【鈴鹿】ヤマシャクヤクとパラダイスのち激バリの霊仙山
Posted: 2025年5月21日(水) 23:33
【日 付】2025年5月18日(日)
【山 域】鈴鹿 霊仙山周辺
【天 候】晴れのち曇り
【メンバー】sato、山日和
【コース】上丹生浄水場7:55---8:25ビン坂峠---10:40山上台地---11:20ヤマシャク群落13:05---
13:15 P884南パラダイス13:50---14:10横道---15:55谷山谷---17:15駐車地
先週の情報では霊仙山のヤマシャクヤクはまだこれかららしい。今週ならちょうど見頃だろうと上丹生の集落
へ向かった。
浄水場横のスペースに駐車する。5年前にここから阿弥陀ヶ峰へ向かい、谷山から経塚山へと周回してヤマシャク
ヤクを楽しんだ。今日は逆回りだ。
谷山谷から漆ヶ滝への登山道が通行止めになった今、ここから直接霊仙山を目指す登山者は皆無だろう。
林道を歩いてビン坂峠に向かう。絶望的だった天気予報は金曜日には劇的に変わり、今は日差しがまぶしいほ
どだ。前日までの雨で湿度は100%近いのだろう、蒸し暑くてたまらない。
巨大な切通しとなっている峠の斜面を上がると、尾根の右側をトラパースしながら良く踏まれた道が続いた。
しばらく進むと尾根が下がってきて尾根芯に出る。植林が優勢だが自然林の部分もあり、石灰岩の山特有のカレ
ンフェルトと呼ばれる白い露岩が散在しているのが印象的だ。
この時期の石灰岩の山はヒルか付き物なので、喜んでばかりはいられない。
尾根上の道は深い掘り込みとなり、最小勾配になるよう緩やかな曲線を描いて付けられている。倒木等で歩き
にくいのと遠回りということもあって、尾根芯を歩く方が楽である。
ヤマシャクヤクが現れ始めたが、すでに花は散っているようだ。標高の低いところでは先週ぐらいが見頃だっ
たのかもしれない。
標高が800mを超え、そろそろ山上台地に近付いた頃になってもヤマシャクヤクは咲いていない。ちょっと不安
になってきた。
樹林帯を抜けるとヤブ無しの草原地帯に飛び出す。ちょっと紫がかった花の叢が目を惹いた。エビネだ。
これだけ固まって咲くエビネを見るのは初めてなので心が弾む。ちょっと黄色っぽいものや白っぽいものなど、
叢によって個性が違うのが面白い。
ひと登りで霊仙山の三角点を取り囲む外輪山のような尾根に到着。広々とした草原の奥の三角点にはたくさんの
人影が見えた。すぐ下が登山道だがそちらには向かわず、カレンフェルトが林立する尾根通しに進む。
お虎ヶ池の鳥居も裏側から眺めて、尾根の左側を注意しながら歩いたが、ヤマシャクヤクはまったく咲いていなか
った。5年前にはこのあたりでもぽつぽつと見かけたものだが。
それにしても霊仙は草原と言うのも憚られるほど丸裸になってしまった。御池やイブネと同様に、ササに覆われ
て向こう側が見えなかった昔がうそのようなあっけらかんとした光景が広がっている。
経塚山との鞍部の近くにそれはあった。去年Nさんから聞いていたヤマシャクヤクの大群落である。
5年前の阿弥陀ヶ峰もなかなかのものだったが、ここは斜面一帯、ずっと下の方までヤマシャクヤクで埋め尽くさ
れている。ここまでまったくなかったのはなんだったのかと思うような咲き方だ。
開き切ったものもあれば、これから開こうとしているもの、まだ蕾のものもあり、一様の咲き方でないのがいい。
ここはちょっと有名になったのか大人数のパーティーもやってきて、ピンクのラインの入った花があったと騒いで
いる。
ここでヤマシャクヤクを愛でながらのんびりとランチタイム。
パーティーはひとしきり写真を撮っていたと思ったらすぐに消えて行った。
これだけヤマシャクヤクを見たらもう阿弥陀ヶ峰へ行く必要を感じなくなった。第一しんどいし。
それ以上にこの斜面の下までずっと続く群落を見届けたくなったのである。
予定変更してこの谷を下り、横道を辿って屏風岩の下に出るというルートを選択した。
お花畑の中をぐんぐん下って行くとやがてヤマシャクヤクも尽きて、広く緩やかな谷間の台地に下り着いた。
884m標高点の南側あたりである。ヤブのない谷間にはぽつりぽつりと木が立ち、傍らには小さな池も設えられて
いる。実にいいところだ。あっちからこっちから何度も登っている霊仙だが、ここは最高の癒しの空間ではない
だろうか。
標高は870mほどだが、登りの尾根では終わっていたヤマシャクヤクがまだ咲いていた。
横道へ向かう谷筋にも群落と言えないまでもたくさんのヤマシャクヤクが見られた。
横道に出た。明瞭な踏み跡が続いており、これは楽勝で下山だとその時は思ったのだが、そこからが苦闘の始
まりだった。
735m標高点から漆ヶ滝へ向かう道への分岐には道標があり、ここまでは迷うこともない。問題はこの先だった。
踏み跡は微かになり、右側は急斜面で足元はズルズル。慎重にトラバースしながら次の谷の手前で行き詰った。
ちょっと厳しめのトラバースはまだいいとしても、その先の大崩壊した谷が目に入ると、これはとてもトラバース
できないのではないかと思わされる。10数年前にこの谷を下から上がったことがあるのだが、その時よりもはる
かに崩壊が進んでいるようだ。
これはまずい。急がば回れと引き返す。引き返すのもさっきと同じトラバースなので、緊張の解けるひまがない。
少し戻ってひとつ手前の尾根をそのまま谷山谷へ下ることにした。
この尾根はヤブ無しでまずまず歩きやすい尾根だった。着地点も等高線が詰まっていないので楽勝かと思われ
たが、最後は地形図では読み取れないヤセ尾根や岩稜が出てきて、それを避けるためのトラバースでまた緊張を
強いられる。なかなか楽をさせてもらえないのだ。
ようやくまったく水の流れていない谷山谷に着地。ここからは荒れた登山道と谷芯が半々ぐらいの下降となる。
そろそろ屏風岩、林道に出れば終了というところでまたも登山道崩壊の危なっかしいトラバースポイントに遭遇
した。もう神経をすり減らしたくないので河原まで下りて、最後の堰堤を巻けば廃林道の終点だ。
以前はここまで車で入れたのだが、今は荒れ放題だ。
それでもここまで来ればひと安心。
花の山旅でもアトラクションを入れないと気が済まないのか、ヤマシャクヤクの群生地以外では一人も会わない、
自分らしい霊仙山を楽しめた一日だった。
しかし最後にアトラクションがもうひとつ待っていた。温泉の駐車場で靴下を脱ぐと、なんと両足とも血だら
けだ。何か所もまだダラダラと流れたままである。
下山した時に少しやられたなと思っていたが、被害は甚大だった。すでに血が止まって乾いている傷口も含めると
10ヶ所以上はあるだろうか。手持ちの絆創膏を総動員してなんとか温泉に入ることができたのである。
山日和
【山 域】鈴鹿 霊仙山周辺
【天 候】晴れのち曇り
【メンバー】sato、山日和
【コース】上丹生浄水場7:55---8:25ビン坂峠---10:40山上台地---11:20ヤマシャク群落13:05---
13:15 P884南パラダイス13:50---14:10横道---15:55谷山谷---17:15駐車地
先週の情報では霊仙山のヤマシャクヤクはまだこれかららしい。今週ならちょうど見頃だろうと上丹生の集落
へ向かった。
浄水場横のスペースに駐車する。5年前にここから阿弥陀ヶ峰へ向かい、谷山から経塚山へと周回してヤマシャク
ヤクを楽しんだ。今日は逆回りだ。
谷山谷から漆ヶ滝への登山道が通行止めになった今、ここから直接霊仙山を目指す登山者は皆無だろう。
林道を歩いてビン坂峠に向かう。絶望的だった天気予報は金曜日には劇的に変わり、今は日差しがまぶしいほ
どだ。前日までの雨で湿度は100%近いのだろう、蒸し暑くてたまらない。
巨大な切通しとなっている峠の斜面を上がると、尾根の右側をトラパースしながら良く踏まれた道が続いた。
しばらく進むと尾根が下がってきて尾根芯に出る。植林が優勢だが自然林の部分もあり、石灰岩の山特有のカレ
ンフェルトと呼ばれる白い露岩が散在しているのが印象的だ。
この時期の石灰岩の山はヒルか付き物なので、喜んでばかりはいられない。
尾根上の道は深い掘り込みとなり、最小勾配になるよう緩やかな曲線を描いて付けられている。倒木等で歩き
にくいのと遠回りということもあって、尾根芯を歩く方が楽である。
ヤマシャクヤクが現れ始めたが、すでに花は散っているようだ。標高の低いところでは先週ぐらいが見頃だっ
たのかもしれない。
標高が800mを超え、そろそろ山上台地に近付いた頃になってもヤマシャクヤクは咲いていない。ちょっと不安
になってきた。
樹林帯を抜けるとヤブ無しの草原地帯に飛び出す。ちょっと紫がかった花の叢が目を惹いた。エビネだ。
これだけ固まって咲くエビネを見るのは初めてなので心が弾む。ちょっと黄色っぽいものや白っぽいものなど、
叢によって個性が違うのが面白い。
ひと登りで霊仙山の三角点を取り囲む外輪山のような尾根に到着。広々とした草原の奥の三角点にはたくさんの
人影が見えた。すぐ下が登山道だがそちらには向かわず、カレンフェルトが林立する尾根通しに進む。
お虎ヶ池の鳥居も裏側から眺めて、尾根の左側を注意しながら歩いたが、ヤマシャクヤクはまったく咲いていなか
った。5年前にはこのあたりでもぽつぽつと見かけたものだが。
それにしても霊仙は草原と言うのも憚られるほど丸裸になってしまった。御池やイブネと同様に、ササに覆われ
て向こう側が見えなかった昔がうそのようなあっけらかんとした光景が広がっている。
経塚山との鞍部の近くにそれはあった。去年Nさんから聞いていたヤマシャクヤクの大群落である。
5年前の阿弥陀ヶ峰もなかなかのものだったが、ここは斜面一帯、ずっと下の方までヤマシャクヤクで埋め尽くさ
れている。ここまでまったくなかったのはなんだったのかと思うような咲き方だ。
開き切ったものもあれば、これから開こうとしているもの、まだ蕾のものもあり、一様の咲き方でないのがいい。
ここはちょっと有名になったのか大人数のパーティーもやってきて、ピンクのラインの入った花があったと騒いで
いる。
ここでヤマシャクヤクを愛でながらのんびりとランチタイム。
パーティーはひとしきり写真を撮っていたと思ったらすぐに消えて行った。
これだけヤマシャクヤクを見たらもう阿弥陀ヶ峰へ行く必要を感じなくなった。第一しんどいし。
それ以上にこの斜面の下までずっと続く群落を見届けたくなったのである。
予定変更してこの谷を下り、横道を辿って屏風岩の下に出るというルートを選択した。
お花畑の中をぐんぐん下って行くとやがてヤマシャクヤクも尽きて、広く緩やかな谷間の台地に下り着いた。
884m標高点の南側あたりである。ヤブのない谷間にはぽつりぽつりと木が立ち、傍らには小さな池も設えられて
いる。実にいいところだ。あっちからこっちから何度も登っている霊仙だが、ここは最高の癒しの空間ではない
だろうか。
標高は870mほどだが、登りの尾根では終わっていたヤマシャクヤクがまだ咲いていた。
横道へ向かう谷筋にも群落と言えないまでもたくさんのヤマシャクヤクが見られた。
横道に出た。明瞭な踏み跡が続いており、これは楽勝で下山だとその時は思ったのだが、そこからが苦闘の始
まりだった。
735m標高点から漆ヶ滝へ向かう道への分岐には道標があり、ここまでは迷うこともない。問題はこの先だった。
踏み跡は微かになり、右側は急斜面で足元はズルズル。慎重にトラバースしながら次の谷の手前で行き詰った。
ちょっと厳しめのトラバースはまだいいとしても、その先の大崩壊した谷が目に入ると、これはとてもトラバース
できないのではないかと思わされる。10数年前にこの谷を下から上がったことがあるのだが、その時よりもはる
かに崩壊が進んでいるようだ。
これはまずい。急がば回れと引き返す。引き返すのもさっきと同じトラバースなので、緊張の解けるひまがない。
少し戻ってひとつ手前の尾根をそのまま谷山谷へ下ることにした。
この尾根はヤブ無しでまずまず歩きやすい尾根だった。着地点も等高線が詰まっていないので楽勝かと思われ
たが、最後は地形図では読み取れないヤセ尾根や岩稜が出てきて、それを避けるためのトラバースでまた緊張を
強いられる。なかなか楽をさせてもらえないのだ。
ようやくまったく水の流れていない谷山谷に着地。ここからは荒れた登山道と谷芯が半々ぐらいの下降となる。
そろそろ屏風岩、林道に出れば終了というところでまたも登山道崩壊の危なっかしいトラバースポイントに遭遇
した。もう神経をすり減らしたくないので河原まで下りて、最後の堰堤を巻けば廃林道の終点だ。
以前はここまで車で入れたのだが、今は荒れ放題だ。
それでもここまで来ればひと安心。
花の山旅でもアトラクションを入れないと気が済まないのか、ヤマシャクヤクの群生地以外では一人も会わない、
自分らしい霊仙山を楽しめた一日だった。
しかし最後にアトラクションがもうひとつ待っていた。温泉の駐車場で靴下を脱ぐと、なんと両足とも血だら
けだ。何か所もまだダラダラと流れたままである。
下山した時に少しやられたなと思っていたが、被害は甚大だった。すでに血が止まって乾いている傷口も含めると
10ヶ所以上はあるだろうか。手持ちの絆創膏を総動員してなんとか温泉に入ることができたのである。
山日和
昔はもっと上でもヤマシャクを見かけましたが、だんだんと下がってきましたね。