【 尾鷲 】須賀利 大池から江戸鼻

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seiichi
記事: 191
登録日時: 2022年9月14日(水) 21:12
お住まい: 津市高茶屋

【 尾鷲 】須賀利 大池から江戸鼻

投稿記事 by seiichi »

【 日 付 】2024年4月2日
【 山 域 】 尾鷲 須賀利
【メンバー】k子、u氏 3名
【 天 候 】晴れ
【 ルート 】9:00 県道202号バス停横の駐車地ー10:00 小池ー11:00大池ー江戸鼻ー須賀利神社ー15:30駐車地

前から気になっていた尾鷲の須賀利、
ここは道路が整備される前は尾鷲市から船でしか行くことができなかったとか。
地図を見てもその変わった地形に興味が沸く。
尾鷲R42からは一旦紀北町を通ってまた尾鷲の須賀利に着く。須賀利は尾鷲の飛び地だ。

県道を走るとバス停があり、その横の広い空き地に車を停めていただく。
登山口は駐車地の対面から植林地に入る。 日和山へ向かう分岐までは結構急な傾斜が続く。
今日の目的は先端の江戸鼻なので展望のない日和山はパスする。
分岐からは下りとなり小池に到着、静かな雰囲気の中でひっそりとした水面が綺麗だ。


水面への映り込み1.jpg
水面への映り込み1.jpg (32.25 KiB) 閲覧された回数 310 回




一旦海に出るが直ぐに登山道に戻り大池に到着。
風のない静かな時にここの水面に映り込む姿は水彩画のようで神秘的。
大池はけっこう大きい、池の周りは周回出来る道が付いているが、余り人も入らないので歩きづらいところもある。
まずは大池を南から反時計回りに歩く、
立ち枯れの木々が独特の雰囲気を醸し出して神秘的。
水面を悠々集団で泳いでいるカワウが我々に気づいて水面ぎりぎりに飛んでいく。



立ち枯れの木々1.jpg
立ち枯れの木々1.jpg (19.49 KiB) 閲覧された回数 310 回





海に近づくと断層が現れてくる。
よく見ると大池と海との境はすべて断層で区切られている感じだ。
曲がりくねった断層を自分の手で触ると、地球のパワーを感じる。
太古の昔に海底で降り積もったのが、現在は地殻変動で水面上に現れている。
地球のスケールで見るとほんのわずかな瞬間に過ぎないのだろう。





曲がりくねった断層1.jpg
曲がりくねった断層1.jpg (40.84 KiB) 閲覧された回数 310 回





断層の上で昼食をとり、ザックをデポして先端の江戸鼻に行く。
前にも言った志戸の鼻や定ノ鼻と同じく、先端は断崖絶壁戸なっていてこれ以上は危険で進めない。
ひっそりと持参した看板を付けておく。



先端の江戸鼻1.jpg
先端の江戸鼻1.jpg (29.8 KiB) 閲覧された回数 310 回



帰りは大池の北側を回って池の淵を歩く。
事前に知識として知ってはいたが、突然現れた人工物の神社に驚く。
鳥居には「社護神社」と刻まれている、きちんと参道跡も残っている。
ここに建てられた神社の歴史などに思いを馳せながら帰途に着いた。



大池1.jpg
大池1.jpg (28.36 KiB) 閲覧された回数 310 回

   seiichi
sato
記事: 422
登録日時: 2019年2月13日(水) 12:55

Re: 【 尾鷲 】須賀利 大池から江戸鼻

投稿記事 by sato »

Seiichiさま

こんばんは。K子さん、ご友人と海をながめる山歩きを楽しんでいらっしゃるのですね。
「ウミ」という響きを聞くと、海を思い浮かべると、胸の奥がトクンと高鳴るのを感じます。
海を眺めると、何とも言えない解放感、爽快感、そして切なさに包まれます。
人は、何故、海に惹かれるのでしょうね。

熊野灘のリアス式海岸の地形は不思議で面白く、私も地図を見ていると惹きこまれていきます。
日和山須賀利大池は、初めて訪れた熊野灘のお山でした。Kさんとご一緒させていだきました。
何の知識もなく訪れたので、驚きと感動の連続でした。
半島付け根は紀北町で須賀利は尾鷲市。道路が出来る前は陸の孤島で、尾鷲の港と船で結ばれていたことを知りました。
江戸時代は、江戸大阪間を回る廻り船の風待ち港として栄えたそうです。

尾根道の下りの途中で立派な石積みに出会い、この道は古くから人々が行き来した道なのだなぁ、
と感じたのですが、小池に降りて小尾根を乗越し、大池に着いた時、炭焼き窯跡と神社が目に飛び込み、
こんなところに人の営みがあったのだとびっくりしました。
元須賀利と呼ばれ、古くから伊勢神宮の御料地で、神宮に納める塩を作っていて、大池の水際では稲作も行われ、
江戸時代頃まで集落は存在していましたが、度重なる台風の被害で、住民の半数は島勝へ、半数は須賀利へと移住したそうです。
村が無くなった後も、人々は炭焼きをしたりして行き来していたのですね。

須賀利大池東端の江戸鼻は、地球の歴史、エネルギーを感じる地ですね。
海跡湖は不思議な魅力を湛えていますね。
足元を境に、大きな波が怖ろしい音を轟かせ、断崖に打ち寄せ、白い飛沫を吹き飛ばす荒々しい光景と、
真冬の陽光を浴びやわらかに煌めく常緑樹に囲まれた大池の穏やかな光景の、がらりと異なる光景も印象的でした。
この時期に訪れるとイワタイゲキのお花畑に出会えるのですね。

私もまた、波の音を聞きながら大海原をながめる半島への山旅に出かけたくなりました。

sato
アバター
seiichi
記事: 191
登録日時: 2022年9月14日(水) 21:12
お住まい: 津市高茶屋

Re: 【 尾鷲 】須賀利 大池から江戸鼻

投稿記事 by seiichi »

satoさん、こんばんわ。

satoさんはいつ頃、どの季節に須賀利に訪れたのでしょうか?
それにしてもよく知っていますね、感心しています。
こういう秘境っぽいところを歩く人はヤブの方でも少ないかと思っていましたが。
私の場合は草川啓三さんの「海をながめる山歩き」を読んでの影響です。
本当にこの本を買って良かったと思います。
岳人はずーと年間購読で買っていますが、幅広い山情報なので草川さんの本はピンポイントで助かります。

大池にはっきりと映り込む風景の写真を撮りたくて風の少ない日に行きましたが、
大池は東側が海に接しているので無風で快晴の条件で行けるのは奇跡に近いでしょうね。

「陸の孤島」の表現にぴったりで少し感動に近いものがありました。
仮に今も道路状況が悪ければやはり船でしか行けないのでしょうかね?
道路が出来る前に住んで生活していた人達を思うと、人間ってどこにでも住めるのだと感じます。
最近は人間社会の高齢化に伴い廃墟となる家が増えていますが、少し残念で寂しいですね。

  seiichi
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