【比良】白滝山と山上の池巡り
Posted: 2017年11月08日(水) 20:56
【日 付】2017年11月3日(金)
【山 域】比良山地 白滝山周辺
【天 候】晴れ時々曇り
【コース】坊村7:33---8:00伊藤新道登山口---8:31ワサビ大滝---9:36白滝山---10:50ランチ場12:00---12:30音羽池---13:15白滝山北峰
---14:00林道---14:25坊村
週末の度にやって来る台風と雨。おかげでやぶこぎネットのオフ会も中止になってしまった。
今日は久々の晴れ予報だが、夕方には中学校の同窓会があるので早めに切り上げねばならない。
安曇川対岸の駐車場にはかなりの車が止まっているようだったが、明王谷の林道駐車地はゼロ。普通の人の沢シーズンが終わった今
は、99%の人が御殿山から武奈ヶ岳へ向かうのだろう。
林道を歩いていると、早い時間にも関わらずヘリが飛び回っている。3人の名前を呼んで探しているようだ。昨日下山予定で戻って
いない人がいるのか。(後で無事救助されたことを知った) 比良山系は遭難の多い山で、そのほとんどが道迷いに起因するものである。
それにしても坊村に車を止めて登ったというのに、金糞峠で発見とはあり得ない話だ。
[attachment=0]IMG_2301_1.JPG[/attachment]
白滝山への伊藤新道に踏み出して、ほぼ一か月ぶりの山ということを思い知った。足が上がらないのだ。
初めは時間に制約がありながらも結構詰め込んだ計画を立てていたのだが、早くもこの時点で方針変更。のんびり山上の池巡りとしよ
う。
[attachment=6]IMG_2280_1.JPG[/attachment][attachment=5]IMG_2292_1.JPG[/attachment]
伊藤新道を歩くのは恐らく40年振りのはずだ。登山道の様子はまったく記憶がない。ワサビ谷沿いの涼しげな道を登って行くと大き
な滝が現われた。ワサビ大滝だ。この時期としては水量が多いのは、やはり先週までの雨の名残りだろうか。
大滝を大きく巻いて上流に出るとさらに大きな滝が見えた。但し登山道からははっきり見えにくい位置にあるので、道を外れて滝の前
まで行ってみた。岩壁を穿って落ちる、なかなか迫力満点の滝だ。天井ワサビ大滝と呼ばれているらしい。
この二つの滝の巻き道付近はかなり道が荒れていて、一般登山道とは言い難い感じである。
[attachment=4]IMG_2305_1.JPG[/attachment]
道に戻って大滝を巻いて行く。滝の上流からは沢を離れて右岸の山腹をジグザクに登るようになった。地形図では凄いジグザグが描
かれているが、些かオーバーだ。地形図の何分の一かの折り返しを繰り返すと白滝山の北峰に到着。山頂は南へ吊尾根を辿る。
このあたりは自然林ではあるが、それほど豊かな林相と言うわけでもないので山頂は一瞬で通過して音羽池へ向かう。
池への下りから極彩色の森が広がった。台風の影響か落葉しているものもあるが、日の光をいっぱいに受けて黄や橙色(残念ながら赤は
少ない)の葉がきらめいている。
[attachment=3]音羽池_1.jpg[/attachment]
比良山系の池と言えば代表的なのものは小女郎ヶ池だ。このあっけらかんとした明るい池に比べて、白滝山周辺の池群は深い樹林に
包まれて静かに佇んでいる。ここから先は適当に歩いて行くことにしよう。
緩やかな起伏が幾重にも重なり、ピークと谷間が混然一体となった複雑な地形は、ボーっとしているとどこにいるのかわからなくなっ
てしまう。名前のある池は音羽池、長池、スギヤ池、カシラコ池だが、水溜りに毛の生えたような池まで含めると結構な数の池と出会
うことができる。ササが無くなって丸見えになった御池テーブルランドの池群よりも風情があるかもしれない。
[attachment=2]IMG_2338_1.JPG[/attachment]
せめて森山岳までという考えも失せて、ちょっといいブナの立つコバで早いランチとした。
この付近は美しい樹林が広がっているが、ブナに関してはそれほどのものはない。幹回り2m超なら大きい部類だろう。
3週空いてブナ欠乏症を発症してしまった身としてはこれでも十分だ。展望はなくともブナさえあれば文句はない。
今日は暖かい日で、日が差せばポカポカと暑いぐらいだが、日が陰ると肌寒くなる。脱いだり着たりで忙しい。
[attachment=1]IMG_2351_1.JPG[/attachment]
復路も適当に歩きながら池巡りを楽しむ。本日2度目の音羽池まで戻って思案した。
時間の制約を考えれば最短コースのワサビ谷左岸尾根で下山するところだが、変な虫がうずいてしまうのが悲しい性。
白滝山山頂へ戻って北尾根へ踏み出した。もちろん道は無く、記録も見当たらない。時間がないのに初見のバリ尾根を下ろうというの
だから困った性格である。まあ、台高と違って尾根上に突然岩壁が現われて立ち往生するという恐れがないのが比良のいいところだ。
しかし最大の誤算は、この尾根がまったく面白くないことだった。上部は潅木帯からヒノキやシャクナゲのヤブ混じり。下部は完全な
植林帯で、地図上に新たな線を引いたというだけのルートだった。ただ植林があれば道があるということで、最後はワサビ谷登山口の
横へソフトランディング。
三ノ滝の下り口で、8月にここで亡くなった斎藤さんに手を合わせて、いつも通り林道をショートカット。予定通りの時間に下山でき
た。さあ、急いで懐かしい顔に会いに行こう。
山日和
【山 域】比良山地 白滝山周辺
【天 候】晴れ時々曇り
【コース】坊村7:33---8:00伊藤新道登山口---8:31ワサビ大滝---9:36白滝山---10:50ランチ場12:00---12:30音羽池---13:15白滝山北峰
---14:00林道---14:25坊村
週末の度にやって来る台風と雨。おかげでやぶこぎネットのオフ会も中止になってしまった。
今日は久々の晴れ予報だが、夕方には中学校の同窓会があるので早めに切り上げねばならない。
安曇川対岸の駐車場にはかなりの車が止まっているようだったが、明王谷の林道駐車地はゼロ。普通の人の沢シーズンが終わった今
は、99%の人が御殿山から武奈ヶ岳へ向かうのだろう。
林道を歩いていると、早い時間にも関わらずヘリが飛び回っている。3人の名前を呼んで探しているようだ。昨日下山予定で戻って
いない人がいるのか。(後で無事救助されたことを知った) 比良山系は遭難の多い山で、そのほとんどが道迷いに起因するものである。
それにしても坊村に車を止めて登ったというのに、金糞峠で発見とはあり得ない話だ。
[attachment=0]IMG_2301_1.JPG[/attachment]
白滝山への伊藤新道に踏み出して、ほぼ一か月ぶりの山ということを思い知った。足が上がらないのだ。
初めは時間に制約がありながらも結構詰め込んだ計画を立てていたのだが、早くもこの時点で方針変更。のんびり山上の池巡りとしよ
う。
[attachment=6]IMG_2280_1.JPG[/attachment][attachment=5]IMG_2292_1.JPG[/attachment]
伊藤新道を歩くのは恐らく40年振りのはずだ。登山道の様子はまったく記憶がない。ワサビ谷沿いの涼しげな道を登って行くと大き
な滝が現われた。ワサビ大滝だ。この時期としては水量が多いのは、やはり先週までの雨の名残りだろうか。
大滝を大きく巻いて上流に出るとさらに大きな滝が見えた。但し登山道からははっきり見えにくい位置にあるので、道を外れて滝の前
まで行ってみた。岩壁を穿って落ちる、なかなか迫力満点の滝だ。天井ワサビ大滝と呼ばれているらしい。
この二つの滝の巻き道付近はかなり道が荒れていて、一般登山道とは言い難い感じである。
[attachment=4]IMG_2305_1.JPG[/attachment]
道に戻って大滝を巻いて行く。滝の上流からは沢を離れて右岸の山腹をジグザクに登るようになった。地形図では凄いジグザグが描
かれているが、些かオーバーだ。地形図の何分の一かの折り返しを繰り返すと白滝山の北峰に到着。山頂は南へ吊尾根を辿る。
このあたりは自然林ではあるが、それほど豊かな林相と言うわけでもないので山頂は一瞬で通過して音羽池へ向かう。
池への下りから極彩色の森が広がった。台風の影響か落葉しているものもあるが、日の光をいっぱいに受けて黄や橙色(残念ながら赤は
少ない)の葉がきらめいている。
[attachment=3]音羽池_1.jpg[/attachment]
比良山系の池と言えば代表的なのものは小女郎ヶ池だ。このあっけらかんとした明るい池に比べて、白滝山周辺の池群は深い樹林に
包まれて静かに佇んでいる。ここから先は適当に歩いて行くことにしよう。
緩やかな起伏が幾重にも重なり、ピークと谷間が混然一体となった複雑な地形は、ボーっとしているとどこにいるのかわからなくなっ
てしまう。名前のある池は音羽池、長池、スギヤ池、カシラコ池だが、水溜りに毛の生えたような池まで含めると結構な数の池と出会
うことができる。ササが無くなって丸見えになった御池テーブルランドの池群よりも風情があるかもしれない。
[attachment=2]IMG_2338_1.JPG[/attachment]
せめて森山岳までという考えも失せて、ちょっといいブナの立つコバで早いランチとした。
この付近は美しい樹林が広がっているが、ブナに関してはそれほどのものはない。幹回り2m超なら大きい部類だろう。
3週空いてブナ欠乏症を発症してしまった身としてはこれでも十分だ。展望はなくともブナさえあれば文句はない。
今日は暖かい日で、日が差せばポカポカと暑いぐらいだが、日が陰ると肌寒くなる。脱いだり着たりで忙しい。
[attachment=1]IMG_2351_1.JPG[/attachment]
復路も適当に歩きながら池巡りを楽しむ。本日2度目の音羽池まで戻って思案した。
時間の制約を考えれば最短コースのワサビ谷左岸尾根で下山するところだが、変な虫がうずいてしまうのが悲しい性。
白滝山山頂へ戻って北尾根へ踏み出した。もちろん道は無く、記録も見当たらない。時間がないのに初見のバリ尾根を下ろうというの
だから困った性格である。まあ、台高と違って尾根上に突然岩壁が現われて立ち往生するという恐れがないのが比良のいいところだ。
しかし最大の誤算は、この尾根がまったく面白くないことだった。上部は潅木帯からヒノキやシャクナゲのヤブ混じり。下部は完全な
植林帯で、地図上に新たな線を引いたというだけのルートだった。ただ植林があれば道があるということで、最後はワサビ谷登山口の
横へソフトランディング。
三ノ滝の下り口で、8月にここで亡くなった斎藤さんに手を合わせて、いつも通り林道をショートカット。予定通りの時間に下山でき
た。さあ、急いで懐かしい顔に会いに行こう。
山日和