【台高】昔人の痕跡を追いつつ滝の詰まった谷へ 中の谷第一支流
Posted: 2017年8月29日(火) 07:25
【日 付】2017年8月27日(日)
【山 域】台高山脈
【コース】中の谷出合駐車場7:05---8:45第一支流出合滝---12:07850m二俣---12:55P1105---13:55P940---14:45唐谷林道終点---15:30中の谷出合駐車場
【メンバー】単独
前線が消えず夏が来ないまま夏休みが終わろうとしている。ただ、宿題がひとつ残っている。シュークリームさんとzippさんが辿った中の谷第一支流の遡行で、涼しくなる前に行っておきたいと思っていた。
スメール温泉を進んだ中の谷出合に駐車し、遡行開始。最初は平凡な河原歩きで、ミニゴルジュを越えると三壺ノ滝15mが上部のゴルジュから白竜が下るように流れている。ここは右岸から巻くが、昔は使われていた道のようだ。すぐに大釜を持った七ツ釜ゴルジュ入口の滝に着く。カッパを着て小滝まで泳ぎ、水中の足場を使って上ってく。ゴルジュを抜けると明るくなり左岸に炭窯跡が出てくる。左岸には炭焼き道が残っておりいくつかの窯跡を結んでいた。
目の前に黒く硬い岩肌を天から滑り落ちる40m滝があらわれた。今日のお目当ての第一支流出合の滝で、巨大な一枚岩とのコントラストは台高らしい。左岸の岩尾根から巻く。最初バンドを使って取り付こうとしたが、最後にバンドが切れていて、再度直登すると簡単に取り付けた。ただここからは40m以上嵓を上らなければならない。木をつかみながら嵓の弱点を見つけながら登る。この岩尾根はとにかく嵓を越えることに集中して、この時点で滝口に近づこうとしない方がいい。上部の植林に入ってしまえばトラバースするのは容易なので、それまでは我慢だ。
[attachment=4]DSCF0183.jpg[/attachment]
滝口の上には二筋の滝で左から巻くと、その上には釜を持つ二段15m滝で、右岸の斜上するバンドを使い滝口へ。末広がりの滝の両岸は高く切り立ち取り付けそうにない。左岸に一か所だけ上がれる場所がありここから巻いた。二段15m滝のバンドといい末広滝の巻きといい人が使っていた感じがする。滝の弱点を使い巻こうとするのは昔も今も同じだ。
[attachment=3]DSCF0186.jpg[/attachment]
くの字の斜滝に階段状の滝を上ると610mの二俣で、枝打ちされた植林が下りてきている。左岸の石積みを見に行くと植林小屋の土台で、近くに亀山営林署の古い看板が朽ち果てていた。炭窯跡もあり、里から近いだけに昔の人たちも多く入っていたようだ。おそらく第一支流出合40m滝を下流の植林から越えていく道があったのだろう。
[attachment=2]DSCF0193.jpg[/attachment]
右俣に入ると20mのトイ状の斜滝で見ごたえがあり、これも上らしてもらう。その上がシュークリームさんが登った10m滝で、安全に左から巻く。二段15m滝を越えると780m二俣で、このあたりには窯跡がいくつも残っており植林小屋の石積みがここにもあった。
[attachment=1]DSCF0201.jpg[/attachment]
[attachment=0]DSCF0204.jpg[/attachment]
右俣を上り窯跡を見ながら黒い塗り壁のような滝を二つ越えると850m二俣。ここは以前シュークリームさんと第二支流を辿った時にルートミスして下りてきた所で、その時は左俣を下りてきた。右俣は水も流れていないので、P1105から下りてきている尾根を上ることにする。
以前は無かった植林の境界を示す黄色テープが巻かれていた。尾根は人が歩いている所で歩きやすく仕事も早い。植林を整備する際に使っているようだ。P1105にはスメール→の黄色テープが巻かれており、この尾根を北に下る。アップダウンがあり時間がかかる。P940(唐谷峰)より林道終点付近に向けて西尾根を下る。途中に嵓がありここを巻きながら下るとその下は以前はされていなかった間伐で歩きにくいこと。登山道の赤い橋に降り立ち少し歩くと林道終点だった。
前は唐谷林道終点まで車で来られたのだが、妙に荒れている。間伐以降は手入れがされていないようで、中間地点あたりまで車は入れない。遊園地跡の近くは草が伸び放題だし、スメール温泉への道には「獣のワナが仕掛けてある」という看板でスメール側には立ち入り禁止の標識が置いてあった。観光資源としての唐谷林道は見捨てられたようだ。
中の谷第一支流には数多くの滝が詰まっており楽しめる。そこに昔人の痕跡が色濃く残っており満足だ。出合40m滝の巻きをこなせば十分に遊ばせてくれる谷だと思う。
【山 域】台高山脈
【コース】中の谷出合駐車場7:05---8:45第一支流出合滝---12:07850m二俣---12:55P1105---13:55P940---14:45唐谷林道終点---15:30中の谷出合駐車場
【メンバー】単独
前線が消えず夏が来ないまま夏休みが終わろうとしている。ただ、宿題がひとつ残っている。シュークリームさんとzippさんが辿った中の谷第一支流の遡行で、涼しくなる前に行っておきたいと思っていた。
スメール温泉を進んだ中の谷出合に駐車し、遡行開始。最初は平凡な河原歩きで、ミニゴルジュを越えると三壺ノ滝15mが上部のゴルジュから白竜が下るように流れている。ここは右岸から巻くが、昔は使われていた道のようだ。すぐに大釜を持った七ツ釜ゴルジュ入口の滝に着く。カッパを着て小滝まで泳ぎ、水中の足場を使って上ってく。ゴルジュを抜けると明るくなり左岸に炭窯跡が出てくる。左岸には炭焼き道が残っておりいくつかの窯跡を結んでいた。
目の前に黒く硬い岩肌を天から滑り落ちる40m滝があらわれた。今日のお目当ての第一支流出合の滝で、巨大な一枚岩とのコントラストは台高らしい。左岸の岩尾根から巻く。最初バンドを使って取り付こうとしたが、最後にバンドが切れていて、再度直登すると簡単に取り付けた。ただここからは40m以上嵓を上らなければならない。木をつかみながら嵓の弱点を見つけながら登る。この岩尾根はとにかく嵓を越えることに集中して、この時点で滝口に近づこうとしない方がいい。上部の植林に入ってしまえばトラバースするのは容易なので、それまでは我慢だ。
[attachment=4]DSCF0183.jpg[/attachment]
滝口の上には二筋の滝で左から巻くと、その上には釜を持つ二段15m滝で、右岸の斜上するバンドを使い滝口へ。末広がりの滝の両岸は高く切り立ち取り付けそうにない。左岸に一か所だけ上がれる場所がありここから巻いた。二段15m滝のバンドといい末広滝の巻きといい人が使っていた感じがする。滝の弱点を使い巻こうとするのは昔も今も同じだ。
[attachment=3]DSCF0186.jpg[/attachment]
くの字の斜滝に階段状の滝を上ると610mの二俣で、枝打ちされた植林が下りてきている。左岸の石積みを見に行くと植林小屋の土台で、近くに亀山営林署の古い看板が朽ち果てていた。炭窯跡もあり、里から近いだけに昔の人たちも多く入っていたようだ。おそらく第一支流出合40m滝を下流の植林から越えていく道があったのだろう。
[attachment=2]DSCF0193.jpg[/attachment]
右俣に入ると20mのトイ状の斜滝で見ごたえがあり、これも上らしてもらう。その上がシュークリームさんが登った10m滝で、安全に左から巻く。二段15m滝を越えると780m二俣で、このあたりには窯跡がいくつも残っており植林小屋の石積みがここにもあった。
[attachment=1]DSCF0201.jpg[/attachment]
[attachment=0]DSCF0204.jpg[/attachment]
右俣を上り窯跡を見ながら黒い塗り壁のような滝を二つ越えると850m二俣。ここは以前シュークリームさんと第二支流を辿った時にルートミスして下りてきた所で、その時は左俣を下りてきた。右俣は水も流れていないので、P1105から下りてきている尾根を上ることにする。
以前は無かった植林の境界を示す黄色テープが巻かれていた。尾根は人が歩いている所で歩きやすく仕事も早い。植林を整備する際に使っているようだ。P1105にはスメール→の黄色テープが巻かれており、この尾根を北に下る。アップダウンがあり時間がかかる。P940(唐谷峰)より林道終点付近に向けて西尾根を下る。途中に嵓がありここを巻きながら下るとその下は以前はされていなかった間伐で歩きにくいこと。登山道の赤い橋に降り立ち少し歩くと林道終点だった。
前は唐谷林道終点まで車で来られたのだが、妙に荒れている。間伐以降は手入れがされていないようで、中間地点あたりまで車は入れない。遊園地跡の近くは草が伸び放題だし、スメール温泉への道には「獣のワナが仕掛けてある」という看板でスメール側には立ち入り禁止の標識が置いてあった。観光資源としての唐谷林道は見捨てられたようだ。
中の谷第一支流には数多くの滝が詰まっており楽しめる。そこに昔人の痕跡が色濃く残っており満足だ。出合40m滝の巻きをこなせば十分に遊ばせてくれる谷だと思う。