【湖北】安蔵山北西尾根から谷山へ
Posted: 2019年12月31日(火) 21:36
【 日 付 】2019年12月15日
【 山 域 】湖北
【メンバー】単独
【 天 候 】快晴
【 ルート 】尾羽梨0930---1150安蔵山山頂---1235ランチ1325---1440谷山---1620奥川並---1720田戸---1820尾羽梨
中川内から菅並までの高時川流域には巨大なブナやナラを抱いた山がいくつもあります。
草川啓三さんの「琵琶湖の北に連なる山」で存在を知ってからは虜になりました。
安蔵山の項は巨ブナに抱き着く写真が印象的でした。
最初に登ったのは去年の6月、奥川並林道から南尾根。安蔵山山頂手前から谷山に至る稜線には巨大なブナやナラが、どーん、どーん、と鎮座しており、季節を変えて再訪をこころに決めました。
その時に気になったのが山頂から北西に延びる踏み跡。余呉トレイルの地図には線は描かれていないがきっと歩けるはず。
ということで尾羽梨の日吉神社跡で用意を整え旧参道へ足を踏み入れます。
尾根は思ったより藪っぽくなく踏み跡があります。すぐに自然林に変わり、趣のある古木がちらほら出てきて期待が高まります。
急登をこなしCa650に踏み入れるととてもいい雰囲気の谷の源頭が目に飛び込んできました。
大き目のブナやナラの木が点在しておりこの尾根は“アタリ”だと感じました。
800m超えると一面雪になりましたが獣たちが毎日歩いているおかげで踏み跡には雪がありません。
山頂手前の南尾根もいい雰囲気で吸い込まれそうなりますが、踏み跡を外れるとくるぶしまで雪に沈みます。まだ先は長いので山頂を目指すことにします。
山頂は相変わらず藪っぽくランチする気にはなりませんので、谷山へ足を踏み出します。
しかし藪が濃く雪の上についている鹿の足跡も薄い。左を見ると目的の稜線がありました。
「いや前回もここで間違えたし!」
「でも俺は受け入れる」
「気にするな時を戻そう」
※今回は今年のM-1を見ていない人は置いていくレポです。
山頂は相変わらず藪っぽくランチする気にはなりませんので、谷山へ足を踏み出します。
急坂を下るとここからは巨樹のプロムナードです。
お腹もすいてきましたのでP810の次のピークにある巨ブナの前で担々麺を食べ、焼きチーズカレーおにぎりを追い飯します。もちろん泡は欠かせません。
ご飯に満足したら次は巨樹です。この稜線はこの地域の中でも5本の指に入る巨樹のレッドカーペットです。
一面の白い雪が前回より2割増しに魅力を引き立てます。
左手には今年の1月にyamanekoさんと偶然お会いして一緒に登った、針川から上谷山の稜線が見えます。
谷山への急登を登ると、けものみちは雪に覆われ、再び藪っぽくなります。
さてここから下山のルートをどうするかです。当初の計画は谷山の北西尾根を降りて渡渉するか、途中で西の枝尾根に乗り換え尾羽梨林道の支線に着地するか。
懸念点は林道が荒廃してないか?渡渉できる程度の水量なのか?日没までに下山できるのか?
現在は14時30分、うまくいけば日没までに車にたどり着けそうです。
しかし雪質が悪く足に疲労が出てきました。
「おかんがね、この雪質の名前を忘れたらしいねん」
「足を踏み出すと支えてくれるけど体重をかけるとずぼっと踏み抜くねん」
「モナカ雪やないか」
「その特徴はもう完全にモナカ雪やがな」
「すぐわかったよもう」
「俺もモナカ雪やと思っててんけどな、おかんが言うには、1歩あるきだしたら止まれへんっていうねん」
「ほなモナカ雪とちゃうやないか」
「モナカ雪は一歩きだしたらすぐ止まんのよ」
「モナカ雪二歩目いってるやつ見たことないんやから」
「モナカ雪のギネス記録は2やねんあれ」
仕方ないので遠回りですが安全策をとって、谷山の南尾根を奥川並林道に降りることにします。
この尾根からは青空に浮かぶ左千方から神ノ又の稜線がよく見えます。林相も素晴らしい。
林道に近づくと荒れた植林になり八幡神社跡に着きました。ここから旧参道をたどりますが荒れ放題で、参道のど真ん中に杉が植わっています。植林したのは奥川並の方ではないのかもしれません。少し寂しくなりました。
山頂から40分で林道に着地しましたが薄暗くなってきました。
田戸には1時間で着きました。大きな空き地があり、集団離村する前は高時川沿いの集落をバスが行きかっていたのでしょう。
だいぶ足が疲れてきて、田戸と書いた看板の前でしばらく休憩していましたが、山日和さんや計国さんを乗せたネコバスは通りません。
ネコバス、37年間トトロをすり抜けてきたかまいたちの山内(39)にはわかりませんね。
「その2年はなんやねん!」
気合を再注入して、沈む太陽を追いかけるようにスピードを上げます。
「追いつかれへんやろ」
「なぜなら俺が時間という壁に守られちゃってるから」
どっぷり日は暮れ、尾羽梨に着いた時はすでに頭は温泉とビールで占められていました。
<出現鳥>
ヒレンジャク10±、フクロウ1、キクイタダキv など。
(後日談)
3月に尾羽梨林道を歩いたbiwacoさんによると、尾羽梨林道で車が入れるのはダムの手前まで、ダムの上流に行くほど崩落や倒木で荒れている、支線の橋は崩落していたとのことでした。
わしたか
【 山 域 】湖北
【メンバー】単独
【 天 候 】快晴
【 ルート 】尾羽梨0930---1150安蔵山山頂---1235ランチ1325---1440谷山---1620奥川並---1720田戸---1820尾羽梨
中川内から菅並までの高時川流域には巨大なブナやナラを抱いた山がいくつもあります。
草川啓三さんの「琵琶湖の北に連なる山」で存在を知ってからは虜になりました。
安蔵山の項は巨ブナに抱き着く写真が印象的でした。
最初に登ったのは去年の6月、奥川並林道から南尾根。安蔵山山頂手前から谷山に至る稜線には巨大なブナやナラが、どーん、どーん、と鎮座しており、季節を変えて再訪をこころに決めました。
その時に気になったのが山頂から北西に延びる踏み跡。余呉トレイルの地図には線は描かれていないがきっと歩けるはず。
ということで尾羽梨の日吉神社跡で用意を整え旧参道へ足を踏み入れます。
尾根は思ったより藪っぽくなく踏み跡があります。すぐに自然林に変わり、趣のある古木がちらほら出てきて期待が高まります。
急登をこなしCa650に踏み入れるととてもいい雰囲気の谷の源頭が目に飛び込んできました。
大き目のブナやナラの木が点在しておりこの尾根は“アタリ”だと感じました。
800m超えると一面雪になりましたが獣たちが毎日歩いているおかげで踏み跡には雪がありません。
山頂手前の南尾根もいい雰囲気で吸い込まれそうなりますが、踏み跡を外れるとくるぶしまで雪に沈みます。まだ先は長いので山頂を目指すことにします。
山頂は相変わらず藪っぽくランチする気にはなりませんので、谷山へ足を踏み出します。
しかし藪が濃く雪の上についている鹿の足跡も薄い。左を見ると目的の稜線がありました。
「いや前回もここで間違えたし!」
「でも俺は受け入れる」
「気にするな時を戻そう」
※今回は今年のM-1を見ていない人は置いていくレポです。
山頂は相変わらず藪っぽくランチする気にはなりませんので、谷山へ足を踏み出します。
急坂を下るとここからは巨樹のプロムナードです。
お腹もすいてきましたのでP810の次のピークにある巨ブナの前で担々麺を食べ、焼きチーズカレーおにぎりを追い飯します。もちろん泡は欠かせません。
ご飯に満足したら次は巨樹です。この稜線はこの地域の中でも5本の指に入る巨樹のレッドカーペットです。
一面の白い雪が前回より2割増しに魅力を引き立てます。
左手には今年の1月にyamanekoさんと偶然お会いして一緒に登った、針川から上谷山の稜線が見えます。
谷山への急登を登ると、けものみちは雪に覆われ、再び藪っぽくなります。
さてここから下山のルートをどうするかです。当初の計画は谷山の北西尾根を降りて渡渉するか、途中で西の枝尾根に乗り換え尾羽梨林道の支線に着地するか。
懸念点は林道が荒廃してないか?渡渉できる程度の水量なのか?日没までに下山できるのか?
現在は14時30分、うまくいけば日没までに車にたどり着けそうです。
しかし雪質が悪く足に疲労が出てきました。
「おかんがね、この雪質の名前を忘れたらしいねん」
「足を踏み出すと支えてくれるけど体重をかけるとずぼっと踏み抜くねん」
「モナカ雪やないか」
「その特徴はもう完全にモナカ雪やがな」
「すぐわかったよもう」
「俺もモナカ雪やと思っててんけどな、おかんが言うには、1歩あるきだしたら止まれへんっていうねん」
「ほなモナカ雪とちゃうやないか」
「モナカ雪は一歩きだしたらすぐ止まんのよ」
「モナカ雪二歩目いってるやつ見たことないんやから」
「モナカ雪のギネス記録は2やねんあれ」
仕方ないので遠回りですが安全策をとって、谷山の南尾根を奥川並林道に降りることにします。
この尾根からは青空に浮かぶ左千方から神ノ又の稜線がよく見えます。林相も素晴らしい。
林道に近づくと荒れた植林になり八幡神社跡に着きました。ここから旧参道をたどりますが荒れ放題で、参道のど真ん中に杉が植わっています。植林したのは奥川並の方ではないのかもしれません。少し寂しくなりました。
山頂から40分で林道に着地しましたが薄暗くなってきました。
田戸には1時間で着きました。大きな空き地があり、集団離村する前は高時川沿いの集落をバスが行きかっていたのでしょう。
だいぶ足が疲れてきて、田戸と書いた看板の前でしばらく休憩していましたが、山日和さんや計国さんを乗せたネコバスは通りません。
ネコバス、37年間トトロをすり抜けてきたかまいたちの山内(39)にはわかりませんね。
「その2年はなんやねん!」
気合を再注入して、沈む太陽を追いかけるようにスピードを上げます。
「追いつかれへんやろ」
「なぜなら俺が時間という壁に守られちゃってるから」
どっぷり日は暮れ、尾羽梨に着いた時はすでに頭は温泉とビールで占められていました。
<出現鳥>
ヒレンジャク10±、フクロウ1、キクイタダキv など。
(後日談)
3月に尾羽梨林道を歩いたbiwacoさんによると、尾羽梨林道で車が入れるのはダムの手前まで、ダムの上流に行くほど崩落や倒木で荒れている、支線の橋は崩落していたとのことでした。
わしたか