【白山前衛】再びの口三方岳から烏帽子山
Posted: 2025年3月31日(月) 21:25
【日 付】2025年3月29日(土)
【山 域】白山前衛 口三方岳周辺
【天 候】晴れ
【メンバー】sato、山日和
【コース】千丈温泉7:15---7:55登山口---10:05 P959m---11:35口三方岳13:25---13:45烏帽子山分岐---
15:00烏帽子山15:15---15:40道西山---17:20千丈温泉
2年前のちょうど今頃に訪れた口三方岳。その時は序盤は晴れて展望が得られたものの、山頂に着く頃には
ガスで真っ白になってしまった。烏帽子山への稜線は、霧の中に浮かび上がるブナの姿が幻想的で、それは
それでよかったのだが、晴れた日はどんな景色が見られるのだろうと再訪の思いを強く抱いていたのだ。
出発地点の千丈温泉にはセイモアスキー場と共同の広大な駐車場があり、トイレも完備している。
下山して来れば温泉まで30秒で直行できるという、非の打ち所がない登山基地である。
雪融け水を集めて轟々と流れる直海谷川の流れを見ながら林道を進む。2年前は路面には雪は無く、斜面に
キクザキイチゲやカタクリが咲いていたが、今年はまだ分厚い雪に覆われた林道をスノーシューを履いて歩く。
もちろん花は姿も見えない。
登山口の目印になっていた高さ1mほどの標柱も雪に埋もれていたようで、確かこんなところだったなと偵察
に上がった先に登山道が露出していた。
日当たりのいい尾根筋では雪も切れ切れで、スノーシューを脱いだり履いたり忙しい。
こういう時に10秒で着脱できるMSRのライトニングエクスプローラーは威力を発揮してくれるのだ。
最新モデルではバインディングシステムが変わって、これほどスピーディーに着脱できなくなったのは残念だ。
急登に備えてスノーシューを脱ごうとしたら。、satoさんの左足にスノーシューが無い。なくてもほとんど
沈まないので気付かなかったらしい。どこかではずれてしまったのかと探しに戻ったが、なかなか帰って来ない。
どうやらさっきスノーシューを履いた時に、履くのを忘れてしまったようだ。
あまり人のことは言えないが、着実に加齢しているようだ。
植林帯を抜けると広い疎林の尾根となった。積雪は多く、潅木類はすべて雪の下。ほとんど沈むこともない、
いい雪質の斜面を高度を上げて行く。
スタート時には少しどんよりしていた空も、天気予報通りの抜けるような青空に変わった。
前回は岩が積み重なった踏み抜き注意の場所があったのたが、それもたっぷりの雪の下のようで、知らない間
に通過してしまう。
959m標高点まで来ると、奈良岳から大笠山のあたりだろう白山北方稜線の山々に目を奪われた。
目の前にはブナやミズナラがぽつぽつと立つ白い尾根が延びている。
昨日の雨はこのあたりでは雪だったのだろう。汚れのない雪面がうれしい。
その木々の枝に白いものが見え始めた。霧氷だ。雨と昨晩の冷え込みで、ひょっとしたらと微かな期待はして
いたのだが、現実に目の前に現れてくれるとは望外の喜びだ。
今シーズンはほとんど霧氷に恵まれていなかったのだ。
びっしりと氷が貼り付いた霧氷ではなく小規模で繊細な霧氷だが、その儚げな佇まいがかえって印象深い。
烏帽子山への尾根の分岐点あたりからブナ林が始まる。急斜面では2度、スノーシューを手にぶら下げてツボ
足で登った。アイゼンを履くまでもなく、適度に緩んだ雪は快適にキックステップが決まる。
ドーム状の小ピークで後ろを振り返ると、2人パーティーが登って来るのが見えた。駐車場で用意をしていた
パーティーのようだ。
無雪期なら景清池と呼ばれる池のある、二重山稜の間の窪地の対岸には霧氷を纏ったブナ林がキラキラと輝い
ていた。目の前の斜面を上がれば山頂台地の一角に飛び出す。
L字型の台地の内側には凄まじいばかりの高さの雪堤が今年の雪の多さを物語っている。
1269mの口三方岳の山頂に立った。2年前、一瞬のガスの切れ間から見た白山北方稜線が、惜しむことなくその
姿を横たえている。笈ヶ岳、大笠山、奈良岳、見越山、赤摩古木山、大門山、猿ヶ岳と並ぶその右には、山頂部
が少し雲に隠れた白山の姿が。その手前は前衛のショウガ山あたりだろうか。
右奥はるか先には加賀大日や丈競山あたりと思われる白い姿も認められた。
山頂に着いて程なく2人パーティーがやってきた。続いて単独者が2人現れたと思ったら、どうやら4人とも同じ
会のメンバーらしい。さらにもう一人やってきた年配の単独者もそうだった。
ずいぶん賑わっていると思ったら、実質的には我々とその会の2パーティーがーだけということだった。
4人が下山した後、飛騨の山の中から金沢へ移り住んだという
最後までランチタイムを楽しんでいた人と話し込んで時間が押してしまった。気が付けばもう2時間近く山頂で
くつろいでいる。まだ先は長いのだ。
登りと同様に、急斜面ではスノーシューを脱いで下るとかかと落としが気持ち良く決まる。
分岐まで戻って烏帽子山への尾根に入る。ここからはガスに包まれたおぼろげな景色を覚えているだけだ。
あの幻想的な風景は、白日の元ではどう姿を変えるのだろう。
しかし現実には雪原の白さだけが際立って、ガスの中からうっすらと浮かび上がるブナの美しさは感じる術も
なかった。天気が良ければすべて良しというわけではないのである。
烏帽子山の端正な三角錐が迫ってきた。その直前には鋭利な雪稜が待ち構えている。雪割れも酷く、ルート
選定に頭を使わされた。
雪稜に突入する前にアイゼンとピッケルに換装する。雪は緩んでそこそこ潜るのだが、やはり足元が決まった
方が安心だ。
足場を確かめながら一歩一歩ステップを刻む。
尖っていた雪が丸みを帯びてくると、そこが広い雪原となった烏帽子山の山頂だ。もう3時だが、この時間に
なっても霧氷が残っているのには驚いた。白山は姿を隠さずにまだ見守ってくれている。
ここからは金沢平野の奥に光る海が見えた。
山頂から下ろうというところで雪穴のトラップに引っ掛かる。この山頂一帯は低い潅木に覆われていて、と
ころどころに地雷を仕込んでいるのだ。雪は3m近くは積もっているはずなのだが、そんなことは関係ないかの
ように枝の間に吸い込んでやろうと待ち構えているようだ。
1042mの道西山へ雪稜が続き、そこから90度左折して今度は広い雪尾根歩きとなる。
立ち木の根穴を覗き込んでみると3m以上はありそうで、落ちたら上がってくるのは不可能かもしれない。
根穴に注意しながら次の分岐点へ。天気は下り坂なのか、空の色はだんだん暗くなってきた。
前回ヤブ漕ぎを強いられた場所は、これだけ雪が多くてもヤブが出ていたのは意外だった。
雪の着いた左の急斜面をトラバース気味に下ると、尾根芯に登山道が合流するラインにドンピシャで出た。
ここから先は登山道のラインを辿るだけで不安要素はない。
最後の急坂で転倒してしまったが、咲き始めのショウジョウバカマとユキツバキを見ることができた。
どちらの花も大好きなsatoさんは大喜びだ。
下山してからフキノトウを摘もうと目星を付けていたのだが、時間が押してしまった。
春の恵みは次回に持ち越しだ。
山日和
【山 域】白山前衛 口三方岳周辺
【天 候】晴れ
【メンバー】sato、山日和
【コース】千丈温泉7:15---7:55登山口---10:05 P959m---11:35口三方岳13:25---13:45烏帽子山分岐---
15:00烏帽子山15:15---15:40道西山---17:20千丈温泉
2年前のちょうど今頃に訪れた口三方岳。その時は序盤は晴れて展望が得られたものの、山頂に着く頃には
ガスで真っ白になってしまった。烏帽子山への稜線は、霧の中に浮かび上がるブナの姿が幻想的で、それは
それでよかったのだが、晴れた日はどんな景色が見られるのだろうと再訪の思いを強く抱いていたのだ。
出発地点の千丈温泉にはセイモアスキー場と共同の広大な駐車場があり、トイレも完備している。
下山して来れば温泉まで30秒で直行できるという、非の打ち所がない登山基地である。
雪融け水を集めて轟々と流れる直海谷川の流れを見ながら林道を進む。2年前は路面には雪は無く、斜面に
キクザキイチゲやカタクリが咲いていたが、今年はまだ分厚い雪に覆われた林道をスノーシューを履いて歩く。
もちろん花は姿も見えない。
登山口の目印になっていた高さ1mほどの標柱も雪に埋もれていたようで、確かこんなところだったなと偵察
に上がった先に登山道が露出していた。
日当たりのいい尾根筋では雪も切れ切れで、スノーシューを脱いだり履いたり忙しい。
こういう時に10秒で着脱できるMSRのライトニングエクスプローラーは威力を発揮してくれるのだ。
最新モデルではバインディングシステムが変わって、これほどスピーディーに着脱できなくなったのは残念だ。
急登に備えてスノーシューを脱ごうとしたら。、satoさんの左足にスノーシューが無い。なくてもほとんど
沈まないので気付かなかったらしい。どこかではずれてしまったのかと探しに戻ったが、なかなか帰って来ない。
どうやらさっきスノーシューを履いた時に、履くのを忘れてしまったようだ。
あまり人のことは言えないが、着実に加齢しているようだ。
植林帯を抜けると広い疎林の尾根となった。積雪は多く、潅木類はすべて雪の下。ほとんど沈むこともない、
いい雪質の斜面を高度を上げて行く。
スタート時には少しどんよりしていた空も、天気予報通りの抜けるような青空に変わった。
前回は岩が積み重なった踏み抜き注意の場所があったのたが、それもたっぷりの雪の下のようで、知らない間
に通過してしまう。
959m標高点まで来ると、奈良岳から大笠山のあたりだろう白山北方稜線の山々に目を奪われた。
目の前にはブナやミズナラがぽつぽつと立つ白い尾根が延びている。
昨日の雨はこのあたりでは雪だったのだろう。汚れのない雪面がうれしい。
その木々の枝に白いものが見え始めた。霧氷だ。雨と昨晩の冷え込みで、ひょっとしたらと微かな期待はして
いたのだが、現実に目の前に現れてくれるとは望外の喜びだ。
今シーズンはほとんど霧氷に恵まれていなかったのだ。
びっしりと氷が貼り付いた霧氷ではなく小規模で繊細な霧氷だが、その儚げな佇まいがかえって印象深い。
烏帽子山への尾根の分岐点あたりからブナ林が始まる。急斜面では2度、スノーシューを手にぶら下げてツボ
足で登った。アイゼンを履くまでもなく、適度に緩んだ雪は快適にキックステップが決まる。
ドーム状の小ピークで後ろを振り返ると、2人パーティーが登って来るのが見えた。駐車場で用意をしていた
パーティーのようだ。
無雪期なら景清池と呼ばれる池のある、二重山稜の間の窪地の対岸には霧氷を纏ったブナ林がキラキラと輝い
ていた。目の前の斜面を上がれば山頂台地の一角に飛び出す。
L字型の台地の内側には凄まじいばかりの高さの雪堤が今年の雪の多さを物語っている。
1269mの口三方岳の山頂に立った。2年前、一瞬のガスの切れ間から見た白山北方稜線が、惜しむことなくその
姿を横たえている。笈ヶ岳、大笠山、奈良岳、見越山、赤摩古木山、大門山、猿ヶ岳と並ぶその右には、山頂部
が少し雲に隠れた白山の姿が。その手前は前衛のショウガ山あたりだろうか。
右奥はるか先には加賀大日や丈競山あたりと思われる白い姿も認められた。
山頂に着いて程なく2人パーティーがやってきた。続いて単独者が2人現れたと思ったら、どうやら4人とも同じ
会のメンバーらしい。さらにもう一人やってきた年配の単独者もそうだった。
ずいぶん賑わっていると思ったら、実質的には我々とその会の2パーティーがーだけということだった。
4人が下山した後、飛騨の山の中から金沢へ移り住んだという
最後までランチタイムを楽しんでいた人と話し込んで時間が押してしまった。気が付けばもう2時間近く山頂で
くつろいでいる。まだ先は長いのだ。
登りと同様に、急斜面ではスノーシューを脱いで下るとかかと落としが気持ち良く決まる。
分岐まで戻って烏帽子山への尾根に入る。ここからはガスに包まれたおぼろげな景色を覚えているだけだ。
あの幻想的な風景は、白日の元ではどう姿を変えるのだろう。
しかし現実には雪原の白さだけが際立って、ガスの中からうっすらと浮かび上がるブナの美しさは感じる術も
なかった。天気が良ければすべて良しというわけではないのである。
烏帽子山の端正な三角錐が迫ってきた。その直前には鋭利な雪稜が待ち構えている。雪割れも酷く、ルート
選定に頭を使わされた。
雪稜に突入する前にアイゼンとピッケルに換装する。雪は緩んでそこそこ潜るのだが、やはり足元が決まった
方が安心だ。
足場を確かめながら一歩一歩ステップを刻む。
尖っていた雪が丸みを帯びてくると、そこが広い雪原となった烏帽子山の山頂だ。もう3時だが、この時間に
なっても霧氷が残っているのには驚いた。白山は姿を隠さずにまだ見守ってくれている。
ここからは金沢平野の奥に光る海が見えた。
山頂から下ろうというところで雪穴のトラップに引っ掛かる。この山頂一帯は低い潅木に覆われていて、と
ころどころに地雷を仕込んでいるのだ。雪は3m近くは積もっているはずなのだが、そんなことは関係ないかの
ように枝の間に吸い込んでやろうと待ち構えているようだ。
1042mの道西山へ雪稜が続き、そこから90度左折して今度は広い雪尾根歩きとなる。
立ち木の根穴を覗き込んでみると3m以上はありそうで、落ちたら上がってくるのは不可能かもしれない。
根穴に注意しながら次の分岐点へ。天気は下り坂なのか、空の色はだんだん暗くなってきた。
前回ヤブ漕ぎを強いられた場所は、これだけ雪が多くてもヤブが出ていたのは意外だった。
雪の着いた左の急斜面をトラバース気味に下ると、尾根芯に登山道が合流するラインにドンピシャで出た。
ここから先は登山道のラインを辿るだけで不安要素はない。
最後の急坂で転倒してしまったが、咲き始めのショウジョウバカマとユキツバキを見ることができた。
どちらの花も大好きなsatoさんは大喜びだ。
下山してからフキノトウを摘もうと目星を付けていたのだが、時間が押してしまった。
春の恵みは次回に持ち越しだ。
山日和
出発地点の千丈温泉にはセイモアスキー場と共同の広大な駐車場があり、トイレも完備している。