【若狭】妙芽谷左俣右谷にあった未知の桃源郷
Posted: 2023年6月14日(水) 21:09
【日 付】2023年6月10日(土)
【山 域】若狭 大御影山周辺
【天 候】曇り
【メンバー】sato、山日和
【コース】妙芽谷出合8:40---9:10二俣---9:45奥の二俣---11:40近江坂11:55---12:20ブナ並木13:45---14:15下降点
---15:20駐車地
美浜耳川流域の谷もそろそろ落穂拾いの段階に入ってきた。今回探索するのは能登又谷支流の妙芽谷左俣だ。
右俣はたまに紹介されているが、二俣にかかる大滝と続く連瀑以外は源流まで穏やかな渓相が続く癒しの谷である。
左俣の方は記録が見られないがどんな谷だろうか。
昨春、登山靴で左俣の奥の二俣まで歩き、二俣の中間尾根を近江坂へ登り詰めた。その時の印象では二俣から
上部は等高線の詰まり具合から見ても少しは沢らしいように見えたがどうだろう。
妙芽谷にかかる橋の袂から入渓する。いつもなら右岸の杣道で時間短縮を図るのだが、今日は最初から水流沿い
に探索開始。別にどうということのない流れの中に、たまに美しい小滝が現れる。
倒木が邪魔をするところが多く、意外に時間を食ってしまった。
二俣で妙芽谷の大滝と対峙する。10mほどだが見栄えのいい滝である。シャワー覚悟なら右から左へ直登できる
だろう。
右岸にカツラの大木が5m滝を見下ろす左俣へ入る。しばらくは穏やかな流れが続き、カツラの巨樹が出迎えて
くれる優しい谷だ。特に左から大きくガレた谷が入る斜面に立つカツラは、長く伸びた根が谷底まで届く見事な
巨樹である。
谷は少しゴルジュの様相を呈し始めた。ほどなく奥の二俣に到着。左谷には8mほどの滝が落ちる。
ここは去年、ゴルジュの手前から大きく巻いて、8M滝の上に下りたところだ。
右谷の小滝を登って行くと、左からスダレ状の美しい10m滝が落ちていた。手前の斜面にはコアジサイが満開で、
薄むらさきのお花畑から香りが漂ってくるようだ。
正面のガレたルンゼが巻き上がる。途中でショウキランが2株咲いていた。
滝の上はまた癒しの渓相となった。去年歩いたゴンニャクのワサ谷を思い起こす。
大きく広がった谷の左端に滝とも呼べない小さな落差を配して、右側の台地に炭焼き窯跡、その奥にトチの巨木
という、神の作り給うた造形と人為の配置が、これ以上ないと思えるような絶妙な空間として目の前に現れた。
ここに立っただけで今日の目的は果たしたと言ってもいいだろう。
気を良くして遡行を続ける。その後は目立った滝もなく、V字型に切れ込んだ強い傾斜の谷が続いた。
谷芯の変化は乏しいが、両岸に展開する森が素晴らしい。トチやカツラ、サワグルミの巨木が次々に現れ、ブナ
の大木も水辺近くまで下りてきている。
トチも5mクラスがあたり前のように散見され、6mオーバーと目される巨樹もあった。
同じ能登又谷流域のハゲノ谷や茶屋谷と同様、この流域でのスタンダードな林相と言えるだろう。
沢登りよりもこの深い森の佇まいを楽しむ谷だ。
源頭はさすがに急傾斜となり、左の小尾根に逃げれば一面のブナ林の中、足元にギンリョウソウの群落を見な
がら大日南側の近江坂へ飛び出す。
ここで登山靴に履き替えた。何度となく歩いている近江坂の道はブナの道である。
高島トレイルのテープと並んで若狭美浜トレイルのテープがぶら下がっているが、この醜い付け方はなんとか
ならないものか。美しいブナ林を毀損しているとは思わないのだろうか。目に入るものはブナだけで十分だ。
いつものブナ並木でランチタイムとする。今日は気温が高い予報だったが、曇り空に適度な風で涼しいのがあ
りがたい。よく冷えたビールが喉に沁みる。
下山は未踏の谷を下るつもりだったが、すっかりその気もなくなってしまい、ハゲノ谷と茶屋谷を分ける登山
道のある尾根を選択した。
ここも上部はブナの大木が並ぶ尾根なのだが、風害の影響で倒木が目立つのが残念だ。
傾斜が急な分、仕事も速く、程なく右からハゲノ谷、左から茶屋谷の流れの音が近づいてきた。
下り立った場所は茶屋谷とイヤ谷の出合で、ここも実にいいところだ。
今日は未知の桃源郷を発見できたが、自分の庭のようなこの山域に、まだ見ぬパラダイスはあるだろうか。
山日和
【山 域】若狭 大御影山周辺
【天 候】曇り
【メンバー】sato、山日和
【コース】妙芽谷出合8:40---9:10二俣---9:45奥の二俣---11:40近江坂11:55---12:20ブナ並木13:45---14:15下降点
---15:20駐車地
美浜耳川流域の谷もそろそろ落穂拾いの段階に入ってきた。今回探索するのは能登又谷支流の妙芽谷左俣だ。
右俣はたまに紹介されているが、二俣にかかる大滝と続く連瀑以外は源流まで穏やかな渓相が続く癒しの谷である。
左俣の方は記録が見られないがどんな谷だろうか。
昨春、登山靴で左俣の奥の二俣まで歩き、二俣の中間尾根を近江坂へ登り詰めた。その時の印象では二俣から
上部は等高線の詰まり具合から見ても少しは沢らしいように見えたがどうだろう。
妙芽谷にかかる橋の袂から入渓する。いつもなら右岸の杣道で時間短縮を図るのだが、今日は最初から水流沿い
に探索開始。別にどうということのない流れの中に、たまに美しい小滝が現れる。
倒木が邪魔をするところが多く、意外に時間を食ってしまった。
二俣で妙芽谷の大滝と対峙する。10mほどだが見栄えのいい滝である。シャワー覚悟なら右から左へ直登できる
だろう。
右岸にカツラの大木が5m滝を見下ろす左俣へ入る。しばらくは穏やかな流れが続き、カツラの巨樹が出迎えて
くれる優しい谷だ。特に左から大きくガレた谷が入る斜面に立つカツラは、長く伸びた根が谷底まで届く見事な
巨樹である。
谷は少しゴルジュの様相を呈し始めた。ほどなく奥の二俣に到着。左谷には8mほどの滝が落ちる。
ここは去年、ゴルジュの手前から大きく巻いて、8M滝の上に下りたところだ。
右谷の小滝を登って行くと、左からスダレ状の美しい10m滝が落ちていた。手前の斜面にはコアジサイが満開で、
薄むらさきのお花畑から香りが漂ってくるようだ。
正面のガレたルンゼが巻き上がる。途中でショウキランが2株咲いていた。
滝の上はまた癒しの渓相となった。去年歩いたゴンニャクのワサ谷を思い起こす。
大きく広がった谷の左端に滝とも呼べない小さな落差を配して、右側の台地に炭焼き窯跡、その奥にトチの巨木
という、神の作り給うた造形と人為の配置が、これ以上ないと思えるような絶妙な空間として目の前に現れた。
ここに立っただけで今日の目的は果たしたと言ってもいいだろう。
気を良くして遡行を続ける。その後は目立った滝もなく、V字型に切れ込んだ強い傾斜の谷が続いた。
谷芯の変化は乏しいが、両岸に展開する森が素晴らしい。トチやカツラ、サワグルミの巨木が次々に現れ、ブナ
の大木も水辺近くまで下りてきている。
トチも5mクラスがあたり前のように散見され、6mオーバーと目される巨樹もあった。
同じ能登又谷流域のハゲノ谷や茶屋谷と同様、この流域でのスタンダードな林相と言えるだろう。
沢登りよりもこの深い森の佇まいを楽しむ谷だ。
源頭はさすがに急傾斜となり、左の小尾根に逃げれば一面のブナ林の中、足元にギンリョウソウの群落を見な
がら大日南側の近江坂へ飛び出す。
ここで登山靴に履き替えた。何度となく歩いている近江坂の道はブナの道である。
高島トレイルのテープと並んで若狭美浜トレイルのテープがぶら下がっているが、この醜い付け方はなんとか
ならないものか。美しいブナ林を毀損しているとは思わないのだろうか。目に入るものはブナだけで十分だ。
いつものブナ並木でランチタイムとする。今日は気温が高い予報だったが、曇り空に適度な風で涼しいのがあ
りがたい。よく冷えたビールが喉に沁みる。
下山は未踏の谷を下るつもりだったが、すっかりその気もなくなってしまい、ハゲノ谷と茶屋谷を分ける登山
道のある尾根を選択した。
ここも上部はブナの大木が並ぶ尾根なのだが、風害の影響で倒木が目立つのが残念だ。
傾斜が急な分、仕事も速く、程なく右からハゲノ谷、左から茶屋谷の流れの音が近づいてきた。
下り立った場所は茶屋谷とイヤ谷の出合で、ここも実にいいところだ。
今日は未知の桃源郷を発見できたが、自分の庭のようなこの山域に、まだ見ぬパラダイスはあるだろうか。
山日和
私の愛する野坂山地の谷で出会った夢のような風景。緑に覆われたちいさな谷で、ひっそり静かに展開するうつくしき世界。