【滋賀】ブリザードの伊吹山に幸運の神はいた
Posted: 2012年1月29日(日) 22:04
【 日 付 】2012年 1月28日(土)
【 山 域 】滋賀・湖北
【メンバー】のぶりん・さなりん
【 天 候 】雪
【 ルート 】伊吹登山口(三之宮神社前)8:15~8:44 一合目~10:00 3合目トイレ10:15~10:55六合目避難小屋11:30~12:55覚心堂
~13:00山頂~14:30避難小屋~16:30伊吹登山口
午前4時30分。携帯の目覚ましメロディーが鳴った。起きる時間だよ。寝たの2時半だったから2時間しか寝られなかった。
眠いな。楽しい夢を見ていたように思うが目を覚ました瞬間に夢の内容は消えていた。
今日は山に行く。御池岳か伊吹山。お天気は良くないみたいだけど、日曜日は仕事なので今日しかないのだ。
高速、四日市インターで下りた頃から雨が降り出した。藤原簡易Pを過ぎて雨は止みそうにない、伊吹山に行こう。
黄金大橋を渡った頃から雨が雪に変わった。
国道365線は関ヶ原ICを過ぎた頃から路面が凍結気味、トラックが登り坂を慎重に進んでいる。ゆっくりなので後ろに続く車も当然ゆっくりと
進まなくてはならなくなる。フロントガラスに落ちる雪も多くなってきた。伊吹山に登れるのだろうかと、少し不安になる。 伊吹山登山口近くの三之宮神社に着いた。神社の前にはきれいなトイレもある。そのトイレの前の「堀哲旅館」の駐車場に車を駐車する。
ここは屋根のある駐車場で雪の心配をしなくてよい。登山口に近くて屋根のある駐車場なのに500円は安い。
旅館のおかみさんによると、ここ一週間こんな天気らしい、そして昨日から今日にかけて、どか雪が降ったということだ。
準備をして歩き出すと、雪は止んでいた。もう少しお天気が回復してくれるといいのだけど、それはあまり期待できないから、せめて雪だけでも
降らないで欲しいな。
登山口からスノーシューを装着する。杉の植林の中のジグザグの登山道を上がっていく。一合目まで約30分もかかってしまった。
伊吹高原荘があるが今日はお休み、いつも店先にいる犬もいなかった。景色はまっ白。広い雪原には壺足のトレースが一本付いていた。
スノーシューでふわふわの雪の上を歩くが、新雪で膝上まで沈む。雪中から足を抜くのも大変だ。スノーシューを外し、トレースをたどることにした。 前方にはスキーの板を担いだ2人、その前に2人が登っている。徐々に距離が近くなる。前の方が、「どうぞ」と言って道を空けてくれた。
申し訳ないので、抜かした後、一生懸命に歩く。そうしたらまた、前の人に追いついてしまった。道を空けてくれるので、「いいですよ。
そんなに速く歩けませんから。」と言うが。。。譲ってくれる。また一生懸命に歩く。やがて3合目のトイレに着いた。登山口から1時間45分かかった。
周囲の展望はないが、近くの木々には雪がたっぷりと積もり重そうに枝を垂れ下げている。世界最深積雪世界一のギネスに登録されている伊吹山だけのことはあるな。4合目手前で10人くらいが休んでいた。その前を通ったら、一人の男性が「ここからが大変ですよ~。」って話しかけてきた。
「そうですね、頑張ります。」と言って通過したが、後ろを振り返ると、丁度動き出したそのパーティーの列にのぶりんが入ってしまった。さなりんが先行するが、足が雪の中に膝の上まで沈むと抜け出しにくい。スノーシューを装着しようかと思ったけど、雪質も先ほどと変わってないし吹雪いてきているので止まるのも面倒だ。どうしたら上手く歩けるのだろう。そんな事を考えながら歩く。
それで分かったことは、ストックを使わずに左足を前に出したら、着地時間を短くして、すぐ右足を出す。そして沈む前に、左足を出す。そうすると身体の重みで沈む前に前に進むことが出来るんだ。ストックを使うと、踏み込んだ時の時間が長くなり、しっかりと着地してしまうからダメだと思う。そんな歩き方で歩いていて後ろを見ると誰もいない。やったぁ~!速く歩けたよ。この方法はこれからも使えるよ。少し前まで5mくらいしか空いてなかったのに誰も見えないし声も聞こえない。前方にも誰もいない。視界はなし。ホワイトアウトだ。まっ、いいか。6合目避難小屋はもうすぐだと思うから、先に行こう。風が粉雪を吹かしてトレースをなくそうとするが、しっかりみれば確認できる。もう少しだと思った避難小屋にたどり着かない。少しだけ不安になったが、しばらくして避難小屋が見えてきた。ホワイトアウトで時々見えなくなる。ひとりで歩いていると雪中耐寒訓練しているみたいだ。なんか強くなりそう~。今日会った登山者は男性ばかりだ。女性の登山者はこんなお天気だと登らないのかな。 避難小屋には単独男性がひとりいた。小牧から来られた方で八ヶ岳に行こうと思ったけど道中が大変そうなので止めて、伊吹山にしたそうだ。
「こんな天候ですが山頂まで行きますよね?」って尋ねると、「数人が上がったみたいなのでトレースがあると思う。だから行ってみます。」と言われた。「そうですよね。わたしも行きますから。気を付けていってらしゃい。」「じゃあ。」って言ってホワイトアウトの中、山頂に向かって消えていった。
お腹が空いてきたのでリュックからパンを出して食べる。食べている間にのぶりんが避難小屋を通過していってしまうといけないので、パンを持って外に出た。何も見えないよ~。「のぶり~ん」って呼んでみるけど応答なし。誰も上がってくる気配なし。携帯ならしても出ず。しばらく待つ。ホワイトアウトの中、少し視界がはっきりした瞬間があった。登山者の列が見えた。のぶりんも居た。でも数秒で視界はなくなった。さっきのパーティーをのぶりんがラッセルして上ってきた。パーティーのひとりがのぶりんに「お疲れ様、ありがとうございました。」と言っていた。良かった合流できた。
避難小屋からはスノーシューを装着して登ろう。少し先に出発した男性のトレースを追う。途中で3人の登山者がリタイアしていた。
吹雪きで山頂は見えず、雪の中をただ登るだけ。こんな思いしてなんで登るのだろうと思うのだけど、こんな状況で登ることに対して意欲が湧いてくる、絶対「ヤマトタケルノミコト」に会いに行くよ!目印もない雪の斜面をひたすら登ると、雪に埋もれたお花畑の看板が見えた。やった~!お花畑に着いたよ。山頂までもうすぐだ。冷たい強風の吹雪きで目も開けられないくらいだ、負けずに山頂目指して進む。覚心堂の前で単独男性に会う。
男性は可愛い動物の帽子を被っていた。「可愛い~。ちょっと写真撮らせて!」といい写真を撮らせてもらう。そしてヤマトタケルノミコト像に行く。 寒い~~フードから出た髪が凍ってきた。早々に引き上げる。下山しかけるとブリザードもおさまりかけてきた。上がってくる登山者も多くなってきた。
初めて女性登山者とすれ違う。下山は好きな所を下る。誰も歩いてないまっ白な雪の上をスノーシューで滑るように下る。わぁ~楽しいな。今日の一番の楽しい時間だ。気持ちいいな。吹雪きもなくなったし、でも、遠くの展望はない。一気に登山者が多くなった。
もうすぐ避難小屋というところで、のぶりんが何か言っている。「どうしたん?」と聞くと「カメラがない。落とした~。」と慌てている。
さなりんは即答した。「あきらめな。こんな雪の中じゃ見つからないよ。」それなのに、のぶりんは探しに行こうとする。
「また登るの~」て言っていたら、10mくらい離れたところにいた「男性が何か落としたの?」って聞いてきた。さなりんが「カメラです。」というと
上を指さして、「あのふたりがカメラ拾ったって言ってたよ。」「ほんと~ありがとう。」そして、その方達に向かって、さなりんは「カメラ拾ってくれました?」って叫んだ。そうしたら手を挙げて「今から行きます。」って。そして手渡されたカメラは見覚えのあるのぶりんのカメラだった。
良かった~無くなったのを気付いてから、数分で戻ってきた。神様ありがとう。本当にラッキーだった。最初に何か無くしたのか聞いてくれた人、
その人がいなかったらカメラは戻ってこなかったかも知れない。そして拾ってくれた方達が近くにいたこと、幸運の神様がカメラを届けてくれた。
拾ってくれた方は山頂近くですれ違ったカップルだった。
さなりんは「カメラありがとう。カメラと一緒に想い出もなくなってしまうとこだったよ。感謝です!」って言ったら、にっこり笑っていた。
そのカップルと途中まで一緒に降りた。避難小屋を過ぎると、天気はよくなり琵琶湖まで見えた。湖面がきらきらと光っていた。
もう2合目あたりに来た。他の登山者がボブスレーコースみたいになった道をシリセードで下りていく。さなりんもやってみるが滑らない。
何回も試すが滑らない、誰かさんに言われたけどシリ制動が係ってしまうのか?滑らないよ~。今回の登山で出た課題はシリセード、どうしたら上手く滑れるのか・・これから研究しなくっちゃ。
今日、仕事中外を見ると、青空のあるいいお天気、昨日のあのお天気はなんだったのだろうかねー。
☆さなりん☆(*^-^)
【 山 域 】滋賀・湖北
【メンバー】のぶりん・さなりん
【 天 候 】雪
【 ルート 】伊吹登山口(三之宮神社前)8:15~8:44 一合目~10:00 3合目トイレ10:15~10:55六合目避難小屋11:30~12:55覚心堂
~13:00山頂~14:30避難小屋~16:30伊吹登山口
午前4時30分。携帯の目覚ましメロディーが鳴った。起きる時間だよ。寝たの2時半だったから2時間しか寝られなかった。
眠いな。楽しい夢を見ていたように思うが目を覚ました瞬間に夢の内容は消えていた。
今日は山に行く。御池岳か伊吹山。お天気は良くないみたいだけど、日曜日は仕事なので今日しかないのだ。
高速、四日市インターで下りた頃から雨が降り出した。藤原簡易Pを過ぎて雨は止みそうにない、伊吹山に行こう。
黄金大橋を渡った頃から雨が雪に変わった。
国道365線は関ヶ原ICを過ぎた頃から路面が凍結気味、トラックが登り坂を慎重に進んでいる。ゆっくりなので後ろに続く車も当然ゆっくりと
進まなくてはならなくなる。フロントガラスに落ちる雪も多くなってきた。伊吹山に登れるのだろうかと、少し不安になる。 伊吹山登山口近くの三之宮神社に着いた。神社の前にはきれいなトイレもある。そのトイレの前の「堀哲旅館」の駐車場に車を駐車する。
ここは屋根のある駐車場で雪の心配をしなくてよい。登山口に近くて屋根のある駐車場なのに500円は安い。
旅館のおかみさんによると、ここ一週間こんな天気らしい、そして昨日から今日にかけて、どか雪が降ったということだ。
準備をして歩き出すと、雪は止んでいた。もう少しお天気が回復してくれるといいのだけど、それはあまり期待できないから、せめて雪だけでも
降らないで欲しいな。
登山口からスノーシューを装着する。杉の植林の中のジグザグの登山道を上がっていく。一合目まで約30分もかかってしまった。
伊吹高原荘があるが今日はお休み、いつも店先にいる犬もいなかった。景色はまっ白。広い雪原には壺足のトレースが一本付いていた。
スノーシューでふわふわの雪の上を歩くが、新雪で膝上まで沈む。雪中から足を抜くのも大変だ。スノーシューを外し、トレースをたどることにした。 前方にはスキーの板を担いだ2人、その前に2人が登っている。徐々に距離が近くなる。前の方が、「どうぞ」と言って道を空けてくれた。
申し訳ないので、抜かした後、一生懸命に歩く。そうしたらまた、前の人に追いついてしまった。道を空けてくれるので、「いいですよ。
そんなに速く歩けませんから。」と言うが。。。譲ってくれる。また一生懸命に歩く。やがて3合目のトイレに着いた。登山口から1時間45分かかった。
周囲の展望はないが、近くの木々には雪がたっぷりと積もり重そうに枝を垂れ下げている。世界最深積雪世界一のギネスに登録されている伊吹山だけのことはあるな。4合目手前で10人くらいが休んでいた。その前を通ったら、一人の男性が「ここからが大変ですよ~。」って話しかけてきた。
「そうですね、頑張ります。」と言って通過したが、後ろを振り返ると、丁度動き出したそのパーティーの列にのぶりんが入ってしまった。さなりんが先行するが、足が雪の中に膝の上まで沈むと抜け出しにくい。スノーシューを装着しようかと思ったけど、雪質も先ほどと変わってないし吹雪いてきているので止まるのも面倒だ。どうしたら上手く歩けるのだろう。そんな事を考えながら歩く。
それで分かったことは、ストックを使わずに左足を前に出したら、着地時間を短くして、すぐ右足を出す。そして沈む前に、左足を出す。そうすると身体の重みで沈む前に前に進むことが出来るんだ。ストックを使うと、踏み込んだ時の時間が長くなり、しっかりと着地してしまうからダメだと思う。そんな歩き方で歩いていて後ろを見ると誰もいない。やったぁ~!速く歩けたよ。この方法はこれからも使えるよ。少し前まで5mくらいしか空いてなかったのに誰も見えないし声も聞こえない。前方にも誰もいない。視界はなし。ホワイトアウトだ。まっ、いいか。6合目避難小屋はもうすぐだと思うから、先に行こう。風が粉雪を吹かしてトレースをなくそうとするが、しっかりみれば確認できる。もう少しだと思った避難小屋にたどり着かない。少しだけ不安になったが、しばらくして避難小屋が見えてきた。ホワイトアウトで時々見えなくなる。ひとりで歩いていると雪中耐寒訓練しているみたいだ。なんか強くなりそう~。今日会った登山者は男性ばかりだ。女性の登山者はこんなお天気だと登らないのかな。 避難小屋には単独男性がひとりいた。小牧から来られた方で八ヶ岳に行こうと思ったけど道中が大変そうなので止めて、伊吹山にしたそうだ。
「こんな天候ですが山頂まで行きますよね?」って尋ねると、「数人が上がったみたいなのでトレースがあると思う。だから行ってみます。」と言われた。「そうですよね。わたしも行きますから。気を付けていってらしゃい。」「じゃあ。」って言ってホワイトアウトの中、山頂に向かって消えていった。
お腹が空いてきたのでリュックからパンを出して食べる。食べている間にのぶりんが避難小屋を通過していってしまうといけないので、パンを持って外に出た。何も見えないよ~。「のぶり~ん」って呼んでみるけど応答なし。誰も上がってくる気配なし。携帯ならしても出ず。しばらく待つ。ホワイトアウトの中、少し視界がはっきりした瞬間があった。登山者の列が見えた。のぶりんも居た。でも数秒で視界はなくなった。さっきのパーティーをのぶりんがラッセルして上ってきた。パーティーのひとりがのぶりんに「お疲れ様、ありがとうございました。」と言っていた。良かった合流できた。
避難小屋からはスノーシューを装着して登ろう。少し先に出発した男性のトレースを追う。途中で3人の登山者がリタイアしていた。
吹雪きで山頂は見えず、雪の中をただ登るだけ。こんな思いしてなんで登るのだろうと思うのだけど、こんな状況で登ることに対して意欲が湧いてくる、絶対「ヤマトタケルノミコト」に会いに行くよ!目印もない雪の斜面をひたすら登ると、雪に埋もれたお花畑の看板が見えた。やった~!お花畑に着いたよ。山頂までもうすぐだ。冷たい強風の吹雪きで目も開けられないくらいだ、負けずに山頂目指して進む。覚心堂の前で単独男性に会う。
男性は可愛い動物の帽子を被っていた。「可愛い~。ちょっと写真撮らせて!」といい写真を撮らせてもらう。そしてヤマトタケルノミコト像に行く。 寒い~~フードから出た髪が凍ってきた。早々に引き上げる。下山しかけるとブリザードもおさまりかけてきた。上がってくる登山者も多くなってきた。
初めて女性登山者とすれ違う。下山は好きな所を下る。誰も歩いてないまっ白な雪の上をスノーシューで滑るように下る。わぁ~楽しいな。今日の一番の楽しい時間だ。気持ちいいな。吹雪きもなくなったし、でも、遠くの展望はない。一気に登山者が多くなった。
もうすぐ避難小屋というところで、のぶりんが何か言っている。「どうしたん?」と聞くと「カメラがない。落とした~。」と慌てている。
さなりんは即答した。「あきらめな。こんな雪の中じゃ見つからないよ。」それなのに、のぶりんは探しに行こうとする。
「また登るの~」て言っていたら、10mくらい離れたところにいた「男性が何か落としたの?」って聞いてきた。さなりんが「カメラです。」というと
上を指さして、「あのふたりがカメラ拾ったって言ってたよ。」「ほんと~ありがとう。」そして、その方達に向かって、さなりんは「カメラ拾ってくれました?」って叫んだ。そうしたら手を挙げて「今から行きます。」って。そして手渡されたカメラは見覚えのあるのぶりんのカメラだった。
良かった~無くなったのを気付いてから、数分で戻ってきた。神様ありがとう。本当にラッキーだった。最初に何か無くしたのか聞いてくれた人、
その人がいなかったらカメラは戻ってこなかったかも知れない。そして拾ってくれた方達が近くにいたこと、幸運の神様がカメラを届けてくれた。
拾ってくれた方は山頂近くですれ違ったカップルだった。
さなりんは「カメラありがとう。カメラと一緒に想い出もなくなってしまうとこだったよ。感謝です!」って言ったら、にっこり笑っていた。
そのカップルと途中まで一緒に降りた。避難小屋を過ぎると、天気はよくなり琵琶湖まで見えた。湖面がきらきらと光っていた。
もう2合目あたりに来た。他の登山者がボブスレーコースみたいになった道をシリセードで下りていく。さなりんもやってみるが滑らない。
何回も試すが滑らない、誰かさんに言われたけどシリ制動が係ってしまうのか?滑らないよ~。今回の登山で出た課題はシリセード、どうしたら上手く滑れるのか・・これから研究しなくっちゃ。
今日、仕事中外を見ると、青空のあるいいお天気、昨日のあのお天気はなんだったのだろうかねー。
☆さなりん☆(*^-^)