【日 付】2020年7月19日(日)
【山 域】湖北 江美国境稜線P1187m周辺
【天 候】晴れ
【メンバー】sato、山日和
【コース】起し又川堰堤前駐車地7:30---8:20五色の滝---11:50炭焼窯跡ランチ場13:05---13:25 P1187m---
14:10 Ca1130mピーク---15:45連瀑帯終了---17:30駐車地
姉川沿いの県道を走っている時から、「ずいぶん水量が多いな」とは思っていたが、谷へ入ってもその印象は同じだっ
た。
姉川支流の起し又川に入るのは2度目。12年前に訪れた時は、とんだ勘違いでお茶を濁す結果に終わってしまった。
今日はきっちり遡行して、江美国境稜線へ抜けようと思っていたが、あまりにも水量が多い。出だしのゴルジュは水の中
に入る気がせず、沢沿いの登山道を歩く。
ここにはかつて石臼の加工場があり、切り出した石器時代の貨幣のような円盤状の石が転がっているのが面白い。
登山道から見る滝は凄い迫力だ。水が少ない谷は躍動感に欠けるものだが、これはちょっと躍動し過ぎである。
登山道の終点は名所にもなっている五色の滝だ。谷幅一杯に落ちるナメ滝は傾斜が緩く、普段なら簡単に直登できると
ころだが、今日はバス。左岸の巻き道で落ち口に出た。
ナメを過ぎると平流となる。驚いたことに、こんな山中にも石垣を組んだ田畑の跡がある。谷の入口の左岸側にも広大
な面積の田畑の跡が残されていた。曲谷の集落からはかなり距離があるのだが、ここまで来るだけでも大変な労力だった
だろう。
インゼルを挟んだちょっと不思議な二俣を右に取る。ここからは長大なナメが延々と続く。平水であれば花崗岩の白い
滑床を、気持ちよくヒタヒタと歩く場面だろうが、これだけ水量が多いと気楽に歩くこともできない。しかし、下流部に
比べれば難儀するほどの水量でもなく、生き生きと躍動する水流を楽しむ余裕がある。
部分的に伐採跡のヤブっぽい場面も出てくるが、概ねすっきりした沢歩きを楽しむことができる。
滝は10m以下の小滝ばかり。それも傾斜の緩い斜瀑なので圧迫感はない。
トチとサワグルミの森は予想以上に美しく、ヤブ沢かもしれないという予感はうれしい方に外れてくれた。
今日は久しぶりの青空だ。稜線に出てしまうと日陰がなく、のんびりランチできないかもしれない。食後に登りを残す
のは辛いが、源頭に近いところに炭焼窯跡のもってこいのランチ場を見つけたのでザックを降ろした。
稜線までは標高差100mばかりである。飲酒運転?でも大丈夫だろう。
下界では真夏日のはずだが、緑陰の炭焼窯跡は涼しい別世界だ。下山に要する時間が読めないので、早めに切り上げよう。
一応、歩く尾根の目星は付けたものの、歩けるかどうかは行ってみなければわからない。谷を下降することも想定に入れ
ている。
標高1050mを超えるとさすがに谷は細くなってきたが、稜線まで標高差100m足らずのところでもまだ水流が切れない。
花崗岩のザレたような溝状の流れは、超ミニサイズの釜と落差が連続する面白い景観を作り出していた。
源流の最初の一滴は、木の根のしたから流れ出していた。前方にはもう稜線が間近に見えている。
笹ヤブを避けて樹林帯へ回り込みながら、江美国境稜線に到達。例のなんの興趣もない不愛想な刈り開きが稜線を切り
裂いている。1187mピークも笹の中の単なる通過点である。わずかに開けた限られた展望の中に、伊吹や虎子の姿が認め
られた。
それにしても、さっきの場所で食べておいて良かったと思う。座ってしまえば展望もなく、日陰にもならない笹の中では
ビールもメシも美味くないというものである。
国境稜線を南下して行くと、道は西側斜面を巻くように付けられており、意外なことに笹ヤブではなく樹林帯の中を進
むようになった。ここは昔から踏み跡があったのではないかと思えるような、自然に踏み固められた道ができていた。
木の切り口を見ても、あまり新しいものではなさそうだ。ともあれ、ジリジリと太陽に焼かれるのを覚悟していたところ、
日陰を快適に歩けるのはうれしい誤算だ。特に1187mピーク南の鞍部は、遡行してきた谷の支流の源流がすぐ横にあり、
自然林のすっきりとした佇まいが素晴らしい。この潤いに乏しい稜線直下で水を得られるというのは想像もしなかったこ
とだ。
目星を付けていた尾根の分岐は笹の海だった。強引に体をねじ込んで進む。少し先には背の高い木が見えている。
あそこまで行けば少しは楽になるだろう。その通り、そこからは大したヤブもなく、これなら楽勝と思ったが、GPSで確
認すると尾根を1本外していた。少し戻って正しい尾根の方向を見ると、かなり密度の濃い笹の海が広がっている。
次善の策として考えていた谷下りに方針変更だ。登って来た谷から考えれば、それほど難儀する場面はないだろう。
しかし、それはちょっと甘い考えだった。
10m以上の滝が次々に現れ、懸垂下降の支点になる木もない。幸い、左右どちらかにノーロープで辛うじて下りられる
斜面があったので、なんとか切り抜けることができた。ロープは持っているものの20mが1本だけ。最悪は尾根に登り返
すつもりをしていたが、やはり谷を下るには備えが足りない。
考えようによっては、懸垂の支点が無くてよかったかもしれない。懸垂でしか下りられないところでロープを抜いてしま
い、その先に下降も巻きも不可能な場所に出くわせば万事休すである。
シビアな下降を繰り返して、やっと平流地帯に到達したと思えば、今度は流れの上にヤブが被さるヤブ沢状態で心が折
れそうになる。
ようやく右岸側に踏み跡が現われた。もう満腹だ。いつもならモチベーションが下がる植林帯がありがたい。杣道が必
ずあるからだ。
左岸に渡り返すと、朝の広大な田畑跡の続きに出た。
何も考えずに足を動かせば前進できるというのは、こんなに楽なことなのかと実感させられた一日のエピローグだった。
山日和
【湖北】起し又川から江美国境稜線へ
フォーラムルール
新規トピックは文頭に以下のテンプレートをなるべく使ってください。
【 日 付 】
【 山 域 】
【メンバー】
【 天 候 】
【 ルート 】
※ユーザーでなくても返信が可能です。ユーザー名に名前を入れて返信してください。
新規トピックは文頭に以下のテンプレートをなるべく使ってください。
【 日 付 】
【 山 域 】
【メンバー】
【 天 候 】
【 ルート 】
※ユーザーでなくても返信が可能です。ユーザー名に名前を入れて返信してください。
Re: 【湖北】起し又川から江美国境稜線へ
山日和さま
こんばんは。
週末も雨かなと思っていましたが、直前になって好転。起し又谷のお話をいただきうれしかったです。
「伊吹山案内」で、起し又谷の五色の滝を知り、訪れてみたいなぁと思っていましたが、
遡行するには短くて(稜線まではひとりでは不安)、気になっていたままの谷でした。
山日和さんも途中で引き返したままになっていた谷だったのですね。
躍動感ありすぎる谷を見た瞬間、これは歩けないと笑ってしまいました。
残念さより、木々の間からこぼれおちる朝の光を受けて白く煌めく水しぶきに、こころの中の澱みを洗い流してくれるような清々しさを覚えました。
写真で見た滑らかで上品な五色の滝は、この日は近寄ることを拒絶するように気高く輝いていました。
谷沿いの風景も印象的でした。
平安から明治まで石臼作りが行われていたのですね。田畑は標高600メートルを越える高さまで開墾されていました。
630メートル二俣の右俣のナメは素晴らしかったですね。
水量が多くてなかなか真ん中を歩けませんでしたが、水が豊富な方が美しさが際立つと感じます。
トチとサワグルミの美しい森・・オニグルミもたくさん見かけましたね。
標高1050メートルを越えても流れ落ちてくる水に、源流の一滴はどこなのだろう、どんな風景なのだろうとワクワクしながら登っていきました。
一本の木の根元から澄んだ流れが溢れ出ているのを見た時は感激しました。
稜線に出て少し進み、山日和さんの「1187ピークに到着」という声を聞いた時は、えっ?という感じでした。
当たり前なのですが、6年前の雪の季節に訪れた時の風景と重ならず、ぼおっとしてしまいました。
形だけは記憶に残っている笠岩はどこにあるのか思い出せませんでした。
740メートル二俣の右俣の源流の情景はハッとする美しさでしたね。稜線から流れが見られるとは驚きでした。
こんな光景に出会うとこちらの谷も辿りたくなります。
国境稜線が南東に向きを変える1130メートルに着いた時、進む方向の南がササで塞がれているのを見て時計を見ました。
14時。ササの海はずっとは続かないだろうという山日和さんの言葉もあり、焦りはしませんでしたが、
ダニが頭をよぎりました。(最近ダニに好かれて?いるので。登りでは、それぞれ二か所、ヒルにやられましたね)
・829に向かう予定でしたが、1100メートルまで下ったところで進路変更しましたね。
ここから先、山日和さんに、状況判断、ルート探し、そして私の足運びに神経を使わせてしまいました。
急峻な斜面、次々に現れる滝、どう降りるのだろうと思うような箇所ひとつひとつで、的確なルートを探し出していただき、
緊張はしましたが、落ち着いて下ることが出来ました。
地図を見て急だなぁと思ったのですが、こんなに滝があるとは思いませんでした。
滝は懸垂下降したらいいと思っていましたが、甘かったです。
足元に支点となる木が無く、懸垂下降するには50メートルか20メートルのロープが2本必要でしたね。
でも、レポに書いてあるように、懸垂下降にもリスクがあるのですね。
未知の谷を辿る楽しさ面白さ、怖さを感じさせてくれた濃厚な沢山旅でした。
谷の下りは勉強になりました。ありがとうございました。
sato
こんばんは。
週末も雨かなと思っていましたが、直前になって好転。起し又谷のお話をいただきうれしかったです。
「伊吹山案内」で、起し又谷の五色の滝を知り、訪れてみたいなぁと思っていましたが、
遡行するには短くて(稜線まではひとりでは不安)、気になっていたままの谷でした。
山日和さんも途中で引き返したままになっていた谷だったのですね。
躍動感ありすぎる谷を見た瞬間、これは歩けないと笑ってしまいました。
残念さより、木々の間からこぼれおちる朝の光を受けて白く煌めく水しぶきに、こころの中の澱みを洗い流してくれるような清々しさを覚えました。
写真で見た滑らかで上品な五色の滝は、この日は近寄ることを拒絶するように気高く輝いていました。
谷沿いの風景も印象的でした。
平安から明治まで石臼作りが行われていたのですね。田畑は標高600メートルを越える高さまで開墾されていました。
630メートル二俣の右俣のナメは素晴らしかったですね。
水量が多くてなかなか真ん中を歩けませんでしたが、水が豊富な方が美しさが際立つと感じます。
トチとサワグルミの美しい森・・オニグルミもたくさん見かけましたね。
標高1050メートルを越えても流れ落ちてくる水に、源流の一滴はどこなのだろう、どんな風景なのだろうとワクワクしながら登っていきました。
一本の木の根元から澄んだ流れが溢れ出ているのを見た時は感激しました。
稜線に出て少し進み、山日和さんの「1187ピークに到着」という声を聞いた時は、えっ?という感じでした。
当たり前なのですが、6年前の雪の季節に訪れた時の風景と重ならず、ぼおっとしてしまいました。
形だけは記憶に残っている笠岩はどこにあるのか思い出せませんでした。
740メートル二俣の右俣の源流の情景はハッとする美しさでしたね。稜線から流れが見られるとは驚きでした。
こんな光景に出会うとこちらの谷も辿りたくなります。
国境稜線が南東に向きを変える1130メートルに着いた時、進む方向の南がササで塞がれているのを見て時計を見ました。
14時。ササの海はずっとは続かないだろうという山日和さんの言葉もあり、焦りはしませんでしたが、
ダニが頭をよぎりました。(最近ダニに好かれて?いるので。登りでは、それぞれ二か所、ヒルにやられましたね)
・829に向かう予定でしたが、1100メートルまで下ったところで進路変更しましたね。
ここから先、山日和さんに、状況判断、ルート探し、そして私の足運びに神経を使わせてしまいました。
急峻な斜面、次々に現れる滝、どう降りるのだろうと思うような箇所ひとつひとつで、的確なルートを探し出していただき、
緊張はしましたが、落ち着いて下ることが出来ました。
地図を見て急だなぁと思ったのですが、こんなに滝があるとは思いませんでした。
滝は懸垂下降したらいいと思っていましたが、甘かったです。
足元に支点となる木が無く、懸垂下降するには50メートルか20メートルのロープが2本必要でしたね。
でも、レポに書いてあるように、懸垂下降にもリスクがあるのですね。
未知の谷を辿る楽しさ面白さ、怖さを感じさせてくれた濃厚な沢山旅でした。
谷の下りは勉強になりました。ありがとうございました。
sato
最後に編集したユーザー sato [ 2020年7月25日(土) 17:36 ], 累計 1 回
Re: 【湖北】起し又川から江美国境稜線へ
山日和さん こんにちは
姉川支流の起し又川に入るのは2度目。
12年前に訪れた時は、とんだ勘違いでお茶を濁す結果に終わってしまった。
起し又川かあ。
12年前のそのまた何年前だったのか、もう忘れてしまったけど、
山日和さんといっしょに初めて起し又川に入りに行ったことがありましたね。
深夜に入渓点に着くと、暗闇の中に、そこにはあるはずのないダムがど~んと聳えたっていて、
モチベーションがだだ下がりになりました。
あのときは、代わりにどこかへ行ったんやったかな。
思い出せません。
話を戻して、12年前のレポートでは、
帰りに支流ヘ寄り道して面白くないのでブツブツ書いてたのは覚えていますが、
本流のほうでなにか勘違いしてたんですか?
そこは覚えてないので。
今日はきっちり遡行して、江美国境稜線へ抜けようと思っていたが、
あまりにも水量が多い。
出だしのゴルジュは水の中に入る気がせず、沢沿いの登山道を歩く。
登山道から見る滝は凄い迫力だ。
水が少ない谷は躍動感に欠けるものだが、これはちょっと躍動し過ぎである。
今回は相当な水量だったんですね。
登山道の終点は名所にもなっている五色の滝だ。
谷幅一杯に落ちるナメ滝は傾斜が緩く、
普段なら簡単に直登できるところだが、今日はバス。左岸の巻き道で落ち口に出た。
写真でも、けっこう滝の幅いっぱいに流れてますね。
インゼルを挟んだちょっと不思議な二俣を右に取る。
ここからは長大なナメが延々と続く。
滝は10m以下の小滝ばかり。それも傾斜の緩い斜瀑なので圧迫感はない。
トチとサワグルミの森は予想以上に美しく、
ヤブ沢かもしれないという予感はうれしい方に外れてくれた。
ワシも12年前に、この不思議な構造の二俣までは来たことがありますよ。
「なんじゃいこれは。変な二俣やな。」と思いつつ、
インゼル一周して終わりにして引き返してしまったのですが、
この先は、よさげなナメが続いてたんですか。
下流のほうでは、起し又ダムのバックウォーターから滝場までの部分は、
クモの巣掻き分けて進むヤブもどきの沢だったので、
この先もまあそんなもんかいなと終わりにして、五色の滝へ戻ってまったりしてしまいました。
知らずに、もったいないことをしてしまったかな。
標高1050mを超えるとさすがに谷は細くなってきたが、
稜線まで標高差100m足らずのところでもまだ水流が切れない。
花崗岩のザレたような溝状の流れは、
超ミニサイズの釜と落差が連続する面白い景観を作り出していた。
源流の最初の一滴は、木の根のしたから流れ出していた。
前方にはもう稜線が間近に見えている。
けっこう上から水があるんですね。
笹ヤブを避けて樹林帯へ回り込みながら、江美国境稜線に到達。
例のなんの興趣もない不愛想な刈り開きが稜線を切り裂いている。
これは何のための刈り開きですか?
昔、ブンゲンへ行ったとき、稜線に出たら、おっさんが草刈り機を振り回してたけど、
あれの続きなんかな?
でも、これで稜線に道ができてるので、歩くのに難儀しないってことですよね。
国境稜線を南下して行くと、道は西側斜面を巻くように付けられており、
意外なことに笹ヤブではなく樹林帯の中を進むようになった。
昔から山仕事で使われていた部分なんでしょうね。
特に1187mピーク南の鞍部は、遡行してきた谷の支流の源流がすぐ横にあり、
自然林のすっきりとした佇まいが素晴らしい。
この潤いに乏しい稜線直下で水を得られるというのは想像もしなかったことだ。
こんなところまで水があるんですね。
びっくりですね。
目星を付けていた尾根の分岐は笹の海だった。
強引に体をねじ込んで進む。少し先には背の高い木が見えている。
ついに笹の海へ突入ですね。
目標の尾根は、829m標高点のある尾根ですか?
少し戻って正しい尾根の方向を見ると、かなり密度の濃い笹の海が広がっている。
マーフィーの山の法則、「あっちの藪は薄い」にあてはまりませんね。
次善の策として考えていた谷下りに方針変更だ。
登って来た谷から考えれば、それほど難儀する場面はないだろう。
829mの尾根の北側にある谷かな?
しかし、それはちょっと甘い考えだった。
10m以上の滝が次々に現れ、懸垂下降の支点になる木もない。
幸い、左右どちらかにノーロープで辛うじて下りられる斜面があったので、
なんとか切り抜けることができた。
ロープは持っているものの20mが1本だけ。
最悪は尾根に登り返すつもりをしていたが、やはり谷を下るには備えが足りない。
遡上した本流とはえらい違いますね。
こっちの支流の源流域はえらい傾斜がきつそうだし、雨裂の記号も入ってるし。
これはうっかり下ると痛い目に合いそうやわ。
考えようによっては、懸垂の支点が無くてよかったかもしれない。
懸垂でしか下りられないところでロープを抜いてしまい、
その先に下降も巻きも不可能な場所に出くわせば万事休すである。
こんなことになったら、えらいこっちゃ。
ずっとそこで暮らさなあかんようになる
シビアな下降を繰り返して、やっと平流地帯に到達したと思えば、
今度は流れの上にヤブが被さるヤブ沢状態で心が折れそうになる。
滝下りに加えて、やっぱりヤブ沢もあるんや。
往路はいい感じで登ってたけど、帰りはアトラクション満載やね。
さすが山日和雑技団。
ちゃんと出し物の緩急のバランスとってますね。
ようやく右岸側に踏み跡が現われた。もう満腹だ。
まあそんなこと言わんと。
山日和さんらしくないじゃないの。
何も考えずに足を動かせば前進できるというのは、
こんなに楽なことなのかと実感させられた一日のエピローグだった。
こんなこと思うのはそのときだけで、すぐ忘れてしまうんでしょうけどね。
satoさんともどもお疲れさまでした。
よい山旅を!
洞吹(どうすい)
姉川支流の起し又川に入るのは2度目。
12年前に訪れた時は、とんだ勘違いでお茶を濁す結果に終わってしまった。
起し又川かあ。
12年前のそのまた何年前だったのか、もう忘れてしまったけど、
山日和さんといっしょに初めて起し又川に入りに行ったことがありましたね。
深夜に入渓点に着くと、暗闇の中に、そこにはあるはずのないダムがど~んと聳えたっていて、
モチベーションがだだ下がりになりました。
あのときは、代わりにどこかへ行ったんやったかな。
思い出せません。
話を戻して、12年前のレポートでは、
帰りに支流ヘ寄り道して面白くないのでブツブツ書いてたのは覚えていますが、
本流のほうでなにか勘違いしてたんですか?
そこは覚えてないので。
今日はきっちり遡行して、江美国境稜線へ抜けようと思っていたが、
あまりにも水量が多い。
出だしのゴルジュは水の中に入る気がせず、沢沿いの登山道を歩く。
登山道から見る滝は凄い迫力だ。
水が少ない谷は躍動感に欠けるものだが、これはちょっと躍動し過ぎである。
今回は相当な水量だったんですね。
登山道の終点は名所にもなっている五色の滝だ。
谷幅一杯に落ちるナメ滝は傾斜が緩く、
普段なら簡単に直登できるところだが、今日はバス。左岸の巻き道で落ち口に出た。
写真でも、けっこう滝の幅いっぱいに流れてますね。
インゼルを挟んだちょっと不思議な二俣を右に取る。
ここからは長大なナメが延々と続く。
滝は10m以下の小滝ばかり。それも傾斜の緩い斜瀑なので圧迫感はない。
トチとサワグルミの森は予想以上に美しく、
ヤブ沢かもしれないという予感はうれしい方に外れてくれた。
ワシも12年前に、この不思議な構造の二俣までは来たことがありますよ。
「なんじゃいこれは。変な二俣やな。」と思いつつ、
インゼル一周して終わりにして引き返してしまったのですが、
この先は、よさげなナメが続いてたんですか。
下流のほうでは、起し又ダムのバックウォーターから滝場までの部分は、
クモの巣掻き分けて進むヤブもどきの沢だったので、
この先もまあそんなもんかいなと終わりにして、五色の滝へ戻ってまったりしてしまいました。
知らずに、もったいないことをしてしまったかな。
標高1050mを超えるとさすがに谷は細くなってきたが、
稜線まで標高差100m足らずのところでもまだ水流が切れない。
花崗岩のザレたような溝状の流れは、
超ミニサイズの釜と落差が連続する面白い景観を作り出していた。
源流の最初の一滴は、木の根のしたから流れ出していた。
前方にはもう稜線が間近に見えている。
けっこう上から水があるんですね。
笹ヤブを避けて樹林帯へ回り込みながら、江美国境稜線に到達。
例のなんの興趣もない不愛想な刈り開きが稜線を切り裂いている。
これは何のための刈り開きですか?
昔、ブンゲンへ行ったとき、稜線に出たら、おっさんが草刈り機を振り回してたけど、
あれの続きなんかな?
でも、これで稜線に道ができてるので、歩くのに難儀しないってことですよね。
国境稜線を南下して行くと、道は西側斜面を巻くように付けられており、
意外なことに笹ヤブではなく樹林帯の中を進むようになった。
昔から山仕事で使われていた部分なんでしょうね。
特に1187mピーク南の鞍部は、遡行してきた谷の支流の源流がすぐ横にあり、
自然林のすっきりとした佇まいが素晴らしい。
この潤いに乏しい稜線直下で水を得られるというのは想像もしなかったことだ。
こんなところまで水があるんですね。
びっくりですね。
目星を付けていた尾根の分岐は笹の海だった。
強引に体をねじ込んで進む。少し先には背の高い木が見えている。
ついに笹の海へ突入ですね。
目標の尾根は、829m標高点のある尾根ですか?
少し戻って正しい尾根の方向を見ると、かなり密度の濃い笹の海が広がっている。
マーフィーの山の法則、「あっちの藪は薄い」にあてはまりませんね。
次善の策として考えていた谷下りに方針変更だ。
登って来た谷から考えれば、それほど難儀する場面はないだろう。
829mの尾根の北側にある谷かな?
しかし、それはちょっと甘い考えだった。
10m以上の滝が次々に現れ、懸垂下降の支点になる木もない。
幸い、左右どちらかにノーロープで辛うじて下りられる斜面があったので、
なんとか切り抜けることができた。
ロープは持っているものの20mが1本だけ。
最悪は尾根に登り返すつもりをしていたが、やはり谷を下るには備えが足りない。
遡上した本流とはえらい違いますね。
こっちの支流の源流域はえらい傾斜がきつそうだし、雨裂の記号も入ってるし。
これはうっかり下ると痛い目に合いそうやわ。
考えようによっては、懸垂の支点が無くてよかったかもしれない。
懸垂でしか下りられないところでロープを抜いてしまい、
その先に下降も巻きも不可能な場所に出くわせば万事休すである。
こんなことになったら、えらいこっちゃ。
ずっとそこで暮らさなあかんようになる
シビアな下降を繰り返して、やっと平流地帯に到達したと思えば、
今度は流れの上にヤブが被さるヤブ沢状態で心が折れそうになる。
滝下りに加えて、やっぱりヤブ沢もあるんや。
往路はいい感じで登ってたけど、帰りはアトラクション満載やね。
さすが山日和雑技団。
ちゃんと出し物の緩急のバランスとってますね。
ようやく右岸側に踏み跡が現われた。もう満腹だ。
まあそんなこと言わんと。
山日和さんらしくないじゃないの。
何も考えずに足を動かせば前進できるというのは、
こんなに楽なことなのかと実感させられた一日のエピローグだった。
こんなこと思うのはそのときだけで、すぐ忘れてしまうんでしょうけどね。
satoさんともどもお疲れさまでした。
よい山旅を!
洞吹(どうすい)
Re: 【湖北】起し又川から江美国境稜線へ
satoちゃん、どうもです。お疲れさまでした
「伊吹山案内」で、起し又谷の五色の滝を知り、訪れてみたいなぁと思っていましたが、
遡行するには短くて(稜線まではひとりでは不安)、気になっていたままの谷でした。
山日和さんも途中で引き返したままになっていた谷だったのですね。
五色の滝までだとあっという間に終わってしまって物足りないですよね。
私の前回は、そもそも目的地が違った上に勘違いが重なったのでした
躍動感ありすぎる谷を見た瞬間、これは歩けないと笑ってしまいました。
残念さより、木々の間からこぼれおちる朝の光を受けて白く煌めく水しぶきに、こころの中の澱みを洗い流してくれるような清々しさを覚えました。
写真で見た滑らかで上品な五色の滝は、この日は近寄ることを拒絶するように気高く輝いていました。
最初に流れに下りた瞬間に、これはちょっとと思いましたね。
五色の滝は登れなかったのが残念だけど、水がチョロチョロの時は全然ちがう美しい姿を見せてくれました。
谷沿いの風景も印象的でした。
平安から明治まで石臼作りが行われていたのですね。田畑は標高600メートルを越える高さまで開墾されていました。
石臼は、他の谷では味わえない風景ですね。しかし、五色の滝の上まで田畑があったとはびっくり。
630メートル二俣の右俣のナメは素晴らしかったですね。
水量が多くてなかなか真ん中を歩けませんでしたが、水が豊富な方が美しさが際立つと感じます。
この延々と続くナメ帯は素晴らしいです。前回はここまで来て引き返したのでした。
標高1050メートルを越えても流れ落ちてくる水に、源流の一滴はどこなのだろう、どんな風景なのだろうとワクワクしながら登っていきました。
一本の木の根元から澄んだ流れが溢れ出ているのを見た時は感激しました。
これはなかなか印象的な源流でしたね。
稜線に出て少し進み、山日和さんの「1187ピークに到着」という声を聞いた時は、えっ?という感じでした。
当たり前なのですが、6年前の雪の季節に訪れた時の風景と重ならず、ぼおっとしてしまいました。
形だけは記憶に残っている笠岩はどこにあるのか思い出せませんでした。
積雪期は雪のドームになっている山頂なんでしょうね。無雪期はもっさりした、ただのヤブ山ですが。
雪の積もる低山はこのギャップが面白いね
740メートル二俣の左俣の源流の情景はハッとする美しさでしたね。稜線から流れが見られるとは驚きでした。
こんな光景に出会うとこちらの谷も辿りたくなります。
稜線のすぐ横にあんな流れがあるとは驚きました。水不足の時はありがたい水場になりますね。
国境稜線が南東に向きを変える1130メートルに着いた時、進む方向の南がササで塞がれているのを見て時計を見ました。
14時。ササの海はずっとは続かないだろうという山日和さんの言葉もあり、焦りはしませんでしたが、
ダニが頭をよぎりました。(最近ダニに好かれて?いるので。登りでは、それぞれ二か所、ヒルにやられましたね)
・829に向かう予定でしたが、1100メートルまで下ったところで進路変更しましたね。
時間的にはまだまだ余裕があったんだけど、出だしで方向を間違ってしまい、戻ってからは突っ込む気力がなくなってしまいました。
最終的に谷へ下る判断にしましたが、思いのほか苦労しましたね。
ここから先、山日和さんに、状況判断、ルート探し、そして私の足運びに神経を使わせてしまいました。
急峻な斜面、次々に現れる滝、どう降りるのだろうと思うような箇所ひとつひとつで、的確なルートを探し出していただき、緊張はしましたが、落ち着いて下ることが出来ました。
地図を見て急だなぁと思ったのですが、こんなに滝があるとは思いませんでした。
ダメなら尾根に逃げればいいという思いがあったけど、なんとかノーロープで下れるルートがあってよかったよ。決して楽なルートでありませんでしたが。
滝は懸垂下降したらいいと思っていましたが、甘かったです。
足元に支点となる木が無く、懸垂下降するには50メートルか20メートルのロープが2本必要でしたね。
でも、レポに書いてあるように、懸垂下降にもリスクがあるのですね。
登り返せる、あるいは尾根に逃げられるという確信がなければ、無暗に懸垂で下りて行くのは危ないです。
未知の谷を辿る楽しさ面白さ、怖さを感じさせてくれた濃厚な沢山旅でした。
谷の下りは勉強になりました。ありがとうございました。
私もいくつになっても勉強の途中です
山日和
「伊吹山案内」で、起し又谷の五色の滝を知り、訪れてみたいなぁと思っていましたが、
遡行するには短くて(稜線まではひとりでは不安)、気になっていたままの谷でした。
山日和さんも途中で引き返したままになっていた谷だったのですね。
五色の滝までだとあっという間に終わってしまって物足りないですよね。
私の前回は、そもそも目的地が違った上に勘違いが重なったのでした
躍動感ありすぎる谷を見た瞬間、これは歩けないと笑ってしまいました。
残念さより、木々の間からこぼれおちる朝の光を受けて白く煌めく水しぶきに、こころの中の澱みを洗い流してくれるような清々しさを覚えました。
写真で見た滑らかで上品な五色の滝は、この日は近寄ることを拒絶するように気高く輝いていました。
最初に流れに下りた瞬間に、これはちょっとと思いましたね。
五色の滝は登れなかったのが残念だけど、水がチョロチョロの時は全然ちがう美しい姿を見せてくれました。
谷沿いの風景も印象的でした。
平安から明治まで石臼作りが行われていたのですね。田畑は標高600メートルを越える高さまで開墾されていました。
石臼は、他の谷では味わえない風景ですね。しかし、五色の滝の上まで田畑があったとはびっくり。
630メートル二俣の右俣のナメは素晴らしかったですね。
水量が多くてなかなか真ん中を歩けませんでしたが、水が豊富な方が美しさが際立つと感じます。
この延々と続くナメ帯は素晴らしいです。前回はここまで来て引き返したのでした。
標高1050メートルを越えても流れ落ちてくる水に、源流の一滴はどこなのだろう、どんな風景なのだろうとワクワクしながら登っていきました。
一本の木の根元から澄んだ流れが溢れ出ているのを見た時は感激しました。
これはなかなか印象的な源流でしたね。
稜線に出て少し進み、山日和さんの「1187ピークに到着」という声を聞いた時は、えっ?という感じでした。
当たり前なのですが、6年前の雪の季節に訪れた時の風景と重ならず、ぼおっとしてしまいました。
形だけは記憶に残っている笠岩はどこにあるのか思い出せませんでした。
積雪期は雪のドームになっている山頂なんでしょうね。無雪期はもっさりした、ただのヤブ山ですが。
雪の積もる低山はこのギャップが面白いね
740メートル二俣の左俣の源流の情景はハッとする美しさでしたね。稜線から流れが見られるとは驚きでした。
こんな光景に出会うとこちらの谷も辿りたくなります。
稜線のすぐ横にあんな流れがあるとは驚きました。水不足の時はありがたい水場になりますね。
国境稜線が南東に向きを変える1130メートルに着いた時、進む方向の南がササで塞がれているのを見て時計を見ました。
14時。ササの海はずっとは続かないだろうという山日和さんの言葉もあり、焦りはしませんでしたが、
ダニが頭をよぎりました。(最近ダニに好かれて?いるので。登りでは、それぞれ二か所、ヒルにやられましたね)
・829に向かう予定でしたが、1100メートルまで下ったところで進路変更しましたね。
時間的にはまだまだ余裕があったんだけど、出だしで方向を間違ってしまい、戻ってからは突っ込む気力がなくなってしまいました。
最終的に谷へ下る判断にしましたが、思いのほか苦労しましたね。
ここから先、山日和さんに、状況判断、ルート探し、そして私の足運びに神経を使わせてしまいました。
急峻な斜面、次々に現れる滝、どう降りるのだろうと思うような箇所ひとつひとつで、的確なルートを探し出していただき、緊張はしましたが、落ち着いて下ることが出来ました。
地図を見て急だなぁと思ったのですが、こんなに滝があるとは思いませんでした。
ダメなら尾根に逃げればいいという思いがあったけど、なんとかノーロープで下れるルートがあってよかったよ。決して楽なルートでありませんでしたが。
滝は懸垂下降したらいいと思っていましたが、甘かったです。
足元に支点となる木が無く、懸垂下降するには50メートルか20メートルのロープが2本必要でしたね。
でも、レポに書いてあるように、懸垂下降にもリスクがあるのですね。
登り返せる、あるいは尾根に逃げられるという確信がなければ、無暗に懸垂で下りて行くのは危ないです。
未知の谷を辿る楽しさ面白さ、怖さを感じさせてくれた濃厚な沢山旅でした。
谷の下りは勉強になりました。ありがとうございました。
私もいくつになっても勉強の途中です
山日和
Re: 【湖北】起し又川から江美国境稜線へ
洞吹さん、どうもです。
起し又川かあ。
12年前のそのまた何年前だったのか、もう忘れてしまったけど、
山日和さんといっしょに初めて起し又川に入りに行ったことがありましたね。
深夜に入渓点に着くと、暗闇の中に、そこにはあるはずのないダムがど~んと聳えたっていて、モチベーションがだだ下がりになりました。
あのときは、代わりにどこかへ行ったんやったかな。思い出せません。
2002年のことだから、そのまた6年前ですわ。
あの時は、あれから北国街道をひた走って、広野ダムから夜叉ヶ池登山口へ行き、真ノ谷を遡行して三国岳へ。
源頭はまだ雪渓歩きでした。覚えてない?
話を戻して、12年前のレポートでは、
帰りに支流ヘ寄り道して面白くないのでブツブツ書いてたのは覚えていますが、
本流のほうでなにか勘違いしてたんですか?
そこは覚えてないので。
岳人に載ってた起し又川から五台山へのコースを辿ろうと思ってたんです。その谷は堰堤の少し上から右俣に入らないといけないんだけど、なぜか五色の滝を通って行くという完全な思い込みで失敗しました。だから行けども行けどもコースガイドの記述と一致しないなと・・・
今回は相当な水量だったんですね。
写真でも、けっこう滝の幅いっぱいに流れてますね。
ある程度の増水は想定してましたが、予想以上に多かったですね。
ワシも12年前に、この不思議な構造の二俣までは来たことがありますよ。
「なんじゃいこれは。変な二俣やな。」と思いつつ、
インゼル一周して終わりにして引き返してしまったのですが、
この先は、よさげなナメが続いてたんですか。
インゼル一周って、1分で終わりますね。
ここから先が極楽だったんですが・・・
下流のほうでは、起し又ダムのバックウォーターから滝場までの部分は、
クモの巣掻き分けて進むヤブもどきの沢だったので、
この先もまあそんなもんかいなと終わりにして、五色の滝へ戻ってまったりしてしまいました。
知らずに、もったいないことをしてしまったかな。
そうそう、下部はひどいもんでしたね。
確か、五色の滝の上でなにかを落として、「待て待て~」と追っかけてませんでした?
それだけが記憶にあるんだけど。
これは何のための刈り開きですか?
昔、ブンゲンへ行ったとき、稜線に出たら、おっさんが草刈り機を振り回してたけど、
あれの続きなんかな?
でも、これで稜線に道ができてるので、歩くのに難儀しないってことですよね。
これは去年の姉川源流レポでも書いてましたが、トレラン大会のための刈り開きです。滋賀県の県境一周トレイルを開いているようです。
登山のためじゃなくて走るために。しかしササの切り株が出た道は危険だと思いますよ。コケたら大ケガしそう。
>国境稜線を南下して行くと、道は西側斜面を巻くように付けられており、意外なことに笹ヤブではなく樹林帯の中を進むようになった。
昔から山仕事で使われていた部分なんでしょうね。
これはそんな感じでした。しっとりとしたいい道でしたよ。前述のトレランで踏み固められたのが大きいと思いますが。
こんなところまで水があるんですね。
びっくりですね。
縦走路で水が得られるというのはうれしいですね。
ついに笹の海へ突入ですね。
目標の尾根は、829m標高点のある尾根ですか?
そうでおます。
マーフィーの山の法則、「あっちの藪は薄い」にあてはまりませんね。
あっちもこっちも濃いヤブでした。
829mの尾根の北側にある谷かな?
その通り。
遡上した本流とはえらい違いますね。
こっちの支流の源流域はえらい傾斜がきつそうだし、雨裂の記号も入ってるし。
これはうっかり下ると痛い目に合いそうやわ。
確かに等高線の詰まり具合が違います。でも傾斜が急なだけなんじゃないかと・・・
こんなことになったら、えらいこっちゃ。
ずっとそこで暮らさなあかんようになる
「ずっとそこで暮らす・・・」昔よく言ってましたね。
滝下りに加えて、やっぱりヤブ沢もあるんや。
往路はいい感じで登ってたけど、帰りはアトラクション満載やね。
さすが山日和雑技団。
ちゃんと出し物の緩急のバランスとってますね。
空中ブランコや玉乗りはいいですが、ヤブ沢のアトラクションはご勘弁です。
>ようやく右岸側に踏み跡が現われた。もう満腹だ。
まあそんなこと言わんと。
山日和さんらしくないじゃないの。
どういうのが私らしいのか・・・
>何も考えずに足を動かせば前進できるというのは、こんなに楽なことなのかと実感させられた一日のエピローグだった。
こんなこと思うのはそのときだけで、すぐ忘れてしまうんでしょうけどね。
satoさんともどもお疲れさまでした。
いやいや、忘れませんよ。もう若くないんだし。
山日和
起し又川かあ。
12年前のそのまた何年前だったのか、もう忘れてしまったけど、
山日和さんといっしょに初めて起し又川に入りに行ったことがありましたね。
深夜に入渓点に着くと、暗闇の中に、そこにはあるはずのないダムがど~んと聳えたっていて、モチベーションがだだ下がりになりました。
あのときは、代わりにどこかへ行ったんやったかな。思い出せません。
2002年のことだから、そのまた6年前ですわ。
あの時は、あれから北国街道をひた走って、広野ダムから夜叉ヶ池登山口へ行き、真ノ谷を遡行して三国岳へ。
源頭はまだ雪渓歩きでした。覚えてない?
話を戻して、12年前のレポートでは、
帰りに支流ヘ寄り道して面白くないのでブツブツ書いてたのは覚えていますが、
本流のほうでなにか勘違いしてたんですか?
そこは覚えてないので。
岳人に載ってた起し又川から五台山へのコースを辿ろうと思ってたんです。その谷は堰堤の少し上から右俣に入らないといけないんだけど、なぜか五色の滝を通って行くという完全な思い込みで失敗しました。だから行けども行けどもコースガイドの記述と一致しないなと・・・
今回は相当な水量だったんですね。
写真でも、けっこう滝の幅いっぱいに流れてますね。
ある程度の増水は想定してましたが、予想以上に多かったですね。
ワシも12年前に、この不思議な構造の二俣までは来たことがありますよ。
「なんじゃいこれは。変な二俣やな。」と思いつつ、
インゼル一周して終わりにして引き返してしまったのですが、
この先は、よさげなナメが続いてたんですか。
インゼル一周って、1分で終わりますね。
ここから先が極楽だったんですが・・・
下流のほうでは、起し又ダムのバックウォーターから滝場までの部分は、
クモの巣掻き分けて進むヤブもどきの沢だったので、
この先もまあそんなもんかいなと終わりにして、五色の滝へ戻ってまったりしてしまいました。
知らずに、もったいないことをしてしまったかな。
そうそう、下部はひどいもんでしたね。
確か、五色の滝の上でなにかを落として、「待て待て~」と追っかけてませんでした?
それだけが記憶にあるんだけど。
これは何のための刈り開きですか?
昔、ブンゲンへ行ったとき、稜線に出たら、おっさんが草刈り機を振り回してたけど、
あれの続きなんかな?
でも、これで稜線に道ができてるので、歩くのに難儀しないってことですよね。
これは去年の姉川源流レポでも書いてましたが、トレラン大会のための刈り開きです。滋賀県の県境一周トレイルを開いているようです。
登山のためじゃなくて走るために。しかしササの切り株が出た道は危険だと思いますよ。コケたら大ケガしそう。
>国境稜線を南下して行くと、道は西側斜面を巻くように付けられており、意外なことに笹ヤブではなく樹林帯の中を進むようになった。
昔から山仕事で使われていた部分なんでしょうね。
これはそんな感じでした。しっとりとしたいい道でしたよ。前述のトレランで踏み固められたのが大きいと思いますが。
こんなところまで水があるんですね。
びっくりですね。
縦走路で水が得られるというのはうれしいですね。
ついに笹の海へ突入ですね。
目標の尾根は、829m標高点のある尾根ですか?
そうでおます。
マーフィーの山の法則、「あっちの藪は薄い」にあてはまりませんね。
あっちもこっちも濃いヤブでした。
829mの尾根の北側にある谷かな?
その通り。
遡上した本流とはえらい違いますね。
こっちの支流の源流域はえらい傾斜がきつそうだし、雨裂の記号も入ってるし。
これはうっかり下ると痛い目に合いそうやわ。
確かに等高線の詰まり具合が違います。でも傾斜が急なだけなんじゃないかと・・・
こんなことになったら、えらいこっちゃ。
ずっとそこで暮らさなあかんようになる
「ずっとそこで暮らす・・・」昔よく言ってましたね。
滝下りに加えて、やっぱりヤブ沢もあるんや。
往路はいい感じで登ってたけど、帰りはアトラクション満載やね。
さすが山日和雑技団。
ちゃんと出し物の緩急のバランスとってますね。
空中ブランコや玉乗りはいいですが、ヤブ沢のアトラクションはご勘弁です。
>ようやく右岸側に踏み跡が現われた。もう満腹だ。
まあそんなこと言わんと。
山日和さんらしくないじゃないの。
どういうのが私らしいのか・・・
>何も考えずに足を動かせば前進できるというのは、こんなに楽なことなのかと実感させられた一日のエピローグだった。
こんなこと思うのはそのときだけで、すぐ忘れてしまうんでしょうけどね。
satoさんともどもお疲れさまでした。
いやいや、忘れませんよ。もう若くないんだし。
山日和