【奥美濃】新緑の根尾を歩く 八谷からツルベ岳・雷倉へ
Posted: 2024年4月24日(水) 23:10
【日 付】2024年4月20日(土)
【山 域】奥美濃 雷倉周辺
【天 候】晴れのち曇り
【メンバー】sato、山日和
【コース】八谷7:30---8:25 P529m---10:25ツルベ岳10:40---12:00雷倉---12:05ランチ場13:30---
14:00 Ca1080mピーク14:15---15:55林道---16:40駐車地
雷倉とは何か謂れのありそうな山名である。根尾では「かみなりくら」、揖斐では「らいくら」と呼ぶそうだ。
雷倉は花房山と小津権現山を合わせて小津三山と称されている。
小津三山はアプローチが良く、冬の県境付近の天気が悪い時でも、揖斐平野に近いここは比較的晴れる確率が高い。
そのせいもあって、これまで小津三山を合わせると20回以上は登っている。雷倉に登るのは4回目、3回の途中敗退
を入れると7回目だ。無雪期は初めての登頂となる。
通常は八谷(はったん)の集落から下津谷の左岸尾根を往復するのだが、それでは面白みに欠けるので、大井谷の
左岸尾根から1032.3mのツルベ岳(三角点名大井)を経て山頂に至り、中又谷左岸尾根を下る周回ルートとした。
八谷の集落から少し戻ったところで橋を渡ると新しい林道がある。地形図では尾根上の338m標高点を通って八谷
と大井の集落を結ぶ破線が描かれている。
ほぼそのラインに沿って尾根に乗ると、比較的新しい立派な祠があった。山の神だろうか。
尾根沿いはよく手入れされた植林で、昔からの山仕事の道と思われる明瞭な踏み跡が続いている。手の入った植林
は暗さがないのがいい。予想以上に快適な道に足も軽い。
やがて自然林に変わって行くが、意外に常緑樹が多く、なかなかブナの出番がない。
花についてはそれほど期待していたわけではないが、石灰岩の山だけあってフデリンドウやスミレ、ヒトリシズカ、
キランソウ等、いろいろな花が足元を飾り始めた。
広葉樹林帯に入ると石灰岩の山らしいカレンフェルトが現れ始める。カタクリの葉が目立つが単葉ばかりで、花
を付けるのはまだ先のようだ。と思っていたら花弁を目一杯反り返らせた可憐な花が目に飛び込んできて顔がほこ
ろぶ。
カレンフェルトが累々と積み重なる台地では、ヒトリシズカやネコノメソウの花盛りだ。
尾根上にはまったくヤブはなく、疎林の中を自由に歩くことができる。ある程度のヤブを覚悟していたが、これは
うれしい誤算である。ツルベ岳への登りの尾根にはほとんど期待していなかったのだ。
ただ、思ったよりもブナの姿が少ないのは意外だった。
平凡なツルベ岳山頂を過ぎると雷倉が間近に見えた。標高差を考えても1時間あれば行けそうだと思ったが、少々
甘かった。
これまでの急ながらもゆったりと広い尾根は、岩混じりの痩せた尾根に変わった。小さいながらアップダウンもあ
り、サクサクとは歩けないが、ちょっとしたバリエーション気分が味わえるいいスパイスになった。
ようやく尾根が広がり、タンポ(これもピークの名前)へのジャンクションピークまで来ると待望のブナ林の登場
である。尾根の左下には結構大きな池があり雰囲気もいい。タムシバが満開で、真っ白な花が青空に映える。
これまで見えなかった花房山と小津権現山が姿を現わしたが、肝心の雷倉にはほとんど近付いていない。
よく考えると、ツルベ岳から直線で見るのとここから見るのとでは距離は大して変わらないのだ。
左下から林道が上がって来た。ここからしばらくは尾根のブナ林を切り裂いた林道歩きである。この風景を見る
と庄部谷山の惨状を思い起こしてしまう。
林道を離れて山頂への最後の登りにかかった。このあたりは若いブナ混じりの潅木帯で、まともに照り付ける
日差しに汗が滴り落ちる。
山頂の手前で花房山への稜線が分岐する。ここも潅木が多く、見晴らしはスカッとはいかないが、数年前の積雪
期に歩いて来た稜線が見える。この季節はもっさりとした風景が広がるだけで、花房山へ歩いて行きたいという思
いは起こらない。
1168.6mの雷倉山頂。satoさんは初めての登頂だ。三角点名は矢谷だが、まわりには矢谷という谷も集落もない。
どこから来た名前だろう。山頂自体は少し刈り開かれた潅木の中なのであまり落ち着かない。
八谷への登山道分岐の先の能郷白山展望地でランチタイムとしよう。能郷白山と磯倉にもほとんど雪は残っていない。
このあたりは積雪期には素敵なブナ林という記憶が刷り込まれていたのだが、この季節に来てみるとヤブが目立って
些かもっさりとした印象だ。やはり積雪期のイメージをそのまま無雪期にあてはめると失望してしまうのである。
根上がりのヒノキの大木が散見される尾根は、基本伐採後の放置植林風で快適とは言えない。
1044m標高点からCa1080mピークまでの間だけは気持ちのいいブナ林が続く。
このピークから北へ方向を変えて、中又谷の左岸尾根に入る。実は事前にはこの尾根に一番の期待感を持っていた。
しかし、出だしこそブナ林だったが、すぐにヤブっぽい平凡な尾根に変わってしまった。
遠目には良さげに見えた1093mピークもまったく平凡。雰囲気のいい区間もあるがすぐに息切れしてしまうのが残念だ。
徳山富士方面への市町境尾根を分けると歩きやすくなった。林床にはカタクリがちらほらと咲いている。
防獣ネットが張られた大規模な伐採・植林地に出た。日当たりのいいせいか、ネットの中に咲いているカタクリが多く、
近付いて見ることができない。
724m標高点から細くなった尾根を下って行くと、突然丸太で土止めを施された遊歩道のような道が現れて驚いた。
杣道にしてはずいぶん立派な道を辿って、雷倉の山腹を巻いて来た林道に着地。
この林道は3年前に下津谷を遡行した時には、荒れるに任せた廃林道だったが、目の前の林道はフラットで落石も見
られない。荒れていたのは雷倉の山頂直下付近だけだったのだろうか。
あとはよく整備された林道を八谷の集落に向かうだけだ。
麓に下り着くと祠があり、柔和な顔立ちの観音様が出迎えてくれた。
今日も誰にも会わない静かな一日だった。
山日和
【山 域】奥美濃 雷倉周辺
【天 候】晴れのち曇り
【メンバー】sato、山日和
【コース】八谷7:30---8:25 P529m---10:25ツルベ岳10:40---12:00雷倉---12:05ランチ場13:30---
14:00 Ca1080mピーク14:15---15:55林道---16:40駐車地
雷倉とは何か謂れのありそうな山名である。根尾では「かみなりくら」、揖斐では「らいくら」と呼ぶそうだ。
雷倉は花房山と小津権現山を合わせて小津三山と称されている。
小津三山はアプローチが良く、冬の県境付近の天気が悪い時でも、揖斐平野に近いここは比較的晴れる確率が高い。
そのせいもあって、これまで小津三山を合わせると20回以上は登っている。雷倉に登るのは4回目、3回の途中敗退
を入れると7回目だ。無雪期は初めての登頂となる。
通常は八谷(はったん)の集落から下津谷の左岸尾根を往復するのだが、それでは面白みに欠けるので、大井谷の
左岸尾根から1032.3mのツルベ岳(三角点名大井)を経て山頂に至り、中又谷左岸尾根を下る周回ルートとした。
八谷の集落から少し戻ったところで橋を渡ると新しい林道がある。地形図では尾根上の338m標高点を通って八谷
と大井の集落を結ぶ破線が描かれている。
ほぼそのラインに沿って尾根に乗ると、比較的新しい立派な祠があった。山の神だろうか。
尾根沿いはよく手入れされた植林で、昔からの山仕事の道と思われる明瞭な踏み跡が続いている。手の入った植林
は暗さがないのがいい。予想以上に快適な道に足も軽い。
やがて自然林に変わって行くが、意外に常緑樹が多く、なかなかブナの出番がない。
花についてはそれほど期待していたわけではないが、石灰岩の山だけあってフデリンドウやスミレ、ヒトリシズカ、
キランソウ等、いろいろな花が足元を飾り始めた。
広葉樹林帯に入ると石灰岩の山らしいカレンフェルトが現れ始める。カタクリの葉が目立つが単葉ばかりで、花
を付けるのはまだ先のようだ。と思っていたら花弁を目一杯反り返らせた可憐な花が目に飛び込んできて顔がほこ
ろぶ。
カレンフェルトが累々と積み重なる台地では、ヒトリシズカやネコノメソウの花盛りだ。
尾根上にはまったくヤブはなく、疎林の中を自由に歩くことができる。ある程度のヤブを覚悟していたが、これは
うれしい誤算である。ツルベ岳への登りの尾根にはほとんど期待していなかったのだ。
ただ、思ったよりもブナの姿が少ないのは意外だった。
平凡なツルベ岳山頂を過ぎると雷倉が間近に見えた。標高差を考えても1時間あれば行けそうだと思ったが、少々
甘かった。
これまでの急ながらもゆったりと広い尾根は、岩混じりの痩せた尾根に変わった。小さいながらアップダウンもあ
り、サクサクとは歩けないが、ちょっとしたバリエーション気分が味わえるいいスパイスになった。
ようやく尾根が広がり、タンポ(これもピークの名前)へのジャンクションピークまで来ると待望のブナ林の登場
である。尾根の左下には結構大きな池があり雰囲気もいい。タムシバが満開で、真っ白な花が青空に映える。
これまで見えなかった花房山と小津権現山が姿を現わしたが、肝心の雷倉にはほとんど近付いていない。
よく考えると、ツルベ岳から直線で見るのとここから見るのとでは距離は大して変わらないのだ。
左下から林道が上がって来た。ここからしばらくは尾根のブナ林を切り裂いた林道歩きである。この風景を見る
と庄部谷山の惨状を思い起こしてしまう。
林道を離れて山頂への最後の登りにかかった。このあたりは若いブナ混じりの潅木帯で、まともに照り付ける
日差しに汗が滴り落ちる。
山頂の手前で花房山への稜線が分岐する。ここも潅木が多く、見晴らしはスカッとはいかないが、数年前の積雪
期に歩いて来た稜線が見える。この季節はもっさりとした風景が広がるだけで、花房山へ歩いて行きたいという思
いは起こらない。
1168.6mの雷倉山頂。satoさんは初めての登頂だ。三角点名は矢谷だが、まわりには矢谷という谷も集落もない。
どこから来た名前だろう。山頂自体は少し刈り開かれた潅木の中なのであまり落ち着かない。
八谷への登山道分岐の先の能郷白山展望地でランチタイムとしよう。能郷白山と磯倉にもほとんど雪は残っていない。
このあたりは積雪期には素敵なブナ林という記憶が刷り込まれていたのだが、この季節に来てみるとヤブが目立って
些かもっさりとした印象だ。やはり積雪期のイメージをそのまま無雪期にあてはめると失望してしまうのである。
根上がりのヒノキの大木が散見される尾根は、基本伐採後の放置植林風で快適とは言えない。
1044m標高点からCa1080mピークまでの間だけは気持ちのいいブナ林が続く。
このピークから北へ方向を変えて、中又谷の左岸尾根に入る。実は事前にはこの尾根に一番の期待感を持っていた。
しかし、出だしこそブナ林だったが、すぐにヤブっぽい平凡な尾根に変わってしまった。
遠目には良さげに見えた1093mピークもまったく平凡。雰囲気のいい区間もあるがすぐに息切れしてしまうのが残念だ。
徳山富士方面への市町境尾根を分けると歩きやすくなった。林床にはカタクリがちらほらと咲いている。
防獣ネットが張られた大規模な伐採・植林地に出た。日当たりのいいせいか、ネットの中に咲いているカタクリが多く、
近付いて見ることができない。
724m標高点から細くなった尾根を下って行くと、突然丸太で土止めを施された遊歩道のような道が現れて驚いた。
杣道にしてはずいぶん立派な道を辿って、雷倉の山腹を巻いて来た林道に着地。
この林道は3年前に下津谷を遡行した時には、荒れるに任せた廃林道だったが、目の前の林道はフラットで落石も見
られない。荒れていたのは雷倉の山頂直下付近だけだったのだろうか。
あとはよく整備された林道を八谷の集落に向かうだけだ。
麓に下り着くと祠があり、柔和な顔立ちの観音様が出迎えてくれた。
今日も誰にも会わない静かな一日だった。
山日和
冬になると雪を頂いたツルベは自宅から望める奥美濃ピークのひとつであり、