【若狭】小栗
Posted: 2017年5月30日(火) 22:10
【日 付】 2017/5/28(日)
【山域山名】 若狭/ 小栗 722.9m (福井県小浜市)
【地形図】(1/25000)遠敷(おにゅう)
【メンバー】 単独
【天 候】 曇りのち晴れ
【ルート】 下根来駐車地8:05---尾根取り付き8:10---386m標高点9:40/9:50
---556m標高点10:45/10:50---小栗11:45/12/35---ca610m支尾根下降点
--- 246m標高点14:35---林道着地15:00/15:05---駐車地15:20
小浜市某所、未明の車泊地。
ゴオーッという音で目が覚めた。
クルマの屋根を打つ土砂降りの雨。
天気予報は晴れ続きのはずなのに、どーゆーこと?
ぼんやりと、「あしたになっても降ってたら、何しようかな。」と思いながら、再び眠りに落ちた。
アサー。
目覚めるとどんよりと曇った空だが、
そこは一応天気予報どおり、市街地の上空は青空が見え始めていた。
やがて山手も晴れてくるのだろう。
下根来(しもねごり)の八幡神社にクルマを止めた。
ここから裏手の尾根を登っていくのが、小栗への一般的なルートだが、
今日はまだ歩いたことのない、一本南側の尾根を登ることにする。
途中に、227m、386m、556mの標高点のある尾根だ。
[attachment=6]s-R0027946.jpg[/attachment]
駐車地から県道を南へ5分ほど歩くと、尾根の取り付きになる。
尾根の取り付きは両側が立っていて、ここしか上り口がないという狭いところから登り始めた。
最初50mの急登のあとは、下生えも少なく自然林の歩きやすい尾根になった。
早速、鹿笛が響き、三頭のシカが白いお尻を魅力的に振って走り去る。
このあたりは広くもなく狭くもない尾根だが、
腐って倒れた木が多く、一本横に倒れると、ちょうど尾根を通せんぼするくらい。
何度も倒木をよけて進む。
[attachment=5]s-R0027954.jpg[/attachment]
ca540mの尾根合流左折点で進む方角が東に変わった。
すぐ横にヌタ場がある。
林相も雑木からブナ混じりの森に変わり、雰囲気がよくなってきた。
下生えもほとんどない。
「いいところじゃないか。」と、何の気なしにお腹を叩いてみたら、意外に「ポン」といい音がしたので、
面白くなって、両手で複雑なリズムの腹鼓を打ちながら歩く。
「ポンスポ、ポンスポ、スポポンポンポン、ポポンポポンポポ、スポポンポンポン」
そういえば、どこかで「全日本腹鼓選手権大会」とかいうのをやってたのを、テレビで見たことがあるなあ。
しばらくしたらお腹が痛くなってきたので、やめた。
[attachment=4]s-R0027967.jpg[/attachment]
また鹿笛が響き、一頭また一頭と、都合3頭が駆け抜ける。
一瞬の喧噪、動の世界。
そして静寂が戻る。
静かに風のそよぐ音。
「山はいいなあ」と思う。
シカがまた2頭、白いお尻がポヨンポヨンと揺れて……
行ってしまった。
[attachment=3]s-R0027982.jpg[/attachment]
八幡神社からの登路との合流点に来た。
左下のほうにいい雰囲気の小さな池があるのだが、木の葉が茂る今の季節は、稜線からは見えない。
ここまではテープ類は一切なかったが、
ここには、「←登山道 小栗」という手製の道標とテープがつけられていた。
またシカが3頭、すぐ先を駆け抜ける。
辿ってきた尾根が眼前の大きな山体に吸収され、大きな山腹をゆっくり登ると小栗に着いた。
722.9m三等三角点。
学校遠足の集合地にでもなりそうな、だだっ広い山頂。
しかし、涼しい木陰が覆い、しっとりとした風情のある山頂。
日曜日だというのに、誰一人として来やしない。
今回でここは3度目になるが、小栗がますます好きになってしまった。
[attachment=2]s-R0027993.jpg[/attachment]
小栗から南へ向かうと、雰囲気のいい尾根が桜谷山、木地山峠へと続くが、
今日は、昼食のあと、ここから尾根を北へ向かう。
前回、3年前にこの北尾根を一度歩いているのだが、今回歩いてみて、
どんな尾根だったのかまったく覚えていなかったのには、自分でも驚いた。
ここって、こんな尾根やったんか。
一言で言うと、なかなかいい尾根だった。
広い尾根に雰囲気のいい森が続いたあとには、ちょっとヤセた岩場風味のところもあり、
楽しく飽きさせない、気持ちのいい尾根が続く。
ca680mP。
ここは左折だが、右折するとすぐ桜谷山~駒ヶ岳の主脈稜線が展望できる。
展望を楽しんだら、さらに北へ進む。
[attachment=1]s-R0027998.jpg[/attachment]
ca610m、下降する支尾根の分岐点。
3年前は、さらにこの先の567mPから鵜の瀬へ下る尾根を降りたが、
今回はここca610mから、246mを通って下根来へ下る尾根を歩く。
ここはきっとほぼ植林の尾根だろうなと思って、あまり期待していなかったのだが、
いい意味で期待を裏切られた。
一部、急斜面のところがあるが、全体的にヤブもなくゆったりとした自然林の尾根が続いていて、
なかなかお得なルートだった。
[attachment=0]s-R0028017.jpg[/attachment]
ca300m、展望地の先にカレンフェルトが尾根を占めるが、左から巻く。
八幡神社の裏の尾根にも似たようなところがあるが、それのミニミニ版のようだ。
シカが2頭駆け抜ける。
248mで植林地に入った。
なんと、ここまですばらしい自然林だったのだ。
ここでもシカが一頭。
今日はどれだけシカを見たのだろう。
植林地と言っても、きちんと手入れされ、枝は高い位置まで下打ちされているので、
日差しもよく届いて明るく気持ちのいい植林だ。
急斜面が続くようになり、だんだん傾斜が増していく。
足元に積もった杉の枝葉がときどき全層なだれを起こして、そのたびに尻もちをつきそうになる。
この傾斜でこの先大丈夫なのかと思うが、赤いプラ杭が続いているので、それに沿って下る。
やがて左下に林道が見えてくると、尾根を左右に横切る杣道が現れたので、
それに乗って左の山腹から林道へ降り立った。
林道を下って尾根の末端へ来てみると、あのままプラ杭に沿って直下降していても、
ちゃんと林道に降りられるようになっていた。
今朝、ここの着地点を下見に来ているのに、いったい何を見ていたのかなあ。
フロ入って、エビフライ定食食って帰ろうっと。
洞吹(どうすい)
【山域山名】 若狭/ 小栗 722.9m (福井県小浜市)
【地形図】(1/25000)遠敷(おにゅう)
【メンバー】 単独
【天 候】 曇りのち晴れ
【ルート】 下根来駐車地8:05---尾根取り付き8:10---386m標高点9:40/9:50
---556m標高点10:45/10:50---小栗11:45/12/35---ca610m支尾根下降点
--- 246m標高点14:35---林道着地15:00/15:05---駐車地15:20
小浜市某所、未明の車泊地。
ゴオーッという音で目が覚めた。
クルマの屋根を打つ土砂降りの雨。
天気予報は晴れ続きのはずなのに、どーゆーこと?
ぼんやりと、「あしたになっても降ってたら、何しようかな。」と思いながら、再び眠りに落ちた。
アサー。
目覚めるとどんよりと曇った空だが、
そこは一応天気予報どおり、市街地の上空は青空が見え始めていた。
やがて山手も晴れてくるのだろう。
下根来(しもねごり)の八幡神社にクルマを止めた。
ここから裏手の尾根を登っていくのが、小栗への一般的なルートだが、
今日はまだ歩いたことのない、一本南側の尾根を登ることにする。
途中に、227m、386m、556mの標高点のある尾根だ。
[attachment=6]s-R0027946.jpg[/attachment]
駐車地から県道を南へ5分ほど歩くと、尾根の取り付きになる。
尾根の取り付きは両側が立っていて、ここしか上り口がないという狭いところから登り始めた。
最初50mの急登のあとは、下生えも少なく自然林の歩きやすい尾根になった。
早速、鹿笛が響き、三頭のシカが白いお尻を魅力的に振って走り去る。
このあたりは広くもなく狭くもない尾根だが、
腐って倒れた木が多く、一本横に倒れると、ちょうど尾根を通せんぼするくらい。
何度も倒木をよけて進む。
[attachment=5]s-R0027954.jpg[/attachment]
ca540mの尾根合流左折点で進む方角が東に変わった。
すぐ横にヌタ場がある。
林相も雑木からブナ混じりの森に変わり、雰囲気がよくなってきた。
下生えもほとんどない。
「いいところじゃないか。」と、何の気なしにお腹を叩いてみたら、意外に「ポン」といい音がしたので、
面白くなって、両手で複雑なリズムの腹鼓を打ちながら歩く。
「ポンスポ、ポンスポ、スポポンポンポン、ポポンポポンポポ、スポポンポンポン」
そういえば、どこかで「全日本腹鼓選手権大会」とかいうのをやってたのを、テレビで見たことがあるなあ。
しばらくしたらお腹が痛くなってきたので、やめた。
[attachment=4]s-R0027967.jpg[/attachment]
また鹿笛が響き、一頭また一頭と、都合3頭が駆け抜ける。
一瞬の喧噪、動の世界。
そして静寂が戻る。
静かに風のそよぐ音。
「山はいいなあ」と思う。
シカがまた2頭、白いお尻がポヨンポヨンと揺れて……
行ってしまった。
[attachment=3]s-R0027982.jpg[/attachment]
八幡神社からの登路との合流点に来た。
左下のほうにいい雰囲気の小さな池があるのだが、木の葉が茂る今の季節は、稜線からは見えない。
ここまではテープ類は一切なかったが、
ここには、「←登山道 小栗」という手製の道標とテープがつけられていた。
またシカが3頭、すぐ先を駆け抜ける。
辿ってきた尾根が眼前の大きな山体に吸収され、大きな山腹をゆっくり登ると小栗に着いた。
722.9m三等三角点。
学校遠足の集合地にでもなりそうな、だだっ広い山頂。
しかし、涼しい木陰が覆い、しっとりとした風情のある山頂。
日曜日だというのに、誰一人として来やしない。
今回でここは3度目になるが、小栗がますます好きになってしまった。
[attachment=2]s-R0027993.jpg[/attachment]
小栗から南へ向かうと、雰囲気のいい尾根が桜谷山、木地山峠へと続くが、
今日は、昼食のあと、ここから尾根を北へ向かう。
前回、3年前にこの北尾根を一度歩いているのだが、今回歩いてみて、
どんな尾根だったのかまったく覚えていなかったのには、自分でも驚いた。
ここって、こんな尾根やったんか。
一言で言うと、なかなかいい尾根だった。
広い尾根に雰囲気のいい森が続いたあとには、ちょっとヤセた岩場風味のところもあり、
楽しく飽きさせない、気持ちのいい尾根が続く。
ca680mP。
ここは左折だが、右折するとすぐ桜谷山~駒ヶ岳の主脈稜線が展望できる。
展望を楽しんだら、さらに北へ進む。
[attachment=1]s-R0027998.jpg[/attachment]
ca610m、下降する支尾根の分岐点。
3年前は、さらにこの先の567mPから鵜の瀬へ下る尾根を降りたが、
今回はここca610mから、246mを通って下根来へ下る尾根を歩く。
ここはきっとほぼ植林の尾根だろうなと思って、あまり期待していなかったのだが、
いい意味で期待を裏切られた。
一部、急斜面のところがあるが、全体的にヤブもなくゆったりとした自然林の尾根が続いていて、
なかなかお得なルートだった。
[attachment=0]s-R0028017.jpg[/attachment]
ca300m、展望地の先にカレンフェルトが尾根を占めるが、左から巻く。
八幡神社の裏の尾根にも似たようなところがあるが、それのミニミニ版のようだ。
シカが2頭駆け抜ける。
248mで植林地に入った。
なんと、ここまですばらしい自然林だったのだ。
ここでもシカが一頭。
今日はどれだけシカを見たのだろう。
植林地と言っても、きちんと手入れされ、枝は高い位置まで下打ちされているので、
日差しもよく届いて明るく気持ちのいい植林だ。
急斜面が続くようになり、だんだん傾斜が増していく。
足元に積もった杉の枝葉がときどき全層なだれを起こして、そのたびに尻もちをつきそうになる。
この傾斜でこの先大丈夫なのかと思うが、赤いプラ杭が続いているので、それに沿って下る。
やがて左下に林道が見えてくると、尾根を左右に横切る杣道が現れたので、
それに乗って左の山腹から林道へ降り立った。
林道を下って尾根の末端へ来てみると、あのままプラ杭に沿って直下降していても、
ちゃんと林道に降りられるようになっていた。
今朝、ここの着地点を下見に来ているのに、いったい何を見ていたのかなあ。
フロ入って、エビフライ定食食って帰ろうっと。
洞吹(どうすい)