【養老山地】ゴルジュの続く大洞谷から笙ヶ岳へ
Posted: 2023年8月01日(火) 22:19
【日 付】2023年7月29日(土)
【山 域】養老山地 笙ヶ岳周辺
【天 候】晴れ
【コース】大洞林道駐車地7:10---8:15一ノ門---9:40三ノ門--12:40ランチ場13:40---15:00笙ヶ岳15:20---17:40駐車地
連日最高気温35℃以上の猛暑日が続いている。こういう季節には沢登り以外の選択肢はない。
今日の谷は初めて訪れる山域、養老山地の笙ヶ岳を源頭とする大洞谷である。
これまでまったく見向きもしなかった山域だが、数年前に兔夢ちゃんが紹介してからずっと気になっていた谷だ。
なんでもこんなところにと驚くようなゴルジュが連続する谷らしい。
林道入口の広大な空き地に車を止める。気温は早くもグングン上昇しているようで、早く入渓したい。
手前に谷の方へ下りる車道があったので、これだと思って歩き始めた。着水したのは大洞谷と隣の谷との二俣だった。
なにか違う気がしたが遡行開始。早速大堰堤が登場して左岸から巻き上がった。
これが結構嫌らしい巻きで、たっぷり汗をかかされてしまった。
堰堤を越えてしばらく進むと左上に石垣が見えて道の気配が。やがて写真で見覚えのあった取水口が現れた。
ここが本来の入渓点か。越えるべき堰堤は3つのはずだったが、ひとつ余分な労力を使ってしまった。やれやれである。
大洞谷はひと言で言えば平流の谷である。ただ地形図を見ればわかるように、谷の両岸の等高線は異様に詰まって
いる。終始ゴルジュの中を歩いているような谷と言える。
その中でも特に両岸が迫った場所が3ヶ所あり、それぞれ一ノ門、二ノ門、三ノ門と呼ばれている。
閉塞感あふれるゴルジュの中の流れは深い淵があるわけでもなく、何の障害もなく通過できる。
神童子谷のヘッツイサンや江馬小屋谷の行合、ゴンニャクのワサ谷の大ゴルジュのようなイメージだろうか。
谷の真ん中に車のタイヤや護岸ブロックみたいなものが転がっているのは、右岸高く付けられた林道が落ちてきたも
のだろう。ダンプカーの荷台らしきものが水門のように景色に溶け込んでいるのには驚かされた。
一と二はそれほどでもないが、三ノ門は岩壁は高く、威圧感がある。そしてここから大洞谷は俄然活気が表れ、
沢らしくなってきた。
まずゴルジュの奥の5m滝と対面。手前には深そうな淵が控えている。
左岸から巻き上がると次に現れるのが2段15m滝。1段目には取り付けそうな雰囲気だが、2段目はツルツルのように
見える。右側斜面にはフィックスロープがありルートを示しているようだが、このロープは信頼できそうもない。
右手の岩の裏側に回り込んで高巻く。
落ち口に立つとなかなかの迫力。やはり2段目は厳しそうだった。
大きなチョックストーンを抱える2条8mの滝も右から巻くと核心部は終了。穏やかさが戻った谷にはいくつかの小滝
があるが、問題なく進む。
巨岩に挟まれた深い淵はどうしようかと思っていたら、左岸にフィックスロープがあった。途中までは水面下に棚が
あって歩いて行けたが、そこから先はロープにぶら下がるようにしてツルツルの岩を通過。
その先には大洞谷名物のブルドーザーが谷の真ん中に鎮座していた。まあ、いろんなものが落ちている谷である。
ここからは完全に平流となり、やがて右岸の上方から林道が近付いてきた。
林道終点からは登山道が付けられている。笙ヶ岳の大洞谷コースとして整備されたようだがかなり荒れ気味だ。
結構時間がかかったので少々嫌気がさしてきたが、今日を逃すと笙ヶ岳に登る機会は二度と訪れないかもしれない。
別に登りたい山でもないのだが、やはり自分のスタイルとしては山頂あるいは稜線まで抜けてこその沢登りだ。
ゆっくりランチタイムを取ってから、登山靴に履き替えて山頂を目指す。
酷暑に備えてズボンもショートパンツに履き替えた。歳を取ってから体温調節機能が衰えたのか、体内に熱がこもる
ようになったようで、滅法暑さに弱くなってしまった。昔は炎天下に無帽でも平気だったのに。
そういう意味ではショートパンツはいい武器になる。ヒザから下が無いという解放感と涼しさは何ものにも代え難い
のだ。下山路がヤブ漕ぎでないというのが大前提だが。
谷を源頭まで詰めるつもりだったが、「笙ヶ岳」の道標に誘われてショートカット。ここは養老山からのいい登山
道がある。道は折り返すようにトラバースして笙ヶ岳へ直登する谷へ向かっていく。こんなところにも炭焼窯跡があ
るのは驚きだ。谷筋に出てからも緩やかな登山道は自然林に包まれ、日差しに焼かれることもない。
東峰との鞍部から左折すると笙ヶ岳の山頂に到着。林相も貧しく展望もない、風情に欠ける山頂である。
ここで落ちていたウチワを拾って、涼を取りながら歩く。
ともあれ、後は登山道を下山するだけだと思っていたら、これが大きな勘違いだった。この西尾根にはいわゆる
登山道はないのである。
とは言っても雑木林と植林のミックスの尾根には踏み跡はあり、まあまあ普通に歩くことができた。
攣りそうになった脚を秘薬と水分補給でだましだまし歩く。
2ヶ所ほど支尾根に引き込まれそうになったが軌道修正。
途中からは巡視路も出てきて楽勝かと思いきや、期待した方向に巡視路が続いておらず、最後はまた薄い踏み跡を
辿って駐車地の上の林道に着地した。
それにしても、この日の一番の驚きは、ヒルの巣窟と言われるこの谷で一匹のヒルにも出遭わなかったことである。
(家に帰ってから一匹お持ち帰りしていたことに気が付いたが)
山日和
【山 域】養老山地 笙ヶ岳周辺
【天 候】晴れ
【コース】大洞林道駐車地7:10---8:15一ノ門---9:40三ノ門--12:40ランチ場13:40---15:00笙ヶ岳15:20---17:40駐車地
連日最高気温35℃以上の猛暑日が続いている。こういう季節には沢登り以外の選択肢はない。
今日の谷は初めて訪れる山域、養老山地の笙ヶ岳を源頭とする大洞谷である。
これまでまったく見向きもしなかった山域だが、数年前に兔夢ちゃんが紹介してからずっと気になっていた谷だ。
なんでもこんなところにと驚くようなゴルジュが連続する谷らしい。
林道入口の広大な空き地に車を止める。気温は早くもグングン上昇しているようで、早く入渓したい。
手前に谷の方へ下りる車道があったので、これだと思って歩き始めた。着水したのは大洞谷と隣の谷との二俣だった。
なにか違う気がしたが遡行開始。早速大堰堤が登場して左岸から巻き上がった。
これが結構嫌らしい巻きで、たっぷり汗をかかされてしまった。
堰堤を越えてしばらく進むと左上に石垣が見えて道の気配が。やがて写真で見覚えのあった取水口が現れた。
ここが本来の入渓点か。越えるべき堰堤は3つのはずだったが、ひとつ余分な労力を使ってしまった。やれやれである。
大洞谷はひと言で言えば平流の谷である。ただ地形図を見ればわかるように、谷の両岸の等高線は異様に詰まって
いる。終始ゴルジュの中を歩いているような谷と言える。
その中でも特に両岸が迫った場所が3ヶ所あり、それぞれ一ノ門、二ノ門、三ノ門と呼ばれている。
閉塞感あふれるゴルジュの中の流れは深い淵があるわけでもなく、何の障害もなく通過できる。
神童子谷のヘッツイサンや江馬小屋谷の行合、ゴンニャクのワサ谷の大ゴルジュのようなイメージだろうか。
谷の真ん中に車のタイヤや護岸ブロックみたいなものが転がっているのは、右岸高く付けられた林道が落ちてきたも
のだろう。ダンプカーの荷台らしきものが水門のように景色に溶け込んでいるのには驚かされた。
一と二はそれほどでもないが、三ノ門は岩壁は高く、威圧感がある。そしてここから大洞谷は俄然活気が表れ、
沢らしくなってきた。
まずゴルジュの奥の5m滝と対面。手前には深そうな淵が控えている。
左岸から巻き上がると次に現れるのが2段15m滝。1段目には取り付けそうな雰囲気だが、2段目はツルツルのように
見える。右側斜面にはフィックスロープがありルートを示しているようだが、このロープは信頼できそうもない。
右手の岩の裏側に回り込んで高巻く。
落ち口に立つとなかなかの迫力。やはり2段目は厳しそうだった。
大きなチョックストーンを抱える2条8mの滝も右から巻くと核心部は終了。穏やかさが戻った谷にはいくつかの小滝
があるが、問題なく進む。
巨岩に挟まれた深い淵はどうしようかと思っていたら、左岸にフィックスロープがあった。途中までは水面下に棚が
あって歩いて行けたが、そこから先はロープにぶら下がるようにしてツルツルの岩を通過。
その先には大洞谷名物のブルドーザーが谷の真ん中に鎮座していた。まあ、いろんなものが落ちている谷である。
ここからは完全に平流となり、やがて右岸の上方から林道が近付いてきた。
林道終点からは登山道が付けられている。笙ヶ岳の大洞谷コースとして整備されたようだがかなり荒れ気味だ。
結構時間がかかったので少々嫌気がさしてきたが、今日を逃すと笙ヶ岳に登る機会は二度と訪れないかもしれない。
別に登りたい山でもないのだが、やはり自分のスタイルとしては山頂あるいは稜線まで抜けてこその沢登りだ。
ゆっくりランチタイムを取ってから、登山靴に履き替えて山頂を目指す。
酷暑に備えてズボンもショートパンツに履き替えた。歳を取ってから体温調節機能が衰えたのか、体内に熱がこもる
ようになったようで、滅法暑さに弱くなってしまった。昔は炎天下に無帽でも平気だったのに。
そういう意味ではショートパンツはいい武器になる。ヒザから下が無いという解放感と涼しさは何ものにも代え難い
のだ。下山路がヤブ漕ぎでないというのが大前提だが。
谷を源頭まで詰めるつもりだったが、「笙ヶ岳」の道標に誘われてショートカット。ここは養老山からのいい登山
道がある。道は折り返すようにトラバースして笙ヶ岳へ直登する谷へ向かっていく。こんなところにも炭焼窯跡があ
るのは驚きだ。谷筋に出てからも緩やかな登山道は自然林に包まれ、日差しに焼かれることもない。
東峰との鞍部から左折すると笙ヶ岳の山頂に到着。林相も貧しく展望もない、風情に欠ける山頂である。
ここで落ちていたウチワを拾って、涼を取りながら歩く。
ともあれ、後は登山道を下山するだけだと思っていたら、これが大きな勘違いだった。この西尾根にはいわゆる
登山道はないのである。
とは言っても雑木林と植林のミックスの尾根には踏み跡はあり、まあまあ普通に歩くことができた。
攣りそうになった脚を秘薬と水分補給でだましだまし歩く。
2ヶ所ほど支尾根に引き込まれそうになったが軌道修正。
途中からは巡視路も出てきて楽勝かと思いきや、期待した方向に巡視路が続いておらず、最後はまた薄い踏み跡を
辿って駐車地の上の林道に着地した。
それにしても、この日の一番の驚きは、ヒルの巣窟と言われるこの谷で一匹のヒルにも出遭わなかったことである。
(家に帰ってから一匹お持ち帰りしていたことに気が付いたが)
山日和
まずゴルジュの奥の5m滝と対面。手前には深そうな淵が控えている。