【台高】庵の谷を遡行し冬枯れのダイラへ

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わりばし
記事: 1753
登録日時: 2011年2月20日(日) 16:55
お住まい: 三重県津市

【台高】庵の谷を遡行し冬枯れのダイラへ

投稿記事 by わりばし »

【日 付】2019年12月8日(日)
【山 域】台高
【コース】庵の谷架線場7:50---9:10コウセン滝---10:10ダイラ---11:45檻と窯跡---12:55庵の谷架線場
【メンバー】単独

 以前より気になっていたダイラに庵の谷を遡行して行くことにした。庵の谷架線場に駐車すると、新たな堰堤工事のために林道が伸びていた。堰堤を左から越えるのだが、林道が伸びたために現在は使われておらず荒れ始めている。両岸が立ってきて暗い印象だった8m滝の上に林道が来ていて妙に明るくなんか変な感じだ。左岸の植林から次の5m滝と合わせて巻き終えると、ここまで林道が来ていた。先に進もうとするが目の前は巨大な水たまりで、堰堤工事にそなえて両岸が削り取られている。やれやれ、これを巻いてようやく堰堤工事の呪縛から逃れた。

 カツラの木が3段25m滝を見守るように立っている。奥行きがありなかなか見栄えのする滝だ。左岸の植林から巻くが滝口に登って行くあたりが微妙で慎重に越えた。こうした所ではラバーソールの沢靴はグリップが効いてありがたい。大岩の間を小滝がいくつも出てくるが、できるだけ濡れないように進む。凍っている所もあり、そろそろ沢じまいの季節が来ている。

カツラの木と3段25m滝
カツラの木と3段25m滝

 倒木をかわしながら進むと植林帯を抜けた二俣で、右俣には斜瀑の奥に10m滝が流れていた。本流の左俣を進むと嵓が立ってくる。右に天から降り注ぐ巨大な滝が突然見えた。コウセン滝で、40m落下する間に霧になってしまうので滝壺は無い。風に流され降り注いでくるので写真を撮って引き返した。コウセン滝は右俣にあり滝の手前で二俣になっている。対岸の嵓も50mを越えており迫力がある。

コウセン滝
コウセン滝

 左俣を進んでいくと最後の二俣で、ここには一升瓶が残された炭焼窯跡があった。ダイラに住んでいた人の窯なんだろう。その先にはワイヤをくわえたトチノキがあり、ここから50m嵓の高さを使って木材を搬出したのだろう。冬枯れの斜面を見ながら右俣をいくとトチノキの巨木が鎮座している。周りの木は伐採される中でこの木だけが残された。まさに庵の谷の主と言っていい風格だ。

庵の谷の主
庵の谷の主

 水も枯れたので、ダイラに向かう。残された目印の木を追いながらトラバースしていくと下に平らな場所が見えるので下るとダイラだった。ここには昔、炭焼きの家族が住んでいてのちに山を下りたようだ。石積みの道や窯跡が残されていた。グーさんの辿った道を追うと窯跡にいくつか出くわす。この道は当時の生活の道であり炭焼窯をつなぐ杣道でもあったようだ。

 今日は周回コースなので、道の探索は切り上げて布引谷左岸尾根に上っていく。稜線は風が吹き寒そうだ。先っぽの切れた沢手袋では手先が冷える。ちゃんとした手袋も持ってこれば良かった。途中に岩と木に囲まれた心地よいコバがあったので、ここで休憩。いい所で人も来ない、こんな出会いがあるから山登りは止められない。


コバ
コバ

 尾根の迷い大池跡のある二重山稜を下る。ここは布引滝の周回コースなのでテープがあるがそれもP1195まで。ここから派生する西尾根を1070mあたりまで下り、降りられそうな尾根から南西に下っていくと植林が出てくる。植林をトラバースしていくと小さな崩壊地の下部に着き、ここには閉められた檻と窯跡がある。

檻と窯跡
檻と窯跡

 植林地は途中で途切れ崩壊地をすぎ再び植林に入りここの尾根が架線場に下る尾根だ。途中でフェンスが出てくるがこれに沿って下れば問題はない。植林を上手に使った下山ルートだった。

 数年前の正月に架線場で山主さんと雨子庵さんと三人で一升瓶を空けたことがあった。この時に、昔は夜這いの風習がこのあたりにも残っていたことを聞いた。夜這い先の家の者が気づいても気づかぬふりをするもので騒ぎ立てることは無かったようだ。夜這いをしたからといって色恋につながる訳でもなく、お互いに素知らぬふりをするものだったようだ。閉ざされた村の中でのコミュニケーションの一つだったのだろう。こんなことを思い出しながら帰路についた。

最後に編集したユーザー わりばし [ 2019年12月11日(水) 05:32 ], 累計 2 回
グー(伊勢山上住人)
記事: 2223
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:10
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Re: 【台高】庵の谷を遡行しダイラへ

投稿記事 by グー(伊勢山上住人) »

20191207-38.jpg


わりばしさん、こんばんは。

【台高】庵の谷を遡行しダイラへ

かなり昔の沢登りを今頃上げたのかな?と思いきや今日じゃないの!!

目の前は巨大な水たまりで、堰堤工事にそなえて両岸が削り取られている。

もうそこまで工事が進んでいますか。谷の雰囲気ががらりと変わっちゃいますね。

できるだけ濡れないように進む。凍っている所もあり、そろそろ沢じまいの季節が来ている。

もう山では霧氷シーズンに突入していますよ!

庵の谷の主。水も枯れたので、ダイラに向かう。
残された目印の木を追いながらトラバースしていくと下に平らな場所が見えるので下るとダイラだった。


??
大トチから斜めに登って行く踏み跡があったでしょ?
もしくは小尾根上の炭窯跡から水平道を歩くか。
「下にダイラを見下ろす」とは歩き難い斜面のトラバースだったのではないですか?

グーさんの辿った道を追うと窯跡にいくつか出くわす。
今日は周回コースなので、道の探索は切り上げて布引谷左岸尾根に上っていく。


???ドコへの周回なの?
ダイラからの水平道を辿れば「閉められた檻と窯跡」の50m下の「平」まで真っすぐなのに。

小さな崩壊地の下部に着き、ここには閉められた檻と窯跡がある。

ここのクマ檻はzippさんが扉を落としてきてもまた開けられていましたが
11月4日にグーが行った時は閉められていました。
庵の谷林道支線終点のクマ檻は閉じられた上に開けられないように荷造りひもで結わえてありました。

途中でフェンスが出てくるがこれに沿って下れば問題はない。植林を上手に使った下山ルートだった。

山の神にはお参りしてこなかったの?
2つめのフェンス扉の手前から左へ50mほどなのに。


                  グー(伊勢山上住人)
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わりばし
記事: 1753
登録日時: 2011年2月20日(日) 16:55
お住まい: 三重県津市

Re: 【台高】庵の谷を遡行しダイラへ

投稿記事 by わりばし »

こんばんは、グーさん。

目の前は巨大な水たまりで、堰堤工事にそなえて両岸が削り取られている。

もうそこまで工事が進んでいますか。谷の雰囲気ががらりと変わっちゃいますね。

この堰堤で工事は終わるようだけど、ここまでは興ざめするような感じになっちゃいました。

林道が通る8m滝
林道が通る8m滝

できるだけ濡れないように進む。凍っている所もあり、そろそろ沢じまいの季節が来ている。

もう山では霧氷シーズンに突入していますよ!

ねえ、寒いはずだ。 :mrgreen:

3段25m滝 滝口
3段25m滝 滝口

庵の谷の主。水も枯れたので、ダイラに向かう。
残された目印の木を追いながらトラバースしていくと下に平らな場所が見えるので下るとダイラだった。


??
大トチから斜めに登って行く踏み跡があったでしょ?
もしくは小尾根上の炭窯跡から水平道を歩くか。
「下にダイラを見下ろす」とは歩き難い斜面のトラバースだったのではないですか?

ダイラに行くのは初めてで、踏み跡なのか獣道なのかわからなかったなあ。
今度からは大丈夫です。


ダイラ
ダイラ

グーさんの辿った道を追うと窯跡にいくつか出くわす。
今日は周回コースなので、道の探索は切り上げて布引谷左岸尾根に上っていく。


???ドコへの周回なの?
ダイラからの水平道を辿れば「閉められた檻と窯跡」の50m下の「平」まで真っすぐなのに。

檻がどこにあるかも知らなかったので、とりあえずグーさんのGPSルートを辿ったのでした。
今回の山行でなんとなく雰囲気はつかめました。


小さな崩壊地の下部に着き、ここには閉められた檻と窯跡がある。

ここのクマ檻はzippさんが扉を落としてきてもまた開けられていましたが
11月4日にグーが行った時は閉められていました。
庵の谷林道支線終点のクマ檻は閉じられた上に開けられないように荷造りひもで結わえてありました。

こんなのに熊はひっかからないでしょうに・・
こんな重いものどこから運んだのやら。


途中でフェンスが出てくるがこれに沿って下れば問題はない。植林を上手に使った下山ルートだった。

山の神にはお参りしてこなかったの?
2つめのフェンス扉の手前から左へ50mほどなのに。

そうでしたか。
山の神には何度か行っているんですが、いつも下からだったので
見逃しちゃいました。



            
グー(伊勢山上住人)
記事: 2223
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:10
連絡する:

Re: 【台高】庵の谷を遡行し冬枯れのダイラへ

投稿記事 by グー(伊勢山上住人) »

20191207-34.jpg


わりばしさん、こんばんは。

こんなのに熊はひっかからないでしょうに・・

zippさんがグーのブログに寄せてくれたコメントを転載します。


 それと、庵の谷のクマ檻。今年初夏、クマを放獣したとの看板が庵の谷林道入り口に掲げられたようです。先週、先週捜索が早くに終わったので林道の通行具合を見てきて、庵の谷の林道左俣の作業道終点に置かれたクマ檻も見ました。閉じられてて、マーキングがありました。多分この檻にクマが入り放獣されたと思われます。
 某wさんの滝前の右岸にそびえる樹は、「サワグルミ」じゃなくカツラです。


こんな重いものどこから運んだのやら。

その件に関してはあめちゃんが証言を採ってきてくれるでしょう。


                  グー(伊勢山上住人)
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わりばし
記事: 1753
登録日時: 2011年2月20日(日) 16:55
お住まい: 三重県津市

Re: 【台高】庵の谷を遡行し冬枯れのダイラへ

投稿記事 by わりばし »

再びこんばんは、グーさん。

一升瓶と窯跡
一升瓶と窯跡

こんなのに熊はひっかからないでしょうに・・

zippさんがグーのブログに寄せてくれたコメントを転載します。

 それと、庵の谷のクマ檻。今年初夏、クマを放獣したとの看板が庵の谷林道入り口に掲げられたようです。先週、先週捜索が早くに終わったので林道の通行具合を見てきて、庵の谷の林道左俣の作業道終点に置かれたクマ檻も見ました。閉じられてて、マーキングがありました。多分この檻にクマが入り放獣されたと思われます。
 某wさんの滝前の右岸にそびえる樹は、「サワグルミ」じゃなくカツラです。


沢で見るこんな形の木はサワグルミと思っていましたがカツラでしたか。 :mrgreen:

こんな檻に熊が入るんだ・・

そういや猿が入っているのを見たことがあります。
あきらめた悲しい顔をして静かにしていました。
騒いでも無駄という事がわかっているようで
やはり猿はかしこいんだなと思いました。
猟師も猿を殺すのはいやがるはずだあ。


50m嵓
50m嵓

こんな重いものどこから運んだのやら。

その件に関してはあめちゃんが証言を採ってきてくれるでしょう。


ここも木下山なんだあ。
熊檻ってよくありますが・・
補助金が出るのかな?
効果と労力を天秤にかけると割に合わないように思いますが。

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