【奥美濃】三田倉谷から鍋倉山…予想外の美渓にニンマリ

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兔夢
記事: 623
登録日時: 2011年2月24日(木) 23:12

【奥美濃】三田倉谷から鍋倉山…予想外の美渓にニンマリ

投稿記事 by 兔夢 »

2011年11月20日(日) 曇り後雨 
奥美濃 三田倉谷~鍋倉山 沢登り 単独 
PB200101.JPG
PB200101.JPG (65.8 KiB) 閲覧された回数 1116 回
7:00 三田倉谷林道終点 → 7:20 左俣出合 → 8:35 標高600m三俣 → 10:05 鍋倉山三角点 → 10:15~11:35 鍋倉山避難小屋 → 13:10 三田倉谷右俣林道 → 13:50 駐車地 

 他の山行の予定をしていたが色々事情があって日曜日は予定が空いた。どこに行くか散々迷ったあげく沢からOSKの山行にお邪魔する事にした。お昼をご相伴にあずかろうという魂胆見え見えだ。
 OSKの計画は当初、鎗ケ先になっていた。しかし前日の雨で急遽鍋倉山に変更になったという情報をいただいた。早速地形図で鍋倉山の沢をチェック。どうやら三田倉谷の左俣が山頂に直登していて良さそうな感じだ。でも薮沢っぽいな。
 参考に「百山百溪」を見てみるとなんとこの沢の遡行記録が載っていた。ランクは「A」になっている(「百山百溪」ではA→B→Cの順で難度が高くなる)。遡行内容の記述も少ない。沢としてはあまり期待できそうにない。鍋倉山への経路として割り切っていこう。
 R303から揖斐高原へ向かう途中に「あまご亭」と書かれた大きな案内板がある。三田倉谷はその「あまご亭」がある谷だ。
 案内板に従ってきれいに舗装された林道に入っていく。途中対岸に飯盛山の崩壊地が見えた。下からだと余計に険悪な感じに見える。
 しばらくで「あまご亭」に着く。思ったより大きな施設だ。更に先に進んで橋を渡ったところの広場に車を停めた。その先にも林道跡はあるものの車は進めない。
 準備を整え出発。しばらくは地形図上の林道を辿って歩いていく。ところどころ崩壊している箇所があるが歩行には問題ない。脇に取水管が通っていて時折不気味な音を立てている。
 中俣を少し入ったところから流れにおり左俣との出合まで戻る。出合のところでおりられれば調度いいのだがちょっと高さがあった。
 出合で流れを確認すると左俣の方が本流のような感じだ。思ったより沢が大きい。それに出合からいきなり左右が切り立ちゴルジュの様相だ。予想だにしなかったその光景に唖然として一瞬立ち止まった。
 すごいすごい、と喜びながら進んでいくとそこそこの大きさの深い淵を持つ小滝が幾つかあった。それらを越えていくとオーバーハング気味の壁を豪快に落ちる6m程の滝が文字通り横たわる。これは流石に越せない。左岸に林道跡が見えたのでバンドをつたってそこまで上がった。
 ゴルジュを下に見ながら林道跡を歩いていってゴーロに降りた。のっけからすごい展開だったので少し興奮気味だ。その興奮が覚めやらぬうちにすぐに次のゴルジュが現れた。
 まさかの展開に驚き胸が高鳴る。今度のゴルジュはさっきのものより規模は小さいがその分シャープだ。奥には深い淵。ここは右手の側壁を登ってなんとか越えた。更に小滝が連続して現れなかなかの造形美を見せてくれる。花崗岩の沢なのであっけらかんとして明るいのもいい。
 二つ目のゴルジュを過ぎると落ち着いたゴーロの沢がしばらく続く。流れに張り出したもみじが目を楽しませてくれる。薮沢だなんて大きな見当違いだった。ましてや鍋倉山への経路だなんて。
 沢が広くなると栃ノ木が行く者を見守るかのように高台に立っていた。左右の山腹には色づいた木々が時折差す日射しに輝いている。
 この辺りから炭焼釜の跡らしい石積みが幾つか見られた。かつてはこの辺りでも炭焼が盛んだったのだろう。
 地形図上、600m辺りの三俣は左右の出合が若干ズレている。右俣は出合に10mほどの細い滝をかけていた。
 三俣を過ぎると沢の様相は一変する。ここからしばらく2~4mほどの滝が連続して現れる。ほとんど薮がかかっておらず荒れてもいず美しい滝ばかりだ。越えるのに苦労する事もない。傍らのもみじがその美しさに彩りを添える。
 750m付近の二俣は左右ともいい感じに見える。特に左俣には10mそこそこの滝がかかっている。その滝を登ってみたいと思って地形図を確認すると進むのはそちらだった。
 滝は二段になっていてそこそこの釜を持っている。釜を巻いて取り付くとホールドもスタンスもしっかりしていて登りやすい。階段状になっているのでその気になれば流芯を登る事もできそうだ。
 滝上の滑を過ぎると沢はゴーロとなる。左右が広がって開けた感じだ。左からの枝沢を過ぎてしばらくで三俣となる。ここは三角点直登を目指して右俣に進んでいく。この出合のところにも石積みがあった。
 すぐに水流が消え源頭の様相となる。何度か分岐する沢筋を選んで進んでいくとやがて笹が覆い始める。密度はそれほどではないが気軽にとはいかない。
 やがて沢筋が消えて稜線に出た。どうやら三角点より北側に出たようだ。どこかで沢の選択を間違えたらしい。稜線上の笹を漕いでいくと広々とした登山道に出
てその先に三角点があった。
 すぐに避難小屋に向かう。登山道を埋める落ち葉の上に若干の踏み跡があったからすでに本隊は到着しているのかもしれない。
 避難小屋の広場に着くと数名が外のテーブルを囲んでいた。
 「こんにちは」と声をかけるとこちらに気付いてくれた。OSK48の面々だ。すでに鍋を始めているようですぐに器によそってくれた。予定通り美味しい鍋にありつけた。その他、いろいろな料理が回ってきて何時もと違う豪華な昼となった。
 メンバーは避難小屋の中にも一杯だ。それぞれに楽しそうにひとときを過ごしていた。
 先に出発するOSKの面々を見送り、しばらく小屋の中でひとり疲れた身体を癒す。静まりかえった小屋は先ほどの喧噪が嘘のようだ。
 下山は三角点の北にあるピークまで笹を漕いでいきそこから右俣の源流へと下っていった。途中から右俣に通っている林道を利用するつもりだ。
 下り初めの灌木と沢筋に入ってからの倒木がうるさかった。水流が出てきてからはガレっぽい感じで下りにくい。それに三角点付近から降り始めていた雨が加わって散々だ。早く林道が現れないか。
 沢が若干広くなるとピンクテープの目印が左岸側に現れた。それを辿ると林道跡のようでもあるしそうでないようにも思える。しかし目印を追っていった方が気が楽だし沢筋よりよっぽど歩きやすい。
 目印を辿っていくと最後はきれいな林道に辿り着いた。現役のような雰囲気でホッとした。後はてくてくと道沿いに下っていくのみ。道中色づいた飯盛山の山腹が見え隠れしていた。
 
  
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山日和
記事: 3582
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

Re: 【奥美濃】三田倉谷から鍋倉山…予想外の美渓にニンマリ

投稿記事 by 山日和 »

兎夢さん、こんばんは。

奥美濃 三田倉谷~鍋倉山 沢登り 


鍋倉山の沢とはノーマークでした。意表を突かれましたね。

 参考に「百山百溪」を見てみるとなんとこの沢の遡行記録が載っていた。ランクは「A」になっている(「百山百溪」ではA→B→Cの順で難度が高くなる)。遡行内容の記述も少ない。沢としてはあまり期待できそうにない。鍋倉山への経路として割り切っていこう。
R303から揖斐高原へ向かう途中に「あまご亭」と書かれた大きな案内板がある。三田倉谷はその「あまご亭」がある谷だ。


ありゃ、載ってたんですね。これまたノーマーク。でも「あまご亭」までは行ったことがあるような記憶が・・・


  すごいすごい、と喜びながら進んでいくとそこそこの大きさの深い淵を持つ小滝が幾つかあった。それらを越えていくとオーバーハング気味の壁を豪快に落ちる6m程の滝が文字通り横たわる。これは流石に越せない。
 まさかの展開に驚き胸が高鳴る。今度のゴルジュはさっきのものより規模は小さいがその分シャープだ。奥には深い淵。ここは右手の側壁を登ってなんとか越えた。更に小滝が連続して現れなかなかの造形美を見せてくれる。花崗岩の沢なのであっけらかんとして明るいのもいい。


おおっ、これは拾いものの沢だったようですね。全然期待してなかった分、喜びもひとしおでしょう。

 三俣を過ぎると沢の様相は一変する。ここからしばらく2~4mほどの滝が連続して現れる。ほとんど薮がかかっておらず荒れてもいず美しい滝ばかりだ。越えるのに苦労する事もない。傍らのもみじがその美しさに彩りを添える。

これは良さそうやねえ。来年行ってみないと。

  すぐに水流が消え源頭の様相となる。何度か分岐する沢筋を選んで進んでいくとやがて笹が覆い始める。密度はそれほどではないが気軽にとはいかない。

詰めもさほどではないようですね。

  避難小屋の広場に着くと数名が外のテーブルを囲んでいた。
 「こんにちは」と声をかけるとこちらに気付いてくれた。OSK48の面々だ。すでに鍋を始めているようですぐに器によそってくれた。予定通り美味しい鍋にありつけた。その他、いろいろな料理が回ってきて何時もと違う豪華な昼となった。
 メンバーは避難小屋の中にも一杯だ。それぞれに楽しそうにひとときを過ごしていた。


この小屋はホントにいい小屋ですね。ここで忘年会をと思ったこともあります。
しかし沢を詰め上がったらランチが待ってるなんて、なんと贅沢な。(^^ゞ

                        山日和

P1080045_1.JPG
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兔夢
記事: 623
登録日時: 2011年2月24日(木) 23:12

Re: 【奥美濃】三田倉谷から鍋倉山…予想外の美渓にニンマリ

投稿記事 by 兔夢 »

PB200080.JPG
PB200080.JPG (71.59 KiB) 閲覧された回数 1024 回
山日和さん、こんばんは。

鍋倉山の沢とはノーマークでした。意表を突かれましたね。

あれ?ノーマークですか。山日和さんの事だからひょっとしたら行ってると思ってました。

ありゃ、載ってたんですね。これまたノーマーク。でも「あまご亭」までは行ったことがあるような記憶が・・・

「あまご亭」には何しに?

おおっ、これは拾いものの沢だったようですね。全然期待してなかった分、喜びもひとしおでしょう。

その通り。薮沢だろうなんて思ってましたからね。

これは良さそうやねえ。来年行ってみないと。

行ってみて下さい。ガックリするかも(^^;

詰めもさほどではないようですね。

結構すんなりと詰められました。物足りないかも。

この小屋はホントにいい小屋ですね。ここで忘年会をと思ったこともあります。

いい小屋ですね。きれいだし。今年、ひとり宴会しました。

しかし沢を詰め上がったらランチが待ってるなんて、なんと贅沢な。(^^ゞ

ランチ目当ての山行でしたからね。沢はどちらかというと付録的な気分だったんですが見事に逆転しました。

     兔夢
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