【鈴鹿】頭陀ノ窟で御本尊様を見たり 真の谷より
Posted: 2022年2月12日(土) 13:02
【日 付】2022年2月11日(金)
【山 域】鈴鹿
【コース】藤原簡易駐車場7:20---9:45真の谷---11:00頭陀ノ窟11:45---13:00頭陀ノ頭---14:15藤原簡易駐車場
【メンバー】単独
年始のスノーシューは、御池岳を目指すのが定番になっていた。木和田尾から白船峠を経て真の谷に下り直登するコースだ。ここでは、たまに人に会うぐらいで静かなルートだ。ところが今年はヤマレコでこのルートがにぎわっている。時期をずらして行くことにした。雪は最初の鉄塔からしっかりあるし、トレースもバッチリだ。いつの間にか子向井山をすぎ、坂本谷分岐からトラバースにかかるが吹き溜まり地帯もトレースで問題なく進める。このトレースをたくさんの人が歩いているのだが、トレースをはずす人は無く行儀がいい。スノー衆では考えられない事だ。
吹き溜まり地帯で二人を抜き白船峠に着くと8人ぐらい先行者がいる。皆、谷中のトレースどうりに進んでいる。スノーシューをつけ左岸の小尾根で下り、全員を抜く。真の谷からも行儀のいいトレースがエスカレーターのように続いている。これを見て「なんだかなー」と思い、テーブルランドに行く気が失せた。後続の人たちも「ここまで来たのに」と言ってくれるが、手あかのついた奥の平は見たくないので目的地を変えることにした。
青空に日の光が降り注ぐ真の谷には雪がたっぷりある。これだけあれば真の谷を下り頭陀ノ窟に行けそうだ。ゆるやかな曲線を描き谷は下っていく。暖かくなってきたので表層雪崩の跡が時たまあらわれる。雪原の中に穴が開いているので見に行くと、水が流れている。ここに獣の足跡がきており、水を飲みに来ていた。この時期の貴重な水源なのだろう。大岩で段差があると思われる場所も雪があるので問題なく通れる。
谷の流れがあらわれ出したので上部をトラバースする。頭陀ノ窟は、P989から南西に下りる尾根の北寄りの尾根上にあり、御池の東のボタンブチが正面に見える位置にある。谷筋に穴が開きだした谷を見ながら急な斜面のトラバースをしていく。
南西尾根は、地図で見るより急な斜面で、ラッセルしながら登って行く。右側に嵓が見えてきたので、位置を確認するために東のボタンブチを見る。少し南寄りなので、北にトラバースしながら進むと見覚えのある嵓が見えてきた。頭陀ノ窟は、門のような大岩に挟まれた10m程のルンゼの奥にちょっとした窟がある。
頭陀ノ窟はきれいに埋もれており窟の上部のみが見える。スノーシューで上ろうとするが、斜面を流れて吹き溜まったサラサラ雪で進めない。ツボ足で雪を固めながら進むが、上になればなるほど手掛かりのないサラサラ雪になる。最後は最上部の雪をストックで蹴散らした。すると、何もないはずの窟に阿弥陀三尊がいるではないか。一番大きいのが阿弥陀如来で、左が観音菩薩、右が勢至菩薩だ。この時期だけお姿をあらわす本尊さまで、雪の壁に隠された秘仏と言っていいだろう。
ルンゼ横の岩陰で東のボタンブチを見ながら昼食をとった。頭陀ノ窟を右から巻き、ピラミッドのような御池の東面を見ながら、急斜面を上って行く。右手に嵓が見えだすと尾根は落ち着き、白く輝く竜ヶ岳の遠足尾根に大きな雨乞岳が見えてくる。
ひと登りで、緑水さん命名の鉄の平に着く。二つの鉄塔のある平で、御池が地続きのように見える展望の良い所だ。風のない天気のいい日は落ち着く。雪原に映る木の陰を見ながら頭陀ノ頭にある鉄塔にむけてラッセルしていく。日に照らされた雪原を一歩一歩ふみしめながら歩くのは、なんて気持ちがいいのだろう。嬉しくて、トラバースしながらの登りも気にならない。
頭陀ノ頭からは霊仙、伊吹に能郷白山まで見えていた。ここは風が強いだけにシュカブラもきれいに発達しており、美しかった。
SNSの発達で、これまで人けのなかった所に人が押し寄せている。少しずらせば問題ないが、お気に入りのコースから静寂が消えてしまうのは惜しい。昨年までは、鈴鹿を避けていたおかげでそれほど感じなかったが、今年の雪山では強く感じる。ルート選びもひと工夫する必要がありそうだ。
たまたま出向いた頭陀ノ窟で、阿弥陀三尊に出会えたのは奇跡というしかない。私にとっての祈りの対象がひとつ増えた気がする。
【山 域】鈴鹿
【コース】藤原簡易駐車場7:20---9:45真の谷---11:00頭陀ノ窟11:45---13:00頭陀ノ頭---14:15藤原簡易駐車場
【メンバー】単独
年始のスノーシューは、御池岳を目指すのが定番になっていた。木和田尾から白船峠を経て真の谷に下り直登するコースだ。ここでは、たまに人に会うぐらいで静かなルートだ。ところが今年はヤマレコでこのルートがにぎわっている。時期をずらして行くことにした。雪は最初の鉄塔からしっかりあるし、トレースもバッチリだ。いつの間にか子向井山をすぎ、坂本谷分岐からトラバースにかかるが吹き溜まり地帯もトレースで問題なく進める。このトレースをたくさんの人が歩いているのだが、トレースをはずす人は無く行儀がいい。スノー衆では考えられない事だ。
吹き溜まり地帯で二人を抜き白船峠に着くと8人ぐらい先行者がいる。皆、谷中のトレースどうりに進んでいる。スノーシューをつけ左岸の小尾根で下り、全員を抜く。真の谷からも行儀のいいトレースがエスカレーターのように続いている。これを見て「なんだかなー」と思い、テーブルランドに行く気が失せた。後続の人たちも「ここまで来たのに」と言ってくれるが、手あかのついた奥の平は見たくないので目的地を変えることにした。
青空に日の光が降り注ぐ真の谷には雪がたっぷりある。これだけあれば真の谷を下り頭陀ノ窟に行けそうだ。ゆるやかな曲線を描き谷は下っていく。暖かくなってきたので表層雪崩の跡が時たまあらわれる。雪原の中に穴が開いているので見に行くと、水が流れている。ここに獣の足跡がきており、水を飲みに来ていた。この時期の貴重な水源なのだろう。大岩で段差があると思われる場所も雪があるので問題なく通れる。
谷の流れがあらわれ出したので上部をトラバースする。頭陀ノ窟は、P989から南西に下りる尾根の北寄りの尾根上にあり、御池の東のボタンブチが正面に見える位置にある。谷筋に穴が開きだした谷を見ながら急な斜面のトラバースをしていく。
南西尾根は、地図で見るより急な斜面で、ラッセルしながら登って行く。右側に嵓が見えてきたので、位置を確認するために東のボタンブチを見る。少し南寄りなので、北にトラバースしながら進むと見覚えのある嵓が見えてきた。頭陀ノ窟は、門のような大岩に挟まれた10m程のルンゼの奥にちょっとした窟がある。
頭陀ノ窟はきれいに埋もれており窟の上部のみが見える。スノーシューで上ろうとするが、斜面を流れて吹き溜まったサラサラ雪で進めない。ツボ足で雪を固めながら進むが、上になればなるほど手掛かりのないサラサラ雪になる。最後は最上部の雪をストックで蹴散らした。すると、何もないはずの窟に阿弥陀三尊がいるではないか。一番大きいのが阿弥陀如来で、左が観音菩薩、右が勢至菩薩だ。この時期だけお姿をあらわす本尊さまで、雪の壁に隠された秘仏と言っていいだろう。
ルンゼ横の岩陰で東のボタンブチを見ながら昼食をとった。頭陀ノ窟を右から巻き、ピラミッドのような御池の東面を見ながら、急斜面を上って行く。右手に嵓が見えだすと尾根は落ち着き、白く輝く竜ヶ岳の遠足尾根に大きな雨乞岳が見えてくる。
ひと登りで、緑水さん命名の鉄の平に着く。二つの鉄塔のある平で、御池が地続きのように見える展望の良い所だ。風のない天気のいい日は落ち着く。雪原に映る木の陰を見ながら頭陀ノ頭にある鉄塔にむけてラッセルしていく。日に照らされた雪原を一歩一歩ふみしめながら歩くのは、なんて気持ちがいいのだろう。嬉しくて、トラバースしながらの登りも気にならない。
頭陀ノ頭からは霊仙、伊吹に能郷白山まで見えていた。ここは風が強いだけにシュカブラもきれいに発達しており、美しかった。
SNSの発達で、これまで人けのなかった所に人が押し寄せている。少しずらせば問題ないが、お気に入りのコースから静寂が消えてしまうのは惜しい。昨年までは、鈴鹿を避けていたおかげでそれほど感じなかったが、今年の雪山では強く感じる。ルート選びもひと工夫する必要がありそうだ。
たまたま出向いた頭陀ノ窟で、阿弥陀三尊に出会えたのは奇跡というしかない。私にとっての祈りの対象がひとつ増えた気がする。
年始のスノーシューは、御池岳を目指すのが定番になっていた。木和田尾から白船峠を経て真の谷に下り直登するコースだ。ここでは、たまに人に会うぐらいで静かなルートだ。ところが今年はヤマレコでこのルートがにぎわっている。