【鈴鹿】静寂の炭焼き谷を巡る 松山谷・西鎌尾根・ニゴリ谷
Posted: 2018年6月06日(水) 06:37
【日 付】2018年6月3日(日)
【山 域】鈴鹿
【コース】稲ヶ谷駐車場7:25---8:3010m二連滝---10:30鎌ヶ岳11:00---13:00稲ヶ谷駐車地
【メンバー】単独
あふれ返る車の武平峠を越え雨乞の登山口のある稲ヶ谷駐車地に着く。ここは貸し切りだった。慰霊碑があり、ふとながめると「ひたすらに~高きを目指すワンダラー」と懐かしい言葉が刻んである。裏を見ると愛知大学のワンゲルの青年の遭難碑だった。愛大の黒のユニフォームが脳裏をよぎる。当時は各ワンゲルごとにユニフォームの色が決まっていて、遠くからでも色をみればどこのワンゲルか察しはついたものだ。ユニフォームがなかったのはkasayaさん所ぐらいだった。
スカイラインを少し下るとガードレールに赤テープが巻いてあり反対側には木の階段までつけてあった。ニゴリ谷ルートへのテープ道で、ここから入渓し、堰堤を二つ右岸から越える。しばらくすると二股になりテープ道が中洲に向かう地点が松山谷出合だが、土砂で流れも消え倒木だらけでこの奥に滝があるとは想像できない。
水のない土砂の谷を歩くと谷が左に曲がり、突然3段25mの斜爆があらわれた。右岸の壁が切り立っていて迫力のある美しい滝で、左岸から巻けるようだ。一段目は流れの中を上り三段目はトユ状の斜面を登るがフリクションが効いていて登りやすい。滝口から見ると水流がスラローム状に落ちている。
ここからは谷も落ち着き小滝や滑滝が続き、炭焼き窯も出てきた。よくみると炭焼き窯をつないだ杣道が何度か顔を出す。
10mの二連滝が出てきた。水流から上がり滝の左に取り付き、壁が立ってきたので慎重に登り切った。帰ってから他のレポを見ると簡単と書いてあるので、よく読んでみると、滝の右のクラックを登っていた。次の10m斜爆を越えると左から巻き道がきていた。これも炭焼きの杣道の名残だろう。
谷をガレが埋め尽くすようになり源頭部にあった6m滝もガレに埋もれ消えていた。ガレ場を上り小尾根に取り付くと窯跡があり、そこから細い尾根を進むと西鎌尾根に出た。ここからはテープ道で問題ないのだが、両側が切れ落ちたザレ状のキレットがある。年々崩壊が進みキレットを歩くのは無理で三角木馬のようにまたいで進んだ。ここにはトラロープがかけられておりこれを頼りに通過する。このロープが無ければ通過できない。
武平峠からの人の声が聞こえてくると鎌ヶ岳ももうすぐで、登山道に合流すると人だらけだった。30年ぶりの山頂もこう人が多くちゃ興ざめだ。一休みした後、雨乞岳を眺めニゴリ谷を確認して岳峠に向かう。
木の道標のある岳峠の最低鞍部からニゴリ谷に下る。下降地点からテープがあり間違うことはない。鎌ヶ岳のゴツゴツした岩肌が目の前に迫り迫力がある。このあたりから炭窯跡が出てきて炭焼き窯のパレードがはじまる。ニゴリ谷道は炭焼き窯をつなぐ杣道をつないで作られており、枝谷から水が流れている所や広場には必ずといっていいほど窯がある。
ニゴリ谷道は八風越えのような感じで歩きやすい。中世には日野の山越え商人が武平峠道を使っていたので、その枝道として岳峠道も使われていたのだろう。水沢から岳谷の不動道を使い峠に至り、そこからニゴリ谷を下る道で、岳峠が峠の役割を果たしていた。
ニゴリ谷は滝もなく谷は開け水も澄んでいて美しい。いい谷で、炭焼き窯好きにはたまらない。ロクロ谷が合流してしばらくで松山谷の出合で朝来た堰堤をもどる。二つ目の堰堤の上には旧道がきておりここからスカイラインまでテープが導いてくれた。朝降りた場所より上流に出るので、少し下ると駐車地だった。
アトラクション満載のコースに炭焼き道巡りと私にとってはドストライクコースで楽しかった。やっぱり沢は楽しい。
【山 域】鈴鹿
【コース】稲ヶ谷駐車場7:25---8:3010m二連滝---10:30鎌ヶ岳11:00---13:00稲ヶ谷駐車地
【メンバー】単独
あふれ返る車の武平峠を越え雨乞の登山口のある稲ヶ谷駐車地に着く。ここは貸し切りだった。慰霊碑があり、ふとながめると「ひたすらに~高きを目指すワンダラー」と懐かしい言葉が刻んである。裏を見ると愛知大学のワンゲルの青年の遭難碑だった。愛大の黒のユニフォームが脳裏をよぎる。当時は各ワンゲルごとにユニフォームの色が決まっていて、遠くからでも色をみればどこのワンゲルか察しはついたものだ。ユニフォームがなかったのはkasayaさん所ぐらいだった。
スカイラインを少し下るとガードレールに赤テープが巻いてあり反対側には木の階段までつけてあった。ニゴリ谷ルートへのテープ道で、ここから入渓し、堰堤を二つ右岸から越える。しばらくすると二股になりテープ道が中洲に向かう地点が松山谷出合だが、土砂で流れも消え倒木だらけでこの奥に滝があるとは想像できない。
水のない土砂の谷を歩くと谷が左に曲がり、突然3段25mの斜爆があらわれた。右岸の壁が切り立っていて迫力のある美しい滝で、左岸から巻けるようだ。一段目は流れの中を上り三段目はトユ状の斜面を登るがフリクションが効いていて登りやすい。滝口から見ると水流がスラローム状に落ちている。
ここからは谷も落ち着き小滝や滑滝が続き、炭焼き窯も出てきた。よくみると炭焼き窯をつないだ杣道が何度か顔を出す。
10mの二連滝が出てきた。水流から上がり滝の左に取り付き、壁が立ってきたので慎重に登り切った。帰ってから他のレポを見ると簡単と書いてあるので、よく読んでみると、滝の右のクラックを登っていた。次の10m斜爆を越えると左から巻き道がきていた。これも炭焼きの杣道の名残だろう。
谷をガレが埋め尽くすようになり源頭部にあった6m滝もガレに埋もれ消えていた。ガレ場を上り小尾根に取り付くと窯跡があり、そこから細い尾根を進むと西鎌尾根に出た。ここからはテープ道で問題ないのだが、両側が切れ落ちたザレ状のキレットがある。年々崩壊が進みキレットを歩くのは無理で三角木馬のようにまたいで進んだ。ここにはトラロープがかけられておりこれを頼りに通過する。このロープが無ければ通過できない。
武平峠からの人の声が聞こえてくると鎌ヶ岳ももうすぐで、登山道に合流すると人だらけだった。30年ぶりの山頂もこう人が多くちゃ興ざめだ。一休みした後、雨乞岳を眺めニゴリ谷を確認して岳峠に向かう。
木の道標のある岳峠の最低鞍部からニゴリ谷に下る。下降地点からテープがあり間違うことはない。鎌ヶ岳のゴツゴツした岩肌が目の前に迫り迫力がある。このあたりから炭窯跡が出てきて炭焼き窯のパレードがはじまる。ニゴリ谷道は炭焼き窯をつなぐ杣道をつないで作られており、枝谷から水が流れている所や広場には必ずといっていいほど窯がある。
ニゴリ谷道は八風越えのような感じで歩きやすい。中世には日野の山越え商人が武平峠道を使っていたので、その枝道として岳峠道も使われていたのだろう。水沢から岳谷の不動道を使い峠に至り、そこからニゴリ谷を下る道で、岳峠が峠の役割を果たしていた。
ニゴリ谷は滝もなく谷は開け水も澄んでいて美しい。いい谷で、炭焼き窯好きにはたまらない。ロクロ谷が合流してしばらくで松山谷の出合で朝来た堰堤をもどる。二つ目の堰堤の上には旧道がきておりここからスカイラインまでテープが導いてくれた。朝降りた場所より上流に出るので、少し下ると駐車地だった。
アトラクション満載のコースに炭焼き道巡りと私にとってはドストライクコースで楽しかった。やっぱり沢は楽しい。