【台高】青空と霧氷の桧塚劇場 ワサビ谷より
Posted: 2021年1月05日(火) 14:17
【日 付】2021年1月4日(月)
【山 域】台高
【コース】マナコ谷駐車地8:00---桧塚劇場---12:35桧塚奥峰---13:45マナコ谷駐車地
【メンバー】単独
年末に映画「ニューシネマパラダイス」を見ていて、オジヤンが辻堂の橋の所に映画館があったと言っていたのを思い出した。蓮ダムを越え蓮に向かうトンネルの所で、最奥の映画館だろう。小津安二郎が宮前小学校(飯高道の駅のある集落)の代用教員をしていたころだろうか。これで、初山は桧塚劇場に決まった。
千秋林道に入ると雪がつきだしたものの積雪は少く、轍は無いがマナコ谷駐車地まで入る。奥山谷登山口に向かい歩き出す。このルートを歩いた人はいないようでトレースがない。雪がこれだけ付いた奥山谷登山道を歩くのは初めてで、三筋の滝も雪に覆われている。深く切れ込んだ木屋谷の高い位置にトラバース道がつけられ、道が新雪で斜面に同化している。何度も通い慣れた所なので道はわかるが、初めてだと苦労するだろう。
しばらく進むとトレースが出てきて、尾根から降りてきて登山道を進んでいる。変な人がいるなあと思っていたら鹿の踏み跡だった。鹿もビビッて小股歩きになって同じ個所を複数踏んでいたので、人間のトレースに見えた。谷底まで続く雪の斜面に獣のトレースはありがたい。獣たちも登山道が一番安全と思っているのだろう。トレースをたどり、慎重に進んでいくと青田乾留第4工場跡に着いた。まだ、これだけしか来ていないのかと思ってしまうがワサビ谷は近い。
この先からは獣のトレースは薄くなり消えてしまう。滑るとどこまでも落ちていきそうな斜面なので、雪に覆われた斜面をストックで確認しながら進む。ワサビ谷が近づいてくると厳しさが増す。積雪が深い所は足場ができていいのだが、岩場が雪に隠れている斜面はヤバイ。ワサビ谷にかかる滝は雪におおわれ、落ちれば30mくらいは滑落しそうだ。それでも少し手前まではネットが掛けられているので、最悪ここで止まるだろう。問題はその先で、落ちたら止まりようがない。ここにロープが設置されている。いつもは、何でこんな所にロープがあるんやろと思っていたが、これに頼るしかない。ロープに身を預けてどうにか通過した。
ワサビ谷を渡るとトラロープでジグザグが切ってある斜面。この斜面もよく滑るので、ロープがあって良かった。コルに出て、目指す尾根はその先だ。尾根にとりつき上るりだすとよく滑る。積雪が多ければ問題ないのだが、微妙に覆われた新雪に凍った落葉の組み合わせはいただけない。鹿よけネットの残骸のひもや木を頼りに上る。なんで、こんな斜面で苦労するんやと思いながらも仕方がない。
樹林の中から真っ白な水無山や国見山が右手に見えだすとP1288で、ここでスノーシューを付けた。植林も台高にしては珍しく霧氷をまとっている。アナ雪の世界のような自然林を通り抜けると明神岳からの登山道に合流した。大又からの複数のトレースがあり、桧塚奥峰は人が多そうだ。
青田と蓮の乾留工場を結んだコルの切通しをすぎ桧塚劇場に足を向ける。県境稜線の山々だけでなく遠く大台ケ原の山々も白く輝いている。霧氷の森を通り第2劇場に行く、今日は寒いのでこの時間でも霧氷が残っている。第3劇場のわりばしの木で休憩し、奥峰を眺めながら至福の時をすごす。ここで、後続の一組と出会う。奥峰がにぎわう中、桧塚劇場は私とこの組だけで静かなもんだ。
少し早いが霧氷が落ちてしまう前に奥峰の霧氷を見に行こう。来た道をもどり、奥峰に向かうと立派な霧氷のオンパレードだ。青空に霧氷が映えて美しい。よくぞこの時間まで残っていてくれた。さすがにこの時間になると奥峰で一人に会っただけだった。
マナコ谷登山道からは白銀の国見山と水無山と日に照らされた桧塚が見えルンルン気分でトレースを追って下山した。マナコ谷登山道を歩いたのは私ともう一人だけで、三重県側は静かなもんだった。
通い慣れたワサビ谷までの道では苦労したが、台高でこんな経験ができるのも貴重なので良しとしよう。おまけに青空と霧氷のオマケつきだ、今年は良いことありそうだ。
【山 域】台高
【コース】マナコ谷駐車地8:00---桧塚劇場---12:35桧塚奥峰---13:45マナコ谷駐車地
【メンバー】単独
年末に映画「ニューシネマパラダイス」を見ていて、オジヤンが辻堂の橋の所に映画館があったと言っていたのを思い出した。蓮ダムを越え蓮に向かうトンネルの所で、最奥の映画館だろう。小津安二郎が宮前小学校(飯高道の駅のある集落)の代用教員をしていたころだろうか。これで、初山は桧塚劇場に決まった。
千秋林道に入ると雪がつきだしたものの積雪は少く、轍は無いがマナコ谷駐車地まで入る。奥山谷登山口に向かい歩き出す。このルートを歩いた人はいないようでトレースがない。雪がこれだけ付いた奥山谷登山道を歩くのは初めてで、三筋の滝も雪に覆われている。深く切れ込んだ木屋谷の高い位置にトラバース道がつけられ、道が新雪で斜面に同化している。何度も通い慣れた所なので道はわかるが、初めてだと苦労するだろう。
しばらく進むとトレースが出てきて、尾根から降りてきて登山道を進んでいる。変な人がいるなあと思っていたら鹿の踏み跡だった。鹿もビビッて小股歩きになって同じ個所を複数踏んでいたので、人間のトレースに見えた。谷底まで続く雪の斜面に獣のトレースはありがたい。獣たちも登山道が一番安全と思っているのだろう。トレースをたどり、慎重に進んでいくと青田乾留第4工場跡に着いた。まだ、これだけしか来ていないのかと思ってしまうがワサビ谷は近い。
この先からは獣のトレースは薄くなり消えてしまう。滑るとどこまでも落ちていきそうな斜面なので、雪に覆われた斜面をストックで確認しながら進む。ワサビ谷が近づいてくると厳しさが増す。積雪が深い所は足場ができていいのだが、岩場が雪に隠れている斜面はヤバイ。ワサビ谷にかかる滝は雪におおわれ、落ちれば30mくらいは滑落しそうだ。それでも少し手前まではネットが掛けられているので、最悪ここで止まるだろう。問題はその先で、落ちたら止まりようがない。ここにロープが設置されている。いつもは、何でこんな所にロープがあるんやろと思っていたが、これに頼るしかない。ロープに身を預けてどうにか通過した。
ワサビ谷を渡るとトラロープでジグザグが切ってある斜面。この斜面もよく滑るので、ロープがあって良かった。コルに出て、目指す尾根はその先だ。尾根にとりつき上るりだすとよく滑る。積雪が多ければ問題ないのだが、微妙に覆われた新雪に凍った落葉の組み合わせはいただけない。鹿よけネットの残骸のひもや木を頼りに上る。なんで、こんな斜面で苦労するんやと思いながらも仕方がない。
樹林の中から真っ白な水無山や国見山が右手に見えだすとP1288で、ここでスノーシューを付けた。植林も台高にしては珍しく霧氷をまとっている。アナ雪の世界のような自然林を通り抜けると明神岳からの登山道に合流した。大又からの複数のトレースがあり、桧塚奥峰は人が多そうだ。
青田と蓮の乾留工場を結んだコルの切通しをすぎ桧塚劇場に足を向ける。県境稜線の山々だけでなく遠く大台ケ原の山々も白く輝いている。霧氷の森を通り第2劇場に行く、今日は寒いのでこの時間でも霧氷が残っている。第3劇場のわりばしの木で休憩し、奥峰を眺めながら至福の時をすごす。ここで、後続の一組と出会う。奥峰がにぎわう中、桧塚劇場は私とこの組だけで静かなもんだ。
少し早いが霧氷が落ちてしまう前に奥峰の霧氷を見に行こう。来た道をもどり、奥峰に向かうと立派な霧氷のオンパレードだ。青空に霧氷が映えて美しい。よくぞこの時間まで残っていてくれた。さすがにこの時間になると奥峰で一人に会っただけだった。
マナコ谷登山道からは白銀の国見山と水無山と日に照らされた桧塚が見えルンルン気分でトレースを追って下山した。マナコ谷登山道を歩いたのは私ともう一人だけで、三重県側は静かなもんだった。
通い慣れたワサビ谷までの道では苦労したが、台高でこんな経験ができるのも貴重なので良しとしよう。おまけに青空と霧氷のオマケつきだ、今年は良いことありそうだ。