【大峰】湯ノ又からトップリ平まで(20.1.13)
Posted: 2020年1月15日(水) 22:26
【 日 付 】2020.1.13
【 山 域 】大峰 トップリ平
【メンバー】単独
【 天 候 】曇り
【 ルート 】湯ノ又7:08-7:17取り付きー8:23稜線湯ノ又分岐ー9:45植林東端ー11:06最高点(1450?)ー
12:24植林東端ー13:05湯の又分岐ー13:50取り付きー14:06湯ノ又
天気予報では12日のが良かったのでトップリ尾で八経ヶ岳を狙う準備をしていました。土曜日の午後予報を確認すると
午前は曇り午後晴れに変わり、13日は24時間晴れマーク一色で、当然一日延期しました。十分な睡眠もとれて4:20頃
気持ちよく出発します。近畿道を走りながら空を見るも星が全く見えません。まあ南へ向かえば晴れてくるだろうと
気楽に構えていましたが168号を南下しても一向に星は見えません。道の駅大塔でトイレ休憩して車へ戻るとなんと
雪が降ってきました。道路の気温情報もー1度を表示です。こんな低い気温予想だったったかなといぶかりつつも、
この湿気で樹氷が付き晴れれば最高の山歩きができると期待も出ます。
舟の川沿いの県道235号はくねくねと長くてうんざりするので大塔支所で左折し、高野辻経由で行きます。入って
しばらくの分岐で「降雪のため通行止め」の看板がありますが、今までの道路状況から考えて積雪で通れないというのは
考えられないし、看板が道の中央ではなく端に寄せてあり、本当に止める気には見えません。通れるだろうと判断し
登って行きます。ここまでは降った雪もすぐ解けて路面はびしゃびしゃで凍結の気配もありません。やがて路面は
乾いていて気温が下がって溶けていないんだなと思い、降雪もわずかだしと何の心配もなく登って行きます。
だいぶ登ったところで突然ランプが点灯しピッピッと警告音が鳴りました。スリップです。路面上の雪はふりかけ程度で
問題ないと走りますが、数回繰り返してやっと気が付きました。ところどころで前に降った雨か溶けた雪が凍結して
その上にわずかな雪が載っているだけなのだと。更に高野辻の先はもっと急な下り坂の連続で登りよりさらに危ないのだと。
今更Uターンもできないのでとりあえず高野辻まで登りつきました。
そこで一旦止まってどうするか思案するもどうしようもなく、進むしかありません。下り始めると予想通り警告音が
増えました。怖いです。呆けた頭で必死に考えます。車の持つスリップ予防機能はブレーキ踏みっぱなしでは効きにくいし、
またスピードを抑えるために短く断続的にブレーキを踏みます。また車を道の端へ寄せて砂利、小石、落ち葉、雑草などの
上に片側の車輪がくるようにします。そうすると反対側の車輪が、轍の跡がやや凹んで凍結しやすいところを避けて、
間のやや盛り上がったところ、凍結しにくいであろうところにきて滑りにくくなるのを期待します。人が歩く速度よりも
遅いくらいの速さで進みます。警告音は案外減ってやっとの思いで県道235号へ降りつき心からホッとしました。
どれだけ時間がかかったか、何回ブレーキペダルを踏んだことか。まさに「急がば回れを」の通りでした。帰りにここを
逆に走りましたが、高野辻の南側はやはり急な坂が多く、よくもまあこんな凍結した条件下でこんなところを下ったものだと
我ながらあきれました。ここまでの精神的、肉体的は疲労は強くこの時点で八経は諦めなければならないと思いましたが
トップリ平まではいけるだろうとまだ楽観していました。
林道を進むと入谷分岐には「崩土のため通行止め」の看板があります。ナビでは駐車予定地までまだ800mとなって
います。看板はやはり道路の真ん中ではなく端に寄せてあるので行けるだろうと進むと、200mくらいで左岸が大きく
崩れたところがありましたが、だだっ広く整地されており奥まで行けそうでした。順法精神が働きここで駐車して
歩こうと思い一旦駐車しましたが、2019年に駐車地まで入ったネットのレポの記憶が蘇り、さらに奥まで進みました。
そのまま湯ノ又まですんなりたどりつけました。
ここはトップリ尾と中尾の登山口ですので、中尾を登ってトップリ尾を降りることも考えましたが、トップリ尾の
記憶がもう薄いので今日はトップリ尾を往復するつもりでした。ベストは神仙平を登って明星、八経、弥山を経て
トップリ尾を下るコースですが、もはや無雪期でも私にはもう無理でしょう。ただし元気な人でも、七面山登山口までの
長い林道の途中の崩壊地のトラバースは、設置ロープがありますが無雪期でも危険で、ましてこんな積雪期は凍結して
いるのでピッケルはもちろん、設置ロープではなく自前のロープによる確保も考えた方がいいと思います。
ここまでで今回のハイライトは終わりました。後はもう付録のようなものです。
準備をして林道へ進みますが、すぐに舟の川を渡渉します。意外と水量があり堰堤上は水没しそうですが、うまく
石を拾えば渡れます。心配だったら少し上流を当たれば渡れそうなところはたくさんありそうです。廃林道ですぐ
崩壊地に来ます。やや上、3~4mくらい上ををトラバースし、その先すぐの橋を渡って50mくらいで、左カーブの
尾根端のようなところに赤いテープが一つあり、ここが取り付きです。初めは道がはっきりしませんが3~40mくらいで
尾根の肩に登りつくと後は明瞭な迷いようのない尾根の一本道が稜線まで続きます。2回登ったと思うのですが、
記憶にないくらいとにかく急登が続き、トップリ平まで行けるか心配になってきました。
稜線は明瞭な尾根で植林の中の一本道です。かなり登ってくると植林と自然林の境界を
進みます。トップリ尾から下った来た場合、この境界へたどり着くのが少し分かりにくく、最初の記憶では自然林を
突き抜けて境界へ来たのですが、どこだったかの記憶が消えていたのです。境界をどんどん登って行くと、尾根が
広がったところで踏み跡が右手の自然林の方へ延びていますが、30mほど上の境界上に赤いテープが見えますので
そのまま境界上を登ります。やがて植林の幅が狭くなってきて終わり(東端)、西北西からの尾根と合流しますが、
ここが1370mあたりだと思います。ここから展望が開けてトップリ平の始まりです。
遠くにレンゲ道の稜線が見えますが上は雲がかかって見えません。しかしその下の方は付いたばかりの樹氷で
真っ白です。八経は新鮮な樹氷が一杯でしょうが、ガスが晴れるまでかなり時間がかかりそうです。トップリ尾の先、
1550m辺りの木が樹氷で真っ白です。もうすでに足は限界に近付いている感じですが、どうあってもあそこまでは這い上がらねば
気がすみません。周りを見回して写真を撮りながら一歩一歩進めます。北西の方向から流れてくる雲も少し隙間が出始め、
太陽が時々顔を出すようになってきているし、高さも増してきて一気に晴れてくるのではないかという希望も出てきました。
やっとの思いで1550m付近に来てあちこち歩き回って写真を撮りますが陽光がないと白さが輝きません。
しかし、もう12時に近くなりそろそろ下山にかからねばなりません。下りかけては雲が切れそうになりまた戻りを
何回か繰り返しましたが、どこかで決断しなければなりません。植林の東端まで来て振り返ると日裏山の上が青空です。
今日は仕方ない、樹氷が見られただけでももっけものとゆっくり下り、林道に降りつき、沢でアイゼンとスパッツを洗って
車へ戻ります。後は安全運転で家へ帰るだけですが、高齢者の運転事故が指弾される世の中ですので気を引き締めます。
【 山 域 】大峰 トップリ平
【メンバー】単独
【 天 候 】曇り
【 ルート 】湯ノ又7:08-7:17取り付きー8:23稜線湯ノ又分岐ー9:45植林東端ー11:06最高点(1450?)ー
12:24植林東端ー13:05湯の又分岐ー13:50取り付きー14:06湯ノ又
天気予報では12日のが良かったのでトップリ尾で八経ヶ岳を狙う準備をしていました。土曜日の午後予報を確認すると
午前は曇り午後晴れに変わり、13日は24時間晴れマーク一色で、当然一日延期しました。十分な睡眠もとれて4:20頃
気持ちよく出発します。近畿道を走りながら空を見るも星が全く見えません。まあ南へ向かえば晴れてくるだろうと
気楽に構えていましたが168号を南下しても一向に星は見えません。道の駅大塔でトイレ休憩して車へ戻るとなんと
雪が降ってきました。道路の気温情報もー1度を表示です。こんな低い気温予想だったったかなといぶかりつつも、
この湿気で樹氷が付き晴れれば最高の山歩きができると期待も出ます。
舟の川沿いの県道235号はくねくねと長くてうんざりするので大塔支所で左折し、高野辻経由で行きます。入って
しばらくの分岐で「降雪のため通行止め」の看板がありますが、今までの道路状況から考えて積雪で通れないというのは
考えられないし、看板が道の中央ではなく端に寄せてあり、本当に止める気には見えません。通れるだろうと判断し
登って行きます。ここまでは降った雪もすぐ解けて路面はびしゃびしゃで凍結の気配もありません。やがて路面は
乾いていて気温が下がって溶けていないんだなと思い、降雪もわずかだしと何の心配もなく登って行きます。
だいぶ登ったところで突然ランプが点灯しピッピッと警告音が鳴りました。スリップです。路面上の雪はふりかけ程度で
問題ないと走りますが、数回繰り返してやっと気が付きました。ところどころで前に降った雨か溶けた雪が凍結して
その上にわずかな雪が載っているだけなのだと。更に高野辻の先はもっと急な下り坂の連続で登りよりさらに危ないのだと。
今更Uターンもできないのでとりあえず高野辻まで登りつきました。
そこで一旦止まってどうするか思案するもどうしようもなく、進むしかありません。下り始めると予想通り警告音が
増えました。怖いです。呆けた頭で必死に考えます。車の持つスリップ予防機能はブレーキ踏みっぱなしでは効きにくいし、
またスピードを抑えるために短く断続的にブレーキを踏みます。また車を道の端へ寄せて砂利、小石、落ち葉、雑草などの
上に片側の車輪がくるようにします。そうすると反対側の車輪が、轍の跡がやや凹んで凍結しやすいところを避けて、
間のやや盛り上がったところ、凍結しにくいであろうところにきて滑りにくくなるのを期待します。人が歩く速度よりも
遅いくらいの速さで進みます。警告音は案外減ってやっとの思いで県道235号へ降りつき心からホッとしました。
どれだけ時間がかかったか、何回ブレーキペダルを踏んだことか。まさに「急がば回れを」の通りでした。帰りにここを
逆に走りましたが、高野辻の南側はやはり急な坂が多く、よくもまあこんな凍結した条件下でこんなところを下ったものだと
我ながらあきれました。ここまでの精神的、肉体的は疲労は強くこの時点で八経は諦めなければならないと思いましたが
トップリ平まではいけるだろうとまだ楽観していました。
林道を進むと入谷分岐には「崩土のため通行止め」の看板があります。ナビでは駐車予定地までまだ800mとなって
います。看板はやはり道路の真ん中ではなく端に寄せてあるので行けるだろうと進むと、200mくらいで左岸が大きく
崩れたところがありましたが、だだっ広く整地されており奥まで行けそうでした。順法精神が働きここで駐車して
歩こうと思い一旦駐車しましたが、2019年に駐車地まで入ったネットのレポの記憶が蘇り、さらに奥まで進みました。
そのまま湯ノ又まですんなりたどりつけました。
ここはトップリ尾と中尾の登山口ですので、中尾を登ってトップリ尾を降りることも考えましたが、トップリ尾の
記憶がもう薄いので今日はトップリ尾を往復するつもりでした。ベストは神仙平を登って明星、八経、弥山を経て
トップリ尾を下るコースですが、もはや無雪期でも私にはもう無理でしょう。ただし元気な人でも、七面山登山口までの
長い林道の途中の崩壊地のトラバースは、設置ロープがありますが無雪期でも危険で、ましてこんな積雪期は凍結して
いるのでピッケルはもちろん、設置ロープではなく自前のロープによる確保も考えた方がいいと思います。
ここまでで今回のハイライトは終わりました。後はもう付録のようなものです。
準備をして林道へ進みますが、すぐに舟の川を渡渉します。意外と水量があり堰堤上は水没しそうですが、うまく
石を拾えば渡れます。心配だったら少し上流を当たれば渡れそうなところはたくさんありそうです。廃林道ですぐ
崩壊地に来ます。やや上、3~4mくらい上ををトラバースし、その先すぐの橋を渡って50mくらいで、左カーブの
尾根端のようなところに赤いテープが一つあり、ここが取り付きです。初めは道がはっきりしませんが3~40mくらいで
尾根の肩に登りつくと後は明瞭な迷いようのない尾根の一本道が稜線まで続きます。2回登ったと思うのですが、
記憶にないくらいとにかく急登が続き、トップリ平まで行けるか心配になってきました。
稜線は明瞭な尾根で植林の中の一本道です。かなり登ってくると植林と自然林の境界を
進みます。トップリ尾から下った来た場合、この境界へたどり着くのが少し分かりにくく、最初の記憶では自然林を
突き抜けて境界へ来たのですが、どこだったかの記憶が消えていたのです。境界をどんどん登って行くと、尾根が
広がったところで踏み跡が右手の自然林の方へ延びていますが、30mほど上の境界上に赤いテープが見えますので
そのまま境界上を登ります。やがて植林の幅が狭くなってきて終わり(東端)、西北西からの尾根と合流しますが、
ここが1370mあたりだと思います。ここから展望が開けてトップリ平の始まりです。
遠くにレンゲ道の稜線が見えますが上は雲がかかって見えません。しかしその下の方は付いたばかりの樹氷で
真っ白です。八経は新鮮な樹氷が一杯でしょうが、ガスが晴れるまでかなり時間がかかりそうです。トップリ尾の先、
1550m辺りの木が樹氷で真っ白です。もうすでに足は限界に近付いている感じですが、どうあってもあそこまでは這い上がらねば
気がすみません。周りを見回して写真を撮りながら一歩一歩進めます。北西の方向から流れてくる雲も少し隙間が出始め、
太陽が時々顔を出すようになってきているし、高さも増してきて一気に晴れてくるのではないかという希望も出てきました。
やっとの思いで1550m付近に来てあちこち歩き回って写真を撮りますが陽光がないと白さが輝きません。
しかし、もう12時に近くなりそろそろ下山にかからねばなりません。下りかけては雲が切れそうになりまた戻りを
何回か繰り返しましたが、どこかで決断しなければなりません。植林の東端まで来て振り返ると日裏山の上が青空です。
今日は仕方ない、樹氷が見られただけでももっけものとゆっくり下り、林道に降りつき、沢でアイゼンとスパッツを洗って
車へ戻ります。後は安全運転で家へ帰るだけですが、高齢者の運転事故が指弾される世の中ですので気を引き締めます。