【江越国境】音波山 憧れの江越国境稜線を歩く 第31回スノー衆(2019パート2)
Posted: 2019年2月04日(月) 16:05
「継続は力なり」という言葉は言い古された言葉であるが,この歳になるとその重みがひしひしと感じられてくる。ひとつのことを継続する難しさ,苦しさはやった人にしかわからない。スノー衆は2009年に第一回が行われ,今年で11年目,今回で31回目の開催となる。ちなみに私は2013年の第10回大御影山からの参加になる。今回が16回目の参加である。
山日和さんがなぜ長年にわたって山歩きを続け,なぜ近江,若狭,越前,奥越の山々に登り続けるのかを直接聞いても,本人が100%満足できる回答は得られないだろう。その山々の魅力を本当に知ってもらうためにはそこに連れて行くしかない。それがスノー衆を始めたきっかけなのではないか。山日和さんがどのようなコースを選択し,どこで立ち止まり,どのような表情で,何を見るのかを知ることで多くのことを感じ取ることができる。時間と空間を共有することは100万言を費やすよりも有効である。
スノー衆はいわば山日和さんの山の学校である。スノー衆に参加することにより,私の山に対する考え方は確実に変化しているし,なにより人が行こうとしない藪山に行くことはなかっただろう。たかが10年,されど10年。山日和さんの引き出しはまだまだありそうなので,これからどんな山へ連れて行ってもらえるのか楽しみである。
さて,今回の目的地は江越国境稜線上にある山音波山である。スノー衆で行ったことはないが,江越国境稜線上にある名峰上谷山へは2回ほど登ったことがある。この頂から真西に緩やかに下る江越国境稜線は実に魅力的である。この稜線を通して歩いてみたいと思うのだが,私の脚力では日帰りでは無理そうなのでまだ実現していない。今回はその江越国境稜線にある山ということで,近い将来への布石という意味でも楽しみな山行である。
【 日 付 】2019年2月3日(日)
【 山 域 】江越国境 音波山
【メンバー】山日和、グー、kasaya、クロオ,biwaco、おど、梨丸隊長、わりばし,しのやん,kando1945,kitayama-walk,ちーたろー,バーチャリ,ひいちゃん,宮指路、シュークリーム(順不同)
【 天 候 】晴れのち雨
【 ルート 】林道脇駐車地 6:49 --- 7:22 取り付き --- 11:21 国境稜線 --- 11:40頃 昼食 12:52 --- 13:41 音波山 --- 16:10 渡渉 --- 16:50頃 駐車地
2月3日は午後から下り坂という予報なので当初の集合時間を1時間早めて6時集合となった。集合時間の20分前に今庄サイクリングターミナルに到着するとすでに数人が暗い駐車場に集まっている。当初はスノー衆史上最多の18名の参加予定だったのだが,2名減って16人になった。5台の車に分乗して,八飯集落から樫尾谷川の林道に入っていく。山日和さんが前日に入れることを確認してくださったということだ。これでかなりの時間節約になる。
林道脇の空き地に駐車し,準備して出発。kandoさんはストックを自分の車に忘れてきてしまったということで,木枝をストック代わりに使っている。しばらく林道を歩き,樫尾谷川の分岐に降りている尾根先端部から尾根に取り付く。いつもの取り付きの急登だが,雪でぬかるんでいる土に足を取られてちーたろーさんやひ一ちゃんが苦労している。バーチャリさんはさすがのベテランでへっちゃらのようだ。前回のスノー衆で苦労していたびわ爺は今回は体調が良さそうで,それなりに皆について行っている。 天気予報通り,朝のうちはいい天気で,青空が美しい。気温も高いようで急登をこなしていると汗が出てくる。
標高はわからないが雪がつながったところでスノーシュー装着指令が出る。スノーシューの分だけ荷重が減って楽になる。627標高点まで来るとあとは稜線漫歩である。次第にブナが増えてくる。この辺りの山の魅力は美しいブナ林にあるらしい。北方には白山がきれいに見えている。ぐーさんがブナ林は藪が少ないという持論を展開している。 「植物の生産する物質が他の個体あるいは他の生物に及ぼす作用」を他感作用(アレロパシー)と呼ぶが,ぐーさんの議論は一言で言うと,ブナがアレロパシーを持っているかどうかということである。今の所,ブナがアレロパシーを持っているという証拠はないが,他のブナ科植物でアレロパシーを持っているものもあるので,ブナにアレロパシーがあってもおかしくなないだろう。ぐーさんが言うようにそれが発見されれば新発見になるかもしれない。 それはさておき,この尾根は真っ直ぐでなく複雑に折れ曲がっているので,天気が良ければブナ林を楽しみながらの楽しい稜線漫歩になることだろう。残念なことに,天気は下り坂で徐々に風が強まっている。右手には今庄365スキー場が見え,その向こう,山を越えたところに敦賀湾,さらにその向こうに西方が岳が見えている。 739標高点からしばらくで江越国境稜線に出る。余呉スキー場がすぐ近くである。ここには栃ノ木峠から林道が上がってきているようだ。稜線をしばらく東進し,送電線鉄塔のあるピークで昼食とする。のっぺりしたピーク上にあるにもかかわらず風が入り込まないので,絶好の昼食場所である。あっという間に16人分の昼食テーブルが用意され,お待ちかねのランチタイムとなる。今日はkitayama-walkさんの誕生日だそうで,びわ爺がワインのボトルを担ぎ上げてきた。みんなでお誕生日の乾杯をする。 昼食後は目的地の音波山に向かって稜線散歩。藪が少しうるさいが,まあまあいいハイキングである。千手観音のような大ブナのすぐ上が音波山だった。山名板は雪の下なのか見当たらない。ずうっと遠くに上谷山ののっぺりしたピークが見える。あんなところまで1日で歩けるんだろうか。 もう時間も遅いので,稜線を西にco820mまで戻り,真っ直ぐに北に向かって下りている稜線を下山する。雨が降り出している。雪が少なくて藪がうるさいが,降りられないことはない。最後の急斜面でスノーシューを脱ぎ,チェーンスパイクに履き替える。前回の森山岳の下山のように長い急降下が続くかと思ったが,意外にすぐに下についた。最後の渡渉がアトラクションなのかと思ったが,すんなりと渡渉することができ拍子抜けだった。といっても,流れにハマった人もいたようだが。
下山までは小雨で,それほど濡れなかったが,帰路で本格的な雨になる。まあ,午前中は少なくともいい天気だったし,歩いている間はそれほどひどく降られなかったので,全体的には悪くないスノー衆だった。次回はどこに連れて行ってもらえるのか,楽しみにしている。
山日和さんがなぜ長年にわたって山歩きを続け,なぜ近江,若狭,越前,奥越の山々に登り続けるのかを直接聞いても,本人が100%満足できる回答は得られないだろう。その山々の魅力を本当に知ってもらうためにはそこに連れて行くしかない。それがスノー衆を始めたきっかけなのではないか。山日和さんがどのようなコースを選択し,どこで立ち止まり,どのような表情で,何を見るのかを知ることで多くのことを感じ取ることができる。時間と空間を共有することは100万言を費やすよりも有効である。
スノー衆はいわば山日和さんの山の学校である。スノー衆に参加することにより,私の山に対する考え方は確実に変化しているし,なにより人が行こうとしない藪山に行くことはなかっただろう。たかが10年,されど10年。山日和さんの引き出しはまだまだありそうなので,これからどんな山へ連れて行ってもらえるのか楽しみである。
さて,今回の目的地は江越国境稜線上にある山音波山である。スノー衆で行ったことはないが,江越国境稜線上にある名峰上谷山へは2回ほど登ったことがある。この頂から真西に緩やかに下る江越国境稜線は実に魅力的である。この稜線を通して歩いてみたいと思うのだが,私の脚力では日帰りでは無理そうなのでまだ実現していない。今回はその江越国境稜線にある山ということで,近い将来への布石という意味でも楽しみな山行である。
【 日 付 】2019年2月3日(日)
【 山 域 】江越国境 音波山
【メンバー】山日和、グー、kasaya、クロオ,biwaco、おど、梨丸隊長、わりばし,しのやん,kando1945,kitayama-walk,ちーたろー,バーチャリ,ひいちゃん,宮指路、シュークリーム(順不同)
【 天 候 】晴れのち雨
【 ルート 】林道脇駐車地 6:49 --- 7:22 取り付き --- 11:21 国境稜線 --- 11:40頃 昼食 12:52 --- 13:41 音波山 --- 16:10 渡渉 --- 16:50頃 駐車地
2月3日は午後から下り坂という予報なので当初の集合時間を1時間早めて6時集合となった。集合時間の20分前に今庄サイクリングターミナルに到着するとすでに数人が暗い駐車場に集まっている。当初はスノー衆史上最多の18名の参加予定だったのだが,2名減って16人になった。5台の車に分乗して,八飯集落から樫尾谷川の林道に入っていく。山日和さんが前日に入れることを確認してくださったということだ。これでかなりの時間節約になる。
林道脇の空き地に駐車し,準備して出発。kandoさんはストックを自分の車に忘れてきてしまったということで,木枝をストック代わりに使っている。しばらく林道を歩き,樫尾谷川の分岐に降りている尾根先端部から尾根に取り付く。いつもの取り付きの急登だが,雪でぬかるんでいる土に足を取られてちーたろーさんやひ一ちゃんが苦労している。バーチャリさんはさすがのベテランでへっちゃらのようだ。前回のスノー衆で苦労していたびわ爺は今回は体調が良さそうで,それなりに皆について行っている。 天気予報通り,朝のうちはいい天気で,青空が美しい。気温も高いようで急登をこなしていると汗が出てくる。
標高はわからないが雪がつながったところでスノーシュー装着指令が出る。スノーシューの分だけ荷重が減って楽になる。627標高点まで来るとあとは稜線漫歩である。次第にブナが増えてくる。この辺りの山の魅力は美しいブナ林にあるらしい。北方には白山がきれいに見えている。ぐーさんがブナ林は藪が少ないという持論を展開している。 「植物の生産する物質が他の個体あるいは他の生物に及ぼす作用」を他感作用(アレロパシー)と呼ぶが,ぐーさんの議論は一言で言うと,ブナがアレロパシーを持っているかどうかということである。今の所,ブナがアレロパシーを持っているという証拠はないが,他のブナ科植物でアレロパシーを持っているものもあるので,ブナにアレロパシーがあってもおかしくなないだろう。ぐーさんが言うようにそれが発見されれば新発見になるかもしれない。 それはさておき,この尾根は真っ直ぐでなく複雑に折れ曲がっているので,天気が良ければブナ林を楽しみながらの楽しい稜線漫歩になることだろう。残念なことに,天気は下り坂で徐々に風が強まっている。右手には今庄365スキー場が見え,その向こう,山を越えたところに敦賀湾,さらにその向こうに西方が岳が見えている。 739標高点からしばらくで江越国境稜線に出る。余呉スキー場がすぐ近くである。ここには栃ノ木峠から林道が上がってきているようだ。稜線をしばらく東進し,送電線鉄塔のあるピークで昼食とする。のっぺりしたピーク上にあるにもかかわらず風が入り込まないので,絶好の昼食場所である。あっという間に16人分の昼食テーブルが用意され,お待ちかねのランチタイムとなる。今日はkitayama-walkさんの誕生日だそうで,びわ爺がワインのボトルを担ぎ上げてきた。みんなでお誕生日の乾杯をする。 昼食後は目的地の音波山に向かって稜線散歩。藪が少しうるさいが,まあまあいいハイキングである。千手観音のような大ブナのすぐ上が音波山だった。山名板は雪の下なのか見当たらない。ずうっと遠くに上谷山ののっぺりしたピークが見える。あんなところまで1日で歩けるんだろうか。 もう時間も遅いので,稜線を西にco820mまで戻り,真っ直ぐに北に向かって下りている稜線を下山する。雨が降り出している。雪が少なくて藪がうるさいが,降りられないことはない。最後の急斜面でスノーシューを脱ぎ,チェーンスパイクに履き替える。前回の森山岳の下山のように長い急降下が続くかと思ったが,意外にすぐに下についた。最後の渡渉がアトラクションなのかと思ったが,すんなりと渡渉することができ拍子抜けだった。といっても,流れにハマった人もいたようだが。
下山までは小雨で,それほど濡れなかったが,帰路で本格的な雨になる。まあ,午前中は少なくともいい天気だったし,歩いている間はそれほどひどく降られなかったので,全体的には悪くないスノー衆だった。次回はどこに連れて行ってもらえるのか,楽しみにしている。