【湖東/八幡山北尾根】地元の名山で延命祈願の山初め

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biwaco
記事: 1423
登録日時: 2011年2月22日(火) 16:56
お住まい: 滋賀県近江八幡市

【湖東/八幡山北尾根】地元の名山で延命祈願の山初め

投稿記事 by biwaco »

【日付】2024年1月5日(金)
【山域】湖東近郊
【ルート】百々神社~八幡山~ラ・コリーナ~百々神社
【天候】晴れ
【メンバー】単独
【コースタイム】百々神社10:30-11:30~50望西峰-北ノ庄城址12:25ー13:00~10八幡山-13:20~45ランチ場ー鞍部14:25ー県道14:40ー15:10百々神社


 2024年の年明け。いきなりの能登半島地震、翌日には羽田の飛行機事故…と波乱の幕開けだ。さすがに「龍」年らしいと言われれば、そうかもなあと思ってしまう。
 さて新年の初山歩きは何処にしよう? じつは来週早々、直腸のポリープ除去の内視鏡手術が待っている。線種の進行症状によっては、外科手術もありうるという。最悪の場合は「人工肛門」も…と脅されて、年末からココロが重い。日頃から信仰心とは無縁の生活だが、こうなると勝手な神頼みでもやってみたくなるのは人の弱さだ。「最悪」パターンでもう山歩きどころではなくなる前に、病魔退散の祈願も兼ねて近くの山を歩いてこようか。
八幡山ロープウエーと市街地
八幡山ロープウエーと市街地
 選んだのは地元、近江八幡市のシンボルのような八幡山(鶴翼山)271.8m。言わずと知れた羽柴秀次の居城。鶴が翼を広げたような形から付いた山名らしいが、下から観たところ鶴は飛んでいないし、それらしい印象はない。ドローンで上空から見れば納得できるのかもしれないが…。
 山頂付近の本丸跡には京都から移築された秀次の菩提寺である村雲御所瑞龍寺がある。市街地南側の日牟禮八幡宮近くのロープウエー駅からなら数分で山頂近くの二の丸まで登れるのだが、それでは面白くない。今回は山頂から北に延びる尾根の先端、百々神社から逆縦走することにした。ロープウエーでは何度か登っているが北尾根の縦走は初めてだ。とはいっても片道3kmほどの尾根歩き。若干のアップダウンはありそうだが、今の自分の体力でも大丈夫だろう。
百々神社
百々神社
 百々神社は「どど」かと思ったら「もも」と読むらしい。このほうがやさしいイメージ。石の鳥居は北を向いて建っている。西の湖から琵琶湖への水路出口にあたり、平安の昔から交通要所だったこの地に、北方からの敵や疫病を防ぐために建立されたという。渡会橋の大蛇(妖怪)退治の伝説もある。
 山の安全祈願をしてから右手の登山路に入る。スタートは10時半を回ってしまった。ヒノキや葉を落とした広葉樹の間を縫うように尾根上の登山路が延びる。北尾根最高点である望西峰・278mまで標高差200mもないので、冬晴れの尾根から琵琶湖や西の湖、田園風景を見下ろしながらのんびりハイキングだ。
円山、西の湖方面
円山、西の湖方面
 次のピークは水郷展望台。東側の展望が開け、目の前の円山の裾にひしめく民家と白王円山の水郷風景が広がる。
望西峰近くから東側の田園風景
望西峰近くから東側の田園風景
望西峰展望台から琵琶湖方面
望西峰展望台から琵琶湖方面
 案内表示板に従いながら登り返すと望西峰へやってきた。ピークは数㍍だけ八幡山より高い。縦走路から少し右へ外れた展望地からは西側の眺望が開ける。長命寺山や津田山、長命寺港や岡山方面の水際がクッキリ。そして琵琶湖の対岸に連なる比良、野坂方面の山々は前日来の冷え込みで雪帽子を被っている。今日は空気が澄んでいて眺望にも恵まれた。

 望西峰からは結構キツイ下りだ。標高差にして約80mほど。ロープが張ってあって助かるが、かなり経年劣化していて黒い中芯だけになっている部分もある。降り立った鞍部は東に下れば「ラ・コリーナ」へ出られるようだ。
 ・254ピーク一帯は北の庄城址で、「七つ池」や「虎口」などの案内板がある。ここまで来れば八幡山までは最後の50mほどの登りをクリアすれば到着できる。でも、それが結構キツイのだが…。
北の丸の広場。♡マークの飾り枠の前で記念写真を撮る人も多い
北の丸の広場。♡マークの飾り枠の前で記念写真を撮る人も多い
 結局「北の丸」には13時を回ってしまった。百々神社から2時間半もかかっている。「西の丸」まで行ってみようと歩き出すが、遊歩道にはロープウエーで上ってきた観光客がゾロゾロ。以前、西の丸の広場にはネコがたくさんいたのに姿が無い。冬は寒いのでどっかに隠れているのだろうか? ヒトは多いがネコには会えない。仕方がない、琵琶湖と比良の写真だけ撮って引き返す。
 北尾根に入ればほとんど人の姿はない。西の眺望が良い陽溜まりで遅くなったランチに。今日はカップ麺とコーヒーだけ。なので休憩は20分ほどで済む。
西の湖畔の葦原と鈴鹿の山並みを眺めながら
西の湖畔の葦原と鈴鹿の山並みを眺めながら
 北の庄城址を越えて、ラ・コリーナへの鞍部から下る。案内表示にあった通り「15分」ほどでヴォーリズ記念病院などの施設が集まった市街地へ。ラ・コリーナでお土産のお菓子でも?と思ったが、時間も押しているのでパス。
 西の湖や大中干拓地、遠く鈴鹿の山並みを眺めながら県道をブラブラと歩き、車が待つ百々神社へ15:10。 

 百々神社のお御籤は「中吉」だった。「神の教」を見ると「難儀苦労のある時ばかり、神の御袖にすがる気か」-難儀の時の神頼み、人の力の及ばぬ苦しみに行き遭うと、にわかに神様神様と騒ぎ立てる…平穏無事の日常も神様の御蔭であることを忘れてはならない-とのご託宣。
 願望は「急には無理 ひかえてよし」、旅行は「思いきって出よ 吉」、争事は「勝ちにくし」と、いったい運は良いのか悪いのか…?
 肝心の病気は「医師を選べ」と来た! 転院でもした方がいいのかなぁ?


さて、次はどちらに参ろうかな(^_-)
          ~今年も焦らず、慌てず、諦めず、で参ります(びわ爺)
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わりばし
記事: 1767
登録日時: 2011年2月20日(日) 16:55
お住まい: 三重県津市

Re: 【湖東/八幡山北尾根】地元の名山で延命祈願の山初め

投稿記事 by わりばし »

おはようございます、biwacoさん。

 さて新年の初山歩きは何処にしよう? じつは来週早々、直腸のポリープ除去の内視鏡手術が待っている。線種の進行症状によっては、外科手術もありうるという。最悪の場合は「人工肛門」も…と脅されて、年末からココロが重い。日頃から信仰心とは無縁の生活だが、こうなると勝手な神頼みでもやってみたくなるのは人の弱さだ。「最悪」パターンでもう山歩きどころではなくなる前に、病魔退散の祈願も兼ねて近くの山を歩いてこようか。

護摩でも焚いて盛大にやりましょう。
気は心です。


 山頂付近の本丸跡には京都から移築された秀次の菩提寺である村雲御所瑞龍寺がある。市街地南側の日牟禮八幡宮近くのロープウエー駅からなら数分で山頂近くの二の丸まで登れるのだが、それでは面白くない。今回は山頂から北に延びる尾根の先端、百々神社から逆縦走することにした。

いい心意気です。
この時代、移築したケース多いですね。
伊勢山上の大寺院も蒲生氏郷が松阪城建設のために解体して使ったようです。


 百々神社は「どど」かと思ったら「もも」と読むらしい。このほうがやさしいイメージ。石の鳥居は北を向いて建っている。西の湖から琵琶湖への水路出口にあたり、平安の昔から交通要所だったこの地に、北方からの敵や疫病を防ぐために建立されたという。渡会橋の大蛇(妖怪)退治の伝説もある。

モモちゃんでしたか。
度会といえば伊勢神宮外宮の禰宜の家です。
何か関係があるのかな・・
北畠の時代は外宮が南朝で内宮が北朝とバチバチの関係でした。

 
 ・254ピーク一帯は北の庄城址で、「七つ池」や「虎口」などの案内板がある。ここまで来れば八幡山までは最後の50mほどの登りをクリアすれば到着できる。でも、それが結構キツイのだが…。

虎口も書いてあるとわかるけど・・

 北の庄城址を越えて、ラ・コリーナへの鞍部から下る。案内表示にあった通り「15分」ほどでヴォーリズ記念病院などの施設が集まった市街地へ。ラ・コリーナでお土産のお菓子でも?と思ったが、時間も押しているのでパス。
 西の湖や大中干拓地、遠く鈴鹿の山並みを眺めながら県道をブラブラと歩き、車が待つ百々神社へ15:10。

お疲れさんでした
いい初歩きができましたね。 


 百々神社のお御籤は「中吉」だった。「神の教」を見ると「難儀苦労のある時ばかり、神の御袖にすがる気か」-難儀の時の神頼み、人の力の及ばぬ苦しみに行き遭うと、にわかに神様神様と騒ぎ立てる…平穏無事の日常も神様の御蔭であることを忘れてはならない-とのご託宣。
 願望は「急には無理 ひかえてよし」、旅行は「思いきって出よ 吉」、争事は「勝ちにくし」と、いったい運は良いのか悪いのか…?
 肝心の病気は「医師を選べ」と来た! 転院でもした方がいいのかなぁ?


しっかり塩水飲んで備えてください。
モモちゃん当たるかな?


                            わりばし

sato
記事: 422
登録日時: 2019年2月13日(水) 12:55

Re: 【湖東/八幡山北尾根】地元の名山で延命祈願の山初め

投稿記事 by sato »

びわ爺さま

こんばんは。
新年のご挨拶をと思うのですが、言葉が出てきません。
びわ爺さんのレポを読ませていただき、また、しばらく言葉が出てきませんでした。
でも、びわ爺さんがやぶこぎネットにご投稿したお気持ちに、こころを揺り動かされ、
私もお話したい気持ちが湧き上がりました。

大腸の内視鏡検査で、ポリープが見つかったのですね。進行症状を想像すると不安でいっぱいになりますよね。
私も、ちょうど一年前の今頃、クリニックでの内視鏡検査で、その場では除去できないポリープが見つかり、不安な日々が続きました。
幸い地元の総合病院でいい先生に巡り合い、気持ちが楽になり、手術を受けることが出来ましたが。
外科手術もありうる、と伝えられたびわ爺さんのご心中は、察するに余りあるものがあります。

ざわざわしたこころと静かに向き合うには、歩けるときは歩くのが最適ですね。
八幡山はお椀のような形の印象が強いですが、南北に細長いお山なのですね。
「分県登山ガイド滋賀県の山」によると、広葉樹の多い尾根で、林床にはオオイワカガミが群生すると。
山上には、羽柴秀次によって築かれた城跡が。麓には百々神社、日牟禮八幡宮の歴史あるお宮が。
そして城下町と近江商人による商業都市の面影を残す町並みが。秋から春にかけて、町のお散歩も合わせた山歩きを楽しめますね。

ラ・コリーナとは?たねやが作った施設なのですね。しかも滋賀県人気ナンバーワン観光スポットだったとは。
流行には疎い私です(滋賀県民なら知っていて当然?)

百々神社のおみくじのお言葉は辛辣ですね。
「難儀苦労のある時ばかり、神の御袖にすがる気か」胸に突き刺さりました。私もその通りです。申し訳ありません。

明日のことは誰にも分らない。でも明日に繋がる今日を感じながら生きていきたいです。
私も、焦らず、慌てず、諦めずに。

手術前と手術後もしばらく食事制限がありますので、今のうちに栄養たっぷりのお食事を楽しんでくださいね。
お参りも!

sato
biwaco
記事: 1423
登録日時: 2011年2月22日(火) 16:56
お住まい: 滋賀県近江八幡市

Re: 【湖東/八幡山北尾根】地元の名山で延命祈願の山初め

投稿記事 by biwaco »

わりばし先生、レスありがとうございます。返事が遅くなり申し訳ありません。
何をやるにも遅れ気味の昨今で、時間だけが先に過ぎていきます。今年も置いてけぼりにされないよう、必死のパッチで後追いしてまいります。<m(__)m>
護摩でも焚いて盛大にやりましょう。
気は心です。
おととい(16日)、無事に無罪放免になり家に帰ってきました。
数日の絶食強要のせいで、もともと頼りない体重が2kgも減りました。
「気は心」とは言っても「背に腹は代えられぬ」で、腹が減っては戦もできませんね(^_-)
伊勢山上の大寺院も蒲生氏郷が松阪城建設のために解体して使ったようです。
城や寺院、神殿は当時の一大プロジェクトで造営されたものなので、仇や愚かに使い捨てはできないでしょうね。
資材など物理的面だけでなく、精神面でも造形物に乗り移ったオーラ?の「ありがたさ」も捨てがたいし。
そういえば、お隣の安土城の大手門参道の石段には、近隣の墓地から集められた墓石や地蔵尊が無造作に混じっていました。
度会といえば伊勢神宮外宮の禰宜の家です。
何か関係があるのかな・・
北畠の時代は外宮が南朝で内宮が北朝とバチバチの関係でした。
琵琶湖の巨大ワンドのような西の湖は昔はもっと大きな湖で、渡会(ワタライ)橋はその出口だったようです。
安土城も八幡城もすぐ下まで琵琶湖や西の湖の水面が来ていて、海軍?も重要な戦力・経済力だったでしょうね。
今の地形からは気がつかない当時の事情も興味深いです。
しっかり塩水飲んで備えてください。
モモちゃん当たるかな?
循環器内科、血液内科、消化器内科…と、次々と縋る「蜘蛛の糸」が増える一方ですが、「医師を選べない」身としては「願望は急には無理」とモモちゃんの教えに従うのみです。
「ケ・セラ・セラ」の心境で、あと何回迎えられるかわからない春を待ちたいと思っております。

          ~びわ爺
biwaco
記事: 1423
登録日時: 2011年2月22日(火) 16:56
お住まい: 滋賀県近江八幡市

Re: 【湖東/八幡山北尾根】地元の名山で延命祈願の山初め

投稿記事 by biwaco »

satoさん、お見舞い、ありがとうございます。
川柳にもあったように「…めでたくもあり めでたくもなし」の新年ではありますが、近くの山でも歩いてみることができたのは、やはり感謝と喜びの年明けだと思うことにしましょう。(^_-)
大腸の内視鏡検査で、ポリープが見つかったのですね。進行症状を想像すると不安でいっぱいになりますよね。
百々神社の御利益のせいか、内視鏡手術は無事終了で無罪放免(ただし次の外来までの執行猶予付きですが)となりました。
やはり、面倒くさがらず早めの検査が大切ですね。
ざわざわしたこころと静かに向き合うには、歩けるときは歩くのが最適ですね。
八幡山はお椀のような形の印象が強いですが、南北に細長いお山なのですね。
今なら少し足を伸ばせば雪を被った稜線も味わえたと思いますが、年末から「新年初山は地元から」と胸にしまっていました。それほどの決意!というほどのものではないのですが、自分の山遊びを改めて振り返ってみると、出発点(原点)を疎かにしていないか?と、少し反省したものですから。

satoさん宅からはちょうど琵琶湖の対岸で、登山の対象にもならない里山(観光山?)ですが、当地に住む私もこれまで北尾根は眼中にもありませんでした。歴史については俄か勉強のまた貼り膏薬ですが、その1シーンを思い浮かべながら歩く尾根縦走路は、両面に時折姿を覗かせる琵琶湖と西の湖の湖面、その背景に聳える比良と鈴鹿の山並みと合わせて、興味をそそらせてくれるものでした。
ラ・コリーナとは?たねやが作った施設なのですね。しかも滋賀県人気ナンバーワン観光スポットだったとは。
厚生年金の元保養施設に「たねや(クラブハリエ)」が建設している自然共存型の建築・造園・商業施設エリアで、老若問わず彦根城以上の人気を集めているそうです。機会があればぜひ一度訪ねてみてください。
北隣りにはヴォーリズ記念病院やケアハウスなどが集まっています。
百々神社のおみくじのお言葉は辛辣ですね。
「神のお告げ」を信じるほど敬虔な人間ではありませんが、いざ読んでみると思い当たることがいろいろあって、身につまされますね。
「ながむればながむる花のあるものを 空しき枝にうぐいすのなく」(お御籤の歌)
あまり一つのことに捉われていてはダメ。元気出して古きを捨て新しきにつくことも大切…という意味だって。
待ち人「来るでしょう」、失物「所をかえて探せ」、学問「甘えを断ち目標を定めよ」―と、なかなか示唆に富んだ教示では?と見直してしまいました。
明日のことは誰にも分らない。でも明日に繋がる今日を感じながら生きていきたいです。
私も、焦らず、慌てず、諦めずに。
今回たった5日間の入院でしたが、ガラにもなく持ち込んだ書物で時間つぶししていました。
「森のしずく2」。ふ~さんの家族愛溢れる高倉峠越えレポをはじめ、satoさんの2編(母とサトちゃんの谷川岳、マムシ大騒動)、山日和さんの地形図を読む山旅、わりばし先生の労作(治田鉱山古道)…など、改めて読み返すと、またそんな世界に我が身を置いてみたくなってきました。
明日はだれにも分からないけれど、今日を生き抜けば明日に繋がる―その通りですね。明日は過去とは同じではないけれど、きっと何か新しい喜びが待っていてくれるのでは? 
お御籤の教示を思い出しました。「捨てるべきは捨て新しい前に進め」
ぼちぼち、ゆるゆる、時にはがしがし…!

          ~びわ爺
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