【鈴鹿】 車,電車,自転車を乗り継いで鈴鹿最南部縦走
Posted: 2019年6月19日(水) 12:23
今年元旦に積雪のために断念した鈴鹿最南部縦走に再チャレンジすることにした。
【 日 付 】2019年6月17日(火)
【 山 域 】鈴鹿最南部
【メンバー】単独
【 天 候 】晴れ時々薄曇り
【 ルート】 JR関駅 6:47 ---(電車)--- 7:05 JR柘植駅 7:15 --- 8:06 油日岳登山口 --- 8:36 ぞろぞろ峠 --- 9:16 三国岳 --- 10:40 那須が原山 11:10 --- 12:30 坂下峠 12:50 --- 13:37 高畑山 14:10 --- 14:59 鈴鹿峠 15:10 --- 旧東海道(自転車)--- 15:50 JR関駅
朝5時過ぎに自宅を出発。鈴鹿峠のトイレに自転車を置いて,JR関駅に隣接した関道の駅に着くと6時過ぎだった。準備をしていると6時9分発の始発が出て行く。走れば間に合ったのだが,もともと6時47分発の電車に乗る予定だったので,急ぐことはない。朝食代わりにコンビニで買ったパンを食べているとちょうどいい時間になる。
関から2両編成のワンマンディーゼルカーに乗ったのは数人の高校生と何処かへ勤めに行くわずかな人たちであった。関から柘植まではわずか二駅であるが,山間部を通るので駅間の距離は長い。この路線を利用することは滅多にないのだが,日本で最後に残されたような典型的なローカル列車は心を和ませてくれて好きである。
降車時に電車内で料金を払って降りるのも,いつもとは違った経験で旅情を感じる。セピア色の写真に出てくるような駅舎を出て,左へ歩いていく。ここから余野公園までは東海自然歩道になっている。踏切を越えると,里山の中に古びた家と工場などが点在する。ちょっと盛りを過ぎたホタルブクロが咲いている。
ここ8年ほど沢登りという形式の登山をしているが,年齢的にはもろそろそろ限界にきていると思う。70歳を沢登りの定年と考えるとあと3年半ほどである。そろそろ年齢にあった歩き方に切り替えていこうと思っているが,こういう地元の里山歩きも好きである。 1時間ほどで余野公園近くの油日岳登山口。油日岳の頂上を踏んでいくかどうか迷うが,なるべく楽なコースということでぞろぞろ峠から三国岳を経由するコースを選択する。昔,三馬谷を遡行して,このぞろぞろ峠道の横を流れる小谷を下降したことがある。なんの変哲もない谷であるが,水音が聞こえるだけで心が和む気がする。 歩きやすい道を30分ほどでぞろぞろ峠着。東海自然歩道はこの峠を越えて加太の椿谷にかかる不動滝に通じている。ここを左折して三国岳に向かう。三国岳までは時折伊勢方面の眺望が開ける以外にとりたてて足を止めるようなものはない。風がないので稜線に出ても寒いことはなく,長袖を脱いで半袖だけになる。
三国岳の頂上から左に曲がると油日岳なのだが,今日は右へおれて那須が原山方面に向かう。昭文社の地図では「鈴鹿峠まで険しいアップダウンが続く」を記されているが,「まあ,いつも沢を歩いているのでたいしたことはあるまい」と侮っていたら,なんのなんのデンジャラスなキレット歩きが続き,自分の甘さに気がついた。地図上ではそれほどたいした距離には見えないのだが,距離以上に消耗するコースである。
それでも最低鞍部まで下ると,那須が原山までは普通の山道になった。那須が原山は今回のコースの中で最高標高点である。標高800m。石室の上でちょっと早いが腹ごしらえと休憩。 那須が原山からも三頭山,唐木岳とアップダウンが続く。唐木岳を越えたところに唐木キレットというところがある。この入り口がロープでとうせんぼされており,巻道で「坂下峠まで巻道で30分」とある。巻道があるということは本道があるということなのだろうと解釈し,ロープを越えて本道を行くと岩嵓に出た。岩場には真新しいリングボルトと金属製チェーンがある。このチェーンを掴んで降りるのかなと思ったが,短くてとても降りられるものではない。要するにクライミングの終点を示すリングボルトなのだろうか。「こんなところまでクライミングに来る人がいるの?」と???。ロープを持っていれば懸垂下降で降りるのも一興だろうが,今日はロープを持ってきていない。巻道の始点に戻り,おとなしく巻道を行く。岩嵓の下まで降りてみると,とても降りられるような岩嵓ではなかった。 水を500mlペットボトルに2本持ってきたのだが,もうペットボトル半分くらいしか残っていない。これから高畑山経由で鈴鹿峠まで2時間はかかるが,大丈夫だろうかと心配になる。いつも沢登りばかりなので,水は基本的に現地調達になっていて通常はペットボトル1本程度しか水を持ってこないのだ。幸いなことに坂下峠まで下ると水が湧いていたので,ペットボトル2本に水を補給した。やっぱり夏場に山を歩こうと思うと2リットル程度の水が必要なようだ。 坂下峠から溝干山を経由して高畑山。坂下峠からは通る人が多いのか,道も道標もしっかりしており,快適である。1時間弱で高畑山着。あとは鈴鹿峠まで下るだけなので,30分ほど昼寝をする。眼下には新名神自動車道と土山宿の眺め。 高畑山からは1時間弱で旧東海道鈴鹿峠に着地。自転車はトイレの横でおとなしく待っていてくれた。国道1号線は大型トラックが疾走していて危険なので,ほとんど車が来ない旧東海道を下る。片山神社までは山道なので自転車を引いて降りるが,そのあとは関宿まで舗装路である。国道1号線とほぼ平行に通る旧東海道は時代に取り残されたように静かで,昔の坂下宿,沓掛宿を過ぎ,関宿まで緩やかな下り坂をほとんどペダルを漕ぐこともなく走り抜ける。 鈴鹿最南部を車と電車と自転車でつないだルート。たまにはこんな山旅もいいと思った1日だった。
【 日 付 】2019年6月17日(火)
【 山 域 】鈴鹿最南部
【メンバー】単独
【 天 候 】晴れ時々薄曇り
【 ルート】 JR関駅 6:47 ---(電車)--- 7:05 JR柘植駅 7:15 --- 8:06 油日岳登山口 --- 8:36 ぞろぞろ峠 --- 9:16 三国岳 --- 10:40 那須が原山 11:10 --- 12:30 坂下峠 12:50 --- 13:37 高畑山 14:10 --- 14:59 鈴鹿峠 15:10 --- 旧東海道(自転車)--- 15:50 JR関駅
朝5時過ぎに自宅を出発。鈴鹿峠のトイレに自転車を置いて,JR関駅に隣接した関道の駅に着くと6時過ぎだった。準備をしていると6時9分発の始発が出て行く。走れば間に合ったのだが,もともと6時47分発の電車に乗る予定だったので,急ぐことはない。朝食代わりにコンビニで買ったパンを食べているとちょうどいい時間になる。
関から2両編成のワンマンディーゼルカーに乗ったのは数人の高校生と何処かへ勤めに行くわずかな人たちであった。関から柘植まではわずか二駅であるが,山間部を通るので駅間の距離は長い。この路線を利用することは滅多にないのだが,日本で最後に残されたような典型的なローカル列車は心を和ませてくれて好きである。
降車時に電車内で料金を払って降りるのも,いつもとは違った経験で旅情を感じる。セピア色の写真に出てくるような駅舎を出て,左へ歩いていく。ここから余野公園までは東海自然歩道になっている。踏切を越えると,里山の中に古びた家と工場などが点在する。ちょっと盛りを過ぎたホタルブクロが咲いている。
ここ8年ほど沢登りという形式の登山をしているが,年齢的にはもろそろそろ限界にきていると思う。70歳を沢登りの定年と考えるとあと3年半ほどである。そろそろ年齢にあった歩き方に切り替えていこうと思っているが,こういう地元の里山歩きも好きである。 1時間ほどで余野公園近くの油日岳登山口。油日岳の頂上を踏んでいくかどうか迷うが,なるべく楽なコースということでぞろぞろ峠から三国岳を経由するコースを選択する。昔,三馬谷を遡行して,このぞろぞろ峠道の横を流れる小谷を下降したことがある。なんの変哲もない谷であるが,水音が聞こえるだけで心が和む気がする。 歩きやすい道を30分ほどでぞろぞろ峠着。東海自然歩道はこの峠を越えて加太の椿谷にかかる不動滝に通じている。ここを左折して三国岳に向かう。三国岳までは時折伊勢方面の眺望が開ける以外にとりたてて足を止めるようなものはない。風がないので稜線に出ても寒いことはなく,長袖を脱いで半袖だけになる。
三国岳の頂上から左に曲がると油日岳なのだが,今日は右へおれて那須が原山方面に向かう。昭文社の地図では「鈴鹿峠まで険しいアップダウンが続く」を記されているが,「まあ,いつも沢を歩いているのでたいしたことはあるまい」と侮っていたら,なんのなんのデンジャラスなキレット歩きが続き,自分の甘さに気がついた。地図上ではそれほどたいした距離には見えないのだが,距離以上に消耗するコースである。
それでも最低鞍部まで下ると,那須が原山までは普通の山道になった。那須が原山は今回のコースの中で最高標高点である。標高800m。石室の上でちょっと早いが腹ごしらえと休憩。 那須が原山からも三頭山,唐木岳とアップダウンが続く。唐木岳を越えたところに唐木キレットというところがある。この入り口がロープでとうせんぼされており,巻道で「坂下峠まで巻道で30分」とある。巻道があるということは本道があるということなのだろうと解釈し,ロープを越えて本道を行くと岩嵓に出た。岩場には真新しいリングボルトと金属製チェーンがある。このチェーンを掴んで降りるのかなと思ったが,短くてとても降りられるものではない。要するにクライミングの終点を示すリングボルトなのだろうか。「こんなところまでクライミングに来る人がいるの?」と???。ロープを持っていれば懸垂下降で降りるのも一興だろうが,今日はロープを持ってきていない。巻道の始点に戻り,おとなしく巻道を行く。岩嵓の下まで降りてみると,とても降りられるような岩嵓ではなかった。 水を500mlペットボトルに2本持ってきたのだが,もうペットボトル半分くらいしか残っていない。これから高畑山経由で鈴鹿峠まで2時間はかかるが,大丈夫だろうかと心配になる。いつも沢登りばかりなので,水は基本的に現地調達になっていて通常はペットボトル1本程度しか水を持ってこないのだ。幸いなことに坂下峠まで下ると水が湧いていたので,ペットボトル2本に水を補給した。やっぱり夏場に山を歩こうと思うと2リットル程度の水が必要なようだ。 坂下峠から溝干山を経由して高畑山。坂下峠からは通る人が多いのか,道も道標もしっかりしており,快適である。1時間弱で高畑山着。あとは鈴鹿峠まで下るだけなので,30分ほど昼寝をする。眼下には新名神自動車道と土山宿の眺め。 高畑山からは1時間弱で旧東海道鈴鹿峠に着地。自転車はトイレの横でおとなしく待っていてくれた。国道1号線は大型トラックが疾走していて危険なので,ほとんど車が来ない旧東海道を下る。片山神社までは山道なので自転車を引いて降りるが,そのあとは関宿まで舗装路である。国道1号線とほぼ平行に通る旧東海道は時代に取り残されたように静かで,昔の坂下宿,沓掛宿を過ぎ,関宿まで緩やかな下り坂をほとんどペダルを漕ぐこともなく走り抜ける。 鈴鹿最南部を車と電車と自転車でつないだルート。たまにはこんな山旅もいいと思った1日だった。