【美山】ヤブオフ前夜は芦生の森に廃村と古道を訪ね大段谷山へ

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yamaneko0922
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登録日時: 2018年11月20日(火) 06:39
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【美山】ヤブオフ前夜は芦生の森に廃村と古道を訪ね大段谷山へ

投稿記事 by yamaneko0922 »

【 日 付 】2019年5月25日(土曜日)
【 山 域 】美山
【メンバー】山猫、家内
【 天 候 】晴れ
【 ルート 】須後(芦生山の家)駐車場9:44~10:15廃村灰野10:22~11:47p813~12:19大段谷山~13:54芦生山の家駐車場

この日は天気に関わらず美山を訪れることを決めていた。訪れたい場所があったのだが、そのついでに山行を考える。ついでとはいえ、美山の界隈には八ヶ峰、ホサビ山、ハナノ段山、奥八丁山とまだ登ったことはないものの魅力的な山が目白押しではある。散々迷った挙句、選んだのは大段谷山を選ぶことにした。足を踏み入れたことのない芦生のトロッコ軌道を辿った先にある古い廃村跡、そして大段谷山から北東に伸びる尾根上に通じる芦生古道に惹かれたのが一応の理由である。

芦生の森を訪れるのは事前の申し込みが面倒くさいと思っていたのでこれまで敬遠していたのだが、入林届の提出は意外と簡単であった。京都大学の研究林の入り口にあるboxにある用紙に記入して、箱に投函するばかりだ。ほとんど通常の登山届と変わらない。

廃村灰野に向かうにはトロッコの軌道跡を進む。線路が敷かれた橋を渡ると、軌道は植林の中へと入ってゆく。
由良川にかかる橋.jpg
植林の中では新緑の樹々に木漏れ陽が落とす斑な透過光が鮮やかな若緑を点描する。早速にも足元の枕木の間では数多くのトキワハゼの花々が出迎えてくれる。軌道の上からは多くのタニウツギの花も彩りを添える。
トキワハゼ
トキワハゼ
タニウツギ
タニウツギ

枕木がコンクリートであるせいもあるだろうか、まだそれほど古くはない印象である。1975年頃まで木材を運んでいたらしい。

トロッコの軌道を歩くという経験は始めてであるが、平行に敷かれた二本のレールの存在は非現実的であり、ノスタルジックな感覚を呼び起こす。まずは思い出すのは映画スタンド・バイ・ミー、それから芥川龍之介のかの有名な短編小説だろう。最近、久しぶりに芥川龍之介の作品を読み直してみたが、歩きながら主人公の良平がトロッコを押して進む悦びに思いを馳せる。リンリンと鳴るリズミカルな熊鈴を音もこの軌道を辿る愉しさを盛り上げるのに一役買ってくれるようだ。

植林が切れると左手に由良川の緩やかな清流の音を聞きながら進んでゆく。軌道沿いには次々とサワグルミ、トチノキ、カツラの巨樹が現れる。
サワグルミ.jpg
再び杉の植林地の中に入るとまもなく苔むした長い石垣が現れ、灰野の廃村跡に辿り着いたことを知る。整然と段々に築かれた石垣と垂直に生える杉の樹々は森の中に不思議な縦と横の線を描いている。樹高の高い杉の植林の梢からわずかに木漏れ陽が差し込むばかりの鬱蒼としたこの廃村跡には霊的な雰囲気が漂う。
廃村灰野.jpg

さて、灰野からは大段谷山へ入るための登山道を辿りたいところであるが、登山道への分岐の標識などは一切ない。廃村跡を奥へと進むと斜面をジグザグに登ってゆく踏み跡を見つける。踏み跡は谷から離れて、左岸の急斜面を上へ上へと登ってゆく。まもなく植林地の杉の樹の間に他に抜きん出て一際太い芦生杉の巨木が目に入る。さすがは芦生の森である。林の奥からは早くも蝉の声が聞こえ始める。
芦生杉.jpg

かなり高くまで登ったところで、ようやく道は水平なトラバース道に入る。小さな谷を越えるところでは道は明らかに崩落しており、踏み跡も消えている。谷の向こう側で細い道を見つけることが出来るからいいものの、この登山道は山と高原地図に記されている実線よりも破線のほうが相応しいような気がする。

やがて左手から沢の音が聞こえてくると、道は灰野川の沢筋へと下ってゆく。すでに沢の流れはかなり細くなっている。広い谷を登ってゆくと、立派な炭窯の跡が次々と現れる。
炭焼き窯.jpg

地図では登山路は沢を離れて再び左岸の尾根上へと登ってゆくことになっているが、この尾根は下山で辿る予定であるのと、谷沿いに微かな踏み跡がついているので、踏み跡を辿って沢を詰めることにする。やがて谷の傾斜がきつくなり始めるあたりで再び炭焼窯の跡が現れる。踏み跡はここから先は消えており、どうやらこの炭焼窯にたどり着くための杣道だったようだ。

沢の源頭はどちらも急斜面となっているが、p813へと登る尾根に取り付くことにする。尾根は植林地となり、急斜面をジグザグと登る。斜面を登りきって、なだらかな源頭にたどり着くと主のようなカツラの巨木が新緑の枝ぶりを広げている。

尾根にたどり着くと途端に隣の赤崎西谷から吹きがってくる涼しい風が急登で火照った躰を冷ましてくれる。P813の東側の斜面に下ってみると展望が開けており、佐々里峠から小野村割岳に向かって続く長い稜線を眺望する。P813のピークはこの日の山行の最高地点となるが、倒木が折り重なり荒れた印象である。倒木の上に立って見回すと、佐々里峠からやってくる明瞭な踏み跡が目に入る。

尾根を北西に大段谷山にむけて辿ると、すぐに灰野からの登山路との分岐に出る。尾根上に目立つのはホオノキとミズナラの樹である。ホオノキの梢に目を凝らすと樹の高いところでは白い花を咲かせているものが多い。

アップダウンの少ない広い尾根を進むが、大段谷山の手前のピークからは意外と下る。地図を眺めると大段谷山の山頂はこの手前のピークca810mよりも低く、標高は795.1mである。山頂は山毛欅や楓の樹林のなだらかな台地であり、山名標がなければ山頂と認識するのは難しいだろう。

先程の分岐に戻ると、下山は灰野谷の左岸尾根を辿るようになる。道は掘割式の古道となる。このあたりでも尾根の周りには芦生杉の巨木が散見する。右手の灰野谷へと降りてゆく分岐点に来ると古い道標が地面に置かれている。尾根上の道を指す道標には「須後(ハイキング道には不適当)」と記されている。確かにテープ類は少なく、踏み跡は不明瞭であるが、尾根筋は明瞭であり、尾根上の小ピークp730を過ぎると、なだらか尾根が延々と続く。尾根が北西に大きく方向を転じると、樹林の切れ目からは訪れたばかりの大段谷山のピークを望む。

高低差のないなだらかな尾根を辿るまではよかったのだが、やがて尾根が下りにさし掛かると北山分水嶺クラブの地図では右手の急斜面を下る破線がついているのだが、慎重に探したつもりであるが踏み跡が見当たらない。尾根を先に進んでみるが、尾根上の踏み跡も不明瞭になり始める。

やむを得ない。急斜面は杉の植林地であり、斜面の起伏が見えやすい。下りやすいところを選んでジグザグに斜面を下ると、やがて斜面は緩やかになり、下の方に軌道のレールと由良川の流れが目に入った。

再び軌道に降り立つと向こうからやってくる30人ほどのパーティーに出遭う。向こうからすれば杉林の中から忽然と我々が現れたので驚かれたようだ。「何処に行かれておられたんですか?」先頭のガイドかリーダーと思しき男性から質問を頂く。説明が難しいので大段谷山ですとお答えするが、「それはずいぶんと健脚ですね」と驚かれる。普通のコースをピストン往復するのであれば、それほど難しい登山ではないと思われるが、おそらく大段谷山を登ることを目的にこの芦生の森に足を踏み入れる人は少ないのだろう。由良川にかかる橋の上でさらに二人組の男性とすれ違う。やはり芦生の森はそれなりに人気のようだ。

橋をわたると涼しい日陰から一気に日なたに出たせいだろうか、照りつけるような陽射しと午後の熱気の中に飛び込むことになる。京都大学の研究センターの敷地でも無造作に置かれた古いトロッコがじりじりと陽射しに焼かれているようだ。失礼かもしれないが玩具のように小さなディーゼル・エンジンを中央に載せた車両は、果たしてよくぞこんなもので木材を運搬することが出来るものだと感心せざるを得ない。トロッコの先では終わりかけの石楠花の花が我々の山行を労ってくれる。

須後の駐車場に戻ると朝に来た時には他には一台もなかった駐車場はかなりの数の車が停められている。芦生の集落を辞すと美山へと向かう。かやぶきの里を通りがかると驚く程、大勢の人である。最後はこの日の本来の目的であった紅花山芍薬の咲く美山の森を訪ねる。極めて良好に手入れされた杉林の中で、木立を吹き抜ける風にそよぐ紅花の繊細な花弁と木漏れ陽の戯れに眼福を充たすのだった。
紅花山芍薬.jpg

森を出ると集落の軒先では紫陽花が咲き始めている。今年も早くも夏が暑くなりそうな予感がする。この日、京都市内に帰り着いた夕方16時半の時点で、電光掲示板の温度計は36℃を示している。家内はこの日の暑さのせいか、光化学スモッグのせいか相当に疲れた様子であった。気弱な声を出す「明日のオフ会、無事、行けるかな~」
山猫 🐾
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山日和
記事: 3573
登録日時: 2011年2月20日(日) 10:12
お住まい: 大阪府箕面市

Re: 【美山】ヤブオフ前夜は芦生の森に廃村と古道を訪ね大段谷山へ

投稿記事 by 山日和 »

yamanekoさん、こんばんは。
やぶオフの前日も精力的に歩いておられたんですね。 :lol:

この日は天気に関わらず美山を訪れることを決めていた。訪れたい場所があったのだが、そのついでに山行を考える。

「訪れたい場所」とは気になりますねえ。

芦生の森を訪れるのは事前の申し込みが面倒くさいと思っていたのでこれまで敬遠していたのだが、入林届の提出は意外と簡単であった。京都大学の研究林の入り口にあるboxにある用紙に記入して、箱に投函するばかりだ。ほとんど通常の登山届と変わらない。

そう、手続き自体は簡単なんです。でも軌道跡と林道、決められた歩道以外を歩くことは禁止されています。
なので、芦生の沢が好きな私としては不自由この上なく、禁を破って勝手に入るのも憚られるので最近はご無沙汰しています。
ヤマレコなんかには堂々とレポをアップする輩がいますけどね。

廃村灰野に向かうにはトロッコの軌道跡を進む。線路が敷かれた橋を渡ると、軌道は植林の中へと入ってゆく。

こりトロッコ道は実に風情があります。赤崎西谷と東谷の二俣を回り込むカーブにかかる鉄橋のあたりは絶妙の配置で
実に懐かしくも美しい風景を作り出していました。
P7010056_1.JPG
さて、灰野からは大段谷山へ入るための登山道を辿りたいところであるが、登山道への分岐の標識などは一切ない。

以前は道標があったような気がしますが。

まもなく植林地の杉の樹の間に他に抜きん出て一際太い芦生杉の巨木が目に入る。さすがは芦生の森である。林の奥からは早くも蝉の声が聞こえ始める。

先ほど書いた二俣の中間尾根、「赤崎中尾根」が巨大台杉の森になっています。今では入ることができませんが。
不思議の国に迷い込んだような感じがしたものです。

尾根を北西に大段谷山にむけて辿ると、すぐに灰野からの登山路との分岐に出る。尾根上に目立つのはホオノキとミズナラの樹である。ホオノキの梢に目を凝らすと樹の高いところでは白い花を咲かせているものが多い。

アップダウンの少ない広い尾根を進むが、大段谷山の手前のピークからは意外と下る。地図を眺めると大段谷山の山頂はこの手前のピークca810mよりも低く、標高は795.1mである。山頂は山毛欅や楓の樹林のなだらかな台地であり、山名標がなければ山頂と認識するのは難しいだろう。

このあたりは未踏なんですが、なかなかいいところのようですね。食わず嫌いが災いしているのかも。

再び軌道に降り立つと向こうからやってくる30人ほどのパーティーに出遭う。

地元のガイドツアーは特別に入ることができるんですよね。芦生を代表する一般ルートだった上谷なんかもツアーしか入れません。

須後の駐車場に戻ると朝に来た時には他には一台もなかった駐車場はかなりの数の車が停められている。芦生の集落を辞すと美山へと向かう。かやぶきの里を通りがかると驚く程、大勢の人である。最後はこの日の本来の目的であった紅花山芍薬の咲く美山の森を訪ねる。極めて良好に手入れされた杉林の中で、木立を吹き抜ける風にそよぐ紅花の繊細な花弁と木漏れ陽の戯れに眼福を充たすのだった。

目的というのはこれでしたか。かやぶきの里は人のいない早朝に限りますね。
赤玉はかなりの群生地なんでしょうか?場所はハッキリさせない方がいいですね。

「明日のオフ会、無事、行けるかな~」

ちょっと「無事」ではなかったような・・・ :mrgreen:

                           山日和
yamaneko0922
記事: 539
登録日時: 2018年11月20日(火) 06:39
お住まい: 京都市左京区

Re: 【美山】ヤブオフ前夜は芦生の森に廃村と古道を訪ね大段谷山へ

投稿記事 by yamaneko0922 »

山日和さん コメント有難うございます

美山も足を踏み入れたことのないところでして、真っ先に考えたのが八ヶ峰でしたが、赤玉の鑑賞会に間に合わなくなるかもと思い、今回は断念いたしました。秋か冬に師匠の歩かれたコースを辿ってみたいと思います。

>トロッコ道は実に風情があります。赤崎西谷と東谷の二俣を回り込むカーブにかかる鉄橋のあたりは絶妙の配置で
実に懐かしくも美しい風景を作り出していました。


美しいお写真、有難うございます。後でこのトロッコ道のことを調べていて、灰野の先に魅力的な鉄橋があることを知りました。

>以前は道標があったような気がしますが。


そういえば完全に錆びついていて、何と書いているかわからない道標がありました。

>先ほど書いた二俣の中間尾根、「赤崎中尾根」が巨大台杉の森になっています。今では入ることができませんが。
不思議の国に迷い込んだような感じがしたものです。


その尾根の巨大台杉が素晴らしいという話は聞いたことがあります。残念極まりないですね。

>このあたりは未踏なんですが、なかなかいいところのようですね。食わず嫌いが災いしているのかも。


山毛欅は幹の細いイヌブナが多くて、野坂や三国岳のあたりで見かける樹高の高いものは期待出来ないです。家内はイヌブナの林はそれはそれでいいと気に入っておりましたが・・・
果たして師匠の食指が動くかどうかわかりませんが、いくつか写真を載せさせて下さい。
灰野谷の奥のトチノキの巨木
灰野谷の奥のトチノキの巨木
大段谷山への尾根
大段谷山への尾根
大段谷山の山頂広場
大段谷山の山頂広場

>地元のガイドツアーは特別に入ることができるんですよね。芦生を代表する一般ルートだった上谷なんかもツアーしか入れません。

6人までは4万円という値段だったと思います。まずは6人揃わないと・・・

>赤玉はかなりの群生地なんでしょうか?場所はハッキリさせない方がいいですね。


赤玉は杉の植林地の中で栽培されているもので、この5月末の週末にのみ一般公開されるのです。
https://kyotomiyama.jp/column/detail/id=389

>ちょっと「無事」ではなかったような・・・ :mrgreen:

失礼いたしました
m(__)m
山猫 🐾
ケルト
記事: 41
登録日時: 2012年3月13日(火) 23:28

Re: 【美山】ヤブオフ前夜は芦生の森に廃村と古道を訪ね大段谷山へ

投稿記事 by ケルト »

yamanekoさん、初めましてケルトと申します。先日のヤブオフにpiccoloさんと参加してました。


トロッコの軌道を歩くという経験は始めてであるが、平行に敷かれた二本のレールの存在は非現実的であり、ノスタルジックな感覚を呼び起こす。まずは思い出すのは映画スタンド・バイ・ミー、それから芥川龍之介のかの有名な短編小説だろう。最近、久しぶりに芥川龍之介の作品を読み直してみたが、歩きながら主人公の良平がトロッコを押して進む悦びに思いを馳せる。リンリンと鳴るリズミカルな熊鈴を音もこの軌道を辿る愉しさを盛り上げるのに一役買ってくれるようだ。

芦生レポに反応してしまいました~。
私も芦生の景観が好きで10年以上前にちょこちょこ行ってましたので懐かしくレポを拝見しました。
今は台高・大峯を楽しんでいますが、それまでに登った山の中で感性的にここが好きだと思ったのは芦生でした。
トロッコ道を見た瞬間にスタンドバイミーの世界に入って行くみたいでウキウキしたり、芦生の森はファンタジーの世界が広がっているように感じました。
当時は櫃倉谷や野田畑にも行けました。京都にこんな素敵な場所があったなんてと感動しながら歩きました。

再び杉の植林地の中に入るとまもなく苔むした長い石垣が現れ、灰野の廃村跡に辿り着いたことを知る。整然と段々に築かれた石垣と垂直に生える杉の樹々は森の中に不思議な縦と横の線を描いている。樹高の高い杉の植林の梢からわずかに木漏れ陽が差し込むばかりの鬱蒼としたこの廃村跡には霊的な雰囲気が漂う。

灰野は、こんな所に村があったんだと驚いたことを覚えています。初めて山の中で人が生活していたんだと意識しました。
トロッコ道をズンズン進んで行き、赤崎西谷の所で橋が壊れていて下に降りて谷を対岸に渡ってその奥に行った記憶が゙・・・。
沢にはイモリがもの凄くいて、イモリには楽園なんだと思ったのを覚えています。今まで行った沢で一番多く見たように思います。

尾根にたどり着くと途端に隣の赤崎西谷から吹きがってくる涼しい風が急登で火照った躰を冷ましてくれる。P813の東側の斜面に下ってみると展望が開けており、佐々里峠から小野村割岳に向かって続く長い稜線を眺望する。P813のピークはこの日の山行の最高地点となるが、倒木が折り重なり荒れた印象である。倒木の上に立って見回すと、佐々里峠からやってくる明瞭な踏み跡が目に入る。

佐々里峠からのルートも素敵です、お勧めですよ!!と言っても今は佐々里方面から入っては行けなくなってしまったのですね。

尾根を北西に大段谷山にむけて辿ると、すぐに灰野からの登山路との分岐に出る。尾根上に目立つのはホオノキとミズナラの樹である。ホオノキの梢に目を凝らすと樹の高いところでは白い花を咲かせているものが多い。

ホオノキは先日の鈴鹿でも見られましたね。去年は花が丸ごと落ちていて香りが嗅げてその優しい芳香に感動しました。
他の広葉樹より葉が大きく円形に葉が出ているので、下から眺める度に心が和みます。秋に落葉した葉を拾ってやはり大きいなぁと感心します。

先程の分岐に戻ると、下山は灰野谷の左岸尾根を辿るようになる。道は掘割式の古道となる。このあたりでも尾根の周りには芦生杉の巨木が散見する。

芦生杉の巨木巡りでとてもその大きさに驚きました。なんであんなに大きな木が残っているのか不思議にも思いました。

やむを得ない。急斜面は杉の植林地であり、斜面の起伏が見えやすい。下りやすいところを選んでジグザグに斜面を下ると、やがて斜面は緩やかになり、下の方に軌道のレールと由良川の流れが目に入った。

私達もpiccoloさんの地図読みで適当に下りました。
当日は蛭にやられませんでしたか?この時期トロッコ道の所にうじゃうじゃしてますね。


京都大学の研究センターの敷地でも無造作に置かれた古いトロッコがじりじりと陽射しに焼かれているようだ。失礼かもしれないが玩具のように小さなディーゼル・エンジンを中央に載せた車両は、果たしてよくぞこんなもので木材を運搬することが出来るものだと感心せざるを得ない。トロッコの先では終わりかけの石楠花の花が我々の山行を労ってくれる。

昔はどれだけの人達が山に入り、植林や炭焼きで働いていたんだろうと感慨深くなりますね。

須後の駐車場に戻ると朝に来た時には他には一台もなかった駐車場はかなりの数の車が停められている。芦生の集落を辞すと美山へと向かう。かやぶきの里を通りがかると驚く程、大勢の人である。最後はこの日の本来の目的であった紅花山芍薬の咲く美山の森を訪ねる。極めて良好に手入れされた杉林の中で、木立を吹き抜ける風にそよぐ紅花の繊細な花弁と木漏れ陽の戯れに眼福を充たすのだった。須後の駐車場に戻ると朝に来た時には他には一台もなかった駐車場はかなりの数の車が停められている。芦生の集落を辞すと美山へと向かう。かやぶきの里を通りがかると驚く程、大勢の人である。最後はこの日の本来の目的であった紅花山芍薬

いつまでも人気があるんでしょうね。
紅花山芍薬の写真綺麗ですね。今シーズン私達は芍薬と縁がなく、散ってしまったのしか見ていません。
以前は、御杖の山へ紅花山芍薬の群生をよく見に行っていました。

森を出ると集落の軒先では紫陽花が咲き始めている。今年も早くも夏が暑くなりそうな予感がする。この日、京都市内に帰り着いた夕方16時半の時点で、電光掲示板の温度計は36℃を示している。家内はこの日の暑さのせ

京都は盆地なので暑さがキツイですね。30度越えも辛いのに35度越えは恐ろしい暑さですね。
光化学スモッグの言葉久々に聞きました。
私達は山の中で鉱石探しもしたりで最近は鉱山に関して興味が出ていろんな本やネット情報を見ています。最近得た情報で公害について気になることを多々知りました。
これから暑いので沢歩きやキャニオニングが楽しい時期ですね。

昔に写した芦生杉の巨木たちです。
昔に写した芦生杉の巨木たちです。
これから気温が高くなるでしょうから涼しい写真を。前鬼川で遊んでいる所です
これから気温が高くなるでしょうから涼しい写真を。前鬼川で遊んでいる所です
ケルト
yamaneko0922
記事: 539
登録日時: 2018年11月20日(火) 06:39
お住まい: 京都市左京区

Re: 【美山】ヤブオフ前夜は芦生の森に廃村と古道を訪ね大段谷山へ

投稿記事 by yamaneko0922 »

ケルトさん コメント有難うございます。

>yamanekoさん、初めましてケルトと申します。先日のヤブオフにpiccoloさんと参加してました。

大遅参、失礼いたしました。オフ会に間に合っていたら、お顔を認識出来たことと思うのですが、残念です

>トロッコ道を見た瞬間にスタンドバイミーの世界に入って行くみたいでウキウキしたり、芦生の森はファンタジーの世界が広がっているように感じました。当時は櫃倉谷や野田畑にも行けました。京都にこんな素敵な場所があったなんてと感動しながら歩きました。

山日和さんのコメントにもありましたが、今は限られたところしか行けないのがなんとも残念です。
後ほど、別のrepをアップする予定ですが、先日の日曜日も芦生の辺境から森を覗いたのですが、まさにファンタジーだと私も思いました。


>佐々里峠からのルートも素敵です、お勧めですよ!!と言っても今は佐々里方面から入っては行けなくなってしまったのですね。


今回、私達が歩いたルートを含めて、佐々里峠から大段谷山までは規制の範囲外なので大丈夫だと思います。いずれ間違いなく訪れます。

>芦生杉の巨木巡りでとてもその大きさに驚きました。なんであんなに大きな木が残っているのか不思議にも思いました。


釈迦に説法かもしれませんが、かつては山中の杉は希少だったので、杉を地上2~3mのところで伐採した後、枝が育って杉材となるのを待って伐採する・・・ということを数百年にわたり繰り返した歴史のせいですよね。いまは杉の育てる技術が発展したお蔭でそのような気の長い努力は全く必要がなくなってしまった訳ですが。

>当日は蛭にやられませんでしたか?この時期トロッコ道の所にうじゃうじゃしてますね。


好天が続いていたのが幸いしたのかもしれません。そういえば灰野谷もヒルのいそうな湿っぽい谷でした。
ヒル対策はあまり気にしていなかったのですが、次回は気をつけます。


>昔はどれだけの人達が山に入り、植林や炭焼きで働いていたんだろうと感慨深くなりますね。


昔は宿も数件あったというから凄いですよね。

>紅花山芍薬の写真綺麗ですね。今シーズン私達は芍薬と縁がなく、散ってしまったのしか見ていません。
以前は、御杖の山へ紅花山芍薬の群生をよく見に行っていました。


有難うございます。実は始めてお目にかかりました。
学能堂山は知っていましたが、御杖にも紅花山芍薬があるのは知りませんでした。機会があれば訪れてみたいと思います。


>光化学スモッグの言葉久々に聞きました。

おそらく多くの人がそうでしょう。以前は大気汚染そのもののせいでしたが、昨今の光化学スモッグは最近の急激な気温の上昇によるところが大きいのではないでしょうか。


>私達は山の中で鉱石探しもしたりで最近は鉱山に関して興味が出ていろんな本やネット情報を見ています。最近得た情報で公害について気になることを多々知りました。

鉱石探しなど考えたこともありませんでした。機会があればいろいろと教えて下さい。

前鬼の沢の写真、とても綺麗ですね。ここも訪れたいと思っていたところです。

お話させていただく機会があることを願っております。今後ともどうぞ宜しくお願い致します。
山猫 🐾
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