【松坂の山】堀坂山・観音岳-松坂の里山2座を周回する

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kitayama-walk
記事: 719
登録日時: 2011年6月06日(月) 01:33
お住まい: 京都市中京区
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【松坂の山】堀坂山・観音岳-松坂の里山2座を周回する

投稿記事 by kitayama-walk »

【日 付】 2021年12月18日(土)
【天 候】 晴れ
【山 域】 松坂の山(三重県)
【メンバー】kitayama-walkほか1名
【コース】 9:10雲母谷林道入口(駐車地)-9:35東尾根取付-10:00東尾根出合-10:10P548-
      10:20雲母谷の高-11:00雌岳-11:05勢津分岐-11:20▲堀坂山(757.4m)12:30-
      13:15堀坂峠-13:40堀坂峠の高-13:55創造の森分岐-14:00▲観音岳(606m)14:10-
      14:15白米城分岐-14:20東峰(愛宕山)-14:35御所谷山-14:55P444-15:20東屋-
      15:30森林公園-15:35駐車地


<プロローグ>
 これまで松坂の山は矢頭山(やずさん)だけ登っていたが、ヤマケイ分県登山ガイドでは、あと
堀坂山・観音岳と白猪山が残っていた。堀坂山(757m)は、古くから信仰の山として親しまれてお
り、堀坂峠を挟んで北側には観音岳(606m)があることから、森林公園を起点として、この2座を
周回することにした。しかし、この日は寒気が入って寒い日となり、所によってはかなりの積雪が
あるという予報であった。出発した京都市内はどんよりと曇っていたが、新名神に入ると、何と亀
山西JCTと四日市JCTの間が積雪のため通行止めという表示が出ていた。ちょっとびっくりしたが、
鈴鹿トンネルに近づくと周囲はかなり積雪しており、通行止めになるのもやむを得ないと思った。
しかし、亀山西JCTから伊勢道に向かうと次第に雲が切れてきて、日が差してきた。鈴鹿から少し
南下すると全く違った晴天になっていた。
雲母谷林道入口(駐車地)
雲母谷林道入口(駐車地)
<駐車地~東尾根出合>
 松坂森林公園の入口から少し堀坂峠に向かったところに登山口があった。ここが雲母谷林道の入
口になっている。ここにはちょうどよく数台が駐車できるスペースがあった。まだ誰も駐車してい
ない。幅広の林道は堀坂山を示す案内板があり、迷うことはない。そろそろ林道歩きにも飽きた頃
に雲母コースの入口があった。「九町981m」や「堀坂山登山道雲母コース」という標識がある。
尾根に取り付いたのはいいものの、いきなりの急登が待ち構えていた。木の根っこが連続する尾根
で、固定ロープも何か所もある。ちょっと息を切らせてハアハア言いながら攀じ登っていくと、30
分足らずで東尾根の出合に着いた。ちょっと一休みしよう。
雲母コース入口(東尾根への取付)
雲母コース入口(東尾根への取付)
<東尾根出合~堀坂山山頂>
 東尾根に出ると傾斜が緩くなってなだらかな尾根を進むことになる。すでに落葉した広葉樹の中
を軽快に登っていく。P548を過ぎると最初のピークがやってきた。雲母谷の高(578m)という標
識が立っていた。さらにぐんぐんと高度を上げていくと、尾根に突き当たったところで左手に大き
く回り込んでいく。正面に雌岳(680m)が見えてきたが、山頂直下は周回できるようだ。左から
回り込んで山頂に登った。山頂には石を積み上げた祠があり、その周辺は小さな広場になっていて、
休憩ができるところだ。雌岳からはいったん下り、鞍部で勢津分岐点があり、これを見送ると再び
植林の中を登り返していく。ほどなく堀坂山の山頂に到着した。
雌岳山頂にある石の祠
雌岳山頂にある石の祠
<堀坂山山頂>
 山頂には三等三角点があったが、その角が大きく削られていて無残である。しかし、堀坂大権現
が祀られた石の祠があり、奉納された手水鉢には氷が張っていた。また石垣に屋根を被せたような
避難小屋(石室)が2棟あったが、すでに使われていないようだ。山頂からは伊勢平野、伊勢湾が
見渡せる素晴らしい眺望が広がっていた。目を凝らしてみると遠く知多半島や伊勢湾に浮かぶ神島
(小説「潮騒」の舞台)が見て取れた。南には白猪山が近くに見え、遠くには西南にピラミダルな
局ヶ岳とその左奥には迷岳、西には栗ノ木岳、修験業山、三峰山、高見山、学能堂山などの山々が
見渡せた。お昼前だが、ちょうどいい天気の下、寄せ鍋ランチをいただくことにした。寒いときに
は温かい鍋がうまい。ビールは欠かせず持参した。1時間あまり山頂に滞在して、眺望と寄せ鍋を
満喫することができた。
堀坂山山頂には堀坂大権現が祀られている
堀坂山山頂には堀坂大権現が祀られている
堀坂山山頂には例の山名プレートがある
堀坂山山頂には例の山名プレートがある
<堀坂山山頂~堀坂峠>
長い山頂滞在の後は、堀坂峠にめざして下山することにした。山頂からは北方向に尾根を下ってし
まいやすい。そうではなく、少し西方向に進まなければならない。ちょっと下ると小さなピークが
あるので、そこに登ってみると大日如来様が鎮座されていた。西に下るとすぐに「右堀坂峠・駐車
場」の案内板があった。ここからは急坂を下っていくことになるが、所々堀状の登山道になってい
る。途中に八幡宮跡があり、ここには大日如来像があった。堀坂峠から登ってくる、この登山道を
使えば、堀坂山には1時間ほどで登れる。登山道としてはよく踏まれていて迷うような心配もない。
八幡宮跡には大日如来座像が鎮座していた
八幡宮跡には大日如来座像が鎮座していた

<堀坂峠~観音岳>
 堀坂峠には舗装された県道が通過しており、広い駐車場もある。この県道を下っていけば、森林
公園の入口に戻ることができるが、ここから北の尾根を登っていき観音岳を周回することにした。
最初は植林帯の中を登っていくが、やがて大きく右にカーブし、さらに堀坂峠の高というピークで
左に曲がって登っていくと、樹林帯から出て、右手がススキになっていて堀坂山が見えるようにな
った。ゆるやかなにアップダウンしながら進むと観音岳山頂に到着した。山頂には、プラスチック
製の椅子が2脚置いてあり、三等三角点もあった。松坂市街を見下ろすことができ、やはり知多半
島と神島がよく見えた。
観音岳山頂は展望がある
観音岳山頂は展望がある
<観音岳~森林公園>
 観音岳から少し進むと、T字路の分岐(白米城分岐)があり、ここで東に下って登り返したピー
クが観音岳東峰であるが、愛宕山(587m)というプレートが掛けられていて、小さな石の祠もあっ
た。ここからは北東方向にどんどん下っていったが、ひとつのピークがあり、御所谷山というプレ
ートがあった。このピークをそのまま進むのではなく、一旦戻って巻き道を進むことになる。テー
プが続いているので迷うことはないが、P444を通過すると登山道は東方向の尾根を下っていくこと
になる。やがて東屋に出てくると、階段が現れてきて、森林公園に着地することになった。あとは
少し歩いて駐車地まで戻るだけであった。
今回歩いたコースのGPS軌跡図
今回歩いたコースのGPS軌跡図
written by kitayama-walk
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わりばし
記事: 1753
登録日時: 2011年2月20日(日) 16:55
お住まい: 三重県津市

Re: 【松坂の山】堀坂山・観音岳-松坂の里山2座を周回する

投稿記事 by わりばし »

おはようございます、kitayamawalkeさん。

 これまで松坂の山は矢頭山(やずさん)だけ登っていたが、ヤマケイ分県登山ガイドでは、あと
堀坂山・観音岳と白猪山が残っていた。堀坂山(757m)は、古くから信仰の山として親しまれてお
り、堀坂峠を挟んで北側には観音岳(606m)があることから、森林公園を起点として、この2座を
周回することにした。

今年から松阪に職場が変わったんですが、登ってないなあ。
堀坂山は松阪市民にとって身近な山で
プロレタリア文学者で松阪市長だった梅川文男のペンネームは堀坂山行です。


しかし、この日は寒気が入って寒い日となり、所によってはかなりの積雪が
あるという予報であった。出発した京都市内はどんよりと曇っていたが、新名神に入ると、何と亀
山西JCTと四日市JCTの間が積雪のため通行止めという表示が出ていた。ちょっとびっくりしたが、
鈴鹿トンネルに近づくと周囲はかなり積雪しており、通行止めになるのもやむを得ないと思った。
しかし、亀山西JCTから伊勢道に向かうと次第に雲が切れてきて、日が差してきた。鈴鹿から少し
南下すると全く違った晴天になっていた。

伊勢平野の天気は鈴鹿川で大きく変わり、津より南は雪が降ってもめったに積雪しません。

 山頂には三等三角点があったが、その角が大きく削られていて無残である。しかし、堀坂大権現
が祀られた石の祠があり、奉納された手水鉢には氷が張っていた。また石垣に屋根を被せたような
避難小屋(石室)が2棟あったが、すでに使われていないようだ。山頂からは伊勢平野、伊勢湾が
見渡せる素晴らしい眺望が広がっていた。目を凝らしてみると遠く知多半島や伊勢湾に浮かぶ神島
(小説「潮騒」の舞台)が見て取れた。南には白猪山が近くに見え、遠くには西南にピラミダルな
局ヶ岳とその左奥には迷岳、西には栗ノ木岳、修験業山、三峰山、高見山、学能堂山などの山々が
見渡せた。

グーさんの伊勢山上もそうですが、このあたりは北畠氏の文化圏内で関連史跡が色濃く残っています。
本居宣長も動詞の活用を発見した谷川士清も南朝方の学問を引き継いでおり北畠の家臣の末裔と言われています。


お昼前だが、ちょうどいい天気の下、寄せ鍋ランチをいただくことにした。寒いときに
は温かい鍋がうまい。ビールは欠かせず持参した。1時間あまり山頂に滞在して、眺望と寄せ鍋を
満喫することができた。

私はせっかちで、これがなかなか出来ないんだなあ。 :mrgreen:

 ゆるやかなにアップダウンしながら進むと観音岳山頂に到着した。山頂には、プラスチック
製の椅子が2脚置いてあり、三等三角点もあった。松坂市街を見下ろすことができ、やはり知多半
島と神島がよく見えた。

神島は伊勢湾の先っぽにあってわかりやすいでしょ。
この時期、津の海岸からは蜃気楼で上に伸びた大きな神島が見られます。
この島の正月の雑煮だけ出雲系の小豆を使った雑煮なんですよね。


 やがて東屋に出てくると、階段が現れてきて、森林公園に着地することになった。あとは
少し歩いて駐車地まで戻るだけであった。

お疲れさまでした。
地元なんだから松阪の山にもいかなきゃなあ・・ :oops:

                     わりばし

kitayama-walk
記事: 719
登録日時: 2011年6月06日(月) 01:33
お住まい: 京都市中京区
連絡する:

Re: 【松坂の山】堀坂山・観音岳-松坂の里山2座を周回する

投稿記事 by kitayama-walk »

 わりばしさん、あけおめですね。

> 今年から松阪に職場が変わったんですが、登ってないなあ。
> 堀坂山は松阪市民にとって身近な山で、プロレタリア文学者で松阪市長だった梅川文男のペンネ
> ームは堀坂山行です。


 松阪市の学校に転勤になったのですね。異動は4月でしょうから、昨年のことですよね。
 松坂といえば、松阪牛は一番に浮かんできます。日本三大和牛として、神戸牛、近江牛と並んで
有名ですね(もっとも、米沢牛も入れて四大和牛とも言われています)。先日白猪山に登った登山
口の深野(だんだん田で有名)に「松阪牛発祥の地」という表示がありましたね。

 私は、梅川文男はよく知りませんが、戦前では労農運動家だったそうですね。例の3.15事件で治
安維持法による弾圧を受け懲役5年に処せられているそうではないですか。そして戦後は日本共産
党に入党して三重県議会議員に当選し、その後松坂市長を3期務めていますね。他方で文学者でも
あり、プロレタリア文学者としても有名だとか。ペンネームが「堀坂山行」とはこれまたおもしろ
いですね。堀坂山に何度も登ったのでしょうか?

>伊勢平野の天気は鈴鹿川で大きく変わり、津より南は雪が降ってもめったに積雪しません。

 そうなんですね。私は、この数年、三重県南部の山に行くことがちょくちょくあります。これは、
やはり天気予報を見て、鈴鹿や湖北などは天気予報が悪いけれど、三重南部はいいというときなど
足を運んでいます。分県登山ガイドに紹介されている、七洞山、南亦山、姫越山、マブシ嶺、天狗
倉山、便石山、八鬼山、大蛇峰、一族山、子の泊山などは登っています。

>グーさんの伊勢山上もそうですが、このあたりは北畠氏の文化圏内で関連史跡が色濃く残ってい
>ます。本居宣長も動詞の活用を発見した谷川士清も南朝方の学問を引き継いでおり北畠の家臣の
>末裔と言われています。


 そうそう、グーさんお気に入りの伊勢山上は、堀坂山の近くにあるのですね。まだ未踏なんです
が、ここは行場のようですね。一度、表行場と裏行場をまとめて歩いてみたいと思っています。し
かし、新版の「三重県の山」では伊勢山上は省かれていますね(もっとも紹介された山の数が56か
ら50に減っています)。

 北畠氏といえば、後醍醐天皇の建武の新政を支え、後醍醐天皇没後には南朝の軍事的指導者とな
り、南朝の正統性を示す「神皇正統記」を記した、あの北畠親房の家系ですよね。以後は、伊勢国
司や守護となって伊勢国を治めたようですね。その後、記憶にあるのは、戦国時代に織田信長の侵
攻を受け、たしか次男信雄を養子に迎えて、織田家に乗っ取られたというイメージがあります。

>私はせっかちで、これ(ランチ)がなかなか出来ないんだなあ。
 
 それは、どういう山行をやるかを事前に決めておけばいいのですよ。私もロングコースを歩くと
決めているときは、ランチはぱっぱったと済ませてしまいますが、まったり山行のときはランチは
1~2時間ほどかけようと考えています(スノー衆のときと同じですね)。特に寒いときは、長時間
のランチは辛いかも知れませんが、仲間と一緒ならばそうでもありませんね。
寄せ鍋ランチ
寄せ鍋ランチ
>神島は伊勢湾の先っぽにあってわかりやすいでしょ。この時期、津の海岸からは蜃気楼で上に伸
>びた大きな神島が見られます。この島の正月の雑煮だけ出雲系の小豆を使った雑煮なんですよね。


 堀坂山の山頂は非常に眺望がよかったです。伊勢平野・伊勢湾がぐるっと見渡せ、志摩半島の先
にある神島から、対岸にある知多半島がよく見えました。神島には3年ほど前に「灯明山」に登りに
行ったことがあります。短い船旅と三島由紀夫の「潮騒」の形跡を辿りました。また地元の漁師の
料理もいただきました。
志摩半島の先に神島が見えている
志摩半島の先に神島が見えている
ピラミダルな局ヶ岳とその左に迷岳
ピラミダルな局ヶ岳とその左に迷岳
山頂の奉納されていた手水鉢
山頂の奉納されていた手水鉢
>地元なんだから松阪の山にもいかなきゃなあ・・

 そうですよ。遠く京都からも足繁く?通っているのですから。
 伊勢山の会という山岳会が発行している「松阪と雲出川流域の山」という本には、松阪の山が
5座紹介されていますよ。堀坂山、観音岳、観音槍、鉢ヶ峰、桝形山です。
松阪と雲出川流域の山
松阪と雲出川流域の山
 最近、「まつさか香肌イレブン」という11座が選定されていますね。ついこの前、白猪山に登
ったときに、山頂にプレートがあったことから知りました。初級のやまからハードな山まで取り
そろえてありますね。局ヶ岳から高見山まで縦走できることもわかりました。
written by kitayama-walk
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