【鈴鹿・沢登り】雨のやみ間に東多古知谷
Posted: 2018年9月10日(月) 10:13
雨予報の土曜日、テニスの練習は休みだろうからと沢登りに行くことにした。こんな日はヒル君たちも活発なので、ヒルの多い谷は避け、ヒルが少ない御在所岳の東多古知谷に行くことにした。半日程度の短い谷だが、早めに降りて温泉でゆっくりすれば1日家で何もしないでいるよりはよっぽどマシだろう。
【 日 付 】2018年9月8日(土)
【 山 域 】鈴鹿 御在所岳
【メンバー】単独
【 天 候 】曇り時々雨
【 ルート 】御在所岳表道登山口駐車地 8:37 --- 8:56 百間滝下 9:07 --- 9:19 百間滝落ち口 9:33 --- 10:50 登山道出会い 11:00 --- 11:30駐車地
どうせ短い沢だからと朝飯を済ませてからゆっくりと自宅を出る。鈴鹿スカイラインや中道の駐車場には休日のこの時間とは思えないほどほとんど車がない。まあ、こんな雨予報の日に山に登ろうなんて物好きはいないわな。表道登山口の駐車場も一台も車が止まっていない。
天気はまずまずで、すぐに雨が降りそうな気配はない。沢に入ってしまえばどうせ濡れるので、土砂降りでなければ雨はそんなに気にならない。滝が多い谷なので、登攀道具を使う機会もあるかと思い、フル装備を持っていく。 表道登山口を入り、大きな堰堤の横を越えて入渓する。入渓してすぐにゴルジュの滝である。東多古知谷には沢登りを始めた7年前に一度行ったきりである。まだ沢初心者だったので、このゴルジュの滝をこわごわ登った記憶がある。7年後の今回は流石に怖いとは思わないが、朝イチで身体がまだ十分に動かないので、「なんだかなあ」と思いながら登っていく。シャワーで身体が濡れるとようやくシャキッとしてきた。 ゴルジュを超えると谷は右に屈曲し、20m斜滝をかける。ホールドがたくさんあるので、フリーで登れそうだが、釜のない滝なので落ちるといやらしい。初心者が一緒だとロープを出したほうがいいだろう。滝の左側を慎重に登っていく。水量が多いので、シャワー気味になるが気持ちがいい。 20m滝を登り切るとすぐに百間滝70mが目の前に現れる。歩き始めてまだ30分もたっていないが滝下で一休み。通さん達が設置したというベンチはもう跡形もない。滝の右側を登っていけそうだが、トップで登る気にはならない。
前回は巻き道がわからず急斜面を登ったのだが、今回は左岸の小尾根の付け根まで大きく迂回し、そこから小尾根を登っていく。大巻きしすぎたかなと思ったが、尾根上には真新しい赤テープがあるのでこのコースで間違いないのだろう。明瞭な踏み跡を辿っていくと難なく落ち口に導かれた。
落ち口でまた一休み。正面に見える鎌ヶ岳のピークには雲がかかっている。さて、この上もずっと滝である。東多古知谷はあたかも谷全体が一つの滝でできているかのようで、びっしりと滝が連なっている。効率よく滝登りを楽しみたいという私のような人間にとっては願っても無い谷である。しかも百間滝以外はフリーで登ることができる。 二俣にかかる10m滝は、まず右俣の支谷を登り、左俣の本谷にトラバースする。さすがに人気の谷で、巻き道やトラバース道は明瞭で、赤テープもしっかりある。このあとも滝が続き飽きることがない。滝が終わったと思ったら表道が横切っていた。 ここで再び一休み。頂上まではすぐなのだが、どうせ上は舗装された遊歩道とロープウエーで登ってきた観光客がいるだけなので、行こうという気にならない。そのまま表道を降りる。 表道は登山客が多い御在所岳にしては珍しく忘れ去られたような登山道である。歩く人もほとんどいないようで、整備もされておらず荒れるにまかせている感じ。傾斜がきついので、仕事の早い道である。30分ほどで登山口まで降りてしまった。表道からは百間滝が望まれるが、滝下から見るよりもずっと規模が大きそうで、とても登れる滝には見えなかった。滝というのは見る角度によってずいぶん違うものだと思った。
まだ昼前なので、いつものグリーンホテルの風呂に浸かってゆっくりすることにする。土曜日だが、まだ混み合う時間帯ではなくのんびりと風呂を楽しむことができた。自宅に戻り、ビールを飲んで一眠りする。こんな贅沢な休日の使い方も悪くはないと思った。