笹は雪の下でまったく見えていないのに東雨乞だけ笹が出ていたのを思い出した。どうやら東雨乞は風が強く雪がつきにくいようだ。
東雨乞を下りかけると前方に人が歩いている。どこかで見た歩き方だと思い近づくと宮指路さんだった。東雨乞まで行って戻りかけたところだったようだ。ここからは一緒に下ることにした。あいかわらず雪は降ったりやんだりで、朝のトレースも消えていた。風を避け七人山の南側で昼食をとった。三重県側に青空が一瞬見えて、東雨乞の山肌が少し見えたが、再びガスにつつまれた。
結局、一日雨乞岳やイブネの山容を見ることなく終わってしまった。天気予報はどうなったんだろう。雪が常に舞っていた気がする。
とは言うものの風雪吹きすさぶ荒々しい雨乞岳の姿を見れたのは収穫だった。
【山 域】鈴鹿
【コース】朝明P6:44---8:57コクイ谷出合---11:54雨乞岳---12:27七人山12:57---15:45朝明P
【メンバー】単独+(TrailWalkerさんと宮指路さん)
週中ばの雨に週末の寒気、天気予報はバッチリで降水確率も10%。この日を逃してなるものかと勇んで出発した。朝明駐車場に着くと雪が降っている。そのうちに晴れるだろうと準備をしていると、どこかで見かけた車が近づいてきた。TrailWalkerさんだ。TWさんとは山で偶然に会うこと何度かあった。ヤブコギのメンバーで初めて会ったのもTWさんだった。イブネ狙いのようだ。「私は雨乞からだけど一緒に行きますか」と誘うと「時間の縛りがあって迷惑をかけるといけないから」と辞退された。ヤブコギのメンバーらしいなと思った。もたれかかる訳でもなく、突き放す訳でもない大人としての微妙な距離感がヤブコギにはある。山仲間としての信頼があるからだろうが、この距離感が保てる集団というのは有るようでなかなか無い。
根の平峠に向かう、新しい登山道が整備され依然より川を渡る回数は減ったようだ。雪は相変わらず降り続くが前日の登山者のトレースを追っていく。峠に着くと若者が追い付いてきた。二人して滋賀県側を見ると、ガスにつつまれ山肌さえ見えない。若者はイブネを目指しタケ谷道を、私はコクイ谷の出合を指し千種街道に向かった。神杉を過ぎサワグルミのツインタワーのあたりでTWさんが追い付いてきた。高晶からイブネを狙おうとしたようだが、天候が良くないので御在所に目的地を変更したようだ。TWさんとは上水晶谷左岸尾根の取りつき地点で別れる。
コクイ谷出合に到着したが、あいかわらず雪は降り続く。昨年のこの時期にあった神崎川を渡る橋は無くなっていたが、水量がさほどでもなかったので石をひろって渡れた。前日のトレースも川を渡り七人山に向かっていた。ところが、北東尾根を上り始めるとトレースは消えていた。どうやらトレースを消すだけの雪が神崎川の左岸では降ったようだ。昨日から積もった雪の下はしまった雪になっていたので、つぼ足のまま上って行く。雪が降り続き、天候も回復しそうにない。テンションを下げながら上って行くとミズナラの大木が待っていた。こういった時の大木はなぜかうれしい。少し上りブナの木が多くなり始めたあたりでスノーシューをつける。東峰のあたりからはブナの木がたくさんあり良い雰囲気なのだが、ガスにつつまれ周りの山々は何も見えない。おまけに風が強い。
東雨乞岳の山肌すらわからない状態の中コンパスを頼りに進んでいく。しばらくして武平峠の分岐を過ぎ、東雨乞岳への上りが始まる。このあたりから雪も深くなりスノーシューが無いと進めない状態になってくる。鈴鹿でも滋賀県側の雪のつき方はやはり違う。雪におおわれた溝道の登山道を見ながら樹林帯を上って行く。時折、雪が強く吹き付けるものの順調に上って行く。ようやく東雨乞岳山頂が近づいて来たものの風が強くなる。山頂では、体ごと持っていかれそうな風が吹き荒れている。風を避けながら尾根を下りて行くが、方向がおかしい。GPSで確認すると山頂から南東に下りる尾根を下りようとしている。山頂での方向確認を怠った結果だ。強風の中、笹原の雪原に軌道修正。雨乞岳へ続く尾根に乗り東雨乞岳を離れると風が弱くなっていく。
この尾根も風が吹くようで、立派なエビの尻尾や樹氷がホワイトアウトの世界に浮かび上がる。雨乞岳の山頂が見えないまま最後の上りにかかる。山頂も風が強く、長居は無用だ、写真だけ撮って来た道をもどる。樹氷の写真を撮りながら下る。再び東雨乞に近づくと風が強く吹き付ける。山頂付近は地面のジャリが見えている。昨年のこの時期に雨乞に登った時に雨乞岳の笹は雪の下でまったく見えていないのに東雨乞だけ笹が出ていたのを思い出した。どうやら東雨乞は風が強く雪がつきにくいようだ。
東雨乞を下りかけると前方に人が歩いている。どこかで見た歩き方だと思い近づくと宮指路さんだった。東雨乞まで行って戻りかけたところだったようだ。ここからは一緒に下ることにした。あいかわらず雪は降ったりやんだりで、朝のトレースも消えていた。風を避け七人山の南側で昼食をとった。三重県側に青空が一瞬見えて、東雨乞の山肌が少し見えたが、再びガスにつつまれた。
結局、一日雨乞岳やイブネの山容を見ることなく終わってしまった。天気予報はどうなったんだろう。雪が常に舞っていた気がする。
とは言うものの風雪吹きすさぶ荒々しい雨乞岳の姿を見れたのは収穫だった。