【布引山地】 山登りはこんなにも面白い 味わい深き伊勢の里山に出会う

山行記、山の思い出、限定
フォーラムルール
新規トピックは文頭に以下のテンプレートをなるべく使ってください。
【 日 付 】
【 山 域 】 
【メンバー】
【 天 候 】
【 ルート 】
※ユーザーでなくても返信が可能です。ユーザー名に名前を入れて返信してください。
返信する
sato
記事: 422
登録日時: 2019年2月13日(水) 12:55

【布引山地】 山登りはこんなにも面白い 味わい深き伊勢の里山に出会う

投稿記事 by sato »

【日付】   2023年10月28日
【山域】   布引山地 錫杖ケ岳西の稜線
【天候】   晴れのち曇り
【メンバー】 Kさん sato
【コース】   芸農町河内北畑~北畑川林道~・501~・592~△724,8
        P700~・722~我賀浦川~林道~P

 未知の山との出会いは不意に訪れる。冬型の気圧配置の予報となった10月最後の土曜日、
Kさんと錫杖ケ岳西の稜線探索の山歩きにご一緒させていただくことになった。決まったのは前日だった。

 三重県の中西部を南北に連なる布引山地。
「ぬのびき」という優美な響きは、山やまが布を引いたように緩やかに連なっている姿に由来するという。
 北端の緩やかではなくきりりとした錫杖ケ岳は鈴鹿の山から眺めて、
真ん中辺りの風力発電の風車がたくさん立ち並ぶ青山高原は知識として知ってはいたが、
他にどんな山があるのか地図で確認したことも、どのような風土なのか想像したこともなかった。
 地形図を持っていなかったので、地理院地図を開いて予定コースを見てみると、
そこには、「わぁ」と高揚感に包まれる、ちいさな谷がいくつも入り組む複雑で面白い地形が描かれていた。
「稜線のヤブはどうなのか全く分かりません」というKさんのお言葉に、
未知の山域への興味と想像がぱぁっと広がっていった。

 登山口は津市芸農町河内北畑。
鈴鹿の南、遠そうだなぁ、と思ったが、我が家から120㎞余りということが分かった。
安濃ダム錫杖湖畔の道を走りながら、ここは平家の落人伝承が残る地域だとKさんが教えてくださる。

 錫杖ケ岳柚子木峠登山口の少し先に車を置いて、北畑川に沿った林道を進んで行く。
最初に向かうのは・501。一番楽そうな山頂直下から南に延びる尾根を登ることにする。
 路肩には、ほとんど散ってしまっていたが、凛とした花弁にうつくしい夜明けの星空を描くアケボノソウが
ちょこっと残っていて、こころときめく。
 眼下を流れる北畑川は、岩盤が発達し、その上を滑らかに流れゆく水は、あっ、と驚くくらいに清澄で、
ちいさな淵は、ラムネの瓶のようなうっとり緑がかった色に煌めき、その透明な光の中に吸い込まれていきそうになる。
 薄暗い杉林の中には、かつての田畑の痕跡、丁寧に積み上げた石積みも見られる。
あれこれ見入っている間に、林道歩きの1時間が過ぎていた。

 尾根に取りつくと、ちいさな花が出迎えてくれた。センブリだった。
色づき始めた秋の里山で、ふっと出会うセンブリ。すっと淡い紫色の筋の入った白いお花の、
逃げていく秋の空をまっすぐに見つめるような姿に胸がキュッとなる。
 ・501へは、地図では広い尾根だが、実際は植林の中に大蛇の背中のような痩せた尾根が浮かび上がる面白い地形だった。

 「全く分からない」ところに足を踏み入れ、思いもかけない風景に出会えた時のよろこび。
・501から西、南へと延びる津市と亀山市、伊賀市との境の稜線の、最高地点700m余りの未知の里山は、
まさによろこびの連続だった。

 稜線は、植林地帯が多かったが、すっきりとした感じで、ヤブもなく道型もあり心地よく一歩が出る。
テープもぶら下がっていてちょこちょこっと歩かれているようだ。
 感激したのが、ところどころで広がる自然林の風景。どこも立ち止まって見とれてしまう素晴らしさだった。
ヤマザクラやケヤキの大木が佇む緩やかにうねる清々しい二次林の斜面が描く造形美に、
何度うっとりため息をついただろう。
・592直下の爽やかな森の広場を見下ろすヤマザクラの巨樹の風格あるお姿には目を見張るばかりだった。

 お花畑にも出会った。
尾根の登り始めに出迎えてくれたセンブリは、その後も、道中の林床のあちこちに群生していた。
なんと、キッコウハグマの群生も。
 キッコウハグマは、昨秋の同じ頃、同じくKさんと大岩谷左俣の杣道を辿り宮指路岳に向かった時に、
岩陰にひっそりと咲いているのを見つけ、名前を教えていただいたお花。
五角形?の葉が亀の甲羅、白いお花がヤクの尾の毛で作ったハグマという飾り物に似ているという
物語を感じるちいさなお花だ。

 地図を見てワクワクした、いくつもの浅い谷が複雑に入り組み、稜線がどう繋がっているのか分からなくなりそうな
△724.8と700mピークとの間の複雑な地形は、植林地帯で地形の妙を楽しむにはちょっと風情に欠けていたけれど、
なるほど南北の谷の源流はこうなっているのか、とふむふむ頷く面白さだった。

 亀山、津、伊賀市境の740mピーク周辺は、見上げる高さの見事なアセビの森。
クネクネとよじれた赤茶色の幹の間を縫いながら、迷路に踏み込んだような気分になる。
 ・722周辺の地形もワクワクしていたが、ここも植林地帯。
でも、こんな地形があるのだと知ったことが何よりうれしいのだ。
さらに、キッコウハグマとセンブリの群生に出会えるなんて。

 稜線は南に続いていくが下る時間となった。
・722で稜線を外れ、くるりと北東の尾根に向かい、枝分かれした右の尾根を下っていく。
この細い尾根は、谷に降り立つまで清々しい雑木林が続いていた。我賀浦川もしっとり情趣を感じる谷だった。
何だか得をしたような気分になる。
 最後の林道歩きは、出会った風景の数々が頭の中をくるくると駆け巡り、忙しかった。

 秋の日は釣瓶落とし。Kさんとお別れして、いきなり暗くなった湖周道路を北上していると、
東の空におおきなまあるいお月さまが顔を出していた。
山吹色の光に照らされて、東や西の山並みが黒く浮かんで見える。
 あの黒いお山には、どんな輝きが秘められているのだろう。
まんまるのようでちょこっと欠けている十四夜のお月さまと黒く光る山並みを、
横目でちらちらと眺めながら、未知の風景を夢見てしまう。

 山登りはこんなにも面白い。
今日も、Kさんから、地図を読む面白さ、想像し創造する愉しさを感じさせていただいた一日だった。

sato
アバター
わりばし
記事: 1767
登録日時: 2011年2月20日(日) 16:55
お住まい: 三重県津市

Re: 【布引山地】 山登りはこんなにも面白い 味わい深き伊勢の里山に出会う

投稿記事 by わりばし »

おはようございます、satoさん。

 三重県の中西部を南北に連なる布引山地。
「ぬのびき」という優美な響きは、山やまが布を引いたように緩やかに連なっている姿に由来するという。
 北端の緩やかではなくきりりとした錫杖ケ岳は鈴鹿の山から眺めて、
真ん中辺りの風力発電の風車がたくさん立ち並ぶ青山高原は知識として知ってはいたが、
他にどんな山があるのか地図で確認したことも、どのような風土なのか想像したこともなかった。

思いっきり地元の山ですやん。
オフ会の時に話していたルートですね。
錫杖ケ岳は何度か登っていて柚子木峠の破線道はたどったことありますが・・
ここには北畑の六地蔵が祀られています。

 登山口は津市芸農町河内北畑。
鈴鹿の南、遠そうだなぁ、と思ったが、我が家から120㎞余りということが分かった。
安濃ダム錫杖湖畔の道を走りながら、ここは平家の落人伝承が残る地域だとKさんが教えてくださる。

落合の成覚寺に平維盛の墓と木像が残されています。
平維盛の末裔とされる住職は女性で、友達です。

 眼下を流れる北畑川は、岩盤が発達し、その上を滑らかに流れゆく水は、あっ、と驚くくらいに清澄で、
ちいさな淵は、ラムネの瓶のようなうっとり緑がかった色に煌めき、その透明な光の中に吸い込まれていきそうになる。
 薄暗い杉林の中には、かつての田畑の痕跡、丁寧に積み上げた石積みも見られる。
あれこれ見入っている間に、林道歩きの1時間が過ぎていた。

このあたりは伊賀越えの道として古くからある地域ですので歴史は古いでしょうね。

 稜線は、植林地帯が多かったが、すっきりとした感じで、ヤブもなく道型もあり心地よく一歩が出る。
テープもぶら下がっていてちょこちょこっと歩かれているようだ。
 感激したのが、ところどころで広がる自然林の風景。どこも立ち止まって見とれてしまう素晴らしさだった。
ヤマザクラやケヤキの大木が佇む緩やかにうねる清々しい二次林の斜面が描く造形美に、
何度うっとりため息をついただろう。
・592直下の爽やかな森の広場を見下ろすヤマザクラの巨樹の風格あるお姿には目を見張るばかりだった。

安濃ダムの下に竜王桜という大木がありますが
このヤマザクラは知らんかった。
草川さん眼力恐るべしです。
また、辿ってみます。


 お花畑にも出会った。
尾根の登り始めに出迎えてくれたセンブリは、その後も、道中の林床のあちこちに群生していた。
なんと、キッコウハグマの群生も。
 キッコウハグマは、昨秋の同じ頃、同じくKさんと大岩谷左俣の杣道を辿り宮指路岳に向かった時に、
岩陰にひっそりと咲いているのを見つけ、名前を教えていただいたお花。
五角形?の葉が亀の甲羅、白いお花がヤクの尾の毛で作ったハグマという飾り物に似ているという
物語を感じるちいさなお花だ。

春に良さそうですね。
地元でありながら・・ :mrgreen:

 稜線は南に続いていくが下る時間となった。
・722で稜線を外れ、くるりと北東の尾根に向かい、枝分かれした右の尾根を下っていく。
この細い尾根は、谷に降り立つまで清々しい雑木林が続いていた。我賀浦川もしっとり情趣を感じる谷だった。
何だか得をしたような気分になる。
 最後の林道歩きは、出会った風景の数々が頭の中をくるくると駆け巡り、忙しかった。

いい情報ありがとうございます。
私よりのシュークリームさんの方が先に行きそうだな。 :lol:

 秋の日は釣瓶落とし。Kさんとお別れして、いきなり暗くなった湖周道路を北上していると、
東の空におおきなまあるいお月さまが顔を出していた。
山吹色の光に照らされて、東や西の山並みが黒く浮かんで見える。
 あの黒いお山には、どんな輝きが秘められているのだろう。
まんまるのようでちょこっと欠けている十四夜のお月さまと黒く光る山並みを、
横目でちらちらと眺めながら、未知の風景を夢見てしまう。

落合の成覚寺では毎年お月見会をしていてここの月もいいですよ。
大きな照明のない山里の月は格別です。

 山登りはこんなにも面白い。
今日も、Kさんから、地図を読む面白さ、想像し創造する愉しさを感じさせていただいた一日だった。

本当にそうですね。
この真摯な姿勢は見習わなければ。

                          わりばし

アバター
seiichi
記事: 191
登録日時: 2022年9月14日(水) 21:12
お住まい: 津市高茶屋

Re: 【布引山地】 山登りはこんなにも面白い 味わい深き伊勢の里山に出会う

投稿記事 by seiichi »

satoさん、おはようございます。

津の山、錫杖ヶ岳に登ったのですね。
タイトルには伊勢の里山とありますが、伊勢と言うよりは津の里山と言う感じです。
わりばしさん同様に私の地元の山です、錫杖の隣には「経ヶ峰」の展望最高で山頂が広くてテントも張れる山もあります。

なにも予定もなく天気が良いと展望を楽しみに登ります。
半日もあれば充分、狭い山頂は360℃視界が利くのコーヒー飲みながら楽しんでいます。
私の山登りを真似てはまった息子が、結婚式用に錫杖の山登り動画を友達が撮影して式で披露していました。

西から登ったとなると、柚木峠からでしょうか?
ログがないのでイマイチよく分かりません、私はいつも安濃ダムからのピストンです。
三重は南北に長くて県境は山です、また遊びに来てください

  seiichi
グー(伊勢山上住人)
記事: 2227
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:10
連絡する:

Re: 【布引山地】 山登りはこんなにも面白い 味わい深き伊勢の里山に出会う

投稿記事 by グー(伊勢山上住人) »

20231105-25.jpg



satoさん、こんにちは。ようこそ伊勢の国へ。

【メンバー】 Kさん sato

Kさんは、あのKさんですよね?

 未知の山との出会いは不意に訪れる。
Kさんと錫杖ケ岳西の稜線探索の山歩きにご一緒させていただくことになった。


地元のグーにはまったく食指の動かない山域に「探索」ですか。
何かグーの知らない魅力が隠れているのでしょうね。
そうした「探索」が思わぬ発見のモトなのでしょうね。

他にどんな山があるのか地図で確認したことも、どのような風土なのか想像したこともなかった。

グーは今も無いです。

地理院地図を開いて予定コースを見てみると、そこには、「わぁ」と高揚感に包まれる

そうかなぁ~。

ここは平家の落人伝承が残る地域だとKさんが教えてくださる。

ごめんなさい。グーは歴史も苦手なんです。

北畑川に沿った林道を進んで行く。最初に向かうのは・501。
一番楽そうな山頂直下から南に延びる尾根を登ることにする。


丁寧な記述ありがとうございます。グーも取り付くことが出来ました。

 ・501へは、地図では広い尾根だが、実際は植林の中に大蛇の背中のような痩せた尾根が浮かび上がる面白い地形だった。

「大蛇の背中」がどんなかさっぱり浮かんできません。想像力の乏しいグーです。

 「全く分からない」ところに足を踏み入れ、思いもかけない風景に出会えた時のよろこび。

これはありますね。気に入ると何度も足を運びます。そして案内したりします。
でも、他の人には「ふう~ん」と鼻であしらわれることしばしばですが。

津市と亀山市、伊賀市との境の稜線の、最高地点700m余りの未知の里山は、
まさによろこびの連続だった。


「よろこびの連続」ですか。行ってみる価値がありそうですね。

 稜線は、植林地帯が多かったが、

行くの止めます。グーは雑木林の方が好きです。

感激したのが、ところどころで広がる自然林の風景。

やっぱり行ってみようかな。

・592直下の爽やかな森の広場を見下ろすヤマザクラの巨樹の風格あるお姿には目を見張るばかりだった。

・592へは林道を歩けば楽ちんで行けそうですね。このヤマザクラは見に行こう。

未知の風景を夢見てしまう。


グーも夢見る少年の頃があったのだけど・・・

              グー(伊勢山上住人)

seiichiさん、お節介です。

錫杖ヶ岳に登ったのですね。

レポをちゃんと読みましょう。「錫杖ケ岳西の稜線」です。
sato
記事: 422
登録日時: 2019年2月13日(水) 12:55

Re: 【布引山地】 山登りはこんなにも面白い 味わい深き伊勢の里山に出会う

投稿記事 by sato »

わりばしさま

こんばんは。
早速のコメントをいただいたのにお返事が遅くなり申し訳ありません。
そうです。わりばしさんの地元のお山を楽しんできました。
錫杖ケ岳は、鈴鹿の山から望み、そのキリリとした山容に魅せられ、いつか登りたいなぁ、と思っています。
地図を見て、北畑峠も気になりました。六地蔵さまが祀られているのですね。
成覚寺には平維盛の木像とお墓が残されているのですね。
錫杖ケ岳の帰りにお参りします。

平家落人伝承の残る地というのは興味を惹かれます。
落合の集落の方のほとんどは、平家の末裔で落合さんとのことですが、
わりばしさんのご友人の成覚寺の住職さんも落合さんなのですね?
山寺のお月見会、いいですね。むかしもいまも変わらぬお月さま。
むかしのひとは、何を思いながらまあるいお月さまを愛でていたのでしょうね。

植林の単調な林道や山道も、時代時代の風景を想像しながら歩くと感じるものがいろいろとあります。
なんていうこともない風景も、胸に迫ってくるものを感じたり。
安濃ダムの下には竜王桜と呼ばれる大木があるのですね。
稜線では、何本かの大きなヤマザクラに出会いました。ヤマザクラの好む地なのかもしれませんね。

里山を歩くと、山越えの道に思いを巡らせてしまいます。
その山と人との歴史や文化を知りたくなります。
伊賀越の道の歴史も知りたくなりました。

何度か書かせていただいていますが、「見ることはいたって簡単な行為であるが、
その見方には無限の広がりと深さがある」(宮本常一の言葉)ことを、いつも、Kさんは気づかせてくださいます。
里山の奥深き世界をこれからも感じていきたいです。
コメントありがとうございました。

sato
sato
記事: 422
登録日時: 2019年2月13日(水) 12:55

Re: 【布引山地】 山登りはこんなにも面白い 味わい深き伊勢の里山に出会う

投稿記事 by sato »

seiichiさま

こんにちは。
コメントありがとうございます。
そうですね。
説明が苦手です。軌跡がないと、どのように歩いたのかよく分らないですね。
GPSを使っても軌跡を残したことがなく、パソコンで地図にコースを入れる方法も知りません。
(勉強嫌いで覚える気がないのですね汗)汚くて見にくいですが、持っていった地理院地図に赤線で記しました。

錫杖ケ岳は、津市にお住いのseiichiさんにとっては、地元、津の里山ですね。
伊勢というと三重県の北中部、愛知県、岐阜県の一部も含まれますものね。風土も異なる。
分県登山ガイドには、昔は「百丈岳」「雀頭山」などとも呼ばれ、
人々から親しまれ、雨乞いの山として祈りの対象ともなってきた、と書かれています。
昔から、地元津の人々にとって、こころのお山だったのですね。

愛する地元のお山で、コーヒーを飲みながら展望を楽しむ時間は、
この地で暮らすしあわせをしみじみと感じるひと時ですね。
錫杖ケ岳を登る息子さんのお姿の動画を結婚式でご披露とは、なんて素敵なのでしょう。
錫杖ケ岳とご家族との思い出はこれからも積み重なっていくのですね。

南北に長い三重県。これから陽だまり登山に最適な山域ですね。
seiichiさん、K子さんがよく歩かれる南伊勢のお山も訪れたいなぁ、と思っています。

sato

IMG_20231112_172006_(1000_x_563_ピクセル).jpg
sato
記事: 422
登録日時: 2019年2月13日(水) 12:55

Re: 【布引山地】 山登りはこんなにも面白い 味わい深き伊勢の里山に出会う

投稿記事 by sato »

ぐーさま

こんにちは。
ぐーさんは伊勢山上住人、伊勢の国のお方ですね。
そう、いつか伊勢山上飯福田寺にお参りして、行場を巡らせていただきたいなぁと思っています。
写真で見たことがありますが、修験者たちはこんなに険しい行場で修行していたのですね。

Kさんからは、ほんとうにたくさんのことを学ばせていただいています。
この日は、冬型の気圧配置になり、お天気がましな南の方のお山ということで、
Kさんが以前から気になっていらっしゃった錫杖ケ岳西の稜線探索に向かうことになりました。
私も、目を向けたことのなかった山域でした。
複雑な地形、緩やかで広々とした地形、くぼんだ地形、岩場の地形・・・面白い地形を見つけると、
どんな景色なのか見てみたくなります。
里山では、植林や伐採跡のヤブということも多いのですが。

私は、山に登る前、地図で地形の確認はしますが、情報収集はほとんどせず、
歩いて出会った風景から、いろいろなことを考えるのが好きです。
そして、その土地の歴史や文化を知りたくなります。物覚えが悪く、すぐに忘れてしまったりするのですが。

山中の風景は、あくまで私の目とこころに映った風景。
「ふう~ん」「おおげさな」と鼻であしらわれることが多いと思います。
大蛇の背中は、植林の中の面白い感じの痩せ尾根だったので、そう感じたのでした。
「よろこびの連続」も、「何がぁ?」と思われるかも。
なんていうこともないような里山で、こんなに清々しい雑木林の風景に出会えたのがよろこびでした。
すっきりとした林床というのは、森の未来を考えると健全とはいえないのでしょうが。

ぐーさんは、いつまでも夢見る少年のこころの持ち主ですよ。
ぐーさんのお気に入りの場所。素敵なのでしょうね。
素敵な場所をご案内したいというぐーさんのおこころも素敵です。
私も、いつかぐーさんのお気に入りの場所を味わってみたいです。

コメントありがとうございました。

sato
シュークリーム
記事: 2065
登録日時: 2012年2月26日(日) 17:35
お住まい: 三重県津市

Re: 【布引山地】 山登りはこんなにも面白い 味わい深き伊勢の里山に出会う

投稿記事 by シュークリーム »

satoさん,こんにちは。
先週は熊野古道中辺路を歩いていて,自宅に戻ってきてヤブ板をちらっと覗いたらsatoさんの投稿が載っていました。
私の地元の山へようこそと言いたいところですが,地元民の私でも歩いたことがない山域で,さすがにsatoさん,普通の道は歩かないよなと思いながら読ませていただきました。

自宅から120kmですか。本当にようこそおいでいただきました。錫杖ケ岳には10月に登りましたけど,自宅から登山口まで30分ほどでした。satoさんは植物がお好きなんですね。私も山を歩きながら植物にも目が行きますけど,植物に付着している私の大好きなカビを見つけたりすると心がほっこりします。「らんまん」の主人公のセリフじゃないですけど,「おまん,そこにいたんか」と言うような感じです。植物に着くカビにもひとつひとつ名前が付いているのを知っています?

・592直下のヤマザクラの巨樹には心が惹かれますね。地元なので山桜の時期に一度行ってみようかしらん。

再度ですが,地元民でも知らない地元の山の魅力を紹介していただいてありがとうございました。地形図で想像しながら歩く山での自分なりの発見を私も大事にしようと思いました。
                         @シュークリーム@
sato
記事: 422
登録日時: 2019年2月13日(水) 12:55

Re: 【布引山地】 山登りはこんなにも面白い 味わい深き伊勢の里山に出会う

投稿記事 by sato »

シュークリームさま

こんばんは。
先週、中辺路を歩いていらっしゃったのですね。
紅葉の季節、多くの人が楽しんでいたのでは。
祈りの道熊野古道は、海外の方への日本の中で最も訪れたい場所のアンケート調査で、
数年間第一位を継続していると聞きました。
むかしむかしから人々が祈りを込めて辿った道を辿りたいという気持ち、
聖なる地への憧憬は、時代や国、民族を超え、普遍的なものなのでしょうね。

シュークリームさんも津市にお住まいなのですね。錫杖ケ岳登山口まで30分とは。
津のこころのお山の錫杖ケ岳を味わわせていただきたい気持ちがどんどんと増しています。
錫杖ケ岳周辺は植林地帯が多く、興味をそそられる山域ではないかもしれませんね。
でも、お山は、分け入ってみないと分からないものだなぁ、と常々感じています。
荒れた植林地帯が続いても、あっ、と驚く素敵な風景に出会ったり、
地図では描かれない不思議な地形に出会ったり。

地形図で気になる地形を見つけて、そのお山に分け入るのは面白いです。
1000mに満たないお山、里山歩きの楽しみのひとつです。
年齢を重ねるごとに、運動能力が低下していき、いろいろなことへの怖さも大きくなり、
以前夢中になっていたような山登りは出来なくなってきていますが、
そう「地形図で想像しながら歩く山」の面白さをKさんから学ばせていただき、
私の山の世界は、若い頃よりも広く深くなりました。
体力は落ちても、山歩きへの想像力、思考力は増したような。

花や木を眺めながら歩くのも好きです。
20代の頃、仕事を辞めた時、ひと夏にどのように高山植物が移り変わっていくのか知りたくて、
北アルプスのお山で高山植物のパトロールも体験しました。
最近は、やはりKさんから、低山に咲く花を教えていただき、その奥深き世界に引きこまれています。

シュークリームさんは、植物に着くカビの研究をされているのですね。
植物に着くカビといえば、うどんこ病やスス病の原因となるカビが先ず浮かんでしまいますが、
有機物を分解したり、発酵食品を作ったり、医薬品に使われたり、
なくてはならないたくさんのカビが存在しているのだろうなぁ、と思います。うつくしい形のカビもあるのかなぁ。
「植物に着くカビにもひとつひとつ名前がついている」「おまん、そこにいたんか」
シュークリームさんの目には植物はどのように見えているのでしょう。
植物に着くカビの奥深き世界を、簡単なお言葉で是非紹介していただきたいです。
私の山歩きが、また広がるのを感じます。私も「おまん、そこにいたんか」と呟きたいです。

コメントありがとうございました。

sato
返信する