【鈴鹿】 古語録拾遺物語/古語録谷左俣~古語録谷右俣周遊

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ふ~さん
記事: 526
登録日時: 2011年2月20日(日) 19:58

【鈴鹿】 古語録拾遺物語/古語録谷左俣~古語録谷右俣周遊

投稿記事 by ふ~さん »

【日 時】  10月1日(土)
【地 図】  http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html ... 6935662932
【同行者】  単独
【天 候】  晴れ
【ルート】  P(9:46)~760m二俣(10:48)~重ね岩Ⅱ群(12:00)~登山道940m付近(12:05)~竜ヶ岳山頂(12:31)~石榑峠(13:12)~920mピーク(14:18)~920m西の鞍部(14:23)~旧国道(15:37)~P(15:46)


「蓋聞 上古之世 未有文字 貴賤老少 口口相傳・・・」とは、平安期の歴史書『古語拾遺』の冒頭文らしい。漢文で書かれていると聞いただけで、私のように高校時代、古典が赤点だった人間にとっては卒倒しそうになる。

さて、「拾遺」というのは、辞書によれば「(歌・作品など)漏れ落ちているものを拾い補うこと」とある。

なるほど、我が古語録谷は「酷道421号」が通じて以来、語られることが滅多にない。お隣の大井谷・又川谷の美渓ぶりがフォーカスされる中、忘れ去られた谷だと言えよう。確かに下流部には険しい廊下帯が報告されている。(『鈴鹿の山と谷②p169』)

しかし、下流部の現状は変わらぬままだろうか。地形図と睨めっこしてみると、国道がクラ谷越えして再び古語録に接近するポイントまでに、五本の堰堤を数える。そのための古語録谷右岸につけられた砂防林道かと思うにつけ、涙が二筋の糸となって落ちる。

「谷筋は荒廃し、砂防堰堤の嵐」と聞きながら、それでも敢えて溯行しようとする輩がいるとするならば、それは間違いなく奇人変人のたぐいであろう。

しかしだ。国道から離れる古語録谷の上流部はどうなのだろう。いささかなりとも、本来の谷の空気を感じ取れるかもしれない。ならばだ、古語録の語られない部分を「拾遺」してやるぜ。

ところがだ。所詮、ふ~さんのやることはスキだらけだ。私はガストン・レビュファの如きアルピニストを志して以来の、人生初の大失態をやらかすことになった。

数年前のことだ。これは私の友人の話である。遠路はるばる登山に来たというのに、ヤツは「登山靴を忘れた~」と一人騒いでいた。私は彼を横目に「ふっふっふっ、愚かな奴じゃ」と同情以前に唖然としていた。そんな芸当が出来る彼を畏敬の念を持って眺めていたとも言えよう。しかし、どうだ。まさに同じことが我が身に起ころうとは!

「ないっ!沢靴がないっ!!」途端に頭の中で、バッハの『トッカータとフーガ・ニ短調』が鳴り響いた。「アホちゃう?」ではなく、「アホやんけ~!」の世界だった。

http://www.youtube.com/watch?v=Dex2H3Z7Wtg

しばらく魂が抜けていたが、次の瞬間、車に積んであったAdidasのスポーツ靴をガシッと掴んで足を突っ込んだ。よっしゃ、こうなったら、この靴で沢登りの新時代を築いてやるぜ。

沢筋へ。本流の上流方向はいきなり無愛想な堰堤。我が左俣出合はすぐ目の前。恐る恐るアディダス靴を水に浸けてみる。挨拶代わりの小滝。うん、フリクションさえあれば悪くない。

ナメの連瀑。トユ状の滝。花崗岩質の明るい渓相が嬉しい。気をよくして歩くが、すぐ暗っぽい植林と激しい倒木帯。

それを我慢すると、美しい小滝や個性的な斜滝がたち現れる。窯跡に癒された後、再び小規模ながらナメの連瀑帯。インゼルを歩く。鹿が逃げる。何度も振り返ってはぴょんぴょん跳ねていく。次に現れたるは猿軍団。左岸の尾根の梢の上で高みの見物を決め込み始めた。

760m二俣に出る。ピンクに明るい左俣が手招きしている。思わず誘い込まれそうになるが、そこは我慢我慢。陰ってゴルジュくさい右俣の方が私にはお似合いか。暗い釜を伴った2m滝。その奥には10m滝の連瀑帯。待ってました!
10m滝上段
10m滝上段
下段は直登。中段に取付き、さらに上段を探る。上段の滝は右岸側に取り付いてみたが、意外に難関。いや、スポーツシューズでは意外に難関と言うべき。流芯を突破しようとするが、つるつるしてフリクションが利かない。高度感も出てきた。冷や汗が出る。やむなく巻こうにも岩がボロボロ抜けてくる。すがる木立もない。バイルも役立たず。まさか退路を保証するためのハーケンが必要だとは思いもしなかった。

進退窮ったが、胡散臭そうな岩角もどきにかろうじてテープスリングをねじ込んだ。しばし、だまされてくれ。冷や冷やものだが、辛くも逃げ切る。首の皮一枚でつながった気分。

気を取り直して左岸の巻きで上がると二俣となった。渓相的には左俣の方が登高意欲が増すが、水なしじゃどうしようもない。右俣に水流を追う。小滝を連ねて標高を上げる。トユ状の連瀑帯をガシガシ登っていく。
10m滝の下段
10m滝の下段
正面にザレ地形を見て、左の小さなルンゼに突っ込んだ。水路跡を詰める。鈴鹿らしい源流の雰囲気に破顔。小笹と灌木に包まれて高みを目指す。

いきなり岩の基部の展望地に飛び出した。重ね岩の裏手の岩塊群だ。指のような巨岩が天を指している。見下ろすと電波塔跡がさら地になっている。伊勢平野と伊勢湾も遙か眼下だ。

そのまま斜面を適当にかきあがれば、登山道。折しも登山者が下ってくる。天気は上々。気分も最高。

山頂を踏んで一息つく。ゆっくりしたい気分を押さえ、すぐに戻り返す。石榑峠へ。そのまま県境稜線を南へ。電波塔跡地は小学生相手にソフトボールでもやれそうな雰囲気だ。

先週、天狗谷を溯行してカニグチ谷を下降しているので、勝手知ったる県境線。900mピークから920mピークに歩き、ここから西進。870mの金地峠(仮称)へ。いよいよ古語録谷右俣に当たる金地谷の下降だ。
重ね岩の裏手の一本指
重ね岩の裏手の一本指
小滝が現れる。快適な下降。そうこうするうち、ごそごそ動く影。あ、うり坊だ。しばらく無言の追いかけっこ。たかだかうり坊でも、相手の土俵じゃ、あちらの方が一枚も二枚も上手。やがて土手をかき上がって姿を消した。

小滝を連ねるようになる。左岸に台地が広がる。こんなところで幕営してみたいものだ。炭窯跡が現れた。水路のフタなどと言う、意外な砂防人工物が落ちていたりもする。一体、あんたは、どこから流れてきたんだい?

ちょっとした滝場を歩いて見上げると国道の橋が視野に入った。車まで歩いてフィニッシュだ。
古語録左俣から登山道目前
古語録左俣から登山道目前
足下に視線をやる。今日の殊勲は、他ならぬ君だ。よくやった!Adidasのスポーツシューズ君!!

靴を脱ぐと、花崗岩質の砂粒がいやと言うほど出てきた。やれやれ。

 ふ~さん
SHIGEKI
記事: 1031
登録日時: 2011年7月25日(月) 18:30

Re: 【鈴鹿】 古語録拾遺物語/古語録谷左俣~古語録谷右俣周遊

投稿記事 by SHIGEKI »

ふ~さん こんばんは。

おひさです。 忙しそうでんなぁ。

ここにも、12月に渓行く シトがいるわ。

と思ったら、大亀rep やないですか。


【ルート】  P(9:46)~760m二俣(10:48)~重ね岩Ⅱ群(12:00)~登山道940m付近(12:05)~竜ヶ岳山頂(12:31)~石榑峠(13:12)~920mピーク(14:18)~920m西の鞍部(14:23)~旧国道(15:37)~P(15:46)


それにしても、古語録谷とは、よくぞ鈴鹿の東側からこないな渓へようこそ。

’01/8/14 に響きのエエ名前に期待して歩きました。

記憶は、堰堤を10個ほどへ~コラ越えたような・・・・。

この重ね岩へ出る左股て???



それを我慢すると、美しい小滝や個性的な斜滝がたち現れる。窯跡に癒された後、再び小規模ながらナメの連瀑帯。インゼルを歩く。鹿が逃げる。何度も振り返ってはぴょんぴょん跳ねていく。次に現れたるは猿軍団。左岸の尾根の梢の上で高みの見物を決め込み始めた。

760m二俣に出る。ピンクに明るい左俣が手招きしている。思わず誘い込まれそうになるが、そこは我慢我慢。陰ってゴルジュくさい右俣の方が私にはお似合いか。暗い釜を伴った2m滝。その奥には10m滝の連瀑帯。待ってました!


こんなエエとこあったんですか~。

自宅②へ帰ったて鈴鹿通いはじめたら、また拾ってみようです。

       SHIGEKI
添付ファイル
’01 古語録 堰堤
’01 古語録 堰堤
緑水
記事: 749
登録日時: 2011年3月14日(月) 02:52

Re: 【鈴鹿】 古語録拾遺物語/古語録谷左俣~古語録谷右俣周遊

投稿記事 by 緑水 »

おはようございます、朝日がサンサン気持ち好い朝だワン。今日は大掃除をしようだヨン。
その前に朝市の買い物わっと、久しぶりのふ~さんお店を覗いてみようだワン :D

ふ~さん さんが書きました:【日 時】  10月1日(土)
【ルート】  P(9:46)~760m二俣(10:48)~重ね岩Ⅱ群(12:00)~登山道940m付近(12:05)~竜ヶ岳山頂(12:31)~石榑峠(13:12)~920mピーク(14:18)~920m西の鞍部(14:23)~旧国道(15:37)~P(15:46)
ナンやコレ~、賞味期限が過ぎとるやんか。ヤブコギ朝市は鮮度が一番なのに。 :cry:
お隣さんに行こうかな思えば、店主がコワイ顔で睨んでるがな。たたりがあるといけないからチョッと見ていこう。
看板娘はおるかいナア。

「蓋聞 上古之世 未有文字 貴賤老少 口口相傳・・・」とは、平安期の歴史書『古語拾遺』の冒頭文らしい。さて、「拾遺」というのは、辞書によれば「(歌・作品など)漏れ落ちているものを拾い補うこと」とある。
あれ、中々好いじゃないの、緑ちゃん最近コンなのに飢えてるんだよな、肉体は限界来てるから脳の方の要求があるみたいなのさ。
「谷筋は荒廃し、砂防堰堤の嵐」と聞きながら、それでも敢えて溯行しようとする輩がいるとするならば、それは間違いなく奇人変人のたぐいであろう。
しかしだ。国道から離れる古語録谷の上流部はどうなのだろう。いささかなりとも、本来の谷の空気を感じ取れるかもしれない。ならばだ、古語録の語られない部分を「拾遺」してやるぜ。


刺すが強烈な臭いがする、食べたらいけないのがわかる。
ところがだ。所詮、ふ~さんのやることはスキだらけだ。私はガストン・レビュファの如きアルピニストを志して以来の、人生初の大失態をやらかすことになった。
ガストン・レビュファ??なんじゃこれは、パソ神社に聞こう。ポン出ましたよ :D
http://www.youtube.com/watch?v=74IjBHklgb8

エエエ、ふ~さんってこれほどの方とは知らず、数々の御無礼失礼しました。本人ともお話してるのに、次お会いするときはサイン色紙をお願いします。


「ないっ!沢靴がないっ!!」途端に頭の中で、バッハの『トッカータとフーガ・ニ短調』が鳴り響いた。「アホちゃう?」ではなく、「アホやんけ~!」の世界だった。

http://www.youtube.com/watch?v=Dex2H3Z7Wtg
そお言うもんだわサ、人間というものわ。
進退窮ったが、胡散臭そうな岩角もどきにかろうじてテープスリングをねじ込んだ。しばし、だまされてくれ。冷や冷やものだが、辛くも逃げ切る。首の皮一枚でつながった気分。

山頂を踏んで一息つく。ゆっくりしたい気分を押さえ、すぐに戻り返す。石榑峠へ。そのまま県境稜線を南へ。電波塔跡地は小学生相手にソフトボールでもやれそうな雰囲気だ。
左マタから山頂まで上がっちゃったんですか、白谷越えに出るにコノ谷に迷い込み、コレ上詰めれば重岩が右手やぜでしたワン。
勝手知ったる県境線。900mピークから920mピークに歩き、ここから西進。870mの金地峠(仮称)へ。いよいよ古語録谷右俣に当たる金地谷の下降だ。

小滝を連ねるようになる。左岸に台地が広がる。こんなところで幕営してみたいものだ。炭窯跡が現れた。水路のフタなどと言う、意外な砂防人工物が落ちていたりもする。一体、あんたは、どこから流れてきたんだい?

ココも緑ちゃんたち八風谷をさ迷い、金地峠(仮称)好いね、乗越しだけど。
谷の情報アリガトさん、25日にコノ当り大勢が歩くそうですよ。
いろいろ大災害の年でした、借金残さず情が絆が育まれる新年になりますように。
いいお年を祈りたいですね。


[attachment=0]開演前.JPG[/attachment]

http://www.youtube.com/watch?v=7a7yb3dW ... re=related
~♪ キオッケロ きおつけろ ~♪  バックコーラス隊でしたワン 8-)

本年もありがとうございました、来年もよろしくです。

                        緑水。
添付ファイル
● X’マスコン無事終わり、次はお正月だワン
● X’マスコン無事終わり、次はお正月だワン
ハリマオ
記事: 465
登録日時: 2011年8月31日(水) 14:06

Re: 【鈴鹿】 古語録拾遺物語/古語録谷左俣~古語録谷右俣周遊

投稿記事 by ハリマオ »

ふ~さん お久だす

【ルート】  P(9:46)~760m二俣(10:48)~重ね岩Ⅱ群(12:00)~登山道940m付近(12:05)~竜ヶ岳

国道沿いゆえに見捨てられている谷にスポットを当てたのですね。
コゴロクは釣りに入ったことがありますが堰堤ばっかりですぐやめました。
あとは白谷越えのとき横切ったくらいで、あまり知りません。
それにしても茶屋川各支流は漁協が立ち入り禁止の高札を立てまくって壮観ですな。
お陰で谷名がよく分りますが。

「蓋聞 上古之世 未有文字 貴賤老少 口口相傳・・・」とは、平安期の歴史書『古語拾遺』の冒頭文らしい。漢文で書かれていると聞いただけで、私のように高校時代、古典が赤点だった人間にとっては卒倒しそうになる。

古語録谷・・・古語を記録するとは以前から意味深だなと思っていました。
そこから拾遺を思い付くとは古典でコテンコテンにやられた人にしては快挙じゃないですか。
しかし私は単なる当て字だと思うのですが。コゴロクって人の名だったのではないかな。

さて、「拾遺」というのは、辞書によれば「(歌・作品など)漏れ落ちているものを拾い補うこと」とある。

歳をとれば漏れたり落としたりするもんじゃて。ダダ漏れや。
ダダ漏れ→「だだ」は接頭語。はなはだしく漏れ出ること。際限なく漏れること。
際限なく漏れるってどんなんやろ(^◇^) フランソワーズ・モレションもびっくり。

そのための古語録谷右岸につけられた砂防林道かと思うにつけ、涙が二筋の糸となって落ちる。

こんな感じでしょうか。涙が際限なく漏れとる。
涙 ダダ漏れ
涙 ダダ漏れ
「谷筋は荒廃し、砂防堰堤の嵐」と聞きながら、それでも敢えて溯行しようとする輩がいるとするならば、それは間違いなく奇人変人のたぐいであろう。

奇人と言うより、武者小路実篤の「お目出たき人」やな。

ところがだ。所詮、ふ~さんのやることはスキだらけだ。私はガストン・レビュファの如きアルピニストを志して以来の、人生初の大失態をやらかすことになった。

本来ならアイガーやモンブランの難壁を登っているはずが、なぜに鄙びた鈴鹿のヤブ沢を這っているのか。
答えはでましたかな?

数年前のことだ。これは私の友人の話である。遠路はるばる登山に来たというのに、ヤツは「登山靴を忘れた~」と一人騒いでいた。私は彼を横目に「ふっふっふっ、愚かな奴じゃ」と同情以前に唖然としていた。そんな芸当が出来る彼を畏敬の念を持って眺めていたとも言えよう。

殴り込みにドスを忘れていくようなもんじゃないか。決闘に拳銃を忘れるとか。

しかし、どうだ。まさに同じことが我が身に起ころうとは!

ふっ、老いたの。
しかし「老いたる馬は道を忘れず」という諺もあります。ボケても登ることだけは忘れないから安心しんさい。

「ないっ!沢靴がないっ!!」途端に頭の中で、バッハの『トッカータとフーガ・ニ短調』が鳴り響いた。「アホちゃう?」ではなく、「アホやんけ~!」の世界だった。

これはリンクなんか貼らなくても有名ですね。鼻から牛乳といえばもっと分かるかも。
ワシは鼻から胃カメラでしたが。

しばらく魂が抜けていたが、次の瞬間、車に積んであったAdidasのスポーツ靴をガシッと掴んで足を突っ込んだ。よっしゃ、こうなったら、この靴で沢登りの新時代を築いてやるぜ。

そこらへんの蔓を採取して、石で潰して半殺しにして、靴の上からグルグル巻いたらよかんべ。

進退窮ったが、胡散臭そうな岩角もどきにかろうじてテープスリングをねじ込んだ。しばし、だまされてくれ。冷や冷やものだが、辛くも逃げ切る。首の皮一枚でつながった気分。

貴殿の人生さながらですね。

電波塔跡地は小学生相手にソフトボールでもやれそうな雰囲気だ。

ここはヘリポートに使えそうですね。安心して遭難ができる。

先週、天狗谷を溯行してカニグチ谷を下降しているので、勝手知ったる県境線。

マニアックなこと。

900mピークから920mピークに歩き、ここから西進。870mの金地峠(仮称)へ。いよいよ古語録谷右俣に当たる金地谷の下降だ。

ふむ。数年前、冬枯れの金地谷を遡行したことあります。
国道金地橋起点で貴殿の言う金地峠経由で920pまで。小滝の点在する癒し系の谷だったですね。
金地版 三筋の滝
金地版 三筋の滝
                     ハリマオ
たんぽぽ
記事: 709
登録日時: 2011年2月20日(日) 11:54

Re: 【鈴鹿】 古語録拾遺物語/古語録谷左俣~古語録谷右俣周遊

投稿記事 by たんぽぽ »

ふ~さま、こんにちは。

古語録拾遺物語/古語録谷左俣~古語録谷右俣周遊
なんじゃこれは?
コゴミを拾い歩きし化石レポかと思ふなれど、今は昔、神無月一日となりけり。

「蓋聞 上古之世 未有文字 貴賤老少 口口相傳・・・」とは、平安期の歴史書『古語拾遺』の冒頭文らしい。漢文で書かれていると聞いただけで、私のように高校時代、古典が赤点だった人間にとっては卒倒しそうになる。
風山入道殿赤点なれば、蒲公英大納言は黄点にて候ふ。

しかし、下流部の現状は変わらぬままだろうか。地形図と睨めっこしてみると、国道がクラ谷越えして再び古語録に接近するポイントまでに、五本の堰堤を数える。そのための古語録谷右岸につけられた砂防林道かと思うにつけ、涙が二筋の糸となって落ちる。
風山入道殿の涙せし二条の滝、いとあはれなり。

「谷筋は荒廃し、砂防堰堤の嵐」と聞きながら、それでも敢えて溯行しようとする輩がいるとするならば、それは間違いなく奇人変人のたぐいであろう。
荒廃せし谷、もののけが棲むといふなり。
その谷に入るは風山入道殿の他にあらず。
みなの者、風山入道殿を奇人変人といふなり。

「ないっ!沢靴がないっ!!」途端に頭の中で、バッハの『トッカータとフーガ・ニ短調』が鳴り響いた。「アホちゃう?」ではなく、「アホやんけ~!」の世界だった。
弘法にも筆の誤りといふなれど、風山入道殿は草鞋の誤りといふ、いとをかし。

それを我慢すると、美しい小滝や個性的な斜滝がたち現れる。窯跡に癒された後、再び小規模ながらナメの連瀑帯。インゼルを歩く。鹿が逃げる。何度も振り返ってはぴょんぴょん跳ねていく。次に現れたるは猿軍団。左岸の尾根の梢の上で高みの見物を決め込み始めた。
鹿、猿は風山入道を恐れ隠れるといふ。

下段は直登。中段に取付き、さらに上段を探る。上段の滝は右岸側に取り付いてみたが、意外に難関。いや、スポーツシューズでは意外に難関と言うべき。流芯を突破しようとするが、つるつるしてフリクションが利かない。高度感も出てきた。冷や汗が出る。やむなく巻こうにも岩がボロボロ抜けてくる。すがる木立もない。バイルも役立たず。まさか退路を保証するためのハーケンが必要だとは思いもしなかった。
谷中にて進退窮まりし風山入道「釘を持て、釘を持て」と呼べども、これに応ふる従者もなし。
入道殿、奇人変人といふ噂まことにて候ふ。

進退窮ったが、胡散臭そうな岩角もどきにかろうじてテープスリングをねじ込んだ。しばし、だまされてくれ。冷や冷やものだが、辛くも逃げ切る。首の皮一枚でつながった気分。
皮一枚でつながりし入道殿、さぞや悦に興じ入り候ふ。

いきなり岩の基部の展望地に飛び出した。重ね岩の裏手の岩塊群だ。指のような巨岩が天を指している。見下ろすと電波塔跡がさら地になっている。伊勢平野と伊勢湾も遙か眼下だ。
そのまま斜面を適当にかきあがれば、登山道。折しも登山者が下ってくる。天気は上々。気分も最高。

釈迦尊の指先にて興じる悟空の如く入道殿いたく悦び候ふ。
下界を見下ろし天上人になりけり。

小滝が現れる。快適な下降。そうこうするうち、ごそごそ動く影。あ、うり坊だ。しばらく無言の追いかけっこ。たかだかうり坊でも、相手の土俵じゃ、あちらの方が一枚も二枚も上手。やがて土手をかき上がって姿を消した。
うり坊を見つけし入道殿、これを追ふ。
捕らえれば喰らふという。
谷に棲まふもののけに負けじ入道殿、恐ろしや、恐ろしや。

足下に視線をやる。今日の殊勲は、他ならぬ君だ。よくやった!Adidasのスポーツシューズ君!!
足元を守りし草鞋に感嘆し鯵堕子!鯵堕子!と舞い踊る風山入道殿、いとをかし。

                     蒲公英大納言
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山日和
記事: 3587
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

Re: 【鈴鹿】 古語録拾遺物語/古語録谷左俣~古語録谷右俣周遊

投稿記事 by 山日和 »

ふ~さん、こんばんは。お久です。

【日 時】  10月1日(土)

ふ~さんにしてはずいぶん鮮度の高いレポじゃないですか。

さて、「拾遺」というのは、辞書によれば「(歌・作品など)漏れ落ちているものを拾い補うこと」とある。

私の行きつけの散髪屋の横に獣医があります。

なるほど、我が古語録谷は「酷道421号」が通じて以来、語られることが滅多にない。お隣の大井谷・又川谷の美渓ぶりがフォーカスされる中、忘れ去られた谷だと言えよう。確かに下流部には険しい廊下帯が報告されている。(『鈴鹿の山と谷②p169』)

なるほど。今は昔の物語ですね。

しかし、下流部の現状は変わらぬままだろうか。地形図と睨めっこしてみると、国道がクラ谷越えして再び古語録に接近するポイントまでに、五本の堰堤を数える。そのための古語録谷右岸につけられた砂防林道かと思うにつけ、涙が二筋の糸となって落ちる。

そんなたいそうな。二筋の糸となって流れ落ちたふ~さんの涙は、2条50mの滝となって遡行者を喜ばせてくれましたとさ。

ところがだ。所詮、ふ~さんのやることはスキだらけだ。私はガストン・レビュファの如きアルピニストを志して以来の、人生初の大失態をやらかすことになった。

そんな大それた目標があったんですか。今ではガストでメシを食うしがない小市民?

数年前のことだ。これは私の友人の話である。遠路はるばる登山に来たというのに、ヤツは「登山靴を忘れた~」と一人騒いでいた。私は彼を横目に「ふっふっふっ、愚かな奴じゃ」と同情以前に唖然としていた。そんな芸当が出来る彼を畏敬の念を持って眺めていたとも言えよう。しかし、どうだ。まさに同じことが我が身に起ころうとは!

そんな人、ヤブコギにもいましたわ。(^^ゞ

しばらく魂が抜けていたが、次の瞬間、車に積んであったAdidasのスポーツ靴をガシッと掴んで足を突っ込んだ。よっしゃ、こうなったら、この靴で沢登りの新時代を築いてやるぜ。

さすがふ~さん。あきらめませんな。

沢筋へ。本流の上流方向はいきなり無愛想な堰堤。我が左俣出合はすぐ目の前。恐る恐るアディダス靴を水に浸けてみる。挨拶代わりの小滝。うん、フリクションさえあれば悪くない。

フリクションがあればいいけどねえ。思わぬところでツルッといくのが恐い。

760m二俣に出る。ピンクに明るい左俣が手招きしている。思わず誘い込まれそうになるが、そこは我慢我慢。陰ってゴルジュくさい右俣の方が私にはお似合いか。暗い釜を伴った2m滝。その奥には10m滝の連瀑帯。待ってました!

こんな滝があったのね。なかなかいいじゃないですか。

下段は直登。中段に取付き、さらに上段を探る。上段の滝は右岸側に取り付いてみたが、意外に難関。いや、スポーツシューズでは意外に難関と言うべき。流芯を突破しようとするが、つるつるしてフリクションが利かない。高度感も出てきた。冷や汗が出る。やむなく巻こうにも岩がボロボロ抜けてくる。すがる木立もない。バイルも役立たず。まさか退路を保証するためのハーケンが必要だとは思いもしなかった。

ここは一発、はだしで登ればよかったのに。知床のカムイワッカの湯ははだしで遡行しましたけど。

進退窮ったが、胡散臭そうな岩角もどきにかろうじてテープスリングをねじ込んだ。しばし、だまされてくれ。冷や冷やものだが、辛くも逃げ切る。首の皮一枚でつながった気分。

ひとりで危ないことやってますねえ。嫁さんが読んだら二度と行かしてくれんよ。

いきなり岩の基部の展望地に飛び出した。重ね岩の裏手の岩塊群だ。指のような巨岩が天を指している。見下ろすと電波塔跡がさら地になっている。伊勢平野と伊勢湾も遙か眼下だ。

ここへ出てくるんですか。堰堤群から上はいい谷だったようですね。

先週、天狗谷を溯行してカニグチ谷を下降しているので、勝手知ったる県境線。900mピークから920mピークに歩き、ここから西進。870mの金地峠(仮称)へ。いよいよ古語録谷右俣に当たる金地谷の下降だ。

谷から谷へ。峠から自転車でビューンじゃないところがいいですね。

小滝を連ねるようになる。左岸に台地が広がる。こんなところで幕営してみたいものだ。炭窯跡が現れた。水路のフタなどと言う、意外な砂防人工物が落ちていたりもする。一体、あんたは、どこから流れてきたんだい?

ふ~さんも夜の街では聞かれそう。

足下に視線をやる。今日の殊勲は、他ならぬ君だ。よくやった!Adidasのスポーツシューズ君!!

靴を脱ぐと、花崗岩質の砂粒がいやと言うほど出てきた。やれやれ。


これからの沢靴は勝利への3本ラインですね。

                           山日和
ふ~さん
記事: 526
登録日時: 2011年2月20日(日) 19:58

Re: 【鈴鹿】 古語録拾遺物語/古語録谷左俣~古語録谷右俣周遊

投稿記事 by ふ~さん »

ふ~さん こんばんは。
こんばんは、SHIGEKIさん。
おひさです。 忙しそうでんなぁ。

ここにも、12月に渓行く シトがいるわ。

と思ったら、大亀rep やないですか。
わたしゃ、普通の人ですからね、12月には沢には行きませんよ(^_^;)
SHIGEKIさんには、この水路のフタをプレゼント
SHIGEKIさんには、この水路のフタをプレゼント
それにしても、古語録谷とは、よくぞ鈴鹿の東側からこないな渓へようこそ。

’01/8/14 に響きのエエ名前に期待して歩きました。

記憶は、堰堤を10個ほどへ~コラ越えたような・・・・。
あらま、奇人変人呼ばわりして申し訳ございません。m(_ _)m
この重ね岩へ出る左股て???
白谷越へのルートで国道から古語録に降りるルートがあるでしょ。そこからすぐ上流側です。
こんなエエとこあったんですか~。

自宅②へ帰ったて鈴鹿通いはじめたら、また拾ってみようです。

       SHIGEKI
SHIGEKIさんのお散歩にはもってこいでしょうね(^_-)

 ふ~さん
ふ~さん
記事: 526
登録日時: 2011年2月20日(日) 19:58

Re: 【鈴鹿】 古語録拾遺物語/古語録谷左俣~古語録谷右俣周遊

投稿記事 by ふ~さん »

おはようございます、朝日がサンサン気持ち好い朝だワン。今日は大掃除をしようだヨン。
その前に朝市の買い物わっと、久しぶりのふ~さんお店を覗いてみようだワン
おこんばんは、緑水さん。よくぞ、私のことを覚えていてくれましたね。
ナンやコレ~、賞味期限が過ぎとるやんか。ヤブコギ朝市は鮮度が一番なのに。
お隣さんに行こうかな思えば、店主がコワイ顔で睨んでるがな。たたりがあるといけないからチョッと見ていこう。
看板娘はおるかいナア。
ワインもチーズも熟成するのに時間がかかるのです。(^_^;)
金地峠の南側もいい感じ
金地峠の南側もいい感じ
あれ、中々好いじゃないの、緑ちゃん最近コンなのに飢えてるんだよな、肉体は限界来てるから脳の方の要求があるみたいなのさ。
何言ってんのさ。緑さんの身体はムチのように強靱でしなやか。脳みそは活きが良くって頭蓋骨の中でぴちぴち泳いでるはずじゃ?
刺すが強烈な臭いがする、食べたらいけないのがわかる。
わかっちゃいるけどやめられない♪  フグ料理もきのこ料理もスリリングで良い。
ガストン・レビュファ??なんじゃこれは、パソ神社に聞こう。ポン出ましたよ エエエ、ふ~さんってこれほどの方とは知らず、数々の御無礼失礼しました。本人ともお話してるのに、次お会いするときはサイン色紙をお願いします。
色紙なんぞと言わず、緑さんの履いてるふんどしに揮毫(きごう)して差し上げますよ(^_-)
そお言うもんだわサ、人間というものわ。
わしを人間扱いしてくれたのは、うちのおふくろを除けば、緑さんが初めてです。
金地峠の北直下の金地谷源頭
金地峠の北直下の金地谷源頭
左マタから山頂まで上がっちゃったんですか、白谷越えに出るにコノ谷に迷い込み、コレ上詰めれば重岩が右手やぜでしたワン。
緑さんもいろいろ歩いてますね。さすがですね。
ココも緑ちゃんたち八風谷をさ迷い、金地峠(仮称)好いね、乗越しだけど。
谷の情報アリガトさん、25日にコノ当り大勢が歩くそうですよ。
ここは大きな滝場もないし、沢際を歩いて山靴でも大丈夫でしょう。地形図通りの平流です。金地峠(仮称)の南側も面白そうですよ。
いろいろ大災害の年でした、借金残さず情が絆が育まれる新年になりますように。
いいお年を祈りたいですね。
ありがとさん。振り返ってみれば、今年は人類の針路を問われるような大きな岐路に差しかかったという思いもあります。若い世代に何を残してやれるのか、いや、積極的に何を残してあげるのかを真剣に問い続けねばならない新年となるでしょう。

緑さんもよいお年を!

 ふ~さん
ふ~さん
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登録日時: 2011年2月20日(日) 19:58

Re: 【鈴鹿】 古語録拾遺物語/古語録谷左俣~古語録谷右俣周遊

投稿記事 by ふ~さん »

ふ~さん お久だす
「お久だす」と言われて、「そんな女、知らんな~」と悩みましたがな(^^;) なんと我が○○友のハリさんじゃおま変か。どうせなら、ふ~さん「おハリだす」と言って欲しかったなぁ。(意味不明)
国道沿いゆえに見捨てられている谷にスポットを当てたのですね。
コゴロクは釣りに入ったことがありますが堰堤ばっかりですぐやめました。
そりゃ、賢明ですわ。ひょっとして、噂されるような奇人変人とは一線を画すふりをしてるとか。いけませぬ、私をうち捨てるなんて。
あとは白谷越えのとき横切ったくらいで、あまり知りません。
そりゃそうですな。通りすがりの女みたいなもの。知りたくても知るすべもない。
それにしても茶屋川各支流は漁協が立ち入り禁止の高札を立てまくって壮観ですな。
お陰で谷名がよく分りますが
古語録にも「金治谷」と看板を立ててありますね。「地」ではなく、「治」を採用したようですが。そういえば橋の名前も「治」の字で記載されてます。もっとも、ふ~さんの場合は「知」ですが。
古語録谷・・・古語を記録するとは以前から意味深だなと思っていました。
そこから拾遺を思い付くとは古典でコテンコテンにやられた人にしては快挙じゃないですか。
しかし私は単なる当て字だと思うのですが。コゴロクって人の名だったのではないかな。
私は理路整然とした思考は苦手ですが、いい加減な思いつきだけはピカイチなんです。(^_^;)
歳をとれば漏れたり落としたりするもんじゃて。ダダ漏れや。
ダダ漏れ→「だだ」は接頭語。はなはだしく漏れ出ること。際限なく漏れること。
際限なく漏れるってどんなんやろ(^◇^) フランソワーズ・モレションもびっくり。
フランソワーズ・モレシャンだったら、アテントの紙おむつ持って優しく介護してあげてもいいなぁ。(~o~)
そのための古語録谷右岸につけられた砂防林道かと思うにつけ、涙が二筋の糸となって落ちる。

こんな感じでしょうか。涙が際限なく漏れとる。
左様。まるで、私が悲嘆に暮れる姿を目の当たりにしたみたいだね。
金地谷の二筋の糸の滝
金地谷の二筋の糸の滝
「谷筋は荒廃し、砂防堰堤の嵐」と聞きながら、それでも敢えて溯行しようとする輩がいるとするならば、それは間違いなく奇人変人のたぐいであろう。

奇人と言うより、武者小路実篤の「お目出たき人」やな。
これはこれは。過分なるお言葉うれしく頂戴いたします。
本来ならアイガーやモンブランの難壁を登っているはずが、なぜに鄙びた鈴鹿のヤブ沢を這っているのか。
答えはでましたかな?
まぁ、言ってみれば、ヨーロッパアルプスの難峰、難壁を見た時、一瞬で見限ったというべきである。若くしてその非凡なる才能に気付いた当時の才気に満ちた私の姿を貼っておこう。
ドリュー登はん中のふ~さん(ウソ)
ドリュー登はん中のふ~さん(ウソ)
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ラック・ブランを背景に
ラック・ブランを背景に
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殴り込みにドスを忘れていくようなもんじゃないか。決闘に拳銃を忘れるとか。
正確には、ワシは殴り込みにはアイゼンとピッケル持っていきます。
しかし、どうだ。まさに同じことが我が身に起ころうとは!
ふっ、老いたの。
潜在意識の中では、「わざと忘れていったら、どう対処するかな~」って自分を試そうとしたんじゃ。自分に厳しく人には優しいふ~さん。
しかし「老いたる馬は道を忘れず」という諺もあります。ボケても登ることだけは忘れないから安心しんさい。
それは一般人の話であって、ワシの場合、老いたら介護施設と間違えてイノシシ用の檻に入りかねない。
「ないっ!沢靴がないっ!!」途端に頭の中で、バッハの『トッカータとフーガ・ニ短調』が鳴り響いた。「アホちゃう?」ではなく、「アホやんけ~!」の世界だった。

これはリンクなんか貼らなくても有名ですね。鼻から牛乳といえばもっと分かるかも。
ワシは鼻から胃カメラでしたが。
音楽に素養のないたんぽぽさんなんかのために貼ったんじゃい。

それにだ、鼻から胃カメラとは軟弱な。ワシなんぞ、口からぶっとい胃カメラを飲み込んでやったぜ。それにしても、吐瀉反応を抑える筋肉注射が痛かったなぁ。まあしかし、看護婦さん可愛かったから許してやるぜ。
しばらく魂が抜けていたが、次の瞬間、車に積んであったAdidasのスポーツ靴をガシッと掴んで足を突っ込んだ。よっしゃ、こうなったら、この靴で沢登りの新時代を築いてやるぜ。

そこらへんの蔓を採取して、石で潰して半殺しにして、靴の上からグルグル巻いたらよかんべ。
蔓なんぞどこにあるんじゃ。K石油ショップに取って返して沢靴貸してもらえば良かったべな。それはそうと、半殺しって言葉は好きじゃないんで、生殺しと言ってね(^_-)
進退窮ったが、胡散臭そうな岩角もどきにかろうじてテープスリングをねじ込んだ。しばし、だまされてくれ。冷や冷やものだが、辛くも逃げ切る。首の皮一枚でつながった気分。

貴殿の人生さながらですね。
ほっとけ。半殺しにしてやるぜ(-_-;)
電波塔跡地は小学生相手にソフトボールでもやれそうな雰囲気だ。

ここはヘリポートに使えそうですね。安心して遭難ができる。
第一号にならないでね。
先週、天狗谷を溯行してカニグチ谷を下降しているので、勝手知ったる県境線。

マニアックなこと。
ワシの山行の引き出しはハリさんのオーディオルーム並みです。
900mピークから920mピークに歩き、ここから西進。870mの金地峠(仮称)へ。いよいよ古語録谷右俣に当たる金地谷の下降だ。

ふむ。数年前、冬枯れの金地谷を遡行したことあります。
国道金地橋起点で貴殿の言う金地峠経由で920pまで。小滝の点在する癒し系の谷だったですね。
鈴鹿にもいい谷が一杯ありますね。そういえば、この間大きなトチを見つけましたよ。一度、測ってみませんか?

 ふ~さん
ふ~さん
記事: 526
登録日時: 2011年2月20日(日) 19:58

Re: 【鈴鹿】 古語録拾遺物語/古語録谷左俣~古語録谷右俣周遊

投稿記事 by ふ~さん »

ふ~さま、こんにちは。
これは、これは、蒲公英大納言さま。
古語録拾遺物語/古語録谷左俣~古語録谷右俣周遊
なんじゃこれは?
コゴミを拾い歩きし化石レポかと思ふなれど、今は昔、神無月一日となりけり。
相変わらずの化石レポでんがな(^_^;)
「蓋聞 上古之世 未有文字 貴賤老少 口口相傳・・・」とは、平安期の歴史書『古語拾遺』の冒頭文らしい。漢文で書かれていると聞いただけで、私のように高校時代、古典が赤点だった人間にとっては卒倒しそうになる。
風山入道殿赤点なれば、蒲公英大納言は黄点にて候ふ。
わしの方が一歩リードしているのか、はたまた我が輩は蒲公英大納言の後塵を拝しているというべきか。
しかし、下流部の現状は変わらぬままだろうか。地形図と睨めっこしてみると、国道がクラ谷越えして再び古語録に接近するポイントまでに、五本の堰堤を数える。そのための古語録谷右岸につけられた砂防林道かと思うにつけ、涙が二筋の糸となって落ちる。
風山入道殿の涙せし二条の滝、いとあはれなり。
本当にそう思って頂いてるんでしょうか。いつもタンポポ氏の風下に立っているので、貴殿の屁の臭いをかがされる日常にほとほと嫌気がさしておる。(-_-;)
風山入道の隠れ家(古語録左俣)
風山入道の隠れ家(古語録左俣)
「谷筋は荒廃し、砂防堰堤の嵐」と聞きながら、それでも敢えて溯行しようとする輩がいるとするならば、それは間違いなく奇人変人のたぐいであろう。
荒廃せし谷、もののけが棲むといふなり。
その谷に入るは風山入道殿の他にあらず。
みなの者、風山入道殿を奇人変人といふなり。
まだ私は12月まで沢靴履くほど奇人変人道をまい進しておりませんよ。(^o^)
それを我慢すると、美しい小滝や個性的な斜滝がたち現れる。窯跡に癒された後、再び小規模ながらナメの連瀑帯。インゼルを歩く。鹿が逃げる。何度も振り返ってはぴょんぴょん跳ねていく。次に現れたるは猿軍団。左岸の尾根の梢の上で高みの見物を決め込み始めた。
鹿・猿は風山入道を恐れ隠れるといふ。
馬・鹿に恐れられるようになったら本物なんだけどねぇ。
下段は直登。中段に取付き、さらに上段を探る。上段の滝は右岸側に取り付いてみたが、意外に難関。いや、スポーツシューズでは意外に難関と言うべき。流芯を突破しようとするが、つるつるしてフリクションが利かない。高度感も出てきた。冷や汗が出る。やむなく巻こうにも岩がボロボロ抜けてくる。すがる木立もない。バイルも役立たず。まさか退路を保証するためのハーケンが必要だとは思いもしなかった。
谷中にて進退窮まりし風山入道「釘を持て、釘を持て」と呼べども、これに応ふる従者もなし。
入道殿、奇人変人といふ噂まことにて候ふ。
女・子供うち捨てて山中にて我が身一つの修行の身ですからね。何事も従者に頼らず自分で解決しないとさ。たんぽぽさん、自分のケツくらい自分で拭いてますか?
岩塊
岩塊
進退窮ったが、胡散臭そうな岩角もどきにかろうじてテープスリングをねじ込んだ。しばし、だまされてくれ。冷や冷やものだが、辛くも逃げ切る。首の皮一枚でつながった気分。
皮一枚でつながりし入道殿、さぞや悦に興じ入り候ふ。
こういう時は「ツラの皮」が厚い者ほど有利や(^_^)v
いきなり岩の基部の展望地に飛び出した。重ね岩の裏手の岩塊群だ。指のような巨岩が天を指している。見下ろすと電波塔跡がさら地になっている。伊勢平野と伊勢湾も遙か眼下だ。
そのまま斜面を適当にかきあがれば、登山道。折しも登山者が下ってくる。天気は上々。気分も最高。
釈迦尊の指先にて興じる悟空の如く入道殿いたく悦び候ふ。
下界を見下ろし天上人になりけり。
山では天上人でも、ひとたび家に帰れば天井人。天井裏部屋に押し込められて小さくなってますわ。^^;
小滝が現れる。快適な下降。そうこうするうち、ごそごそ動く影。あ、うり坊だ。しばらく無言の追いかけっこ。たかだかうり坊でも、相手の土俵じゃ、あちらの方が一枚も二枚も上手。やがて土手をかき上がって姿を消した。
うり坊を見つけし入道殿、これを追ふ。
捕らえれば喰らふという。
谷に棲まふもののけに負けじ入道殿、恐ろしや、恐ろしや。
うり坊もおいしそうだけど、BIWA爺のラスカル君の尻尾もおいしそう(^o^)
足下に視線をやる。今日の殊勲は、他ならぬ君だ。よくやった!Adidasのスポーツシューズ君!!
足元を守りし草鞋に感嘆し鯵堕子!鯵堕子!と舞い踊る風山入道殿、いとをかし。

                     蒲公英大納言
それにしても、蒲公英大納言ってホント無駄に才能のある人なんですね。古典の素養もあるとは!その才能を世のため人のためにお使いくだされ。

 風山入道
ふ~さん
記事: 526
登録日時: 2011年2月20日(日) 19:58

Re: 【鈴鹿】 古語録拾遺物語/古語録谷左俣~古語録谷右俣周遊

投稿記事 by ふ~さん »

ふ~さん、こんばんは。お久です。
どうも、山日和さん。

ありゃりゃ~ここにも「お久さん」が^^;港ごとにおなごはんみたいな。(ハリさんコメご参照を)
【日 時】  10月1日(土)

ふ~さんにしてはずいぶん鮮度の高いレポじゃないですか。
これって果たして褒められてるのか、けなされてるのか。
さて、「拾遺」というのは、辞書によれば「(歌・作品など)漏れ落ちているものを拾い補うこと」とある。

私の行きつけの散髪屋の横に獣医があります。
山日和さん、いつもそこで診察してもらってたんですか。先週イブネで、先々週赤坂谷でただならぬ大型獣の咆吼を聞いたという証言がありますよ。
左俣の炭窯あと
左俣の炭窯あと
なるほど、我が古語録谷は「酷道421号」が通じて以来、語られることが滅多にない。お隣の大井谷・又川谷の美渓ぶりがフォーカスされる中、忘れ去られた谷だと言えよう。確かに下流部には険しい廊下帯が報告されている。(『鈴鹿の山と谷②p169』)

なるほど。今は昔の物語ですね。
蒟蒻物語ですね。私、古典苦手でしたけど。
しかし、下流部の現状は変わらぬままだろうか。地形図と睨めっこしてみると、国道がクラ谷越えして再び古語録に接近するポイントまでに、五本の堰堤を数える。そのための古語録谷右岸につけられた砂防林道かと思うにつけ、涙が二筋の糸となって落ちる。

そんなたいそうな。二筋の糸となって流れ落ちたふ~さんの涙は、2条50mの滝となって遡行者を喜ばせてくれましたとさ。
今度は日本むかし話ですか。あなたもたんぽぽさんと並んで無駄に才能のあるお方なんですね。(^^;)
ところがだ。所詮、ふ~さんのやることはスキだらけだ。私はガストン・レビュファの如きアルピニストを志して以来の、人生初の大失態をやらかすことになった。

そんな大それた目標があったんですか。今ではガストでメシを食うしがない小市民?
ガストも高いんで「餃子の銀将」か「キン肉マン直系の牛丼チェーン」にしといてね。
数年前のことだ。これは私の友人の話である。遠路はるばる登山に来たというのに、ヤツは「登山靴を忘れた~」と一人騒いでいた。私は彼を横目に「ふっふっふっ、愚かな奴じゃ」と同情以前に唖然としていた。そんな芸当が出来る彼を畏敬の念を持って眺めていたとも言えよう。しかし、どうだ。まさに同じことが我が身に起ころうとは!

そんな人、ヤブコギにもいましたわ。(^^ゞ
え?だれだれ??まさか山日和さん??
トユ状の小滝
トユ状の小滝
しばらく魂が抜けていたが、次の瞬間、車に積んであったAdidasのスポーツ靴をガシッと掴んで足を突っ込んだ。よっしゃ、こうなったら、この靴で沢登りの新時代を築いてやるぜ。

さすがふ~さん。あきらめませんな。
往生際が悪いんです(-_-#)
沢筋へ。本流の上流方向はいきなり無愛想な堰堤。我が左俣出合はすぐ目の前。恐る恐るアディダス靴を水に浸けてみる。挨拶代わりの小滝。うん、フリクションさえあれば悪くない。

フリクションがあればいいけどねえ。思わぬところでツルッといくのが恐い。
職場でも、よくギャグってはツルッといってます。
760m二俣に出る。ピンクに明るい左俣が手招きしている。思わず誘い込まれそうになるが、そこは我慢我慢。陰ってゴルジュくさい右俣の方が私にはお似合いか。暗い釜を伴った2m滝。その奥には10m滝の連瀑帯。待ってました!

こんな滝があったのね。なかなかいいじゃないですか。
大きいのはこれくらいですよ。それだけに嬉しい楽しい。
下段は直登。中段に取付き、さらに上段を探る。上段の滝は右岸側に取り付いてみたが、意外に難関。いや、スポーツシューズでは意外に難関と言うべき。流芯を突破しようとするが、つるつるしてフリクションが利かない。高度感も出てきた。冷や汗が出る。やむなく巻こうにも岩がボロボロ抜けてくる。すがる木立もない。バイルも役立たず。まさか退路を保証するためのハーケンが必要だとは思いもしなかった。

ここは一発、はだしで登ればよかったのに。知床のカムイワッカの湯ははだしで遡行しましたけど。
ひらゆの森温泉には露天風呂が7つありますよね。ここは私いつも裸足で遡行してるけどね。
進退窮ったが、胡散臭そうな岩角もどきにかろうじてテープスリングをねじ込んだ。しばし、だまされてくれ。冷や冷やものだが、辛くも逃げ切る。首の皮一枚でつながった気分。

ひとりで危ないことやってますねえ。嫁さんが読んだら二度と行かしてくれんよ。
いつもなら、こういう時、山さんに助けてもらってんだけどね、でもさすがにここに来て携帯で呼び出すわけにはいかなかったし。まぁ、自助努力ということで^^;
かなじたにはし
かなじたにはし
いきなり岩の基部の展望地に飛び出した。重ね岩の裏手の岩塊群だ。指のような巨岩が天を指している。見下ろすと電波塔跡がさら地になっている。伊勢平野と伊勢湾も遙か眼下だ。

ここへ出てくるんですか。堰堤群から上はいい谷だったようですね。
正確には「ここ」ではないんですよ。また、この件、触れますね。
先週、天狗谷を溯行してカニグチ谷を下降しているので、勝手知ったる県境線。900mピークから920mピークに歩き、ここから西進。870mの金地峠(仮称)へ。いよいよ古語録谷右俣に当たる金地谷の下降だ。

谷から谷へ。峠から自転車でビューンじゃないところがいいですね。
大白水谷を遡行して、御前峰でフィニッシュ!という、セットものの感覚ですか。(^_^;)
小滝を連ねるようになる。左岸に台地が広がる。こんなところで幕営してみたいものだ。炭窯跡が現れた。水路のフタなどと言う、意外な砂防人工物が落ちていたりもする。一体、あんたは、どこから流れてきたんだい?

ふ~さんも夜の街では聞かれそう。
私は風来坊ではなく風山坊ですから。
足下に視線をやる。今日の殊勲は、他ならぬ君だ。よくやった!Adidasのスポーツシューズ君!!

靴を脱ぐと、花崗岩質の砂粒がいやと言うほど出てきた。やれやれ。

これからの沢靴は勝利への3本ラインですね。

                           山日和
勝利への3本ライン
勝利への3本ライン
IMGP9597.JPG (7.93 KiB) 閲覧された回数 3503 回
イェーイ(意味不明)

 ふ~さん
アバター
柳川洞吹
記事: 681
登録日時: 2011年2月22日(火) 22:07
お住まい: クルマの中(簡易旅館仕様車)

Re: 【鈴鹿】 古語録拾遺物語/古語録谷左俣~古語録谷右俣周遊

投稿記事 by 柳川洞吹 »

ふ~さん こんばんは

【日 時】  10月1日(土)

出た、やぶこぎ名物「ふ~さん漬け」や。

「谷筋は荒廃し、砂防堰堤の嵐」と聞きながら、それでも敢えて溯行しようとする輩がいるとするならば、それは間違いなく奇人変人のたぐいであろう。

だいぶ昔、SHIGEKIさんがレポしてましたで。
ニフティ時代やったかな。
SHIGEKIさん奇人変人にされてしもうたな。

「ないっ!沢靴がないっ!!」途端に頭の中で、バッハの『トッカータとフーガ・ニ短調』が鳴り響いた。「アホちゃう?」ではなく、「アホやんけ~!」の世界だった。

はっはっは。
こんなん、某とっちゃんなんか朝飯前みたいでっせ。

先週、天狗谷を溯行してカニグチ谷を下降しているので、勝手知ったる県境線。900mピークから920mピークに歩き、ここから西進。870mの金地峠(仮称)へ。いよいよ古語録谷右俣に当たる金地谷の下降だ。

金地谷はいつか歩く予定で、もう10年以上たってしまいました。

足下に視線をやる。今日の殊勲は、他ならぬ君だ。よくやった!Adidasのスポーツシューズ君!!

スポーツシューズとは、okuちゃんみたいやね。

よい山旅を!
                                 洞吹(どうすい)
ふ~さん
記事: 526
登録日時: 2011年2月20日(日) 19:58

Re: 【鈴鹿】 古語録拾遺物語/古語録谷左俣~古語録谷右俣周遊

投稿記事 by ふ~さん »

ふ~さん こんばんは
こんばんは、洞吹さん。
【日 時】  10月1日(土)

出た、やぶこぎ名物「ふ~さん漬け」や。
まだまだ、こんなん浅漬けやね。そのうち、腐臭に近い臭気を放つ臭いレポに挑戦してみまっせ。
「谷筋は荒廃し、砂防堰堤の嵐」と聞きながら、それでも敢えて溯行しようとする輩がいるとするならば、それは間違いなく奇人変人のたぐいであろう。

だいぶ昔、SHIGEKIさんがレポしてましたで。
ニフティ時代やったかな。
SHIGEKIさん奇人変人にされてしもうたな。
確かにまっさきにSHIGEKIさん反応してくれましたしな。きっと苦虫をかみつぶしたような顔でレス打ったんやろな。彼とはこれまで良好な友人関係を保ってきたのですが、これをもって二人の縁が切れること確定や(>_<)。
左俣の滝
左俣の滝
「ないっ!沢靴がないっ!!」途端に頭の中で、バッハの『トッカータとフーガ・ニ短調』が鳴り響いた。「アホちゃう?」ではなく、「アホやんけ~!」の世界だった。

はっはっは。
こんなん、某とっちゃんなんか朝飯前みたいでっせ。
お~頼もしい。上には上が・・・?しかし、私は今後人のことは何も言えない・・・(T_T) 前科者か、わし。
先週、天狗谷を溯行してカニグチ谷を下降しているので、勝手知ったる県境線。900mピークから920mピークに歩き、ここから西進。870mの金地峠(仮称)へ。いよいよ古語録谷右俣に当たる金地谷の下降だ。

金地谷はいつか歩く予定で、もう10年以上たってしまいました。
沢登りというより、沢歩き感覚でしょうか。
金地谷橋は漁協と違って「地」の字を採用
金地谷橋は漁協と違って「地」の字を採用
IMGP9610_sh01.JPG (7.93 KiB) 閲覧された回数 3488 回
足下に視線をやる。今日の殊勲は、他ならぬ君だ。よくやった!Adidasのスポーツシューズ君!!

スポーツシューズとは、okuちゃんみたいやね。
そこまでフットワークが軽ければ言うことなしなんやけど。
よい山旅を!
                                 洞吹(どうすい)
よい新車の旅を!

 ふ~さん
あきたぬき
記事: 116
登録日時: 2011年10月25日(火) 22:29

Re: 【鈴鹿】 古語録拾遺物語/古語録谷左俣~古語録谷右俣周遊

投稿記事 by あきたぬき »

おお~。ふ~さんお懐かしゅうございます。
お留守の間に勝手に復活しております あきたぬき でございます。
覚えておられますでしょうか?

>【日 時】  10月1日(土)

さすがふ~さん漬け込みの年季が違います。私などの3週間程度の浅漬けはまだまだ漬け込みが浅いと痛感。

>国道から離れる古語録谷の上流部はどうなのだろう。いささかなりとも、本来の谷の空気を感じ取れるかもしれない。ならばだ、古語録の語られない部分を「拾遺」してやるぜ。

私も古語録谷の支流、太尾の長池付近に突き上げる谷に迷い込んで源頭部を詰めたことがあります。よく判らないけど私が石榑峠から歩いたコースとどっかでクロスしているのは間違いなさそう。

>数年前のことだ。これは私の友人の話である。遠路はるばる登山に来たというのに、ヤツは「登山靴を忘れた~」と一人騒いでいた。私は彼を横目に「ふっふっふっ、愚かな奴じゃ」と同情以前に唖然としていた。そんな芸当が出来る彼を畏敬の念を持って眺めていたとも言えよう。しかし、どうだ。まさに同じことが我が身に起ころうとは!

私も桑名時代に朝明で登山靴忘れたことに気がついたことがあります。そんとき履いていたのはサンダルだったんだけど、そのままサンダルで鈴鹿を歩くか帰って登山靴をもって近場の養老にするかを天秤にかけ後者を選んだのでした。
そんなことで一度払った500円を返してとお願いしたら、快く返してもらいました。おじさんもいいとこあります。

>しばらく魂が抜けていたが、次の瞬間、車に積んであったAdidasのスポーツ靴をガシッと掴んで足を突っ込んだ。よっしゃ、こうなったら、この靴で沢登りの新時代を築いてやるぜ。

まあ、名古屋から高速代払ってはるばるやってきたら魂が抜ける気持ちは判らないことはありません。しかし、靴を車に積んだままにしとくと熱で直ぐに裏がはげませんか?


>沢筋へ。本流の上流方向はいきなり無愛想な堰堤。我が左俣出合はすぐ目の前。恐る恐るアディダス靴を水に浸けてみる。挨拶代わりの小滝。うん、フリクションさえあれば悪くない。

そうですね。花崗岩なら普通靴でもそこそこ行けますね。石灰岩の沢でなくて良かったですね。これも、天のお恵みですよきっと。

>下段は直登。中段に取付き、さらに上段を探る。上段の滝は右岸側に取り付いてみたが、意外に難関。いや、スポーツシューズでは意外に難関と言うべき。流芯を突破しようとするが、つるつるしてフリクションが利かない。高度感も出てきた。冷や汗が出る。やむなく巻こうにも岩がボロボロ抜けてくる。すがる木立もない。バイルも役立たず。まさか退路を保証するためのハーケンが必要だとは思いもしなかった。

単独の沢でハーケンまで準備してるとは思いもしませんでした。あんましむちゃしちゃ行けませんががね。ハーケンといえばたしかマークスの山の凶器がこれだった記憶が。

>いきなり岩の基部の展望地に飛び出した。重ね岩の裏手の岩塊群だ。指のような巨岩が天を指している。見下ろすと電波塔跡がさら地になっている。伊勢平野と伊勢湾も遙か眼下だ。

写真の岩すごいですね。こんな凄いのが重ね岩の裏手にあるんだ。しかも指のようなって例えがまとも。

しかし、ふ~さんは、キーボードを前にすると人格が変わるんですね。改めておもいひた。
またよろしくお願いします。

                        あきたぬき
ふ~さん
記事: 526
登録日時: 2011年2月20日(日) 19:58

Re: 【鈴鹿】 古語録拾遺物語/古語録谷左俣~古語録谷右俣周遊

投稿記事 by ふ~さん »

おお~。ふ~さんお懐かしゅうございます。
お留守の間に勝手に復活しております あきたぬき でございます。
覚えておられますでしょうか?
おお、なんとまぁ、あきたぬき様にござりますか!長らくのブランクお許しあれ。私も長らくリハビリの日々でした。そして、貴殿の復活、心より歓迎申し上げます。
>【日 時】  10月1日(土)

さすがふ~さん漬け込みの年季が違います。私などの3週間程度の浅漬けはまだまだ漬け込みが浅いと痛感。
なあに、なあに、ふな寿司や、くさやレベルのつけ込み具合はまだまだ青臭い。わしのレポなんぞ、パンパンにふくらんだシュールストレミング缶を開ける「一か八か」感がありますね。
連瀑
連瀑
>国道から離れる古語録谷の上流部はどうなのだろう。いささかなりとも、本来の谷の空気を感じ取れるかもしれない。ならばだ、古語録の語られない部分を「拾遺」してやるぜ。

私も古語録谷の支流、太尾の長池付近に突き上げる谷に迷い込んで源頭部を詰めたことがあります。よく判らないけど私が石榑峠から歩いたコースとどっかでクロスしているのは間違いなさそう。
あきたぬちゃんは付近をくまなく歩いていそうだから、きっとどこかでクロスしてるはずですよ。
>数年前のことだ。これは私の友人の話である。遠路はるばる登山に来たというのに、ヤツは「登山靴を忘れた~」と一人騒いでいた。私は彼を横目に「ふっふっふっ、愚かな奴じゃ」と同情以前に唖然としていた。そんな芸当が出来る彼を畏敬の念を持って眺めていたとも言えよう。しかし、どうだ。まさに同じことが我が身に起ころうとは!

私も桑名時代に朝明で登山靴忘れたことに気がついたことがあります。そんとき履いていたのはサンダルだったんだけど、そのままサンダルで鈴鹿を歩くか帰って登山靴をもって近場の養老にするかを天秤にかけ後者を選んだのでした。
そんなことで一度払った500円を返してとお願いしたら、快く返してもらいました。おじさんもいいとこあります。
サンダルではさすがに登山の新時代を築くわけにゃいきませんねぇ。これってアキたぬちゃんが養老で沢登りした時のことかなぁ。それとも・・・

そういや、うちの子供が小さかった時、早朝、眠ってるところをだっこして車に乗せたことがあってね。いざ、車から降りて山歩きしようと思ったら、靴を家の玄関に置き忘れたことに気が付いたことがあります。(-_-;) 結局、その時には、里の靴屋が開店するのを待って安靴を買いましたわい。
高度を上げる
高度を上げる
>しばらく魂が抜けていたが、次の瞬間、車に積んであったAdidasのスポーツ靴をガシッと掴んで足を突っ込んだ。よっしゃ、こうなったら、この靴で沢登りの新時代を築いてやるぜ。

まあ、名古屋から高速代払ってはるばるやってきたら魂が抜ける気持ちは判らないことはありません。しかし、靴を車に積んだままにしとくと熱で直ぐに裏がはげませんか?
おー!これは大変。確かに真夏の強烈な日射しに照らされた炎天下の車内は、JAF資料によると、ダッシュボードで70℃越えする場合もあるっていうし。確かにまずいな。でもまぁ、アディダス靴で山登りすることは今後はないと固く信じてます。
>沢筋へ。本流の上流方向はいきなり無愛想な堰堤。我が左俣出合はすぐ目の前。恐る恐るアディダス靴を水に浸けてみる。挨拶代わりの小滝。うん、フリクションさえあれば悪くない。

そうですね。花崗岩なら普通靴でもそこそこ行けますね。石灰岩の沢でなくて良かったですね。これも、天のお恵みですよきっと。
まんざら神も捨てたもんじゃない(^_^;)
左俣上部のザレ帯
左俣上部のザレ帯
>下段は直登。中段に取付き、さらに上段を探る。上段の滝は右岸側に取り付いてみたが、意外に難関。いや、スポーツシューズでは意外に難関と言うべき。流芯を突破しようとするが、つるつるしてフリクションが利かない。高度感も出てきた。冷や汗が出る。やむなく巻こうにも岩がボロボロ抜けてくる。すがる木立もない。バイルも役立たず。まさか退路を保証するためのハーケンが必要だとは思いもしなかった。

単独の沢でハーケンまで準備してるとは思いもしませんでした。あんましむちゃしちゃ行けませんががね。ハーケンといえばたしかマークスの山の凶器がこれだった記憶が。
マークスの山ときましたか。かつて鈴鹿の沢を単独で下降している時に大失敗したことがあってね。滝の中段まで懸垂したのはいいんだけど、そこから滝下に下降したいのに、肝心の支点が全く取れなくて八方ふさがり。下降も登り返すのも不可能(汗;)

とにかく、ハーケンを打ち込むリスもない。足元はスラブ。敢えて突破口があるとするならば、時間かけてリングボルトをねじねじ打ち込むくらいしか・・・ってくらい追い込まれました。しかし、フリーのルート工作目的でもない限り、そんなもの持ち運ぶはずもない。失敗に失敗を重ねるたびごとに装備が際限なく重くなってしまう・・・じゃたまらないしね。(>_<)

今回は車内にハーケン置いて行ったからどうにもなりませんでした。やむなく、ソーンスリングの120cmと7mm180cmの細引きを結束して人工で恐々下りましたよ。
>いきなり岩の基部の展望地に飛び出した。重ね岩の裏手の岩塊群だ。指のような巨岩が天を指している。見下ろすと電波塔跡がさら地になっている。伊勢平野と伊勢湾も遙か眼下だ。

写真の岩すごいですね。こんな凄いのが重ね岩の裏手にあるんだ。しかも指のようなって例えがまとも。
鈴鹿は面白い場所が一杯ありますね。
しかし、ふ~さんは、キーボードを前にすると人格が変わるんですね。改めておもいひた。
またよろしくお願いします。

                        あきたぬき
こちらの人格の方が表なんです(^O^) 今後ともよろしゅう。

 ふ~さん
michi

Re: 【鈴鹿】 古語録拾遺物語/古語録谷左俣~古語録谷右俣周遊

投稿記事 by michi »

金地谷の小滝も見たくなりました。
いつか絶対に行きます。

古語録谷下部はふーさんの予想通り、何も無く堰堤の嵐でした。
唯一、見たかった古語録滝だけ、拝めて、取り敢えず良かったです。あと水が奇麗だったこと。
また、ふーさんの古語録谷上部の情報も知れて良かったです。
ふ~さん
記事: 526
登録日時: 2011年2月20日(日) 19:58

Re: 【鈴鹿】 古語録拾遺物語/古語録谷左俣~古語録谷右俣周遊

投稿記事 by ふ~さん »

michiさん、おはようございます。
金地谷の小滝も見たくなりました。
いつか絶対に行きます。
さすが、鈴鹿の沢の制覇を目指すmichiさんらしいですね。平凡な沢ですが、炭焼き窯跡があったりで、かつては山稼ぎ衆がこぞって押し寄せたんでしょう。
金地・・という名前が正しいとすれば鉱山関係の臭いもします。
ただ、金治・・・と表記する説もありますね。
古語録谷下部はふーさんの予想通り、何も無く堰堤の嵐でした。
唯一、見たかった古語録滝だけ、拝めて、取り敢えず良かったです。あと水が奇麗だったこと。
古語録滝はまだ残っているんですか。なんだか嬉しい気分です。
また、ふーさんの古語録谷上部の情報も知れて良かったです。
スケールの大きな滝を豪快に登るmichiさんにとってみれば、変化に乏しい沢なのかもしれません。
しかし、花崗岩質の美しい沢と水流は、小柄な滝であっても絵になりますね。

これまで竜ヶ岳の南西面はほとんど顧みられることもありませんでしたが、なかなか捨てがたい味があると思います。
尾根筋もトレース可能ですし、登路のひとつとして登る人は登っているようですよ。
是非、楽しんでみてください。

 ふ~さん
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