【鈴鹿】神崎川源流域・テント背負ってクラシックルートを辿る
Posted: 2021年11月09日(火) 23:27
【山域】鈴鹿・神崎川上流 オゾ谷~クラシ~佐目峠~千種街道~根の平峠
【山行日】2021年10月30日(土)31日(日)
【天候】30日 晴れ 31日 雨のち晴れ
【メンバー】平、育、青鳩
【ルート】30日 朝明駐車場、根の平峠、鈴鹿の上高地、オゾ谷鉱山跡
31日 オゾ谷鉱山跡、ワサビ峠、クラジャン、1145、銚子水場往復、
佐目峠、高昌小学校跡、根の平峠、朝明駐車場
オフ会会場を後にして、オゾ谷の鉱山跡付近でテントを張った。
明日は朝から天気が崩れるようだから、台地へは上がらずおとなしく往路を戻って、行ったことのないブナ清水へ寄って帰ろう。
だったら、もうここでいいじゃん、早くテント張って宴会しようよ、ということになった。
オゾ谷の鉱山跡付近は、なかなか美しいところだ。この付近を通るたび、ここもテント張るにはいいなぁと思っていたので、
ちょうど良い機会だった。当初目指していた上谷尻谷の広い広い開放的な河原も捨てがたかったが、
明るいうちにテント張って早く宴会しようよとの誘惑に勝てなかった。
しかし繰り返すけれど、このオゾ谷の鉱山跡もなかなかシブくて静かな隠れ家のようなすてきなテント場だ。
なんといっても貸し切りというのが、すばらしい。 テント張って薪を集めて竃作って、
パチパチという薪が弾ける暖かく賑やかな音とともに、楽しい夕べがやって来た。
明けて日曜日、朝5時に起床のお約束。育さんが、昨晩残ったパスタをゆでてくれて、
ゆで卵とりんごとスープを添えて、コーヒーも淹れて、朝も優雅。
パッキングを始めようとしたら、時雨れてきた。
きょうはもう帰るだけ。時間はたっぷりある。小降りになるまで待機しよう。
そろそろ出かけようとして、ふと「穴」のことを思い出す
「穴」あるの、知ってる?タイラさんも知らないという。
じゃ、見に行こうということになって、少し上流へ歩きはじめる。
「穴」はすぐ見つかって、二人とも面白そうに覗いている。 それを横目に、突然気まぐれスイッチが入る。「上まで行ってみよっか。」
返事も待たずに登り始める。さっきまで、ブナ清水見に行って帰ろうと言っていたのに。
オゾ谷は、二股から突然急こう配になる。急になるにつれて、斜面の樹林は美しさを増す。
ワサビ峠、シブくてクールで、すてきな場所だ。 ワサビ峠より、上谷尻谷側を見下ろす。道筋を目で追いながら、別のことを考え始めている。
下るより登りたい。再び気まぐれスイッチ入る。「クラジャン尾根で行こう!」
パラパラ小雨を背に受けて、クラジャン尾根を登り始める。
雨が降ろうが、槍が降ろうが、もう止められない。
登っても登っても、巨大な魔物の頭みたいなモサモサした塊が聳え立っている。
魔物を退治するべく、登っては下り登っては下り、もういっぺん登っては下り、展望台に着いた。 すごぉい!銚子ケ口一帯の山肌のすばらしさと言ったら!そして西から広がる青空!
朝からの雨のおかげで、台地の北の端に、ほとんど人影はない。1145貸し切りでお茶会。 ここは何度来ても最高だ。 ザックを置いて、銚子の水場を見に行く。この水場を私は勝手に「サメコイズミ」と呼んでいるのだが、 水場から台地側へあがった所に、なんともすてきなブナの木があって、この子に会うのも楽しみのひとつなのだった。
台地を南西に向かう。イブネの山頂には、新しい人工的な山名板が立てられて、人だかりができている。
イブネはイブネじゃないみたいになっていた。
足早に佐目峠へ駆け降りる。大事なものの安否を確かめる気持ちで登山道を外れて谷へ下っていく。
良かった、ここは大丈夫。
高昌小学校跡の石段を下り、千種街道の古道に合流する。所々で崩壊しているものの、それでも美しい。
コクイ谷出合から上水晶谷辺りまでは、ほんとうに美しかった。
根の平峠が近づく。あちこちで水がしみ出している。
無数の小さな森の精がここで生まれて、
羽が生えたら風に乗って思い思いの場所へ飛んで行く。
神崎川の源流域を歩いた過去の出来事すべてが風に乗って去来する。
自分の記憶にはっきりと刻まれていることも、
自分の知らない、もっともっと遥かに遠い過去の記憶までも、
どこからか風に乗ってやって来て、そして通り過ぎて行った。
アオバ*ト
【山行日】2021年10月30日(土)31日(日)
【天候】30日 晴れ 31日 雨のち晴れ
【メンバー】平、育、青鳩
【ルート】30日 朝明駐車場、根の平峠、鈴鹿の上高地、オゾ谷鉱山跡
31日 オゾ谷鉱山跡、ワサビ峠、クラジャン、1145、銚子水場往復、
佐目峠、高昌小学校跡、根の平峠、朝明駐車場
オフ会会場を後にして、オゾ谷の鉱山跡付近でテントを張った。
明日は朝から天気が崩れるようだから、台地へは上がらずおとなしく往路を戻って、行ったことのないブナ清水へ寄って帰ろう。
だったら、もうここでいいじゃん、早くテント張って宴会しようよ、ということになった。
オゾ谷の鉱山跡付近は、なかなか美しいところだ。この付近を通るたび、ここもテント張るにはいいなぁと思っていたので、
ちょうど良い機会だった。当初目指していた上谷尻谷の広い広い開放的な河原も捨てがたかったが、
明るいうちにテント張って早く宴会しようよとの誘惑に勝てなかった。
しかし繰り返すけれど、このオゾ谷の鉱山跡もなかなかシブくて静かな隠れ家のようなすてきなテント場だ。
なんといっても貸し切りというのが、すばらしい。 テント張って薪を集めて竃作って、
パチパチという薪が弾ける暖かく賑やかな音とともに、楽しい夕べがやって来た。
明けて日曜日、朝5時に起床のお約束。育さんが、昨晩残ったパスタをゆでてくれて、
ゆで卵とりんごとスープを添えて、コーヒーも淹れて、朝も優雅。
パッキングを始めようとしたら、時雨れてきた。
きょうはもう帰るだけ。時間はたっぷりある。小降りになるまで待機しよう。
そろそろ出かけようとして、ふと「穴」のことを思い出す
「穴」あるの、知ってる?タイラさんも知らないという。
じゃ、見に行こうということになって、少し上流へ歩きはじめる。
「穴」はすぐ見つかって、二人とも面白そうに覗いている。 それを横目に、突然気まぐれスイッチが入る。「上まで行ってみよっか。」
返事も待たずに登り始める。さっきまで、ブナ清水見に行って帰ろうと言っていたのに。
オゾ谷は、二股から突然急こう配になる。急になるにつれて、斜面の樹林は美しさを増す。
ワサビ峠、シブくてクールで、すてきな場所だ。 ワサビ峠より、上谷尻谷側を見下ろす。道筋を目で追いながら、別のことを考え始めている。
下るより登りたい。再び気まぐれスイッチ入る。「クラジャン尾根で行こう!」
パラパラ小雨を背に受けて、クラジャン尾根を登り始める。
雨が降ろうが、槍が降ろうが、もう止められない。
登っても登っても、巨大な魔物の頭みたいなモサモサした塊が聳え立っている。
魔物を退治するべく、登っては下り登っては下り、もういっぺん登っては下り、展望台に着いた。 すごぉい!銚子ケ口一帯の山肌のすばらしさと言ったら!そして西から広がる青空!
朝からの雨のおかげで、台地の北の端に、ほとんど人影はない。1145貸し切りでお茶会。 ここは何度来ても最高だ。 ザックを置いて、銚子の水場を見に行く。この水場を私は勝手に「サメコイズミ」と呼んでいるのだが、 水場から台地側へあがった所に、なんともすてきなブナの木があって、この子に会うのも楽しみのひとつなのだった。
台地を南西に向かう。イブネの山頂には、新しい人工的な山名板が立てられて、人だかりができている。
イブネはイブネじゃないみたいになっていた。
足早に佐目峠へ駆け降りる。大事なものの安否を確かめる気持ちで登山道を外れて谷へ下っていく。
良かった、ここは大丈夫。
高昌小学校跡の石段を下り、千種街道の古道に合流する。所々で崩壊しているものの、それでも美しい。
コクイ谷出合から上水晶谷辺りまでは、ほんとうに美しかった。
根の平峠が近づく。あちこちで水がしみ出している。
無数の小さな森の精がここで生まれて、
羽が生えたら風に乗って思い思いの場所へ飛んで行く。
神崎川の源流域を歩いた過去の出来事すべてが風に乗って去来する。
自分の記憶にはっきりと刻まれていることも、
自分の知らない、もっともっと遥かに遠い過去の記憶までも、
どこからか風に乗ってやって来て、そして通り過ぎて行った。
アオバ*ト