【加越国境】火燈山から小倉谷山へ 美しき雪稜を辿る
Posted: 2022年3月02日(水) 20:14
【日 付】2022年2月26日(土)
【山 域】加越国境 小倉谷山周辺
【天 候】晴れ
【メンバー】sato、山日和
【コース】龍ヶ鼻ダム8:05---8:30林道引き返し点---9:00ダム再スタート---11:45火燈山---12:35小倉谷山14:30
---16:30畑尻橋---17:10駐車地
龍ヶ鼻ダムの除雪終了点からは古いトレースがあった。しかしそのトレースは龍ヶ鼻橋を渡っており、直進
の林道方向へはノートレース。ここから歩き出す登山者は100%丈競山へ向かうのだろう。
もう少し締まっていることを期待した雪だったが、出だしから軽いラッセルで竹田川右岸の林道を進む。
もう少しで尾根取付き点の畑尻橋というところで大規模な崩落に遭遇してしまった。巻きルートを探るもか
なり危うい感じで、ツル性のヤブも行く手を阻んでいる。これは戻った方が得策と判断、対岸には並行して走
る林道が見えているので迂回することにした。入口には通行止めの看板も何もなかったのが不親切である。
ダムまで戻ってから逆回りの方が得策だろうと思い直した。
出発点に戻ってダムの上方に伸びる道から尾根に取り付く。標高が低いので、常緑樹の雑木と植林の面白み
のない尾根だが、そこは織り込み済み。しばらく我慢すれば別世界に飛び出せるだろう。
あたりはいつしか広葉樹の自然林になり、広々とした谷状の雪面をひと登りすれば見事な展望が開けた。
ダム湖を振り返れば、丈競山へのどっしりとした尾根が長く尾を引いて素晴らしい景観だ。南丈競山の山頂に
ちょこんと避難小屋の姿が見えた。昨秋のハンノキ谷遡行を思い出す。
進む方向に目を転じれば、火燈山から小倉谷山への白い稜線が高みに望まれた。火燈山のピークは白い壁のよ
うに聳えて圧倒される。
マツの密生する尾根を抜けると広い雪原に出て、いよいよ火燈山への最後の登りに差し掛かった。
視界に入る色は白のみのまっさらな雪の急斜面にステップを刻むと、不意に傾斜がなくなり広い台地へ放り出
された。南北に広がる山頂台地の一角に出たのだ。
意外なことにトレースが現れ、二つの人影が見えた。山頂で言葉を交わすと、北西側の大内峠から登ってきた
ようだ。
不測の事態でスタートが1時間遅れてしまったが、ここでランチタイムにすると後が大変だ。福井平野を一望
に見下ろすここは絶好のレストランなのだが先を急ごう。
小倉谷山に続く尾根は美しい雪稜で始まった。新雪が程よく足場を確保してくれるので良かったが、クラスト
していればかなり緊張を強いられるだろう。
鞍部からは若いブナ林となり、そこを抜けると再び真っ白な世界。小倉谷山の左には鋭利なピークが並び、た
かだか標高800~900mの山とはとても思えない高山の雰囲気を醸し出している。
はやる心を抑えながら山頂に立つと、そこは遮るもののない360度のパノラマ展望台である。
残念ながら今日は春霞で白山の姿を拝むことはできないが、東には越前大日山と越前甲が堂々とした山容で存在
感を示していた。南側の丈競山、浄法寺山の山塊も見事。
そして北に続く稜線には純白のピークが並び、富士写ヶ岳へと至る。
この素晴らしい山頂に自分たちだけのトレースを刻んで立った喜びを噛みしめるひと時だった。
普通なら南面の雪庇の下で風を避けてランチというところだが、今日は南からの風だ。北斜面の雪を削って
ランチ場を設営した。気温が高く、日差しはもうすっかり春山のそれである。
今日は一度も帽子も被らず、テムレスの出番も無し。アウターを着ることもほとんどなかった。
食後は先ほど見た鋭利な三角錐のピークまで散歩することにした。空身で雪稜歩きを楽しむ。
左右は切れ落ち、ほど良い緊張感を楽しみながら狭いピークに立った。振り返ると細い雪稜に刻まれたトレース
を愛おしく感じる。もう1時間早ければ次のピークまで探索できたのだが、下山時刻のリミットが迫っている。
下りは小倉谷山頂へ戻って南尾根を辿るのだが、この尾根がまた実に美しい。丈競山を正面に見ながら無木立
の雪稜が延々と続く。一直線ではなく、絶妙なラインを描いてうねる雪稜は芸術的だ。
P749mからはさすがにスッキリした雪稜も終わり、徐々に本来のヤブ山らしい姿を見せ始めた。
畑尻橋へ落ちる尾根の末端の状況がわからないので、最後に左の緩斜面へ逃げると、うまい具合に林道跡らしき
道に出て畑尻橋の前に着地。橋から見てみると、尾根の末端から着地点の脇まで絶望的な高さの法面が続いていた。
ダム湖南側の林道を、緩んだ重い雪に足を取られながらダムへ戻る。対岸の朝の崩壊地を見ると、これまた絶望
的な斜面が続いており、突っ込まなくてよかったと心から思った。
ダム湖を見下ろすと、まだ半分凍った湖面に描かれた不思議な図形が目を楽しませてくれた。
下山の尾根は登りに取れば下部の鬱陶しさと急登でしんどく、クライマックスを迎えてからの火燈山は感激が薄
かっただろう。そう思えば最初のガケ崩れはかえって良かったのかもしれない。
山日和
【山 域】加越国境 小倉谷山周辺
【天 候】晴れ
【メンバー】sato、山日和
【コース】龍ヶ鼻ダム8:05---8:30林道引き返し点---9:00ダム再スタート---11:45火燈山---12:35小倉谷山14:30
---16:30畑尻橋---17:10駐車地
龍ヶ鼻ダムの除雪終了点からは古いトレースがあった。しかしそのトレースは龍ヶ鼻橋を渡っており、直進
の林道方向へはノートレース。ここから歩き出す登山者は100%丈競山へ向かうのだろう。
もう少し締まっていることを期待した雪だったが、出だしから軽いラッセルで竹田川右岸の林道を進む。
もう少しで尾根取付き点の畑尻橋というところで大規模な崩落に遭遇してしまった。巻きルートを探るもか
なり危うい感じで、ツル性のヤブも行く手を阻んでいる。これは戻った方が得策と判断、対岸には並行して走
る林道が見えているので迂回することにした。入口には通行止めの看板も何もなかったのが不親切である。
ダムまで戻ってから逆回りの方が得策だろうと思い直した。
出発点に戻ってダムの上方に伸びる道から尾根に取り付く。標高が低いので、常緑樹の雑木と植林の面白み
のない尾根だが、そこは織り込み済み。しばらく我慢すれば別世界に飛び出せるだろう。
あたりはいつしか広葉樹の自然林になり、広々とした谷状の雪面をひと登りすれば見事な展望が開けた。
ダム湖を振り返れば、丈競山へのどっしりとした尾根が長く尾を引いて素晴らしい景観だ。南丈競山の山頂に
ちょこんと避難小屋の姿が見えた。昨秋のハンノキ谷遡行を思い出す。
進む方向に目を転じれば、火燈山から小倉谷山への白い稜線が高みに望まれた。火燈山のピークは白い壁のよ
うに聳えて圧倒される。
マツの密生する尾根を抜けると広い雪原に出て、いよいよ火燈山への最後の登りに差し掛かった。
視界に入る色は白のみのまっさらな雪の急斜面にステップを刻むと、不意に傾斜がなくなり広い台地へ放り出
された。南北に広がる山頂台地の一角に出たのだ。
意外なことにトレースが現れ、二つの人影が見えた。山頂で言葉を交わすと、北西側の大内峠から登ってきた
ようだ。
不測の事態でスタートが1時間遅れてしまったが、ここでランチタイムにすると後が大変だ。福井平野を一望
に見下ろすここは絶好のレストランなのだが先を急ごう。
小倉谷山に続く尾根は美しい雪稜で始まった。新雪が程よく足場を確保してくれるので良かったが、クラスト
していればかなり緊張を強いられるだろう。
鞍部からは若いブナ林となり、そこを抜けると再び真っ白な世界。小倉谷山の左には鋭利なピークが並び、た
かだか標高800~900mの山とはとても思えない高山の雰囲気を醸し出している。
はやる心を抑えながら山頂に立つと、そこは遮るもののない360度のパノラマ展望台である。
残念ながら今日は春霞で白山の姿を拝むことはできないが、東には越前大日山と越前甲が堂々とした山容で存在
感を示していた。南側の丈競山、浄法寺山の山塊も見事。
そして北に続く稜線には純白のピークが並び、富士写ヶ岳へと至る。
この素晴らしい山頂に自分たちだけのトレースを刻んで立った喜びを噛みしめるひと時だった。
普通なら南面の雪庇の下で風を避けてランチというところだが、今日は南からの風だ。北斜面の雪を削って
ランチ場を設営した。気温が高く、日差しはもうすっかり春山のそれである。
今日は一度も帽子も被らず、テムレスの出番も無し。アウターを着ることもほとんどなかった。
食後は先ほど見た鋭利な三角錐のピークまで散歩することにした。空身で雪稜歩きを楽しむ。
左右は切れ落ち、ほど良い緊張感を楽しみながら狭いピークに立った。振り返ると細い雪稜に刻まれたトレース
を愛おしく感じる。もう1時間早ければ次のピークまで探索できたのだが、下山時刻のリミットが迫っている。
下りは小倉谷山頂へ戻って南尾根を辿るのだが、この尾根がまた実に美しい。丈競山を正面に見ながら無木立
の雪稜が延々と続く。一直線ではなく、絶妙なラインを描いてうねる雪稜は芸術的だ。
P749mからはさすがにスッキリした雪稜も終わり、徐々に本来のヤブ山らしい姿を見せ始めた。
畑尻橋へ落ちる尾根の末端の状況がわからないので、最後に左の緩斜面へ逃げると、うまい具合に林道跡らしき
道に出て畑尻橋の前に着地。橋から見てみると、尾根の末端から着地点の脇まで絶望的な高さの法面が続いていた。
ダム湖南側の林道を、緩んだ重い雪に足を取られながらダムへ戻る。対岸の朝の崩壊地を見ると、これまた絶望
的な斜面が続いており、突っ込まなくてよかったと心から思った。
ダム湖を見下ろすと、まだ半分凍った湖面に描かれた不思議な図形が目を楽しませてくれた。
下山の尾根は登りに取れば下部の鬱陶しさと急登でしんどく、クライマックスを迎えてからの火燈山は感激が薄
かっただろう。そう思えば最初のガケ崩れはかえって良かったのかもしれない。
山日和
どこだろう?ちょっと捜してみました。