【鈴鹿】大君ヶ畑から御池岳の予定が,単独ラッセルで途中撤退

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シュークリーム
記事: 2060
登録日時: 2012年2月26日(日) 17:35
お住まい: 三重県津市

【鈴鹿】大君ヶ畑から御池岳の予定が,単独ラッセルで途中撤退

投稿記事 by シュークリーム »

ここ10年ほど無雪期は沢登り,冬季は雪山という山ライフが続いている。暖冬だった昨冬は雪がない山に登る気もせず,かといって沢登りの季節でもなしということで,山に行ったのはスノー衆の1回のみであった。その代わりということでもないが,誘っていただいたクライミングを厳冬期にもかかわらず仲間と一緒に楽しみながらそれなりに充実した時間を過ごした。あまりに充実しすぎて肝心の仕事に支障が出てきたため,クライミングは半年ほどでご遠慮することになり,現在は室内でのボルダリングで遊んでいる。

今冬は昨年の埋め合わせでもなかろうが,12月中旬から大雪となり,あっという間に雪山シーズン到来となった。鈴鹿北部もかなりの積雪のようなので,様子見もかねて御池方面に出かけることにした。冬季の御池へのアクセスルートはいろいろあるが,最も楽に行けるルートは大君ヶ畑からのルートだろう。特に,天気さえ良ければ絶景を背に鞍掛尾根を登るのは素晴らしく気持ちがいい。今回は大君ヶ畑から行ってみることにする。

【 日 付 】2020年12月22日(火)
【 山 域 】鈴鹿北部
【メンバー】単独
【 天 候 】快晴
【 ルート】 大君ヶ畑国道306号線路肩 9:00 --- 9:35 鞍掛橋 --- 10:09取り付き --- 11:28 送電線鉄塔 --- 12:01 尾根末端(昼食休憩)12:58 --- 13:27 駐車地

出がけにいろいろバタバタして家を出るのが30分ほど遅れる。そのため朝の通勤ラッシュに捕まって大君ヶ畑まで2時間もかかってしまった。大君ヶ畑を過ぎたところで工事関係の車が止まっていたので,この先の様子を聞いてみる。「工事をやっているところまでは除雪してあるが,工事関係車両が通るのでなるべく駐車しないで欲しいと」のこと。今止まっている路肩なら大丈夫ということなので,そこの路肩に駐車させてもらうことにした。
きれいに除雪されている国道306号線
きれいに除雪されている国道306号線
ちなみにこの車は宮崎ナンバー。話をした若いお兄さんは地元では聞かないイントネーションだった。通りかかった工事用トラックのおじさんの言葉もここらでは聞かないイントネーションで,母音が勝った話し口は心地よく響いて感じがいい。そういえば,昔,宮崎県からきている女子学生がいて,実家に帰省しああと2,3日は宮崎訛りが抜けなかった。彼女はその訛りを恥ずかしく思っていたようだが,私にはその響きがとても心地よく,標準語で喋る彼女よりもずっと好もしく思ったものだった。

トラックのおじさんの話では,「わしらは下請けなんで,そっちにいる元請けの人の了解を取っておいて」ということなので,元請けの人に聞くと,「そこなら置いておいて大丈夫」ということだった。ちなみにこの元請けの人は地元業者のようだった。この業界のシステムはよくわからないが,下請け仕事のためにわざわざ宮崎県からやってきているのだろう。

準備をして歩き始める。工事区間以降もずっと除雪してあるので,工事の人に土日も工事をやっているのかと聞くと,「日曜日は休み」ということだった。結局,鞍掛橋のゲートまできれいに除雪してあり,登山口の林道入り口には車を止められるほどのスペースがあった。工事が休みの日曜日ならここまで車で入ることができそうだ。

鞍掛橋手前の林道からは30〜40センチほどの積雪がある。ここでスノーシューを履く。林道には単独者のスノーシューのトレースが続いている。おそらく日曜日のものだろう。「尾根末端の登山道の取り付きを登っていてくれると助かるんだけど」と期待して行ってみると,トレースの主は取り付きを越えて林道の奥に進んでいったようだ。取り付き付近は急傾斜で,トレースもなく,とてもスノーシューで登る気になれない。

林道の先に2年前に取り付いた斜面があるので,そこから取り付いてみることにする。トレースの主はしばらく行って,逡巡し結局引き返すことにしたようだ。「もう少し行くと取り付けるところがあるのにねえ。根性なしだねえ。」と思う。記憶にある取り付き点はそのすぐ先だった。
取り付いた斜面
取り付いた斜面
この取り付き点,取り付くことはできるのだが,すぐに植林の急斜面になる。気温が高く重い湿り雪で覆われた急斜面を一歩一歩ラッセルしていくのはとても体力を消耗する。スノーシューを履いていても深いところでは膝くらいまで沈み込む。しかも2,3度踏み込まないと滑ってしまうのだ。数歩ごとに休みながらようやく標高730mの送電線鉄塔にたどり着く。取り付き点から1時間30分。歩き始めて2時間30分が経過している。鞍掛尾根までまだ半分も来ていない。このまま単独ラッセルをしているといつ鞍掛尾根につけるかわからない。
標高730mの送電線鉄塔
標高730mの送電線鉄塔
時刻はまだ11時半だが,撤退することに決める。せっかくなので帰りは登山道を降りてトレースをつけておいてあげよう。次に来る人はこの鉄塔までは迷わずに来れる。取り付きの急斜面はシリセードで降りれば降りられないことはないだろう。
306号戦を俯瞰する
306号戦を俯瞰する
降りはトレースがなくても早い。標高640mにある下の送電線鉄塔に来ると古いトレースが出てきた。おそらく土曜日あたりにここまで来て引き返したものだろう。そのあとはトレースに従って降りていく。最後の尾根末端の急斜面はシリセードするほどのこともなく,スノーシューのままで簡単に降りることができた。「これだったら最初からここを登ればよかった」。
登山道の取り付き
登山道の取り付き
林道に降り立ったところの陽だまりで昼食にする。風もなく,陽が当たると暑いくらいだ。帰り道の車のバックミラーに白く輝く鈴鹿の稜線が写っている。「まあいいさ。今度また来ればいい。」
                         @シュークリーム@
グー(伊勢山上住人)
記事: 2223
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:10
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Re: 【鈴鹿】大君ヶ畑から御池岳の予定が,単独ラッセルで途中撤退

投稿記事 by グー(伊勢山上住人) »

20201219-18.jpg


シューさん、こんばんは。予想通りのピーカンでしたね。

あまりに充実しすぎて肝心の仕事に支障が出てきたため,

んん? 「肝心の仕事」?
シューさんが楽隠居になったのはイツでしたっけ?

鞍掛橋のゲートまできれいに除雪してあり,登山口の林道入り口には車を止められるほどのスペースがあった。
工事が休みの日曜日ならここまで車で入ることができそうだ。


次の日曜日には車があふれそうな情報ですね。

気温が高く重い湿り雪で覆われた急斜面を一歩一歩ラッセルしていくのはとても体力を消耗する。
スノーシューを履いていても深いところでは膝くらいまで沈み込む。
しかも2,3度踏み込まないと滑ってしまうのだ。数歩ごとに休みながら


これは厳しい状況ですね。
スノー衆でグーが先頭に立って、この状況の時は2・3m登っただけで
「先頭ラッセル交代してくださ~い」とすぐに横に外れます。

このまま単独ラッセルをしているといつ鞍掛尾根につけるかわからない。
時刻はまだ11時半だが,撤退することに決める。


一度も雨に当たっていない新雪はラッセルが大変です。
明日の雨で雪が締まるのじゃないかな?

「まあいいさ。今度また来ればいい。」

緑ちゃんの口癖でした。途中撤退にこだわりのないはずなのに
なんで命を落とす黒谷なんかに突っ込んで行ったのだろう?

グーもスノーシューハイクに御池へ出かけてみようかな。


             グー(伊勢山上住人)
Kasaya
記事: 925
登録日時: 2011年2月20日(日) 14:34

Re: 【鈴鹿】大君ヶ畑から御池岳の予定が,単独ラッセルで途中撤退

投稿記事 by Kasaya »

シュークリームさん こんばんは
今年の冬は早くに鈴鹿から雪の便りが届いてますね。なんだかうずうずしてきます
あまりに充実しすぎて肝心の仕事に支障が出てきたため,クライミングは半年ほどでご遠慮することになり,現在は室内でのボルダリングで遊んでいる。
あれ?まだ仕事がありましたか

今冬は昨年の埋め合わせでもなかろうが,12月中旬から大雪となり,あっという間に雪山シーズン到来となった。鈴鹿北部もかなりの積雪のようなので,様子見もかねて御池方面に出かけることにした。冬季の御池へのアクセスルートはいろいろあるが,最も楽に行けるルートは大君ヶ畑からのルートだろう。特に,天気さえ良ければ絶景を背に鞍掛尾根を登るのは素晴らしく気持ちがいい。今回は大君ヶ畑から行ってみることにする。


大君が畑から冬場には登ったことが無いのでよく分かりませんが、こちらから登ると結構登頂の可能性が高いようですね。

【 ルート】 大君ヶ畑国道306号線路肩 9:00 --- 9:35 鞍掛橋 --- 10:09取り付き --- 11:28 送電線鉄塔 --- 12:01 尾根末端(昼食休憩)12:58 --- 13:27 駐車地

出がけにいろいろバタバタして家を出るのが30分ほど遅れる。そのため朝の通勤ラッシュに捕まって大君ヶ畑まで2時間もかかってしまった。

出発時間がかなり遅いですね。足慣らしで最初から登頂にはこだわっていなかったのでしょうか

トラックのおじさんの話では,「わしらは下請けなんで,そっちにいる元請けの人の了解を取っておいて」ということなので,元請けの人に聞くと,「そこなら置いておいて大丈夫」ということだった。ちなみにこの元請けの人は地元業者のようだった。この業界のシステムはよくわからないが,下請け仕事のためにわざわざ宮崎県からやってきているのだろう。
出稼ぎかな。正月には帰るのでしょうか。今年はコロナもあってなかなか悩ましい。

鞍掛橋手前の林道からは30〜40センチほどの積雪がある。ここでスノーシューを履く。林道には単独者のスノーシューのトレースが続いている。おそらく日曜日のものだろう。「尾根末端の登山道の取り付きを登っていてくれると助かるんだけど」と期待して行ってみると,トレースの主は取り付きを越えて林道の奥に進んでいったようだ。取り付き付近は急傾斜で,トレースもなく,とてもスノーシューで登る気になれない。
取り付きでも随分あ雪がるんですねえ

林道の先に2年前に取り付いた斜面があるので,そこから取り付いてみることにする。トレースの主はしばらく行って,逡巡し結局引き返すことにしたようだ。「もう少し行くと取り付けるところがあるのにねえ。根性なしだねえ。」と思う。記憶にある取り付き点はそのすぐ先だった。

積雪時のトレースはほんとにおもしろい。色々その人の考えや行動が想像できて。

この取り付き点,取り付くことはできるのだが,すぐに植林の急斜面になる。気温が高く重い湿り雪で覆われた急斜面を一歩一歩ラッセルしていくのはとても体力を消耗する。スノーシューを履いていても深いところでは膝くらいまで沈み込む。しかも2,3度踏み込まないと滑ってしまうのだ。数歩ごとに休みながらようやく標高730mの送電線鉄塔にたどり着く。取り付き点から1時間30分。歩き始めて2時間30分が経過している。鞍掛尾根までまだ半分も来ていない。このまま単独ラッセルをしているといつ鞍掛尾根につけるかわからない。

早々にあきらめモードですね

林道に降り立ったところの陽だまりで昼食にする。風もなく,陽が当たると暑いくらいだ。帰り道の車のバックミラーに白く輝く鈴鹿の稜線が写っている。「まあいいさ。今度また来ればいい。」
林道で食事というのもなかなかですが、誰もこないので山中と一緒ですね。
また近く行けるのでしょうね。

年末に御池というのが私の定番でしたが今年はそうもいかない。
でも雪が多いと聞くと心がソワソワ。

また御池のレポを待ってます。
kasaya
シュークリーム
記事: 2060
登録日時: 2012年2月26日(日) 17:35
お住まい: 三重県津市

Re: 【鈴鹿】大君ヶ畑から御池岳の予定が,単独ラッセルで途中撤退

投稿記事 by シュークリーム »

グーさん,おはようございます。レスありがとうございます。

んん? 「肝心の仕事」?
シューさんが楽隠居になったのはイツでしたっけ?


グーさんは「楽隠居」とおっしゃいますが,私はまだ楽隠居はしていませんよ。
給料はいただいていませんが,自宅に研究室を作り,いまだに現役の研究者として論文を発表し続けています。
現在は,平日は朝から午後4時まで自宅の研究室で仕事をして,午後4時からボルダリングジムに出かけるという生活です。


次の日曜日には車があふれそうな情報ですね。

はい,この手の情報はみなさん欲しがっていると思いましたので,早くレポをあげようと思いました。

これは厳しい状況ですね。
スノー衆でグーが先頭に立って、この状況の時は2・3m登っただけで
「先頭ラッセル交代してくださ~い」とすぐに横に外れます。


そうですね,雪が重くて大変でした。
この場所で同じような状況で単独ラッセルしたのはこれで2回目。2年前はそれでも鈴北岳まで行ったんですけどね。やっぱり体力が落ちているのかなあ。


一度も雨に当たっていない新雪はラッセルが大変です。
明日の雨で雪が締まるのじゃないかな?


そうですね。一度雨が降ると雪がしまってもっと楽になるでしょうね。

グーもスノーシューハイクに御池へ出かけてみようかな。

おそらく大君ヶ畑経由が一番楽だと思いますので,天気のいい時を見計らって行ってみてください。
冬はヤブメンに遭遇する確率が高いです。
                         @シュークリーム@
シュークリーム
記事: 2060
登録日時: 2012年2月26日(日) 17:35
お住まい: 三重県津市

Re: 【鈴鹿】大君ヶ畑から御池岳の予定が,単独ラッセルで途中撤退

投稿記事 by シュークリーム »

kasayaさん,こんにちは。レスありがとうございます。

今年の冬は早くに鈴鹿から雪の便りが届いてますね。なんだかうずうずしてきます

そうですね。今シーズンは雪をいっぱい楽しめそうですね。

あれ?まだ仕事がありましたか

給料なしですが,自分のライフワークを続けています。文字通り,生涯続くライフワークです。

大君が畑から冬場には登ったことが無いのでよく分かりませんが、こちらから登ると結構登頂の可能性が高いようですね。

はい,2年前の冬に大君ヶ畑から2つのコースで御池に行きました。どちらのコースも楽しくて,大好きなコースです。
それにしても,kasayaさんが冬に大君ヶ畑から登ったことがないなんて意外ですねえ。


出発時間がかなり遅いですね。足慣らしで最初から登頂にはこだわっていなかったのでしょうか

ほんとは8時頃には出発したかったんですが,通勤ラッシュに引っかかって遅くなりました。平日は時間設定が難しいです。

出稼ぎかな。正月には帰るのでしょうか。今年はコロナもあってなかなか悩ましい。

なるほど,出稼ぎという言葉がありましたね。それかも。

取り付きでも随分あ雪がるんですねえ

今年は多いですね。いきなりどかっと降りましたからねえ。

積雪時のトレースはほんとにおもしろい。色々その人の考えや行動が想像できて

そうですね。トレースを見て,人数や男女の別が分かったりしますよね。コースの取り方で熟練度も分かったりします。

早々にあきらめモードですね

私はいつも諦めが早いです。すぐ,「温泉でまったり」に惹かれてしまいます。

林道で食事というのもなかなかですが、誰もこないので山中と一緒ですね。
また近く行けるのでしょうね。


今度リベンジするつもりです。来年早々くらいですね。

年末に御池というのが私の定番でしたが今年はそうもいかない。
でも雪が多いと聞くと心がソワソワ。


そちらでも雪山はいっぱい楽しめるでしょう。
レポ楽しみにしています。
                         @シュークリーム@
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