【湖北】安蔵山北西尾根から谷山へ

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わしたか
記事: 140
登録日時: 2016年10月26日(水) 23:39

【湖北】安蔵山北西尾根から谷山へ

投稿記事 by わしたか »

【 日 付 】2019年12月15日
【 山 域 】湖北 
【メンバー】単独
【 天 候 】快晴
【 ルート 】尾羽梨0930---1150安蔵山山頂---1235ランチ1325---1440谷山---1620奥川並---1720田戸---1820尾羽梨

中川内から菅並までの高時川流域には巨大なブナやナラを抱いた山がいくつもあります。
草川啓三さんの「琵琶湖の北に連なる山」で存在を知ってからは虜になりました。
安蔵山の項は巨ブナに抱き着く写真が印象的でした。

最初に登ったのは去年の6月、奥川並林道から南尾根。安蔵山山頂手前から谷山に至る稜線には巨大なブナやナラが、どーん、どーん、と鎮座しており、季節を変えて再訪をこころに決めました。
その時に気になったのが山頂から北西に延びる踏み跡。余呉トレイルの地図には線は描かれていないがきっと歩けるはず。
ということで尾羽梨の日吉神社跡で用意を整え旧参道へ足を踏み入れます。

尾根は思ったより藪っぽくなく踏み跡があります。すぐに自然林に変わり、趣のある古木がちらほら出てきて期待が高まります。
急登をこなしCa650に踏み入れるととてもいい雰囲気の谷の源頭が目に飛び込んできました。
大き目のブナやナラの木が点在しておりこの尾根は“アタリ”だと感じました。

PC150522.JPG
800m超えると一面雪になりましたが獣たちが毎日歩いているおかげで踏み跡には雪がありません。
山頂手前の南尾根もいい雰囲気で吸い込まれそうなりますが、踏み跡を外れるとくるぶしまで雪に沈みます。まだ先は長いので山頂を目指すことにします。
山頂は相変わらず藪っぽくランチする気にはなりませんので、谷山へ足を踏み出します。
しかし藪が濃く雪の上についている鹿の足跡も薄い。左を見ると目的の稜線がありました。

「いや前回もここで間違えたし!」
「でも俺は受け入れる」
「気にするな時を戻そう」

※今回は今年のM-1を見ていない人は置いていくレポです。

山頂は相変わらず藪っぽくランチする気にはなりませんので、谷山へ足を踏み出します。
急坂を下るとここからは巨樹のプロムナードです。

PC150589.JPG
お腹もすいてきましたのでP810の次のピークにある巨ブナの前で担々麺を食べ、焼きチーズカレーおにぎりを追い飯します。もちろん泡は欠かせません。
ご飯に満足したら次は巨樹です。この稜線はこの地域の中でも5本の指に入る巨樹のレッドカーペットです。
一面の白い雪が前回より2割増しに魅力を引き立てます。
左手には今年の1月にyamanekoさんと偶然お会いして一緒に登った、針川から上谷山の稜線が見えます。
谷山への急登を登ると、けものみちは雪に覆われ、再び藪っぽくなります。

さてここから下山のルートをどうするかです。当初の計画は谷山の北西尾根を降りて渡渉するか、途中で西の枝尾根に乗り換え尾羽梨林道の支線に着地するか。
懸念点は林道が荒廃してないか?渡渉できる程度の水量なのか?日没までに下山できるのか?
現在は14時30分、うまくいけば日没までに車にたどり着けそうです。
しかし雪質が悪く足に疲労が出てきました。

「おかんがね、この雪質の名前を忘れたらしいねん」
「足を踏み出すと支えてくれるけど体重をかけるとずぼっと踏み抜くねん」
「モナカ雪やないか」
「その特徴はもう完全にモナカ雪やがな」
「すぐわかったよもう」
「俺もモナカ雪やと思っててんけどな、おかんが言うには、1歩あるきだしたら止まれへんっていうねん」
「ほなモナカ雪とちゃうやないか」
「モナカ雪は一歩きだしたらすぐ止まんのよ」
「モナカ雪二歩目いってるやつ見たことないんやから」
「モナカ雪のギネス記録は2やねんあれ」

仕方ないので遠回りですが安全策をとって、谷山の南尾根を奥川並林道に降りることにします。
この尾根からは青空に浮かぶ左千方から神ノ又の稜線がよく見えます。林相も素晴らしい。

PC150623.JPG
林道に近づくと荒れた植林になり八幡神社跡に着きました。ここから旧参道をたどりますが荒れ放題で、参道のど真ん中に杉が植わっています。植林したのは奥川並の方ではないのかもしれません。少し寂しくなりました。
山頂から40分で林道に着地しましたが薄暗くなってきました。

田戸には1時間で着きました。大きな空き地があり、集団離村する前は高時川沿いの集落をバスが行きかっていたのでしょう。
だいぶ足が疲れてきて、田戸と書いた看板の前でしばらく休憩していましたが、山日和さんや計国さんを乗せたネコバスは通りません。

ネコバス、37年間トトロをすり抜けてきたかまいたちの山内(39)にはわかりませんね。
「その2年はなんやねん!」

気合を再注入して、沈む太陽を追いかけるようにスピードを上げます。
「追いつかれへんやろ」
「なぜなら俺が時間という壁に守られちゃってるから」


どっぷり日は暮れ、尾羽梨に着いた時はすでに頭は温泉とビールで占められていました。

<出現鳥>
ヒレンジャク10±、フクロウ1、キクイタダキv など。

(後日談)
3月に尾羽梨林道を歩いたbiwacoさんによると、尾羽梨林道で車が入れるのはダムの手前まで、ダムの上流に行くほど崩落や倒木で荒れている、支線の橋は崩落していたとのことでした。


わしたか
最後に編集したユーザー わしたか [ 2020年1月03日(金) 12:20 ], 累計 1 回
biwaco
記事: 1422
登録日時: 2011年2月22日(火) 16:56
お住まい: 滋賀県近江八幡市

Re: 【湖北】安蔵山北西尾根から谷山へ

投稿記事 by biwaco »

わしたかちゃん、いよいよ今年もラストですね。
相方が2階の寝床へ上がって紅白を観てるので、下のPCコーナーは静かになりました。やや冷え込んできたのが、大晦日らしくていい感じ。ついでにわしたかちゃんのヨッパレポが上ったんで、レス打ちながら年越しです。(^_-)

いったんかいな!と思いましたがな(^-^)
いや、谷山から尾羽梨林道へのリベンジですがな。あの橋のない川にぶつかったら、冷たい川を泳いで渡らな行けませぬ。
いっそ、今度は左千方まで行って神又回りで周回してきて下さい。
その時に気になったのが山頂から北西に延びる踏み跡。余呉トレイルの地図には線は描かれていないがきっと歩けるはず。
YTCのマップには無印でしたっけ?細線が…ちょっと待って。
今確認。点線が引かれてました。私は歩けてないので、またいつか行ってみたいです。
M1見てないけど置いていかんといて!
お腹もすいてきましたのでP810の次のピークにある巨ブナの前で担々麺を食べ、焼きチーズカレーおにぎりを追い飯します。もちろん泡は欠かせません。
ご飯に満足したら次は巨樹です。この稜線はこの地域の中でも5本の指に入る巨樹のレッドカーペットです。
こんだけ食べたら元気も出るでしょう(^_-)
グーさんは断崖フェチですが、ブナフェチの方も多いですね。あの艶っぽい樹肌にヨロメクんでしょうか(^^♪
現在は14時30分、うまくいけば日没までに車にたどり着けそうです。
しかし雪質が悪く足に疲労が出てきました。
きっとうまくいかんでしょう(゜o゜)
お疲れの様子はこの後の迷会話でよお~く分かります。
田戸には1時間で着きました。大きな空き地があり、集団離村する前は高時川沿いの集落をバスが行きかっていたのでしょう。
だいぶ足が疲れてきて、田戸と書いた看板の前でしばらく休憩していましたが、山日和さんや計国さんを乗せたネコバスは通りません。
谷山から奥川並40分、林道1時間、やっとタドりつい田戸~!
でもこれから県道歩きが待っている。
ネコバスならいいけど、クマさんダンプは乗っちゃダメよ(^_-)
どっぷり日は暮れ、尾羽梨に着いた時はすでに頭は温泉とビールで占められていました。
何は忘れても、目標あっての踏ん張りですね。私も先日、その思い、しっかり共有してきました。
(後日談)
役に立ってないと思うけど、落ちた橋は渡らないでくださいね、くれぐれも、年の暮れも。

ではまた、湖北のヤブの中で再見!
            ~びわ爺
わしたか
記事: 140
登録日時: 2016年10月26日(水) 23:39

Re: 【湖北】安蔵山北西尾根から谷山へ

投稿記事 by わしたか »

biwacoさん、改めてましてあけおめです :D

いったんかいな!と思いましたがな(^-^)
いや、谷山から尾羽梨林道へのリベンジですがな。あの橋のない川にぶつかったら、冷たい川を泳いで渡らな行けませぬ。
いっそ、今度は左千方まで行って神又回りで周回してきて下さい。


biwacoさんと違って、そこまで尾羽梨林道にこだわりはないですね~。
次行くとしてもなかなか条件がそろわないと尾羽梨林道経由は難しそうですね。
谷山から左千方(条件が良ければ神ノ又周回)は今シーズンの候補に入れてますよ👌


YTCのマップには無印でしたっけ?細線が…ちょっと待って。
今確認。点線が引かれてました。私は歩けてないので、またいつか行ってみたいです。
M1見てないけど置いていかんといて!


わたしが持っている初版の余呉トレイルマップには書かれてないので、最近歩かれるようになったんですかね。
え、M1見てないんですか!なるほど西川貴教しか見ないんですね。


谷山から奥川並40分、林道1時間、やっとタドりつい田戸~!
でもこれから県道歩きが待っている。
ネコバスならいいけど、クマさんダンプは乗っちゃダメよ(^_-)


M1見てなくても、おやじギャグは切れ味抜群ですね笑
クマさんダンプも通りませんでしたが、尾根上に落とし物はありましたね。
前の週に歩いたオバダケダンの稜線には雪の上に足跡があったので、今冬は暖かくてクマもなかなか寝つけないのかもしれません。


役に立ってないと思うけど、落ちた橋は渡らないでくださいね、くれぐれも、年の暮れも。
ではまた、湖北のヤブの中で再見!


落ちた橋を渡る時はよろよろ、今年もよろしくお願いします☆


わしたか
yamaneko0922
記事: 539
登録日時: 2018年11月20日(火) 06:39
お住まい: 京都市左京区

Re: 【湖北】安蔵山北西尾根から谷山へ

投稿記事 by yamaneko0922 »

わしたかさん あけましておめでとうございます。

>尾羽梨0930---1150安蔵山山頂---1235ランチ1325---1440谷山---1620奥川並---1720田戸---1820尾羽梨

先日の私の七々頭ヶ岳〜大黒山へのrepにコメント頂いた時の山行ですね。上谷山にご一緒させて頂いた時にこの安蔵山〜谷山のことをわしたかさんからお話をお伺いして以来、ここが気になっておりました。七々頭ヶ岳〜大黒山の翌日はここを予定していたのですが、朝に子供を駅まで車で送り届ける時間の制約があり、万野〜茶野へ変更してしまいました。
それにしても安蔵山は南尾根からかと思っていたら、なんと尾羽梨からですか!

>余呉トレイルの地図には線は描かれていないがきっと歩けるはず。

前回、ご一緒させて頂いた時にもわしたかさんの地図と私の地図では若干の違いがあったんですよね。私の所有している2017年版の地図では赤の破線が引かれておりました。

>尾根は思ったより藪っぽくなく踏み跡があります。すぐに自然林に変わり、趣のある古木がちらほら出てきて期待が高まります。
急登をこなしCa650に踏み入れるととてもいい雰囲気の谷の源頭が目に飛び込んできました。
大き目のブナやナラの木が点在しておりこの尾根は“アタリ”だと感じました。


私もこの尾根は気になっておりました。尾羽梨から歩いた甲斐がありましたね。

>「いや前回もここで間違えたし!」
「でも俺は受け入れる」
「気にするな時を戻そう」

さすが、わしたかバージョン©️ぺこぱ

>さてここから下山のルートをどうするかです。当初の計画は谷山の北西尾根を降りて渡渉するか、途中で西の枝尾根に乗り換え尾羽梨林道の支線に着地するか。懸念点は林道が荒廃してないか?渡渉できる程度の水量なのか?日没までに下山できるのか?

決めてなかったんですか〜!道理で尾羽梨からスタートした訳がわかりました。
私もよく山の上で計画変更するので・・・そう言えば上谷山でもわしたかさんのご厚意により、遠大な周回ルートを行かせて頂いて頂いたのでした。

>「おかんがね、この雪質の名前を忘れたらしいねん」

おとんが謂うにはどうだったんでしょ :mrgreen:

>しかし雪質が悪く足に疲労が出てきました。

私の家内も左千方からの下りで同じことを申しておりました。家内は谷山からの下りで急にスピード・ダウンし、奥川並へ下るのもかなり時間がかかりました。

>仕方ないので遠回りですが安全策をとって、谷山の南尾根を奥川並林道に降りることにします。

しかしこれも大変ですよね。奥川並から尾羽梨への林道歩きを考えると。

>ここから旧参道をたどりますが荒れ放題で、参道のど真ん中に杉が植わっています。

確かに倒木でひどい荒れ様ですよね。下山は右手(西側)の斜面に降りた憶えがあります。

>尾羽梨林道で車が入れるのはダムの手前まで、ダムの上流に行くほど崩落や倒木で荒れている、支線の橋は崩落していたとのことでした。

いつもながら、貴重な情報、どうも有難うございます。biwa爺さんにも感謝

今年もどうぞ宜しくお願い致します。
山猫 🐾
わしたか
記事: 140
登録日時: 2016年10月26日(水) 23:39

Re: 【湖北】安蔵山北西尾根から谷山へ

投稿記事 by わしたか »

yamanekoさん、新年あけましておめでとうございます。

先日の私の七々頭ヶ岳〜大黒山へのrepにコメント頂いた時の山行ですね。上谷山にご一緒させて頂いた時にこの安蔵山〜谷山のことをわしたかさんからお話をお伺いして以来、ここが気になっておりました。七々頭ヶ岳〜大黒山の翌日はここを予定していたのですが、朝に子供を駅まで車で送り届ける時間の制約があり、万野〜茶野へ変更してしまいました。
それにしても安蔵山は南尾根からかと思っていたら、なんと尾羽梨からですか!


今年は雪が少なく車で入れるのでまだしばらくチャンスはありそうですね。
南尾根の次は北西尾根が気になってましたので~。


前回、ご一緒させて頂いた時にもわしたかさんの地図と私の地図では若干の違いがあったんですよね。私の所有している2017年版の地図では赤の破線が引かれておりました。

そうなんですね、新しい地図買おうかな~。

私もこの尾根は気になっておりました。尾羽梨から歩いた甲斐がありましたね。

家で地形図を見ながらした推理が当たると気持ちいいですね :D

さすが、わしたかバージョン©️ぺこぱ

copy rightをつけるとはさすが隙がありませんね(?)

おとんが謂うにはどうだったんでしょ :mrgreen:

「おとんが言うにはピザポテトちゃうかって」

ちゃんと振ってくれてうれしいです笑


私の家内も左千方からの下りで同じことを申しておりました。家内は谷山からの下りで急にスピード・ダウンし、奥川並へ下るのもかなり時間がかかりました。

ミルクボーイのネタ振りで書いただけで、実はそんなに疲れてなかったんです :mrgreen:
でも谷山~左千方はことしの3月に狙っているので参考になりました。


しかしこれも大変ですよね。奥川並から尾羽梨への林道歩きを考えると。

そうなんですが、yamanekoさんがずぶ濡れになって暗闇の中から現れたお姿を思い出し、
今回自分がその状況におかれたら死ぬと思い断念しました~。
明るければ高時川を見ながら歩くのも楽しいのですが、暗闇の廃村というのが不気味だったので、
楽しくなることをずっとぶつぶつ言いながら歩いてました :lol:


確かに倒木でひどい荒れ様ですよね。下山は右手(西側)の斜面に降りた憶えがあります。

ちょっと迷ったんですが、やはりそうでしたか。集落跡に降りた後にそれらしい斜面を見つけたので。

いつもながら、貴重な情報、どうも有難うございます。biwa爺さんにも感謝

いえいえ、たまには私もお返しをしませんと。
それでは、今年もどうぞよろしくお願いいたします。


わしたか
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