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【加賀】千束川奥の中俣から陶石山へ

Posted: 2024年6月13日(木) 20:22
by 山日和
【日 付】2024年6月8日(土)
【山 域】加賀 大日山周辺
【天 候】晴れ
【メンバー】sato、山日和
【コース】高倉山登山口7:05---7:50二俣入渓点--10:35-三俣---12:10稜線---12:40ランチ場14:00---14:25陶石山
     ---15:45支尾根分岐---17:05駐車地

 昨年の4月、千束尾根から小大日山、高倉山への周回で満開のシャクナゲを楽しむことができた。その時に、
次は同じ時期に千束川を遡行して沢と花を両方楽しみたいと思っていたのだが、まだ寒いということで大日山
の尾根歩きに切り替えたのだ。結果的にはこれが正解で、今年は完全にシャクナゲの裏年だったようだ。
今回は花とは関係なく千束川を遡行してみたいということで、我谷ダムから九谷焼の里への道を走った。

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 高倉山登山口に駐車してスタート。林道終点からは千束川右岸の高みに付けられた道を辿る。
去年も感じたことだが、左手の岩壁の基部に付けられた道は古道のような雰囲気を持っている。
ところどころで岩壁から落ちる小さな滝をダイモンジソウの花が彩っていた。
30mの落差を持つという見事な千束ヶ滝を見下ろしながら、二俣の千束尾根の取付点から入渓。
左俣は女郎ヶ滝という名瀑を持ち、陶石山へと突き上げている。
千束川右俣は穏やかな谷である。とにかくナメが多く、苔むしたナメを滑るように水が流れて行く。ナメに足
を浸しながらヒタヒタと歩くのは無上の喜びを感じる。
 花崗岩のナメと違って火山性の岩盤で構成されているためか、小さな甌穴が多く目を楽しませてくれる。
トチやカツラ、サワグルミ主体の樹林も素晴らしく、落ち着いた渓相と相まってこころが満たされて行く。

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 小滝が現れるがまたすぐにナメ床が続くようになった。穏やかなのはいいが、まったく高度が上がらない。
距離的には進んでいるのに、入渓点から稼いだ標高差は100mあまりなのである。

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 いよいよ緩傾斜帯も終わり、滝が連続するようになった。
美しい3段8m滝を左岸から巻き上がると倒木の刺さる5m滝と出合う。左岸ははるか上まで岩壁が続いているの
で右岸の草付きにルートを求めた。できるだけ立ち木を利用できるラインで上がり、滝身の方へトラバース。
落ち口の上まで来てみると、さらに小滝が続いているようだ。

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 高巻きでかなり消耗してしまい、これでは小大日山まで500m以上残る標高差は厳しいと判断。
650mの三俣から一番楽な千石原山への奥の左俣を上がることを選択した・・・はずだった。
入った左俣はナメ滝の連続で息をつく暇もない。しかし稜線まではもう200mもない。
と思ってGPSを確認すると、なんと奥の中俣を進んでいた。これでは100mほど余分に高度を稼がねばならない。
なんたる失態・・・
しかしここまで来たら前進するしかないのだ。幸いなことに谷中はずっとナメ滝状態だ。
さっきの高巻きでチェーンスパイクを履いてそのまま歩いてきた。こういう少しぬめりのあるナメ滝はフェルト
ソールよりチェーンスパイクの方がよくグリップしてくれる。

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 問題はツメのヤブの状態である。それほど長くはないだろうが、多少の激ヤブ漕ぎは覚悟しないといけないか
もしれない。
 ところが行けども行けども岩盤の発達した谷が続き、最後に軽いヤブに突っ込んだだけで登山道に出てしまった。
これはラッキーである。
小大日山には向かわず、北に進路を取って陶石山経由で下山することにしよう。

 今日は気温が高く日差しもきつい。適当なランチ場を求めて千石原山を越え、次の901mピークと陶石山の鞍部
のブナ林で沢装備を解除した。微風が吹き抜けて涼しい。
 陶石山はシャクナゲの見事な山としてブレークした山だが、この季節は歩く人もいないのだろう。

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 陶石山から千束川右岸尾根を進む。地元の人が整備したいい道が続いていた。
若いながらブナ林も見事で、昨年歩いた高倉山の尾根を思い起こさせる。
シャクナゲで有名なのは北の県民の森へ下る支尾根だが、こちらの主尾根もシャクナゲが多く、表年の花期なら
花の回廊を歩くことができるだろう。この山域のシャクナゲは背の低いものが多く、花を見下ろす感じで歩くこ
とができるので、比良あたりのシャクナゲよりフォトジェニックだと言える。

 この尾根道をそのまま進んで行くと市谷町の方へ下りてしまうので、途中から638m標高点を経て千束川の294m
標高点への尾根に入った。初見でヤブの状態はわからないが、なんとかなるだろう。
 爽やかなブナ林の続く主尾根から左折して下って行く。ところどころヤブっぽいところもあるが悪くはない。
足元にはそこはかとなく踏み跡があるようにも見える。

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 感じのいいブナ林や、穴場的なシャクナゲの群生地もあったりして、これは当たりだったかとほくそ笑む。
しかしいいことばかりは続かない。着地点まであと100mというところでツバキの密生するヤブに捕まった。
前進するのが困難なので左の急斜面に逃げて、ズルズルと滑るように降下。
最後にたっぷり汗をかいて林道に着地した。尾根の末端から見上げてみると、とても取り付こうという気になら
ない激ヤブだった。
林道近くになれば植林帯で、杣道を利用して楽々下山という目論見は見事に外れてしまったのだった。

                  山日和

Re: 【加賀】千束川奥の中俣から陶石山へ

Posted: 2024年6月16日(日) 16:36
by sato
山日和さま

こんにちは。
すっかり夏になりましたね。
一週間前の8日の千束川沢山旅も暑い一日でした。
千束川を始めて見たのは、そう、昨年の春、小大日山高倉山花山旅に出かけた日でした。
緑の海に、ピンク色のシャクナゲ、赤紫色のアカヤシオが色鮮やかに浮かぶうつくしい尾根を登りながら、
この下を流れる谷にはどんな風景が繰り広げられているのだろうと思いました。
あまりにもシャクナゲが素晴らしかったので、今度は谷から訪れようとお話していましたね。
でも、この春は、新保から大日山を訪れてよかったです。とても味わい深い山旅でした。

地図を見ると、千束川は標高550mあたりまで穏やか。実際やさしい流れが続いていきました。
うれしかったのが、次々と現れるナメ。苔むしたナメは夢見心地になるうつくしさでした。
見上げた緑の森も素晴らしかったですね。林床では、カラマツソウ、シモツケソウがもう花を咲かせていました。
遡りながら、わぁ、素敵と呟きっぱなしでした。
途中まで岸辺には、ところどころ杣道も薄っすらと残っていて、立派な炭焼き窯の跡にも出会えました。

標高600メートルあたりからの連瀑帯の高巻きは、下部が切り立っているので大高巻きになりました。
ルートファインディングしながらの高巻きは神経を使いますね。
無事谷に降り立った時の疲れは、後に続いていくだけの私とは比べ物にならないと感じます。
私が足を滑らさないかという心配もありますし。一番安全と思われるルートを見極めてくださりありがとうございます。

標高650mの三俣で、小大日山と千石原山の鞍部に向かうことに決め、コンパスで方向確認し、
「後はひたすら直進」のお言葉に「はい」と返事をして、自分で地図を確認することなく進んでいきました。
予定変更になったけれど、左俣はどこまでも続くナメ。またまた、わぁ素敵の連続で、こちらにしてよかったと思っていたら、
「あぁ~」という山日和さんの嘆き声。何事かと思ったら谷を間違えたと。
地図を見ると、左俣はすぐ上で二俣になっていました。
左の鞍部に向かう方が顕著に見えるのに、気づかずに右に入っていました。
ハンノキ谷の時は、稜線になかなか辿り着かないと思いながらも間違いに気づかず、
山小屋の立つ丈競山の山頂に出てびっくりしましたが、GPSで確認してくださり今回は途中で気づくことが出来ました。
すみません、私は、「後はひたすら直進」のお言葉を信じきっていました。
「直進」でも、地図とコンパスで確認することが大切ですね。反省です。(と何回言っているのだろう・・・)

でも、素敵な谷に出会えましたので今回はよしとしましょう。ショウキランにも出会えましたし。
気になるのは谷の形がおぼろげになった辺りからのヤブ。丈競山のようなヤブだったら時間がかかるなぁと思いましたが杞憂でした。
どこまでも続く岩盤。すうっと登山道に出ることが出来ました。
ここからは、昨春に歩いた小大日山高倉山の尾根をまた辿りたいなぁという気持ちもありましたが、
はじめての陶石山の稜線も気になり、こちらに向かうことに。ところどころで展望がきく歩きやすい道でしたね。

889m陶石山の北尾根が見事なシャクナゲで知られるようになったのですね。
私たちは千束川右岸尾根へ。この尾根も清々しいブナの森の中、シャクナゲが続いていきましたね。
千束川に下る・638尾根も、見事なシャクナゲの群生地が何か所かありましたね。
ここのシャクナゲは背丈が低くて、シャクナゲのヤブの中を簡単に歩けるので、
開花の時期はさぞかし素晴らしいだろうなぁ、また訪れたいなぁと思いました。
終わりかけでしたがエビネも咲いていました。
そして、私の大好きなツルアリドオシもたくさん。
当たりの尾根だったとニコニコ顔でした。でも、そうは問屋が卸さない。
最後は、濃密なヤブのお出迎えでした。

16時半には下山できると思ったのに、結局、この日も17時でした(笑)。
数年前までは、こんなに通うとは思わなかった加賀のお山。今回も、増々魅了されていくのを感じながらの山旅でした。
ありがとうございました。次はどこを歩きましょう。楽しみです。

追伸
ヤブで?虫に刺されたのか、翌日、からだのあちこちがボコボコに腫れて痛みと痒みが出ていました。
特に耳の中が痛くて真っ赤に腫れあがっていました。
ロキソニンを飲んでしのいでいましたが、夕方には頭の痛みも増していました。
鏡で耳を見ると腫れが大きくなっているような感じで、よく見ようと耳を引っ張っぱろうとした時、裏にゴリッとした触感が。
なんと大きなマダニが食いついていました。マダニには何度も食いつかれていて、その都度自分で取っていましたが、耳の裏に食いつくなんて。
しかも、大きくて、もうしっかりと食いついていて、自分で取ることは不可能。
頭に近いところでしたので、痛みも強く感じたのでしょうか。
耳の腫れと頭痛が心配で翌朝まで待てず、救急で高島病院に行くと、手術扱いになりますと説明されて切開していただきました。
注文の多い料理店ではありませんが、マダニチェックは「耳も忘れずに」です。
山でのアクシデントが原因で、救急で高島病院にお世話になるのは4回目(汗)。いろいろありすぎ?

sato

Re: 【加賀】千束川奥の中俣から陶石山へ

Posted: 2024年6月17日(月) 20:40
by 山日和
satoさん、どうもです。

千束川を始めて見たのは、そう、昨年の春、小大日山高倉山花山旅に出かけた日でした。
緑の海に、ピンク色のシャクナゲ、赤紫色のアカヤシオが色鮮やかに浮かぶうつくしい尾根を登りながら、
この下を流れる谷にはどんな風景が繰り広げられているのだろうと思いました。
あまりにもシャクナゲが素晴らしかったので、今度は谷から訪れようとお話していましたね。

去年、千束尾根を訪れるまではノーマークの谷でした。
あの近辺の谷では有名なのは大日沢だけですが、それ以外にも味わい深い谷がありますね。

P6080067_1_1.JPG

地図を見ると、千束川は標高550mあたりまで穏やか。実際やさしい流れが続いていきました。
うれしかったのが、次々と現れるナメ。苔むしたナメは夢見心地になるうつくしさでした。
見上げた緑の森も素晴らしかったですね。林床では、カラマツソウ、シモツケソウがもう花を咲かせていました。


まあ、とにかくなかなか標高の上がらない谷です。楽でいいんだけど、このままだと稜線に着かないし。
後半が思いやられましたが、美しいナメを堪能できましたね。


P6080073_1.JPG

標高600メートルあたりからの連瀑帯の高巻きは、下部が切り立っているので大高巻きになりました。
ルートファインディングしながらの高巻きは神経を使いますね。
無事谷に降り立った時の疲れは、後に続いていくだけの私とは比べ物にならないと感じます。
私が足を滑らさないかという心配もありますし。一番安全と思われるルートを見極めてくださりありがとうございます。


ようやく出てきたかという感じでした。小さな滝なんだけど、巻くのはかなり追い上げられてひと苦労しましたね。
とにかく一番安全で経済的?なルートを見つけるのが苦労でもあり楽しみでもあります。 :lol:

標高650mの三俣で、小大日山と千石原山の鞍部に向かうことに決め、コンパスで方向確認し、
「後はひたすら直進」のお言葉に「はい」と返事をして、自分で地図を確認することなく進んでいきました。
予定変更になったけれど、左俣はどこまでも続くナメ。またまた、わぁ素敵の連続で、こちらにしてよかったと思っていたら、
「あぁ~」という山日和さんの嘆き声。何事かと思ったら谷を間違えたと。
地図を見ると、左俣はすぐ上で二俣になっていました。


やっちまったな~って感じでした。引き返すにはもう進み過ぎてるし、いい感じの谷が続いてるしで、
このまま進むしかなかったですね。100mほど余分に登るハメになりましたが。 :mrgreen:


P6080114_1.JPG

ハンノキ谷の時は、稜線になかなか辿り着かないと思いながらも間違いに気づかず、
山小屋の立つ丈競山の山頂に出てびっくりしましたが、GPSで確認してくださり今回は途中で気づくことが出来ました。


あの時はGPS無しでひたすら前進してましたが、コンパスを見てればすぐにわかったのに・・・ :oops:

すみません、私は、「後はひたすら直進」のお言葉を信じきっていました。
「直進」でも、地図とコンパスで確認することが大切ですね。反省です。(と何回言っているのだろう・・・)


直進してるつもりだったんだけど・・・ :mrgreen:


P6080127_1.JPG

でも、素敵な谷に出会えましたので今回はよしとしましょう。ショウキランにも出会えましたし。
気になるのは谷の形がおぼろげになった辺りからのヤブ。丈競山のようなヤブだったら時間がかかるなぁと思いましたが杞憂でした。
どこまでも続く岩盤。すうっと登山道に出ることが出来ました。

きっと直進の谷よりよかったと思いますよ。たぶん・・・

ここからは、昨春に歩いた小大日山高倉山の尾根をまた辿りたいなぁという気持ちもありましたが、
はじめての陶石山の稜線も気になり、こちらに向かうことに。ところどころで展望がきく歩きやすい道でしたね。

小大日まで登るのがしんどいゆえの予定変更でしたからね。

889m陶石山の北尾根が見事なシャクナゲで知られるようになったのですね。
私たちは千束川右岸尾根へ。この尾根も清々しいブナの森の中、シャクナゲが続いていきましたね。


4年前に大ブレークしたようです。1年おきに裏年が来るみたい。
来年は再び当たり年かな。 :D

P6080170_1.JPG

千束川に下る・638尾根も、見事なシャクナゲの群生地が何か所かありましたね。
ここのシャクナゲは背丈が低くて、シャクナゲのヤブの中を簡単に歩けるので、
開花の時期はさぞかし素晴らしいだろうなぁ、また訪れたいなぁと思いました。
終わりかけでしたがエビネも咲いていました。
そして、私の大好きなツルアリドオシもたくさん。


大正解の下山ルートでしたね。途中までは・・・ :shock:

当たりの尾根だったとニコニコ顔でした。でも、そうは問屋が卸さない。
最後は、濃密なヤブのお出迎えでした。


まあ、そんなにいいことばかりだと面白くないでしょう。 :mrgreen:

P6080191_1.JPG

数年前までは、こんなに通うとは思わなかった加賀のお山。今回も、増々魅了されていくのを感じながらの山旅でした。

越前の山に続いて加賀の山にハマってしまいましたね。
積雪期も標高の低いところでも雪が多いので十分遊べるし、無雪期は花や紅葉で楽しめます。

なんと大きなマダニが食いついていました。マダニには何度も食いつかれていて、その都度自分で取っていましたが、耳の裏に食いつくなんて。
しかも、大きくて、もうしっかりと食いついていて、自分で取ることは不可能。
頭に近いところでしたので、痛みも強く感じたのでしょうか。
耳の腫れと頭痛が心配で翌朝まで待てず、救急で高島病院に行くと、手術扱いになりますと説明されて切開していただきました。


なんと、マダニに食い付かれてたんですね。それを聞いて、私も腰のあたりに腫れた跡があったので心配になって皮膚科へ行きましたよ。
ダニの姿はなかったですが。

注文の多い料理店ではありませんが、マダニチェックは「耳も忘れずに」です。
山でのアクシデントが原因で、救急で高島病院にお世話になるのは4回目(汗)。いろいろありすぎ?


宮沢賢治を読み込んでますね。
satoさんは高島市民病院では上得意様ですね。 :mrgreen:

                山日和