【鈴鹿】やっとほほ笑んだ薄化粧の女神 御池岳・奥の平
Posted: 2019年2月11日(月) 15:43
【日 付】2019年2月10日(日)
【山 域】鈴鹿
【コース】御池林道P7:05---9:08テーブルランド散策11:00---12:55御池林道P
【メンバー】単独
忘れられない雪山の風景がある。御池岳奥の平のドリーネが織りなす光景で、新雪におおわれたくぼみと霧氷が光と陰で作り出す世界だ。10年前に見たこの光景を追い求めて来たが、なかなかうまくいかない。ガスっていたり、晴れたと思ったら霧氷が無かったり、新雪で敗退したりと様々だ。この光景が見られるのは、雪が安定した1月末から2月にかけての寒波の来た時で、今回もこれを狙って御池に向かった。
今年は雪が極端に少なく御池も入りやすくなっており、日曜日は天気もいいので目指す人も多いだろう。足跡のついた奥の平は嫌なので出来れば一番乗りしたい。雪の少ない現状で一番早いルートはどこか。御池林道の登山者用駐車場まで今年は車で入れる。となるとノタノ坂からかT字尾根からになる。T字尾根は展望はいいのだが意外に時間がかかるのでノタノ坂経由で行くことにした。つまり、シュークリームさんの後追いルートになる。
ノタノ坂への道は下りで使うことはあったが、上りで使うのは初めてだ。植林の谷につけられたいい道だ。茨川分校の子どもたちが年に一度の運動会で歩いた道で、50m走1種目に参加するために1泊2日をかけて本校である政所小学校まで歩いた生活道だった。峠に着くと藤原岳の大きな山容がとうせんぼしている。稜線を少し上った所でスノーシューをつけて進むと伊勢湾が光っていて川越の火力発電所の煙突がわかる。植林が終わると反対側の天狗堂も顔を出した。
風も強く御池は吹雪いているようで薄っすら見える。土倉岳をすぎたあたりから風もおさまり曇天の御池が見えてきた。薄っすらと霧氷がついている。雪もいい感じでしまり歩きやすく振り返ると土倉からの雪の道が続いていた。ひと上りでテーブルランド到着。まだ9時すぎだ、早い事。
テーブルランドからは伊勢湾が広く輝いていた。薄く新雪をまとった雪原に霧氷と願っていた景色が目の前にある。いつもなら気がつかないカレンフェルトの岩が出ていて雪が少ないのだろうが、ヤブはしっかりと雪の下におさまっている。時おり青空の見える霧氷の森を歩く。一番乗りのようで、気持ちがいい。奥の平のコニーデが織りなすここにしかない絵が美しい。
白く薄化粧したボタン岩が見えだしたあたりから青のコニーデに向かう。コニーデに足跡をつけないように回り込みながら進む。雲が多く光が制限されたおかげで青く見えている。だれも来ていない青のコニーデを堪能できただけで今日の目的ははたしたようなものだ。他のコニーデや谷筋と霧氷の造形美を味わいながらボタンブチに向かう。奥の平には光と影が交じり合う雲間に青空が垣間見える天気がよく似合う。途中で幸助の池に立ち寄ったが、ただのくぼみになっていた。
ボタンブチをすぎたあたりで、遠くから「ヤッホー」という声が聞こえる。しばらくすると「感動だあ~」「すばらしい」と叫ぶ岡本太郎のような単独男性が丸山方面から下りて来た。コグルミ谷右岸尾根から来たそうだ。
奥の平南峰からは霊仙と伊吹がまじかに見えたこのあたりの霧氷は真の谷の影響かよく発達していた。南峰を下り青のコニーデで単独男性と再び出くわし、ここからご一緒することになった。少年Hさんといい津の山岳会に所属していてこの時期の御池ははじめてだそうだ。他にも真の谷の直登ルートから上ってきた方もいて、雪がしまっていて早く来れたと言っていた。
東のボタンブチからは頭陀の洞を確認しに行ったが、場所はわかるものの心眼を駆使しないとわからない感じだった。そのままテーブルランドを回り込みT字尾根の下り口で少年Hさんとは別れた。何人も登っているようだが、青のコニーデまでは来ても奥の平は静かなものだ。風が吹いて来たので、近くのコニーデに入って昼食をとった。山専ボトルのお湯をカップラーメンに入れるだけだが、充分に食べられる。
人の多い丸山方面に行くつもりは最初からなく、奥の平を満喫できて心も満タンになった。まだ、早いが下山にかかる。雪がグズグズだと苦労する最初の急斜面も、気持ちよく下れ、967付近のやせ尾根の上り返しも雪がしまっていて苦労することなく通過できた。T字尾根のP878までスノーシューをはいて下り、御池林道から駐車地にもどった。
帰りに山下達郎のサンデーソングブックを聞いていると66歳の誕生日記念で「ロックンロール特集」をしていた。ということは、シュークリームさんと山下達郎は同い年だったんだ。
【山 域】鈴鹿
【コース】御池林道P7:05---9:08テーブルランド散策11:00---12:55御池林道P
【メンバー】単独
忘れられない雪山の風景がある。御池岳奥の平のドリーネが織りなす光景で、新雪におおわれたくぼみと霧氷が光と陰で作り出す世界だ。10年前に見たこの光景を追い求めて来たが、なかなかうまくいかない。ガスっていたり、晴れたと思ったら霧氷が無かったり、新雪で敗退したりと様々だ。この光景が見られるのは、雪が安定した1月末から2月にかけての寒波の来た時で、今回もこれを狙って御池に向かった。
今年は雪が極端に少なく御池も入りやすくなっており、日曜日は天気もいいので目指す人も多いだろう。足跡のついた奥の平は嫌なので出来れば一番乗りしたい。雪の少ない現状で一番早いルートはどこか。御池林道の登山者用駐車場まで今年は車で入れる。となるとノタノ坂からかT字尾根からになる。T字尾根は展望はいいのだが意外に時間がかかるのでノタノ坂経由で行くことにした。つまり、シュークリームさんの後追いルートになる。
ノタノ坂への道は下りで使うことはあったが、上りで使うのは初めてだ。植林の谷につけられたいい道だ。茨川分校の子どもたちが年に一度の運動会で歩いた道で、50m走1種目に参加するために1泊2日をかけて本校である政所小学校まで歩いた生活道だった。峠に着くと藤原岳の大きな山容がとうせんぼしている。稜線を少し上った所でスノーシューをつけて進むと伊勢湾が光っていて川越の火力発電所の煙突がわかる。植林が終わると反対側の天狗堂も顔を出した。
風も強く御池は吹雪いているようで薄っすら見える。土倉岳をすぎたあたりから風もおさまり曇天の御池が見えてきた。薄っすらと霧氷がついている。雪もいい感じでしまり歩きやすく振り返ると土倉からの雪の道が続いていた。ひと上りでテーブルランド到着。まだ9時すぎだ、早い事。
テーブルランドからは伊勢湾が広く輝いていた。薄く新雪をまとった雪原に霧氷と願っていた景色が目の前にある。いつもなら気がつかないカレンフェルトの岩が出ていて雪が少ないのだろうが、ヤブはしっかりと雪の下におさまっている。時おり青空の見える霧氷の森を歩く。一番乗りのようで、気持ちがいい。奥の平のコニーデが織りなすここにしかない絵が美しい。
白く薄化粧したボタン岩が見えだしたあたりから青のコニーデに向かう。コニーデに足跡をつけないように回り込みながら進む。雲が多く光が制限されたおかげで青く見えている。だれも来ていない青のコニーデを堪能できただけで今日の目的ははたしたようなものだ。他のコニーデや谷筋と霧氷の造形美を味わいながらボタンブチに向かう。奥の平には光と影が交じり合う雲間に青空が垣間見える天気がよく似合う。途中で幸助の池に立ち寄ったが、ただのくぼみになっていた。
ボタンブチをすぎたあたりで、遠くから「ヤッホー」という声が聞こえる。しばらくすると「感動だあ~」「すばらしい」と叫ぶ岡本太郎のような単独男性が丸山方面から下りて来た。コグルミ谷右岸尾根から来たそうだ。
奥の平南峰からは霊仙と伊吹がまじかに見えたこのあたりの霧氷は真の谷の影響かよく発達していた。南峰を下り青のコニーデで単独男性と再び出くわし、ここからご一緒することになった。少年Hさんといい津の山岳会に所属していてこの時期の御池ははじめてだそうだ。他にも真の谷の直登ルートから上ってきた方もいて、雪がしまっていて早く来れたと言っていた。
東のボタンブチからは頭陀の洞を確認しに行ったが、場所はわかるものの心眼を駆使しないとわからない感じだった。そのままテーブルランドを回り込みT字尾根の下り口で少年Hさんとは別れた。何人も登っているようだが、青のコニーデまでは来ても奥の平は静かなものだ。風が吹いて来たので、近くのコニーデに入って昼食をとった。山専ボトルのお湯をカップラーメンに入れるだけだが、充分に食べられる。
人の多い丸山方面に行くつもりは最初からなく、奥の平を満喫できて心も満タンになった。まだ、早いが下山にかかる。雪がグズグズだと苦労する最初の急斜面も、気持ちよく下れ、967付近のやせ尾根の上り返しも雪がしまっていて苦労することなく通過できた。T字尾根のP878までスノーシューをはいて下り、御池林道から駐車地にもどった。
帰りに山下達郎のサンデーソングブックを聞いていると66歳の誕生日記念で「ロックンロール特集」をしていた。ということは、シュークリームさんと山下達郎は同い年だったんだ。